時代干渉少年   作:絶神

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密かに動く悪魔

 

 

 

「…クソッタレめ…‼︎」

「いやぁ、見事にやられたなぁ、ベジータ。」

「だ…だまりやがれ!!」

 

あれからクリリンに仙豆を渡され、全員が体力を戻した。

ベジータはどうやら相当怒っているみたいだ。

 

「あの野郎…この俺様をあっさりと倒しやがって…!タイセイ!貴様はサイヤ人としてなんとも思わんのか!!」

 

怒ってこちらに問いかけてくるベジータを大成は横目で気にかける雰囲気もなく軽くあしらう

 

「…まぁ、負けたもんはしゃーない。己の実力不足だからこうなったんだからさ、さっさとまたあいつらと戦う時にむけて鍛錬するこったな。」

「……チッ!!」バッ

 

ベジータは舌打ちをしてその場から去ってしまった。

 

「父さん…!」

「追うな、トランクス。同じサイヤ人だから言えるが、あいつは誰よりもプライドが高い。だからこそ、ただの人造人間、ましてや女に負けた事が許せないんだ。今はそっとしておいてやれ。」

「…はい…」

 

トランクスは誰1人欠けることない現状にホッとしながらも、まだロクに会話もした事のない父親の突然の行動に、動揺を隠せないモヤモヤした気持ちを持ちながら大成の言う事に耳を向ける。

 

「…さて、俺も行きますかな〜」

「ム…何処に行こうと言うのだ。」

 

大成は舞空術で飛ぼうとした瞬間にピッコロに呼び止められるが、首だけ後ろに軽く向けて

 

「決まってんだろ?次のステージへの準備だよ。」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

西の都

 

「ブルマー!!」

「あら、タイセイじゃない!…ってどうしたのよその服⁉︎」

 

大成はあれから西の都のカプセルコーポレーション、すなわちブルマの家を再び訪れていた。

 

「例のブツを見に来たのだが…」

「あぁ、重力室よね、できてるわよ。ちょうど孫君がナメック星に行った時と同じ重力室付きの宇宙船があったから、それを改良したわ。」

「さっすが!!仕事が早くて助かるわ!」

 

あれから数時間しか経っていないと言うのに、もう大成の頼んだ重力室を完成させてしまうブルマの才能にはさすがに関心してしまう。

 

「一応、重力の限界はないわ。多分2000倍まではなんとか耐えられると思うけど、自分の体に合った重力で修行しなさいよ?」

「おぅ!あ!ベジータには内緒だぞ??」

「分かってるわよ。はい、これが宇宙船の入ったカプセルよ。あとはその他もろもろ頼まれた物も他のカプセルに入れてあるわ。」

 

大成はブルマにポイポイカプセルをもらい、その場を後にする。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

神様の宮殿

 

「神様!」スタッ

「きたか…」

 

大成は神の元へ訪れ、早速精神と時の部屋を使おうとする。

 

「タイセイよ、精神と時の部屋のルールは分かっておるか?」

「あぁ、2日間しかいられないんだよな?」

「うむ、それ以上を超えると扉が完全に閉ざされ、永久に出られなくなる。」

 

大成は精神と時の部屋に入る扉の前で止まり、神様の方を振り向き一言行って扉に入る。

 

「まぁ、いつかそのルールもぶち破ってやるさ、ルールなんかで縛られるほど小さい人間になるつもりは無いんでね。神様とはこれで会うのは最後になるかもしれんな。」バタンッ

「…やつなら何でも成し遂げてしまう気がするな…」

 

「…それにしても奴の言った最後のセリフが気になるな…ほんとにあいつは帰ってこないのでは…」

 

その先に神に待ち受ける事態をまだ本人が知る由もなかった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「…た…たすけ…ギャッ!!」ブスッ

 

ドクン…ドクン…ドクン…

 

1人の男性がなにか針のような物に刺され、その先から吸収され、人体は溶けていく

 

「…ぶわぁぁぁ…もうじきだ…待っていろ…17号、18号…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カメハウス

 

『ただいま、ジンジャータウンにて、次々の人が姿を消す事件が起こっております。ジンジャータウンの方、近くの街の方は、十分に注意をしてください。繰り返します…」

「むぅ…」

 

カメハウスにて、亀仙人、ピッコロ、クリリン、トランクス、ヤムチャ、悟飯がテレビの報道を見ていた。

 

「…トランクス、これも人造人間の仕業なのか…?」

「いえ、未来ではこんな事件が起きたことはありません…一体何が起こっているんだ…」

 

「もしかしたら、トランクスさんの言ってた、知らない人造人間が人を襲ってるんじゃ…」

「人造人間達はさすがに人の衣服だけ残して殺すような真似はしないと思いますが…やはり、俺がここにきてしまったことで、歴史が変わっているのかも…」

 

「悟空も心臓病で寝てるからな…今のオレ達では人造人間にも歯が立たないし、どうしようもねぇよな…」

「いや、なんとかなるかもしれん」

「えっ⁉︎」

 

それぞれが喋る中、注目を浴びる発言をしたのはピッコロ。

 

「ピッコロさん、それってどういう意味ですか?」

「俺と神が一つに融合するのだ。そうすれば、人造人間は倒せるかもしれん。」

「融合⁉︎ナメック星でネイルさんとしたことがあるって話と同じですか?」

「あぁ、俺と神は元々1人の存在。再び融合すれば、とてつもない力を手にすることができるやもしれん…」

 

