東方project × ONE PIECE ~狂気の吸血鬼と鮮血の記憶~ 作:すずひら
・にとり、メイリンの要請で不老不死の研究を始める
・活版印刷と疑似羅針盤の発明
・ビブルカード誕生
神様の家出と深海の研究
私は独りだ。
私の他には誰もいない。
誰かが私を見つけることもないし、私が誰かを見つけることもない。
私はずっとここで独り、静かに過ごす。
ここには私、フランドール・スカーレットしか存在しない。
ここはわが領土、されど民はおらず、国と呼ぶには静寂が過ぎる。
虚無の大地で、孤独。
そう、今の状況を一言で表すなら。
――家出なう。
いやー、やってしまった。
衝動的にラフテルを出てきちゃった。
私がいまいるのは、以前訪れた海底、陽樹イブが生えている深海1万2000メートルだ。
最初は月にでも行こうかと思ったんだけど、永琳の邪魔しちゃ悪いし、なによりあそこならメイリンが簡単にこれちゃうしね。
……そう、メイリンだ。
彼女が私の家出の理由。
月の民の襲撃があってからというもの、ここ数十年は穏やかな生活が続いていた。
アマゾン・リリーやシャンドラがうまく回るようになるまで、しばらくはラフテルを中心にのんびりした生活を過ごした。
その間はにとりの研究成果を見たり、ラフテルの外に本格的に進出し始めた島民を応援したり、こぁやメイリンと戯れたり。
落ち着いてからはまたスカーレット海賊団としての活動を再開し、世界中を巡った。
世界一周の復路を終えてからは
この世界は
でまぁ適当に方角から
この四大洋は
魔獣なんかもほとんどいないしね。
いろんな発見もあって結構楽しかった。
で、航海をいったん切り上げてラフテルに戻ってきた。
そのあとは新しい船員を迎えて、残りの東の海と北の海を探索してみようかなと思っていた。
ちょうどそんな時だ。
ふと思った、思ってしまった。
――あれ? 今メイリンって何歳? と。
メイリンの見た目は若々しく、どう見ても20代の前半にしか見えない。
それどころかそれは彼女の纏う武人然とした落ち着いた雰囲気のせいで、単純な見た目だけなら10代後半と言われてもなんら疑問を抱かない。
この世界の人間には覇気という力がある。
この力をしっかりとコントロールできれば往年のマロンやクックのように若々しい体を保つことは可能だ。
だけれど、寿命自体は延びない。
メイリンはクーロン生まれのただの女の子で、特殊な来歴はない。
悪魔の実の能力者であり、非常に高いレベルの覇気すら身に着けているけれど、それでも彼女は何の変哲もない一般人だ。
……いや、全盛期のマロンに近い覇気を身に着けている時点で一般人とは呼べないかもしれないけれど。
なにせ彼女はマロンと違い、悪魔の実の能力者だ。
ラフテルの研究レポートでは悪魔の実の能力者は普通の人に比べて覇気の習熟が遅いと結論が出ている。
そりゃそうだ、覇気は悪魔の実の能力を抑制する、いわば両者は相反する性質をもつわけだから。
でも、それでも。
いくら覇気が強くても、悪魔の実の能力が天変地異を起こすレベルで強力でも、こぁと正面から戦って勝てるくらい強くても。
それでも彼女は“人間”で。
――対する私は“吸血鬼”で。
いつかは別れが迫るのだと。
マロンやクックたちと同じように、いままで出会ってきたすべての人たちと同じように、別れなければいけないと、知っていたはずなのに。
――彼女と私が出会ってもうすぐ100年だと脳裏ではじき出してしまったとき、私は衝動的に逃げ出した。
誰にも何も言わず、この海の底へと。
笑わば笑え、私はこんなにも心が弱い。
別れなんて星の数ほど経験してきたのに、たった一人との別れを直視することに、心が耐えられなかった。
言い訳をさせてもらうなら、彼女との時間はあまりに濃かったのだ。
六、七歳くらいで拾ってからというもの、彼女との付き合いは波乱万丈だった。
当初は物言わぬ肉人形だった彼女がクルーとの触れ合いの中で人間らしい心を手に入れていくのを見ていた。
はじめは雑用すらこなせなかった彼女が、ついにはクックに認められる料理の腕を手に入れるのを見ていた。
服を与えて、声を与えて、名前を与えて。
