カールスラントの魔術師はISと翔る(かける)   作:ミヤフジヨシカ

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イチカの口調はバルクホルン似です。
バルクホルンにタマにエーリカが混ざる感じです
割合としてはバルクホルン8のエーリカ2位です



本編
1翔


 

 

 

 

辺り一面どこを見ても人、人、人…………

正直、まるで動物園の動物になった気分だ。

 

 

IS学園一年一組

 

ここが今日から1年間を私が過ごす場所になるわけだが、先程も言ったようにまるで動物園の動物になった気分だ。

しかも、ただの動物ではなく珍獣的な意味で。

まぁ最も、クラスメイトの視線が集まっているのは私ではなく、『世界初の男性操縦者』である織斑秋十に対してだが。

私の容姿は傍から見れば女性に見えなくも無いらしい。

ラウラ曰く

 

 

「お前の様な男がいてたまるか!」

 

 

だそうだ。

『あの世界』の影響で元々黒かった髪は脱色して金髪になったし、身体つきも何が悪かったのか男らしくない丸みをおびている…………

声も高いままで少女役の声優も真っ青らしい。

自分の容姿に自覚を持てと言ったのはトゥルーデ姉さんだったかな。

まぁつまりは、女子の中にいても気付かない位に女の子っぽい外見なのだ。

 

 

「………………以上です!」

 

 

いつの間にか、件の織斑秋十の自己紹介だったようだ。

正直ものっっっすごいどうでもいい…………

ラウラは部隊の引き継ぎとかでまだIS学園に来ていないし、フランスの協力者である代表候補生もラウラ同様IS学園にはまだ不在。

唯一いるイギリスの代表候補生はこっちをキッと睨んで来るし…………はぁ…………不幸だ。

 

 

「挨拶もまともに出来んのか馬鹿者」

 

 

おぉ……

 

織斑秋十が織斑千冬に叩かれてる。

というか今金属を叩いた音が聞こえたのだけど。

 

げぇ!?関羽!?って…………

 

まず大前提として女性を男と見間違えるかね普通。

あ、また叩かれてる。

 

 

 

 

 

 

「「「「「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」」」」」

 

 

「本物!本物の千冬様よ!」

 

 

「貴女に会うためにここまで来ました!北九州から!」

 

 

 

 

 

 

出るは出るはとクラスメイトからの織斑千冬に対する黄色い悲鳴。

毎年の事なのか、等の本人も可成り辟易してるみたいだ。

正直秋十とか千冬とか、織斑は本当にどうでもいいから…………もう寝てしまおうか……

それじゃ、異空間から次の教科の教科書出して、教科書を枕にお休みなさぁi

 

 

スパァァァァァァァァン!!!

 

 

痛ぁぁぁぁ!

ちょ、なんなんだ滅茶苦茶頭が痛い!?

頭が!頭がぁぁぁぁ!!!!

例えるなら余所見をして走っていて思いっきり電柱に頭をぶつけた位痛いぃぃぃぃ…………

 

 

「ほぅ、入学早々私の前で居眠りとはいい度胸だなハルトマン?」

 

 

寝てません!寝る前に叩かれましたって織斑先生!

そこの巨乳メガネ!

おどおどして見てないで助けて下さいよあなた副担任だろう!

 

 

「まぁいい、ハルトマン。

貴様も自己紹介しろ。

ただ、織斑みたいな自己紹介だったらもう一発追加だ。」

 

 

ぽいぃィィィィィィィィ!!!!????

 

 

いかん…………急に某ブラウザゲームの某駆逐艦の口癖が…………

取り敢えずもうあの一撃は絶対頂きたく無いので言われた通りに真面目に自己紹介するしかあるまい……

 

 

「ドイツ軍所属、イチカ・ハルトマンIS中佐です。

この様な身なりですが、私の性別はれっきとした男です。

取り敢えず、特技は戦闘と家事全般、あと書類仕事等の事務処理です。

趣味は機械弄り、苦手なものは食べ物のツナ以外特にありません。

これから一年間よろしくお願いします。」

 

 

無難にこんなものか?

チラリと織斑先生を見れば、どうやら合格点に届いていたらしい。

織斑秋十に向かって貴様もこれくらいやれって言ってるし。

 

 

 

「「「「「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」」」」」

 

 

「男の娘よ!本物の男の娘よ!」

 

 

「お母さん私を生んでくれてありがとう!」

 

 

「織斑×ハルトマン…………これで夏イベは完璧ね!」

 

 

えぇ、分かっていましたとも。

分かっていても防げない、予想可能回避不能の音響兵器を何とか耳を塞いで耐えてやりましたよ。

ソマリアを海賊もビックリの音響兵器でしたよ。

後最後の奴。

私を薄い本のモデルにしないでくれ!

