「な…⁉︎大成⁉︎なんであんたここに⁉︎」
「アリアは俺のものだ…勝手にいなくなるなんて俺が許さないぞ?」
「にゃ…にゃにゃにゃ⁉︎」
時は少し遡り、大成は先の武偵殺しによるバスジャック事件の後、怪我をして入院しているアリアの元へ訪れていた…
「だから何度も言わせないで、あたしはロンドンへ帰る。あんたは私が思い込んでいただけで、あたしのパートナーになんてなれっこない。あんたなただの人間よ。」
「急すぎて頭が追いつかんが、それでお前はどうするんだよ⁉︎」
「あたしはロンドンで今度こそしっかりしたパートナーを探すわ。それに…」
そういってアリアは先の事件で一生残る傷を額につけてしまい、前髪で隠れたその傷を触りながら
「こんなんじゃみっともなくてここにいられない…」
と弱々しく呟いた。
「アリア…」
「ごめんね、こんな事件に巻き込んで。あたしがこんなにしつこく付きまとわなければ、あんたは普通に生活を送られた。」
「別に迷惑とか思ってない…」
「いいの、気を使ってくれてありがとう。…とりあえず1人になりたい…」
そう言われては仕方ないと思い大成はアリアのいる病室から席をはずす。
「どうすれば…このまま本当にアリアがロンドンにいっちまったら何もかもが見えなくなっちまう…」
現時点では大成自身とてもアリアのパートナーに相応しいとは言えないコンディションだ。
「…それでもアリアは俺の実力を見定めてパートナーに誘ってくれたんだもんな…せめて、改めて認めてもらえるように俺1人でも武偵殺しを…」
とりあえずは時間も経ち、遅くなってしまったため大成は帰路を歩いている。
「とは言え、これでは思うように戦えんしな…」
「たーいくん!」
大成が振り返るとそこには理子が立っていた。
「理子、もう夜だぞ?夜までお前に付き合ってる暇なんか…」
「えー?たいくん知らなかったの?今日ってーーー」
「!!」
大成はその場を飛び出し走った。
「必死な顔しちゃって♡」
理子は不気味な笑みを浮かべたまま大成の背中が見えなくなるまでじっと見ていた
空港
「くそ!!間に合え!!」
大成は慌てながらもロンドン行きの便を探す。
「今日がロンドンに帰る日とか聞いてねぇぞ!!」
理子から聞いた話によると今日の夜21時に飛ぶロンドン行きの飛行機にアリアは乗り、帰る予定らしい。
それを聞いた大成は慌てて空港に駆けつけたという訳である。
しかも…それだけではなく…
「見つけた!!」
見つけた飛行機はもう扉は閉まっている状態で離陸準備へと取り掛かっているが、大成は扉を開け中に入る。
「きゃっ!お客様、急に入られては困ります!!」
「!!」
大成は深く仕事用の帽子をかぶりこんだCAの女の人の何かに驚いた顔を見せるが今はそれどころではなく話を切り出す。
「武偵だ!この飛行機には武偵殺しがのりこんでいる!!訳ありで乗せてもらうぞ!!」
そのままCAに話を続けて、アリアのいるVIPルームへと案内してもらう。
「神崎・H・アリア様、知り合いの方がお見えです。」ガチャ…
「アリア!!」
「な…大成⁉︎あんたなんでここに⁉︎」
部屋に入ってきた大成を見て驚くアリア。
無理はない、彼女は大成に知られずに日本を離れようとしていたのだから。
「話は後だ。今この飛行機にはお前を狙った武偵殺しが隠れている。」
「武…武偵殺しですって⁉︎そ…そんな…」
「何を怯えてるんだ?お前なら大丈夫だろ…?」
「そ…それが…」
ゴロゴロゴロ……ガッシャーーーーン!!!
「キャーーーーッッッ⁉︎」
「…なるほどな」
どうやら天候は悪いようだが、アリアは雷が大の苦手らしく、いつもの強気で凛とした彼女のかけらはない。
「みゅー……」
「…ガキだな。」
「な…なんですって⁉︎大成のくせになまいーー」
アリアが大成に拳をあげようと近づいた瞬間
ガシャーーーン!!!
