時代干渉少年   作:絶神

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第7弾 無限罪のブラド

 

 

あれから数日が経った…

 

謎の世界、フレイムヘイズと紅世の徒との出会い、また新たな存在を知った大成はアリア達のいる世界へと戻ってきた。

 

そこでは色々なことが起こりすぎていた。

 

まずは…

 

 

「大くーーーん!!弁当一緒に食べよ〜!!」

「理子!!いい加減にくっつくのはやめろ!!」

「ちょっと大成!!何ニヤニヤしてんのよ!!それじゃ言葉と裏腹にデレデレしてんのバレバレなのよ!!」

 

あれから峰理子は学校へ戻ってきていた。

あの事件から良く堂々と大成達の前に姿を現したものだと言うのだが、本人曰く

 

「理子は強い男に惚れたのだ☆」

 

らしい。

 

理子のケロッとした態度に大成もアリアも怒る気にもなれなかった。

 

「大くんにお願いがあるの…」

「お願い?」

 

どうやら戻って来て早々お願いがあるらしい。

 

「あのね、私のママにもらったロザリオを取り返してほしいの…理子、この前イ・ウーに帰った時に奪われちゃって…」

「ロザリオ?首飾りのようなもんか。誰にだ?」

 

理子は真面目な顔をして、そして俯いて名を口にする。

 

「ブラド…」

 

その言葉にアリアが反応する。

 

「無限罪のブラドの事⁉︎」

「うん。イ・ウーの中ではNo.2の実力者。何百年も生き続けているいわば魔物の様な奴。」

「そんな奴相手にロザリオを取り返せる気がしんがな…」

 

普段の大成ならば余裕だろうが、ヒステリアモードと言う縛りがある以上は迂闊に乗り込めない。

 

「大丈夫、ロザリオはブラドが持っている訳じゃないの、授業の先生いるでしょう?小夜鳴先生。噂によるとあの人の屋敷の研究室の奥の秘密部屋に隠してあるみたい。」

 

さすが情報屋。どこから仕入れたのかというレベルだ。

 

「本当はロザリオを返してもらえる条件もあったんだけど…」

「条件?」

 

続けて話す理子

 

「初代リュパンを超えること…」

 

その言葉にアリアが反応する。

 

「あんたは峰・理子・リュパン・4世だったわね。」

「その通り、あたしはイ・ウーに前の失態の挽回をするために、初代リュパンを超える…つまりアリアを倒すって条件を突き立てられてるの。」

 

その言葉に空気が重くなる。

 

「つまり…お前の大事なロザリオを取り返すには…」

「アリアを倒すか、ブラドから奪い盗るかだよ。」

 

大成は考える。

 

「ふむ…」

「なんにせよ、アンタはまだあたし達の敵って訳でしょ。」

 

アリアが拳銃に手を添える

 

「そうなるっちゃぁそうなるね…」

 

理子も同じく拳銃に手をかける

 

「やめろお前ら!!」

 

それを大成が静止。

 

「大成!」

「大くん…」

 

大成は2人に言い聞かせる。

 

「俺がロザリオを奪ってきてやる。小夜鳴…だっけ?その先生の屋敷に忍び込んで奪えばいい話だろ…?最悪、そのブラドとかいう奴をぶっ飛ばす。」

 

その言葉に理子は唖然とする。

 

「で、でも…理子は大くんを裏切ってたんだよ…?殺そうともしたし…今だって理子は理子のために大くんとアリアを利用しようとして…」

 

大成はフッと笑って理子の肩に手をかけて話す。

 

「俺にとっては理子は仲間だ。仲間が困ってるのに黙って見過ごすわけにはいかないし、アリアと理子が家系の問題で戦って傷つくのも嫌だ。」

 

理子はあまりの嬉しさに泣きべそかいて大成に抱きついてしまう。

 

「うぇーーん!!!ありがと大くぅんーーー!!」

 

アリアはやれやれと言った顔で

 

「全く…お人好しなんだから…」

 

と渋々賛同した。

 

 

 

 

 

 

 