彼女は、私がマロンやクックたちクルーと共に手塩にかけて育てた娘――家族のような存在だった。
マロンやクックの死を一緒に看取った。
落ち込んだ私の心を癒してくれたのは彼女だった。
アマゾン・リリーの女性たちを任せて、見事その期待に応えてくれた。
月へ行った時も一緒にいたのは彼女だった。
その帰り道にも嬉しいことを言ってくれた。
アマゾン・リリーが落ち着いてからは、ラフテルで研究を続けることにしたにとりと入れ替わる形で再び“お世話係”に返り咲き、長い航海の時間を共に過ごした。
彼女は、どんな時も私に寄り添い長い時間を共に歩んだ――かけがえのない仲間だった。
私が彼女に抱く感情は簡単には言い表せないほどに複雑で、言葉にするまでもないほど単純で。
それを喪ってしまうことに、耐えられなくて。
今、ラフテルの平均寿命である60歳を大きく超えて彼女は100歳になろうとしている。
いや、出会った当初が七歳ほどだと考えれば、既に残された時間は――。
そうして私は気が付けばこの海の底で独り、佇んでいた。
★
私が家出をして一年がたった。
私はまだ海の底に一人でいる。
家出から三日ほどたった時、こぁから念話が来た。
緊急連絡以外に使わないようにと言明していたそれは、私を心から心配するもので、衝動的に逃げ出した私は少し申し訳なくなった。
本当は携帯の電源を切るがごとくこぁからの念話をシャットアウトすることもできたんだけど、そうしなかったのはひとえにラフテルの混乱を招きたくなかったからだ。
こぁの念話すら通じないとなると、きっとラフテルの総力を挙げて私の捜索を始めてしまう。
そして彼らに深海1万2000メートルに来る技術力はない。
きっと彼らはそれが先の無い滅びの道だと知っていても、私を探すことを貫くだろう。
だから私はこぁに心配しないようにと、ラフテルの住民にはうまく説明してくれと、ふわっとした感じで“命令”した。
ラフテルの民のことを心配しているといいつつも、自分からこぁに念話をかける度胸もない、地上に戻る決心もつかない、うまい言い訳すら考えていないと、ヘタレの極みだったけれど。
こぁは私がいっぱいいっぱいだったのを察してくれたのか特に食い下がることもなく了承してくれた。
……まぁ、彼女は私の眷属で、私の分身みたいなものだから絶対に私に逆らうなんてことはないんだけれど。
それでも私は少しだけ、ほっとした。
それで、それから一年ほど私は陽樹イブの木の根に腰かけて、日がな一日ぼーっとしていた。
地上はどうだろう、うまく収まったんだろうかと思いつつも、地上のことを考えると頭にメイリンのことがよぎってしまう。
だから私はなるべく何も考えず、ただただぼーっとしていた。
しかし流石に一年もただただぼーっとしていると飽きてきた。
なにせ食事も睡眠もしていない。
本当にただ座ってぼーっとしているだけだったから。
気が付けば蔦が私の体に絡みついて苔むして、私はイブに一体化しそうになっていた。
私は木に一体化しそうになっていた自分に思わず苦笑しながら、何かやることはないか考えた。
ただ、ここは深海1万2000メートルで周りには誰もいない。
イブの研究はちょっと考えたけど、以前に訪れた時にマロンと一緒に結構いろいろ調べ終わってしまっている。
すぐにはやることも思いつかず、私はフォーオブアカインドで分身して一人チェスをしたり一人トランプをしたりと時間をつぶした。
すぐに虚しくなった。
一人遊びは駄目だね、うん。
そうやって苦し紛れに時間をつぶしながら、ようやく思いついたのは魔法の研究だった。
そう、これならいくらでも時間を浪費できる。
それを思いついてからはむしろ忙しくなった。
やりたいことが次から次へと湧き出てくる。
私が気になるジャンルとしては生命創造系、ないし不老不死の研究だ。
それは死の回避――私の悩みに直結するものでもあるけど、それ以上に人類の永遠の探求テーマともいえる。
現状でも私は賢者の石の生成、黄金の錬成、ホムンクルスの創造といった錬金術の秘奥ともいえる現象を魔法で再現することができる。
