「大成起きなさい!!いつまで間抜け面して寝てるのよ!」
早朝。大成は人生の楽しみの一つと言っていいほどの気持ちの良い眠りについていたのだが、パートナー的立ち位置にあるアリアにそれを妨げられた。
「もう少し眠らせてくれよ…まだ7時30じゃねぇか…」
「なに言ってるのよ!そんな怠けた生活じゃ、もしも事件が起きた時に油断して大変な目にあうわよ⁉︎」
そんな言葉も無視して大成は布団に身を包める。
「ね…寝るなぁぁ!!!!」
武偵殺しこと峰理子との戦いから数日が過ぎた。
あの後大成とアリアは、墜落していく飛行機をうまく操作し、仲間の助力を経て無事着地させる事に成功した。
「理子、どこ行ったんだろうな。」
通学路を歩きながら大成は隣を歩く小さくて強気なピンクのツインテールの少女、神崎・H・アリアに問う。
「知らないわよ。多分、イ・ウーにでも戻ったんじゃない?」
「イ・ウー…確か、かなりの問題を引き起こしてる集団だったか…?」
「まぁあながち間違ってないわ。武偵は何度もイ・ウーの連中を追っているけど、奴らは捕まらない…それほど手のかかる奴らなのよ。」
強い奴らがいる、という話を聞くだけで大成は顔に笑みを浮かべずにはいられない。
「なによ、ニタニタして、気持ちワルいわね。」
「あぁ、悪い。ちょっと昔からの癖でね。」
転生当初はサイヤ人として生まれたのを引き継いでいるからか、どうしても闘争本能を抑えることができない。
「あんたって時々何考えてるかわかんないわ。まぁ、強いのは認めるけど。」
「まぁ、今は弱いんだけどね。」
「あんたと出会った時、機銃の銃弾全部かわしたのも本気じゃないわけ⁉︎」
「いや、あの程度誰でもできるだろ?」
「出来るわけないじゃない!!…全く、あんたの本気は一体どんなんなのよ…」
この世界において、大成が本気を出すためのトリガーとなるのは、ヒステリアモード、すなわち「性的興奮」である。
さすがにそれは言えないため
「いつか教えるよ…」
としか言えなかったのだった…
〜学校〜
「おはよう、たいちゃん!」
「おはよう、白雪」
学校に着き、とりあえずアリアと別れた大成はまだホームルームまで時間があるため廊下に出ていたら、白雪と出会った。
「武偵殺しの件、大変だったね…」
白雪は不安げな表情で大成を気にかける。
「ありがとな。心配してくれて。でも、俺はあの程度で死ぬような男じゃない。白雪なら分かるだろう?」
「…そうだね。そうだよね!大ちゃんは最強だもんね!!いつも私を助けてくれた大ちゃんだもん…」
「もしも白雪が危険な目にあったとしても、俺は必ず白雪を助ける。だから、もし何かあったらなんでも話してくれよ?」
白雪は一瞬戸惑いの顔を浮かべた。しかしすぐに顔をニコッと微笑ませ、大成に笑顔を向ける
「うん!」
白雪はその場を後に去った。
「…なにかあるな…」
大成は何かあると目を睨ませた。
「なぁ、アリア。」
午前の授業が終わり、昼食の時間となった。
「なによ?」
大成はアリアに先ほどの白雪の異変を伝えた。
「…最近、イ・ウーのメンバー、聖剣デュランダルが武偵高の生徒に接触しようとしてることを耳にしたわ。」
「聖剣デュランダル?」
「そうよ。誰もそいつの姿を見たことがないらしいわ。ただ、使っている武器の名前が聖剣デュランダル。だからそう呼んでいるわ。」
「まさか白雪は…」
「そいつに何か脅迫されているのかもね。あたしらが峰理子を破ったことを聞いて、身内から手を出そうとする魂胆かも…」
大成は考え込んでしまう。
「白雪なら大丈夫だとは思うが…直接本人に聞いてみるか…?」
アリアが思い出したかのように大成に話す。
「しまった…!あの女は早退しているわ!!」
「マジかよ…!急いで探さねぇと!」
「探すってどうやって⁉︎」
「気をつかむ!アリアは聞き込みしてくれ!何か分かったら連絡をくれ!」
そのまま大成は教室を飛び出していった。
「気をつかむってなによ…?」
???
「ここが待ち合わせの場所…」
白雪は街のはずれの古びた研究所へと足を運んでいた。
「寒い…すごく冷め切った冷気を感じる…」
『こっちに来い…』
研究所の奥から白雪を呼ぶ声が聞こえる。
「…」
白雪は少し前にこの声の主から送られてきたメールを見ていた。
逢坂大成を失いたくなければ、イ・ウーに加入せよ。断れば次は無い。
「…大ちゃんをこれ以上危険な目に合わせたく無い…」
白雪は奥へと足を運んでいった。
コラボして欲しいアニメがありましたら知ってる内容しかできませんが、お願いします!
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ギルティクラウン
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魔法少女まどか☆マギカ(原作編