カールスラントの魔術師はISと翔る(かける) 作:ミヤフジヨシカ
一年以上更新出来ず申し訳ありませんでした。
仕事の都合もありましたが、下宿を借りたり新しくPCを買い替えたり弟が仕事辞めたりと色々あったので(汗)
どんなに丼亀だろうと少しづでも更新していきたいとおもいます。
正式にセシリアと箒にストライカーユニットが渡された。
それは部隊の稼働機とパイロットが増えるという意味では司令官として私も素直に喜べる。
しかしパイロットとしての私から言わせれば彼女等ははっきり言って新兵に毛が生えた程度なのだ。
代表候補生のセシリアは『まだ』多少いいとして、既存のISにすら殆んど乗ったことすらない箒にどう指導し訓練をしたらよいものか…………
昨日、専用のストライカーユニットをもらった二人の為、訓練指導について私は上手く案を出せないでいた。
ラウラがいれば、元々1部隊の隊長だったので特に申し分も無いのだが生憎と未だ遥か西方、ドイツにいるとなると頼ることはできない。
私が二人に教えても良いのだが、生憎私は坂本少佐程ではないが自身の感覚をたよりに飛ぶ派に近い。
そもそも、ISがコンピュータ制御による現代戦闘機ならストライカーユニットは正しく人の繊細な制御で飛んでいた二次大戦中の戦闘機なのだ。
多少の理論もあるだろうが、言葉で上手くストライカーユニットの動かし方を説明することは出来ない。
機体機体で特性が違うのだから長く多く飛んで慣れるしかないと私は思っている。
このような時にはある程度説明の上手いサーニャやトゥルーデ姉さんが居てくれればと切に思ってしまう。
「はぁ…………面倒だ」
全身を撫でる潮風から意識をそらしつつ………ため息を吐いてしまった。
色味も何もない、ただ灰色一色で染められたテラスの様な場所に私はいる。
実は今私がいるのはIS学園でも我が祖国ドイツでもない。
何もない海の上だ。
正確には西太平洋小笠原諸島沖合同演習指定海域、海上自衛隊第一機動隊群旗艦『うんかく』左ウィングだ。
何故そのような場所にいるのかといわれれば、日本からのお誘いがあったからとしか言いようがない。
日本からの……いや、正確には海上自衛隊からだが、私の部隊にくる人員の紹介の為の意味もあるにはあるのだろうが、恐らく本当の目的は太平洋海域での私達、第三四三統合戦闘航空団『ストラトウィッチーズ』と共同作戦が展開された場合のために自分達海上自衛隊の実力を見せて作戦をより円滑に遂行できるようにしておきたいのだろう。
事実、私が見た限りでも海上自衛隊の練度はまさしく世界トップクラスといっていい。
同じく、合同演習で参加しているアメリカ海軍第七艦隊の原子力空母『ロナルド・レーガン』率いる空母打撃群。
ドイツ海軍のミサイル巡洋艦『アドミラル・シェーア』『リュッツォウ』練習駆逐艦『レーベレヒト・マース』も参加しているが、ドイツ海軍の練度では海自・米海軍にかなり劣っているといっていい。
因みにだが、この参加しているドイツ海軍はドイツ版の練習艦隊で、日本に寄港した際たまたま演習が行われるという事で急遽参加したのだ。
軍事マニアにはたまらない瞬間だっただろう。
「どうですかな?私たち海上自衛隊の実力は」
いきなり声をかけられ振り替えれば、そこにいたのは先日会ったばかりの山口海将だった。
いやまぁ、山口海将が艦橋の中にいたのは知っていたので驚くことはなかった。
「素晴らしい練度ですね。
我が祖国ドイツの海軍にも見習って貰いたいほどにね。」
「まぁ、ドイツは陸軍国、陸主体でありますからな。
よくやっている方だと思いますが………ウチだと不可以下ですな(ボソッ」
…………あいかわらず提督は厳しいな。
「それで、なぜこのような演習に私を?」
「そちらに配属する人員はうんかくのIS部隊の隊長でしてね。
丁度いい演習もありましたし、実力を見ていただこうとおもいまして。
もちろん、篠ノ之博士には事前に許可は頂いておりますし。」
「まぁ、人員の実力を事前に把握出来るのは有難いですね。」
現在は艦艇主体による対空戦闘訓練が行われている。
予定では午後からISによる対空、対IS戦闘訓練が実施される。
「ではハルトマン中佐。
午後からのIS訓練には敵役として出てみませんか?
中佐が良ければ、ということでドイツ、アメリカも了解済みですから。」
つまり、山口海将は訓練に仮想目標(レーダーに疑似目標を作ること)ではなく私を敵役にして限りなく実戦に近い訓練を行いたいのだろう。
なんだそれは………凄く面白そうだ。
「そうですね。
私は人員の実力が把握でき、そちらは実目標を相手とした限りなく実戦に近い訓練ができる。
まさにWIN-WINということですね。」
訓練には当たれば塗料がつくペイント弾及び模擬爆弾、魚雷が使用される。
1対多(敵は艦艇の支援あり)の戦闘になるのでなかなか厳しい訓練になる。
「これで負けるようなら一から再訓練ですなぁ」
山口海将はそうつぶやいた。
「では予科練とトップガンの再教育が増えますね。」
なんとなしに軽口を吐いてしまったが、山口海将は一瞬ぽかんとした後笑いだした。
「あっはっはっは!
そうですな!エースパイロットの実力を我々新米にしかと見せてやってください。」
部下のパイロットの技量を上げるためなら山口海将はきっとネウロイとも立ち向かうだろう。
豪快で鬼と呼ばれるほど厳しいが、表には見せない部下への想いが感じとれる。
彼の下だからこそ、うんかくをはじめとした日本の機動部隊は世界一の技量となれたのだろうと改めて感じられた。
山口海将に習って、私も全力で鬼を買って出てやろう。
使用機体 零式艦上戦闘脚二一型
使用武器 九九式一号20㎜機銃改及び25番爆弾
目 標 海自機動部隊及び米空母打撃群
敵 機 日IS6機及び米IS7機 計13機
危 険 度 ACE
ブリーフィング終了、健闘を祈る
WTに彗星がきましたね。
初戦でP-40 P-38 P-36を撃墜できました。
彗星はなかなかいい『戦闘機』ですね!
ん?艦爆?知らんなそんなことわ!
ロケットでPe8も落とせたので対爆としても使えて嬉しいかぎりです。