ただ、不老不死だけはいまだ手掛かりすら見えていないのが現状。
一応妖力を与えることで人間を
しかし、それはあくまでも人間に比べて死ににくく長寿命というだけで完全な不老不死とはいいがたい。
なにせ私だって不死じゃないし。
不老に関しては微妙だけれど、もう800年くらい生きていて全然年取ったって気がしない。
これはたぶん吸血鬼の特性じゃなくて“私”に特有な現象な気がしてるので、そういう意味でも再現性が低い不老だ。
まぁとりあえず使うかどうかは別にしても研究テーマとしては非常に面白く、やりがいがあるものなのは確かだろうと思う。
実際生命創造の魔法を四年ほどかけて完成させたときもすっごく楽しかったし。
あれに関してはメイリンの鈴を声帯に変化させることにしか使ったことはないけれど。
そんなこんなであっという間に時間は過ぎていった。
★
どれくらい時間がたったのか。
100年か200年か。
体感ではたぶん500年は過ぎていないと思うけど。
色々寄り道もしたけれど、不老不死の研究に一応の結果が出た。
うん、無理。
だめだね、無理だよこれ。
いくつか似たような現象を引き出すことには成功したけれど、“人間”であることを維持したままというのは無理だった。
寿命が、死があるからこその人間。
そうでなければ、私のような化物。
寿命が延びる、もしくは肉体的な不死を実現すると人間は人間じゃなくなる。
これは人体実験を繰り返して、魂の変質を調べたことで分かった。
……今にして思えば、ほとんど無限に等しい寿命を得てしまった月の頭脳――永琳も魂はおよそ人のそれとはかけ離れていた。
狂気に染まっていたことを抜きにしても、私が彼女に酷く親近感を抱いたのは、本質的に彼女の魂が
既に彼女は“人間”ではない。
あえて名前を付けるなら、理想郷に至った人間――蓬莱人、とでも呼ぶべきだろうか。
ちょうど輝夜の名前のもとにした竹取物語にも蓬莱の玉の枝という形で中国の神仙思想の影響が見えるしね。
ん、そういえば永琳の琳は「輝く美しい玉」だし、蓬莱の玉の枝にぴったり。
永も蓬莱人の特性そのものだし。
まぁ話がそれたけど、つまり不老不死の研究は断念。
これを進めるには魂の変質を防ぐ方法を見つけなきゃいけない。
と、いうわけで次の研究テーマはずばり“魂”だ!
魂とは何か、という問いには、実は答えられる。
前世じゃあとても哲学的な問いで、数多の答えはあれども正答を一つ選択することは難しいだろう。
しかし、この世界にきて私は吸血鬼という、人非ざるものに成った。
そして、人間の魂を変質させて眷属たる悪魔を作り出すとか、そういったことを教えられるまでもなく知っている。
この世界では、魂は観測できるもので、私が操ることのできる――悪魔的に言うならば、弄ぶことのできる――半物質的なものである。
さて、一概に魂の研究と言っても、手を付けられそうなことは色々あるけれど――。
そう考えていると、ふと目に留まったのは一匹の魚。
ここは深海1万2000メートル。
いわゆる深海魚と呼ばれる生物は実はこんな海の底にはいない。
水深200メートル以下に棲息していれば深海魚と呼ばれ、8000メートルを超えれば魚はほとんどが姿を消し、代わりにエビなんかが見られるようになる。
だからこんな深い海の底に魚がいるわけがない。
ところが、今私の目の前を悠々と泳ぐそいつはどう見てもただの熱帯魚、多分エンゼルフィッシュだ。
そしてその隣をウミガメが泳いでいる。
目を凝らせばメダカらしきものまでいる。
マロンたちと初めてこの島に来た時にも疑問に思って調査をしたけれど、結局この魚たちが何なのかはわからなかった。
百歩譲ってこの樹の周囲に棲息しているのはいいだろう。
こんな全長2万メートル以上の空気をボコボコ吐き出す化物樹木に常識は通用しないのは分かり切っているから、なんか気泡中の変な成分が海に溶け出してこの周囲では地上と変わらない環境ができているとか、そんなものだと納得もできる。
ただし、この魚たちがどこからやってきたのかということについては全く分からない。
いやだってこの樹の周囲はよくても、さらにその周囲はまごうことなき深海だしね?