「という事で!以上が理子から言える情報だよ!」

「小夜鳴の家の構図…あいつの研究室を離れる時間帯…ロザリオを囲むセンサー…なるほど、これさえわかれば後はごり押しでなんとかなる…」

 

ことは急で早速実行に移すことになった。理子にもらった赤外線センサーが見えるメガネをつければロザリオもなんとか取れるとの事。

 

「後は俺が…」

「それは理子にお任せお任せ♡」

「う…」

「何をお任せなのよ?」

 

ヒステリアモードにならねば大成は思い通りに動けない。その発動条件を知る理子からお任せと言われると大成の顔も苦くなる。

 

「大丈夫♪今回は理子じゃないから…」

「へ?」

「だから何の話なのよーー!!!」

 

 

 

 

 

 

 

小夜鳴家

 

 

「へぇ〜神崎さんが1日メイドをやってくださるんですか〜!」

「そ…そうでご、ございますわ!!ご、ご主人様ぁ…!!」

 

カタコトの言葉でメイド服を着たアリアが小夜鳴のメイドを務める様だ。

 

「あのバカ女ぁぁ…あたしにこんな恥ずかしい思いさせるなんて…後で絶対風穴…」

「神崎さん?」

「え⁉︎いやぁ!な、なんでもないですわよ!!あはは…」

 

その様子を屋敷の外からコッソリと見る大成。その耳についた発信機を伝って遠くから様子を見る理子。

 

発信機の音声機能で大成は理子から指示を受け取る。

 

「よし、中に入ったぞ。」

「とりあえず大くんは今の内に屋敷に忍び込んで!後々庭の散歩に行く様にアリアに行ってあるから、そのタイミングで研究室に!」

 

言われる通りに屋敷にコッソリ入る大成。

 

「とりあえずこの部屋で…ビリヤードとか置いてあるのか…お!ここのクローゼットに…」

 

その時丁度部屋に小夜鳴とアリアが入ってくる声が聞こえてきた。

 

「やべ!!はいらねぇと!」

 

なんとか入れた大成。

 

「では神崎さん。まずはビリヤードをしましょう。中々面白いですよ〜」

「は…はい…」

 

言われるがままにアリアはビリヤードを始める。

 

『大くん!大くん!』

 

耳に付けてある通信機から理子の声が聞こえる。話せる状況じゃないため、無言で聞く。

 

『クローゼットに丁度穴があるから、そこから外見てみて!!』

 

外…?と思いながら大成は様子を伺うとその光景に…

 

「⁉︎」

 

ちょうど穴から外を見ると、ビリヤードを大胆なメイド服を着たまま身を乗り出しているアリアが正面に見えた。

 

「…!!!!」

 

『どーう??アリア…すっごくヤラしぃでしょ〜?』

 

「!!」

 

小さな体を必死にビリヤードの台に前かがみに乗り出しているその光景を真後ろで見つめる…まさに男にとっては至福の一時であろう。

 

 

 

 

 

 

「では、次は庭の散歩でしたね。行きましょう、神崎さん。」

「はい…」

 

小夜鳴とアリアは部屋を後にし庭へと向かった。

 

ガチャ…とクローゼットを開けた大成の様子は…

 

 

「これが狙いか、理子。」

『無事ヒスってるね〜♪さっすが理子!!』

 

屋敷内でヒステリアモードに誘導する事に成功した理子。

 

「全く…後でお仕置きが必要だな…」

『やーん!!どんなことされちゃうのかな〜??』

 

そう言い大成は素早く研究室へと向かう。

 

「サクッと終わらせるぞ。」

『その先が研究室だよ。メガネを付けたら無事に取って!』

 

 

研究室へと着き、理子に教えてもらった壁に設置してある見えないボタンを押し、隠し扉が開いたため奥へと向かう。

 

「あった…」

 

そこには何十にも貼られた赤外線センサーに守られているロザリオがあった。

 

「確かに相当の数だな。」

 

普通の人間にはとても不可能であるが、この男は違う。

 

「よっ…」

 

舞空術を扱い、華麗な身のひねりをこなしてロザリオの元へと向かう。

 

『大くん急いで!!』

 

「もう少し…取れた!!」

 