「キャッ⁉︎」
「ちょま…!!おむ⁉︎」
「あむ⁉︎」
その瞬間、2人が重なった…
「…」
「た…大成…い、いまのは、き、き、き…」
大成はスッと立ち上がり、入ってきた扉の前をじっと見つめる
「盗み聞きしてないで入ってこいよ…理子。」
「理子⁉︎」
その時、扉が開き、先ほど大成をこの部屋に案内したCA…基、変装を解いた理子が現れた。
「いつから気づかれてたのかなー?私、変装には自信あったのに。」
「俺はその人間の気で誰かすぐに分かるからな。最初から怪しいとは思ってたが、今確信した。」
「そっか…大成、ヒスったんだね?」
「あんた達なんの話してるのよ!ヒスとか変装とか訳わかんないわよ!」
ガシャーーーン!!!
「キャーーー!!!」
「…せっかくこの状況なら2人始末できたのに…仕方ないけど、ちょっと荒く行かせてもらうよっ!」バッ
「アリア!」
理子がアリアに向かってナイフを突きつける。すんでのところで回避したアリア、だが、雷の恐怖からかまともに反撃もできない心境になっているようだ。
「くそ…他の客もいるせいでまともに攻撃もできん…」
「その通り、念のため大成には暴れられたら困るからね…全ての部屋に他の客が乗ってるように仕向けてあるの!」
「その分お前を捕まえるには武偵らしく銃でやり合うしかないみたいだな…」
「アリアを庇いながら戦えるかな?」
アリアをしつこく狙う理子。大成は理子を押さえつけようとするが、上手いことアリアを盾に動き回る理子に翻弄されてしまう。
「アリアを倒せば…『オルメス』を越えれば…あたしは認めてもらえる…!!」
「その名を知ってるってことは…あんた…⁉︎」
「そうよ!!あたしは峰・理子・リュパン4世!!あんたとは因縁の立場にある訳よ!!あんたをここで殺せば、イ・ウーに認めてもらえる…あたしは…」
アリア以外にも目的があるようだが、そこまでは言わずにアリアを攻撃する。
「あたしもあんたと同じようにこんなことができるのよ?」
そう言った途端、理子は自分の髪の毛を変形させ、自由に操れる剣を二つ作り、両手で銃を使ってアリアを攻撃しだす。
「ニ丁剣銃(カドラ)はアリアだけじゃないよ!!」
「クッ!!あんたなんか…」
ガシャーーーン!!
「キャッ!!」
「スキあり!!」バンッ!!
「グゥ!!」
銃がアリアの制服に直撃する。武偵高校の制服は防弾ように作られているものの、当たればそこそこの衝撃が走る。
「アリアのパートナーだろ…俺にしかできないことを…⁉︎そうだ!!」
大成はその場から遠ざかり、部屋を飛び出していく。
「大成逃げちゃった?まぁいいや、そろそろ終わらせてもらうよ、オルメス。」
「う…」
「よし…」ガラ…
大成は飛行機に乗り込む前にきた扉を開け、空を見上げる。
「雷雲の発生地は…あそこか…」
右手に気を集中させ、ボール状の気を作り出す。
「ハッ!」
そのまま放ち、空高く飛んでいき。
「弾けろ!!!」
その瞬間、雷雲まで飛んでいったエネルギー弾が大きな光を放ちながら爆発し、辺りの雲を全て吹き飛ばしてしまった。
「成功…だな。急いであっちに戻らねえと!」
同じタイミングで、アリアの方も決着がついたようだ。
「まぶし…」
「今よ!!ハァッ!!」
「しまっ…」
エネルギー弾の閃光で目がくらんだ理子のスキを逃さずアリアは理子の拳銃を回収、距離を取り、理子に拳銃を突きつける。
後ろからは大成がやってきて同じく背中に向けて拳銃を向け、理子は挟まれた状態になる。
「チェックメイトよ!峰・理子・リュパン4世、武偵殺しとしての現行犯で逮捕するわ!!」
「…さすがは大成とオルメス…あんたら2人は驚異といっても間違いね…それでも、アイツには勝てない…」
「アイツ…?」
その時、理子の横の壁が爆発し、機体に大きな穴が空いてしまう。
「うおっ⁉︎」
「アハハハハハ!!今回はあんた達の勝ちにしてあげる!でも、次はこうはいかないよ…!」
理子は飛行機から飛び降りて逃げてしまった…
コラボして欲しいアニメがありましたら知ってる内容しかできませんが、お願いします!
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