「あーーーたいせー?飯まだぁー?」
「ちょっと黙ってろ!!気が散る!あぁ…また焦げた…」
大成は杏子に朝食を作るために外で取ってきたりんごや魚や鳥を気でいい感じに焼こうとしている。もちろん修行がてらのためただ杏子の尻にひかれている訳ではない。
「…案外気のコントロールも上手くいかないもんだな…まぁでも生身の人間よりは遥かに上だろうがな…」
実際この世界に来てまだたったの二日しか経過してないが、それでも大成は舞空術、気弾の発射は可能となっていた。
だが魔法少女という超人的ステータスにはまだとてもではないが叶わないと判断した大成はとりあえず様子見としてただの人間として生活しようと思っていた。
下手に力を出して敵対心を持たれてしまって戦いになっては確実に不利だ。
「よし!できたぞ!取ってきた分はたくさんあるからな、食い尽くしてくれ。」
「よっしゃ!!いただきー!」
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「さて…とりあえず夜まで街を散策するか…」
朝食を済まし、杏子と一旦離れた大成はまだ知らぬ街の散策に来ていた。杏子はどうやら毎日の習慣とやらのためにどこかにいったようだ。
「風見野…これがこの街の名前か…ふぅん…」
世界像はいたって現実の日本とそう変わらない。普通だ。ちょっとバスとか電車が豪華になっているぐらい。
「バス…乗ってみるか…見滝原ってとこに行ってみるか」
興味深々にバスに乗り込み大成は隣町の見滝原へと移動した。どうやら自分の世界のバスとは全然違うため興味が湧いたのであろう。
なんやかんやのうちに隣町へ辿り着き見滝原も探索する。
「さて…調べるってもぶっちゃけなーんもあてがないんだよな…夜にならないとメインの魔女とやらも現れないしよ。」
確かに朝昼はこの世界において自分が存在する意味のない時間帯だ。あくまでこの世界に干渉するのであってこの世界のメインディッシュは魔女だ。
夜にしか現れない魔女を待つため大成はゲーセンや店を回って時間を潰すことにした。
「よし、この街の魔女を探索してみるか…」
夜になり大成はあたりの魔女を捜索し始めた。
杏子がソウルジェムを使って魔女の瘴気を辿っていたのを参考に大成もまた前回遭遇した魔女の気を辿っていた。
「んー…それっぽいのは感じるんだけどな…そもそもどうやって前の変なフィールドに行くってんだ…」
前回は大成が獲物と認識され勝手に魔女の結界に引き込まれたが今回は違う。
大成が魔女を狩るものとして動いているため自分で魔女の結界へと行かなければならない。
「…これっぽいな…なんだこのカブトムシみたいなやつ…」
大成命名カブトムシ---グリーフシードが壁に突き刺さっていた。
このグリーフシードから禍々しい気を感じた大成は直感で魔女の気と感じ取っていた。
「よし、念じてみるか…この気を吸い取るイメージで………うぉっ!」
激しい光に包まれ大成はグリーフシードから発生した渦に引き込まれた。
中に入ってみると前回の魔女の結界とは違い景色は周りがお人形さんだらけの空間。
前回は高速道路だったためあまりの違いに少し戸惑いを感じる。
「うっわー…人形に見つめられてる気がして気持ち悪い…さっさと魔女とやらを狩るか…」
道中に現れる使い魔、簡単に言えば魔女になる前の種のようなものを始末しつつ奥へと進む大成。
そしていかにもその先に魔女がいそうな扉を見つけ中に入る
中に入ると周りは何もない殺風景な空間。
だが、そこには一つの人形が存在していた。
「…見た目えぐいな…三つ目に手足何本あるんだよ…」
触れようとした瞬間人形が急に動き出し大成めがけて急突進。
「うわ!キモいキモいキモい!!蜘蛛みたいに動いてる!」
慌てて飛び上がる大成、だが人形の魔女は同様に飛び、宙に浮く。
「飛べるのかよ…まあお前の作った結界なんだからなんでもできるわな…」
大成は特に焦る様子もなく、近づいてきた魔女の足を掴み、そのまま遠くに投げ飛ばす。
そしてそのまま追撃にと力をため気弾を放つ。
「今持てる最大のパワーだ!!受け取れやぁ!!」
そのまま魔女に直撃して魔女は爆散。意外にも簡単に大成の勝利が確定した。
「あ、もう終わりか……景色戻った…帰ろっと」
「ちょっと待って!」
グリーフシードを回収してポケットに入れた大成はその場を立ち去ろうとするがそこを誰かに呼び止められる。
「え?誰…?」
「それはこっちのセリフよ!貴方、魔女に洗脳されてるんじゃないの?ここに反応があったのに消えて…貴方がここにいて…」
話しかけてきたのは金髪のドリルのようにぐるぐる巻いてるツインテール風の髪型の女の子。なんともまあすごいボディをしている。
「魔女?あぁ俺がたお…」
倒した。と言いたかったが変に怪しまれてはいけない。おそらくこの子も魔法少女なのだろう。大成は言葉を飲んで言い直す
「あ!えっとなんか知らないけど違う女の子に助けてもらったんだ〜!!」
「…他の魔法少女…?私の区域に何の用で…縄張り奪いにきたのかしら…」
あ、やば。地雷踏んだ。って顔をして大成はその場で凍る。
そしてコソコソ撤退しようとしたところを少女に止められる。
「ちょっと待ちなさい!貴方には少し話を聞かないとね」
「え…その…えー…」
まいってしまった。大成は時間的に教会へ戻らないと杏子も帰ってきているかもしれない。今日は晩飯も作ることになっているためここで時間をかけるわけにはいかない。
「あ…あ!そうだ!もう時間が時間なのでまた今度にしましょうよ!えっと…友達!友達になりましょう!僕達年も近そうですし!LINEでも交換しましょう!」
「友…達…?」
少女は急に泣きそうな顔になって大成へと提案に食いついてくる。
「私と友達に…なってくれるの…?」
「え…あ、はい…?」
急に喜びだして手を取ってくる。
「嬉しい…!私は巴マミって言うの!貴方の名前は??」
「あ…逢坂大成…です…好きに呼んでください…」
「大成君ね!わかったわ!よろしくね!はい、これ私のLINE!」
案外すんなりと通ったがなんともまぁ…友達がいないのかすごく喜ばれてしまった。
「じゃあね!近いうちにまた会いましょ!」
「あ、はーい…さよなら〜」
「厄介な事になってしまった…」
大成はその後教会へ帰るが遅いと杏子にゲンコツを食らってしまったのは言うまでもない。
二話終わり!
書いてて楽しいです(⌒▽⌒)
でも更新ペース遅れるので、優しい目で見守ってください…
コラボして欲しいアニメがありましたら知ってる内容しかできませんが、お願いします!
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進撃の巨人
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灼眼のシャナ
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ギルティクラウン
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ドラゴンボール超
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魔法少女まどか☆マギカ(原作編