ここに生息できる環境があるにしても、どうやってここまできたのさっていう。
それにしても魚……魚か。
魚にも魂はある。
魚に限らず動物には小さなものから、この世界独自の体長5キロもある海王類にまで存在する。
植物の中にも魂を感じられるものがあったりする。
大事なのは意思があるかどうか。
ただ、よく考えてみると人間の意志力と魚の意志力が同じだとは思えない。
脳がしっかりと機能する大型の魚ならまだしも、小魚なんかは見聞色の妖力を使ってもテレパシー系の魔法を使っても、その意思を読み取ることはできなかったりするんだよね。
これってつまり意思力――思考能力には差があるってことなんだけど。
じゃあいったいどのレベルから魂は生まれるのか。
おーっとなんか楽しそうなこと思いついちゃったぞ。
幸いなことに周囲には泳ぐ実験材料が大量にあるし。
人間――ホムンクルスならいくらでも生み出せるし。
★
そろそろ次の航海を始めようかというある日のこと、フラン様がいなくなりました。
ただ、そのときは特に何も思っていませんでした。
あの人は結構思い付きで行動することが多いし、ふらっといなくなったことも今まで何度もあります。
さすがに数十年一緒に航海していれば慣れるものですが、お世話係の身としては困らせられることも多いのです。
まあ、そんなところも含めてお慕いしているのですけど。
ところが、今回に限っては違いました。
フラン様がいなくなってから三日後、ココアさん――こぁがラフテル中に御触れを出したのです。
曰く、「フラン様が長期のお出かけになる。外界に興味が惹かれるものがあったそうだ。ただし外界においてもフラン様は常に我々を見ておられる。各々にはこれまで通りのたゆまぬ努力と、生の謳歌を期待する」と。
おかしい。
仮にフラン様がそう思ったとしても、私にすら何も言わずにというのには違和感があり過ぎました。
念話魔法の一つでも使ってくれればよいのですし、こぁに連絡しているのに私の存在を忘れるというのはあまり考えたいことではありません。
私はすぐさまこぁのもとを訪ね、問いただしました。
しかし、返ってきたのは無情な返事。
「この件について私がお話できることは何もありません」
私が何を尋ねようと、こぁはそれしか口にしませんでした。
私はなぜだか無性に焦りを感じ、胸倉を掴む勢いで詰め寄りました。
ですが、それでも彼女は頑として同じことしか言いませんでした。
その時の表情は、私がよく見知ったこぁの、よく笑う柔らかな表情ではなく――仮面のように冷たいもので。
私は、ついに我慢がきかなくなって、「ふざけるなッ!」と怒鳴って彼女を殴ってしまいました。
友人に――こぁやにとりに手をあげたのはこれが初めてのことでした。
それなのに、彼女は殴られたことを怒るわけでもなく、ただただ「この件について私がお話できることは何もありません」としか繰り返さず――私は諦めて家に帰りました。
そして、考えました。
考えてもわからないので、にとりのもとを訪ね、相談しました。
持つべきものは頭のいい友人です。
「ふうむ。フラン様に何かあった……危険性のある事じゃないね。もしそうなら何をおいてもこぁさんはすっ飛んでいくだろうし。となると、「この件について私がお話
「口止め……」
「こぁさんはフラン様の眷属だからねぇ。命令されれば逆らうことなんかできないでしょ。それが自分にとってどんなに不本意なものでもさ」
「…………」
「まぁ正直なところ直接フラン様に問いただすしかないでしょ。めいゆーはフラン様が行った場所に当てはあるの?」
「……今度の航海は
「それなら普通にみんなで行くだろうしね」
うーん、と二人して頭をひねります。
しかし、特に何も案は出ませんでした。
「ひょっこり帰ってくる、なんて可能性は……」
「まー考えない方がいいだろね。状況は常に最悪を想定して動くべきじゃない?」
「……不老の研究は?」
