金木はフランを脱出させるために試行錯誤した。赫子も試してみた。
金木「ハァ..ハァ..この扉とんでもなくかたいし重い。いつもどう開けてるんだよ。」
フラン「咲夜はいつも普通に開けてるよ？」
金木「あの人が？」
(いやありえない。僕の体に傷一つつけられなかったのに、腕力で負けるわけがない。そもそも僕は喰種だし腕力が人間に劣る事はまずない。)
フラン「もしかしたらパチュリーが結界を貼ってるのかも..」
金木「パチュリー..まだ会ってないな。」
いかにも最悪のシチュエーション。が、金木は1つ閃いた。
金木「フランちゃんは自分の能力を使えないわけじゃないんだよね」
フラン「うん。あ、この鉄扉を壊せってこと？」
金木「できそう？」
フラン「うん」
ﾊﾞｺﾞｫｫｫﾝ!!!
ものすごい轟音がして前を見てみるとそこにはレミリアとは違う、枝の先に宝石が釣り下がっている羽のようなものがある。
金木「初めましてだね、フランちゃん。改めて..金木研です。」
フラン「うん！フランドール・スカーレットだよ！お兄さんは思ってたよりなんか暗い人だね。」
金木「いきなり酷い事言うね..」
フラン「だってクールな人かと思ってたんだもん。でも凄く強いんだね。ずしずしと空気で伝わってくるよ」
金木「僕はまだまださ。じゃあ、行こうか。」
そう言って階段を上りきったその先には
レミリア「どこに行くつもりかしら？」
レミリアと咲夜、門番の人と髪が紫な人が立っていた。
フラン「み、みんな..」
スッとフランの前に立つ金木
金木「ねぇ、レミリア。」
レミリア「なにかしら」
かなり警戒している。そりゃそうだ。咲夜をボコボコにしたあげく自分の妹を連れ去ろうとしているのだから
金木「どうしてフランちゃんを閉じ込めていたんだ？」
レミリア「一言で言えば危険だからよ。能力も、そしてフランを狙う奴らから守るために、あそこに閉じ込めていたのよ」
金木「守る..ねぇ。」
レミリア「なにか文句でも？」
金木「大アリだよ。そもそも君にとって守るっていうのは監禁する事をいうのかな？第一能力が危険ならあの扉に仕掛けてあった封印みたいなのを能力にかければ良かったんじゃないの？」
レミリア「そんなに簡単な話じゃないのよ」
金木「いやこんなに簡単な方法はないと思うよ？少し工夫すれば全てが丸くおさまるんだから。それをやらないって事は家族愛がすこしたりないか、レミリアにとって愛とは歪んだものなのかのどっちかだよ。」
レミリア「分かったように言うわね。外来人如きが。」
金木「吸血鬼如きが少し図が高いんじゃないかな？」
レミリア「はぁ..そもそもあなたの目的は何？」
金木「フランちゃんを、外に連れ出すこと。」
全員が騒然とする。
レミリア「何を馬鹿な！」
金木「いきなり外に出すわけじゃないよ..。まずは屋敷の中から始めよう。」
レミリア「フランを誰が見張るのよ。と言うよりその時暴走したらどうするの！？」
金木「僕が見てる。僕が止める。これでどう？」
レミリア「..つまりあなたは執事としてここで働くのね？」
金木「そういうことになるね。どうかな..美味しい話だと思うけど」
レミリア「....咲夜、あなたは平気かしら？」
咲夜「お嬢様が、そうしたいと言うなら平気です。」
金木「ならお互いにさっきの事は水に流しましょう。出来ればいい環境で働きたいですし。」
レミリア「えぇ..私こそ少し強引過ぎたわね。こんなの運命になかった事だから驚いたのよ。」
金木「とりあえず僕の部屋はフランちゃんの部屋でいいかな。」
フラン「お兄さんと一緒の部屋なの？」
金木「そうだよ。これから宜しく。」
レミリア「ハァ..まぁ勝手にしなさい。それより長居する気は毛頭ないんじゃなかったかしら？」
ニヤニヤと笑ってくる。
金木「えっ、間が指しただけだよ..」
苦笑いしながら答える金木。やっとスタートラインに立てた。これからが勝負だ！！
やはり金木はこうでなくちゃｗｗｗ