手に取り、大成は再び赤外線センサーを避け、研究室から急いで屋敷内に隠れる。

 

 

「では、夕食にしましょう。神崎さん、今日は助かりました。掃除もしていただいて…」

「いえ…私の先生の下で働けてとても嬉しく思います…」

 

そのうちに大成は屋敷から出る。

 

「あいつ最後結構さまになってるな。」

『さっすが大くん!!じゃあアリアが帰ってきたら、学校の裏の橋で待ってるから来て!』

「はいはい。」

 

それから30分後にアリアと合流し、橋の元へと向かう。

 

「疲れたわ…もうメイドなんてこりごりよ…」

 

アリアはかなり精神的にお疲れの様子だ。

 

「そんなことないよ。とても可愛かったよ、アリア。」

 

大成はまだヒステリアモードのご様子。キザなセリフを吐いている。

 

「にゃ!!にゃにいってんのよ!!か、可愛いとか!!」

 

アリアにはこれぐらいキザなセリフも面と受け止めてしまうタイプの様だ。

 

 

 

 

「あ!大くん!!ついでにアリア!」

 

目的の場所、高校裏の橋で立っていた理子が着いた大成達の元へ走ってくる。

 

「ロザリオは??」

「これだな。ほれ。」

 

青色に輝くロザリオを手にした理子は心底嬉しそうな顔をする。

 

「ありがと〜!!理子、大くんにご褒美あげないといけないね…!」

 

そういって大成にお得意のお色気を発動しようとしたその瞬間。

 

「おやおや、やっぱりあなた達でしたか。」

 

理子が振り向いた瞬間、声の主に理子は取り押さえられて地面に叩きつけられる。

 

「きゃぁあ!!」

「お前…小夜鳴!!」

 

なんとあの小夜鳴が気づいていた様だ。

 

「尾行して正解でした。ロザリオは常日頃監視していますからね。神崎さんとのお食事後にチェックしたら無くなっているんですから、まず神崎を疑いますよね。」

 

アリアはクッとした顔で

 

「迂闊だったわ…付けられてたなんて…」

 

と言う。

 

「にしても、本当に貴方という人は、他人に任せる事しかできない用なしですね!!」

 

理子の頭を足で踏みつけ、痛めつけている。

 

「あああぁぁあ!!」

 

あまりの痛みに声を上げざるをえない理子。

 

「このロザリオ…そんなに取り返したかったのですか…それだけ愛おしかったのですか…?でしたら口にでも入れてなさい!」

 

理子の手から奪ったロザリオを理子の口の中へと強引に入れる小夜鳴。

 

「うぐ…ぐ…」

「やめろ!!」

 

すぐさま飛びかかろうとするが小夜鳴に止められる。

 

「止まりなさい!!この子がどうなってもいいのですか!」

 

理子を盾にされて動けない。

 

「では、ここで私の正体をご覧にいれましょう。」

 

そういって小夜鳴は注射器で何かを自身に投与する。

 

すると…

 

「体が…変形して…」

 

「まさか…」

 

小夜鳴の体はもはや人間ではなくなり、巨大な獣のような物になる。

 

真っ赤な目、そして凶悪な爪、そして飛び出た八重歯。

 

 

「ゲララララ!!!俺様が無限罪のブラドだ!!」

 

理子を頭から鷲掴みにしたままブラドは名乗る。

 

大成はすかさず攻撃を仕掛ける。

 

「ハァァァァア!!」

 

気弾がブラドの体に直撃、ダメージを与えたかに見えたが…

 

「効かねえなぁ…」

「傷が…再生した⁉︎」

 

確かにダメージを与え、血を流したはずだが、ブラドは圧倒的な再生力ですぐさま回復してしまった。

 

「こいつを返して欲しかったら付いてくるんだな!!来たところで結果は変わらんがなぁぁ。」

 

ブラドはそう言ってその場を去ってしまった。

 

 




次でラストです!!

コラボして欲しいアニメがありましたら知ってる内容しかできませんが、お願いします!

  • 進撃の巨人
  • 灼眼のシャナ
  • ギルティクラウン
  • ドラゴンボール超
  • 魔法少女まどか☆マギカ(原作編

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