ピッコロは早速とばかりにカメハウスを出て神様の宮殿へと向かおうとする。

 

「お前達は引き続きテレビから情報をくれ、俺が神と同化したら、テレパシーを飛ばす。そしたら例の事件の場所へと向かう。」バシュン

 

「ふむ…かつてはワシもピッコロ大魔王と戦った時期があったが、まさかまた1人の存在に戻るとは…」

「…お父さん…早く良くなって…」

 

カメハウスにはただ沈黙が流れるだけであった。

 

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精神と時の部屋

 

「さて…と!まずはこれだな」カチッ ポイッ

 

プシューーーーーン…

 

大成はポイポイカプセルから宇宙船を出し、中に入り、重力室の電源をいれる

 

「さぁ、ここで目一杯修行してやる!」

 

ジュウリョク、100バイ二シマス。

ブーン…

 

「さって!…うぉっ⁉︎」ガクンッ

 

重力をさっそくあげて、あまりの重さに膝をついてしまう。

 

「これだよこれこれ…元々重力が10倍かなんかにこれの重ねがけはキツイ…修行にはもってこいだな。」

 

「超えてやる…超サイヤ人を超えた超サイヤ人になってみせる…」

 

 

大成は厳しい修行を始めた。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

神様の宮殿

 

「…きたか…ピッコロ…」

「あぁ、何で俺がここに来たかは分かるはずだ。」

 

神様の元へピッコロがやってくる。その理由は同化のためだ。

 

「今やお前もかつて大魔王と呼ばれた存在とは違う。今なら同化しても問題なかろう…」

「へっ、俺は貴様なんぞと同化するなんぞ死んでも嫌だがな。今回はそうも言ってはいられなさそうだからな。」

「うむ…人造人間にまたそれとは異なる奴の存在…」

「奴?」

 

神様はその「奴」をもう知っているようだ。

 

「聞かなくとも同化すれば全てが分かる。その化け物の正体と、私の知っている事全てがな。」

「よし…ベースは俺のままでいかせもらうぞ。戦いに支障をきたすからな。」

「よかろう…」

「か…神様…」

 

神様の付き人のミスター・ポポが最後となろう別れに涙ぐみながら神様を見ている

 

「ミスター・ポポよ、これは別れではない。本来ひとりであった存在に戻るだけなのだ。」

「ごちゃごちゃいうな!始めるぞ…」

 

ブーン………

 

 

 

カッッ!!!!!

 

 

 

 

 

「…」

「さようなら…神様…」

 

今ここに、最強の超ナメック星人が誕生した。

 

 

「さて…大体は把握した…精神と時の部屋にはタイセイが入っているのか…」

「ピッコロ、どこに行く?」

 

ピッコロはそのまま宮殿から下界に降りていこうとするのをミスターポポが呼び止める。

 

「害虫駆除ってとこだ。行ってくる。」タッ

 

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ジンジャータウン

 

「ブワァァァ…生体エネルギーもだいぶ集めたはずだが…これでは17号達にはまだ到底及ばん…」

 

人間を自身のエネルギーへと変換して殺し続ける化け物は次から次へと街に移動しているようだ。

 

「さて…ここらも人間は居なくなったようだ…次の街に…」

「待て」

「ム…⁉︎」

 

そこにピッコロが現れる。

 

「き…貴様は…!!」

「お前が何者かは知らんが、ここで消させてもらうぞ。」

 

ピッコロは構えをとる。それに合わせて敵も構えをとっている。

 

「(それにしてもこいつから感じる気は一体なんなんだ…?俺や悟空、ベジータ、他の奴の気も感じる…)」

「ピッコロ大魔王…」

「⁉︎」

 

ピッコロは自分の名を知っているはずのない敵からそう呼ばれたために驚きを隠せない。

 

「お前も私の生体エネルギーとなるがいい!!」バッ!!

 

化け物はこちらに向かってきてパンチを繰り出すが

 

サッッ!!

 

「ダァァ!!」バキッ

 

「ブルァァ!!」

 

ピッコロはそれを避けて、反撃の打撃をお見舞いする。

 

「残念だったな…人違いだ…」

「何⁉︎貴様…ピッコロ大魔王じゃないのか…⁉︎」

 

ピッコロは気を溜め、解放する。

 

「…俺は…神と魔王が合体した真のナメック星人だ…!!」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

???

 

 

 

「…計画はこの通りだ…」

「ベジータを殺せばいいんだな…?」

「うむ…」

 

 

とある場所で話し込む2人

 

 

「では、私は地球へと向かう準備をして出発する。ベジータを殺し、あわよくばカカロットもお前の手で殺してやるが良い、ブロリー。」

 

 

2人のうちの1人、パラガスがそう言うと

 

「…カカロット……殺す…」

 

もう1人の無表情のサイヤ人、ブロリーはそうボソっと呟くのであった…

 

 




これで終わりです!
更新遅くなりました!!

コラボして欲しいアニメがありましたら知ってる内容しかできませんが、お願いします!

  • 進撃の巨人
  • 灼眼のシャナ
  • ギルティクラウン
  • ドラゴンボール超
  • 魔法少女まどか☆マギカ(原作編

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