「なに、問題を先送りする気? ……悪いけど、まだ全然。もう何十年と研究してるけどここまで成果が出ないとか初めてだよ。機械いじってる方がよっぽど簡単。今は魂とはなんなのかってとこで詰まっちゃっててね。肉体的な不老だけなら可能っちゃ可能なんだよ。ただ、どうしても中身の方が持たないみたい。ネズミとかで研究してるんだけど、体は生命反応があるのに動かなくなるんだよね。で、これは脳の活動限界なのかなって思ったんだけど、どうもそうでもないみたいで。いわゆる魂の問題みたいなんだよ。魂については昔フラン様に教えてもらったことがあるんだけど、それだけじゃ不十分でねー。あーなんであの時の私はちゃんと突っ込んで聞かなかったんだろう。今更フラン様に聞きに行くわけにもいかないしねぇ。てなわけで現状の研究成果をめいゆーに試すと意思が欠落したお人形さんになる可能性が――」
「あー、もういい、もういい。うん、ありがと」
不老もだめ、と。
まぁこっちはもとより無茶なお願いをしているってわかっていますし、にとりを恨む気持ちは全くありません。
どころか、先の見えない課題を何十年と取り組んでもらっていて感謝の念に堪えません。
本当に、彼女は私にはもったいないくらいの友人です。
「じゃあフラン様の場所を探す機械は作れない?」
「……ん。んー。……できなくは、ない、かな。……フラン様を特定するなら妖力か魔力がぱっと思いつくけど、妖力の方は全然研究が進んでない。でも、魔力なら海楼石の研究の時に協力してもらって、魔力の観測ができる機械を作ってもらったし、魔力波は基本的に痕跡が残るからある程度は過去にさかのぼることもできる。もしフラン様が移動の時に空間転移系の魔法を使っていたなら向かった方向を割り出すのはそこまで難しくはないと思う。でも、あくまで方向が分かるだけで距離は魔力の濃度で推測することしかできないし、仮に魔法を使わずに飛んで行ったとかなら無理だし……フラン様の魔力に反応する機械自体なら三日もあれば作れると思うけど」
「ん、お願い。そこまでやってくれるならあとは私が足で探すよ」
本当に、この子は……。
でもその急に早口になってたくさんしゃべりだすのはちょっと怖いんですけどね。
なんにせよ、フラン様は私が必ず見つけ出して見せます。
ああ、あなたは今どこに……。
人体実験
地上から人間を攫ってきているわけではなく、自前でホムンクルスを作り出しています。
永琳にはできなかった魂の創造をフランちゃんは魔法で解決できるので、およそ普通の人間を作り出せます。
現在の陽樹イブの周りの環境
樹の周りに空気はなく、根から気泡がボコボコと出ていた状況です。
そのため樹の周囲にも海水はあり、普通に魚が泳いでいます。
そこにフランが空気膜を張り、樹に近い一部では酸素のある空間が保たれています。
8話あたりを見直してもらえればそこらへんについて書いてあります。
メダカ
原作でもメダカの人魚の5つ子が出ています。
海なのにメダカ?淡水魚では?と連載を読んでいた当初は思っていました。
しかし調べるとメダカはどうやら海水中でも生きて行けるらしいです。
メダカは世界各地に14種いますがどれも塩水に対して強く、中でもインドメダカなんかは普通に海水中に棲息していたりするみたいです。
メダカってすごい。
小学校でメダカの放流をやった覚えがありますが、環境破壊になるとか聞いて愕然とした覚えがあります、懐かしい。
海底1万2000メートル
正確には水深1万メートルあたりから空間が開け、樹が根を張っているのが1万2000メートルと設定してあります。
作中では分かりやすいように魚人島のある場所は深海1万メートルと描写することが多いかな。
豆腐メンタルのフランちゃん家出編開始です。
本物語は基本的にハッピーエンドを目指しているのでメイリンがフランに会えずに死ぬとかいう鬱展開はないです。
メイリンの寿命に関してはすでに伏線が張ってある(つもりな)ので勘のいい方は分かっているかもしれません。
答え合わせは次回(もしくは次々回)。
それはそうと次のフランス大統領選でルペン氏が勝利すると通貨『フラン』が復活するそうですね。
いえ、だから何だというわけではないのですが。