 

 

「次の時間から授業を始める。

各自、教科書等の準備を怠るな。」

 

 

入学初日から授業か。

なかなかハードだなこの学園は。

どうせする事も無いし、眠気も織斑先生の一撃で失せてしまったし。

暇潰しにAISMG42機関銃の弾薬ベルトでも繋げるとする。

IS用の武器だからすぐに弾切れになるから今のうちに作っておかねば

 

 

「少しよろしいかしら?」

 

 

む?

 

イギリスの代表候補生、セシリア・オルコットさんですか。

流石イギリス貴族なだけあって、立ち振る舞いと雰囲気がかなり様になっているな。

だが腰と胸に手をあてて少し偉そうなにポーズをしているが。

偉そうにしてるつもりでも可愛いだけなのだが?

 

「あぁ、なんだMs.オルコット?

先程の自己紹介から私を睨んでいたのと何か関係があるのか?」

 

 

「うっ…………い、いえ、睨んでたのは別に深い意味が有るわけでは…………」

 

 

あぁ、良かった。

別に嫌われている訳では無かったのか。

流石に異性に嫌われるのは地味に傷つくからな。

 

 

………………今、どこかで朴念仁と言われた気がするが私ではない。

絶対に。

 

 

「では何故かお聞きしても?」

 

 

「え、えぇ、構いませんわ。

本国からの急な転属命令、しかも部隊の司令官はかの有名な『二人目の男性操縦者』で『始まりの魔女

(ウィッチ)』であるイチカ・ハルトマン。

実力もトップクラスだと聞き及んでいましたから、どんな人物か興味がありましたの。」

 

 

睨んで居たのではなく、私がどうゆう人物なのか見極めようとしていたのか。

納得した。

 

 

「ではどうだ?

実際に会ってみて。」

 

 

少し意地悪して聞いてみた。

あ、少しオルコットさん目が輝いているな。

 

 

「流石、と言ったところですわ!

隠している訳では無さそうですが、動きの隅々にきちんとした教養と規律を受けた影があります。

流石は始まりの魔女ですわ。

何処かの1人目の男性操縦者とは大違いですわね。」

 

 

どうやらオルコットさんは織斑秋十の事が嫌いらしい。

まぁ、私もなんだが。

少し上から目線の高飛車お嬢様の様なオルコットさんだが、いい友人になれる気がする。

私の事を素直に褒めてくれる人は殆んどいなかったからな。

え?単純?なんとでも言えばいいさ。

 

 

「ところでMr.ハルトマン?」

 

 

「イチカで結構だ、Ms.オルコット。」

 

 

「そうですか?

では私の事もセシリアで結構ですわ。

それでイチカさん、出来れば私と試合をしては頂けないでしょうか?」

 

 

試合?なぜ私とセシリアが?

別に、セシリアがしたいと言うのなら構わないのだが。

別段、ストライカーユニットも隠している訳でも無いしな。

 

 

「それは構わないが、理由をお聞きしても良いかな?」

 

 

「ごもっともですわ。

理由は2つありまして、1つは今後一緒に戦う場合の為にお互いの力量を確かめるため。

もう1つは私的な理由ですが、貴方を試したいのです。」

 

 

「試す?何故です?」

 

 

「本国からは貴方の事を全面的に支える様にと命令されています。

それこそ、貴方が望むなら例えメイドでもやれ、と」

 

 

What?

メイド?なぜた?

私はそんなこと聞いてないぞ…………

嫌だがセシリアなら案外メイドも似合いそu…………っていかんいかん!

何を考えているんだ私は!

 

 

「勿論、私もイギリス空軍IS中尉です。

祖国がそう命令したのなら従いますし、メイドならチェルシーが居ますから直ぐにでも習得出来ます。

が、それとは別にイギリス貴族『オルコット伯爵家』の家訓として『自身よりも下の力量の者に仕えるな』とありますわ。

矛盾していると思われますが、これだけは『セシリア・オルコット伯爵家当主』として譲れないのです。」

 

 

色々とセシリアにも事情があるみたいだな。

でも、別にメイドはしなくてもいいのだぞ?

私にはメイド萌え属性なんて全くない。

いや、おい…………ちょっと………セシリア?

セシリアさ~ん?

やるから、話を聞いて!

え?負けたら全力でメイドをするって?

嫌だからしなくてもいいって!

ちょ、待って!そんなルンルンスキップで行くな!

話を聞いてくださいってぇぇぇ!

 

 

 

……えぇ、そのあとは殆ど覚えてませんよ。

なぜか織斑秋十とセシリアが言い争っているのだけなんとなくしか覚えていない。

今日は本当に疲れたぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『一週間後に、織斑秋十、セシリア・オルコット、イチカ・ハルトマンのクラス代表選抜戦を行う』

 

 

………………本当に疲れた……

 

 

 

 

 

 





私も疲れた~(´・ω・`)

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