ソードアート・オンライン ~闇と光の交叉~   作:黒ヶ谷・ユーリ・メリディエス

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 どうも、おはこんばんにちは、黒ヶ谷・ユーリ・メリディエスです。

 今話はタイトル通り、第七十五層のボス戦ですね。ただし原作以上に骸骨の刈り手はヤバいです。いや、戦線崩壊はしませんけども、目の当たりにしたら戦う気力も湧かないと思っています。

 そんな想定から当時やってしまった訳です。

 最初は初めてのイチゴ視点、でもあんまり面白味はありません。彼の本領は結構後からですから。

 ではどうぞ。


第十章 ~対決 《ザ・スカルリーパー》~

第十章 ~対決 《ザ・スカルリーパー》~

 

 俺は今、七十五層主街区の転移門広場にいる。一レイド四十八人。それに選ばれたプレイヤー達が集まっているのだ。

 周囲には大勢のプレイヤーがいる。彼らは見送りだ。今までちゃんとしたボスの偵察や攻略で死者を出してこなかった攻略組が、偵察戦で十人も死んでしまったからだ。

偵察部隊二十人のうちの十人が先にボス部屋に入ると、扉が閉まってしまい、どんな事をしても開かなかったのだ。開いた後はボスもおらず、中に入った十人もいなかった。黒鉄宮にある【生命の碑】で確認を取ったところ、十人全員が死亡していたことが判明したのだった。だからこそ、ボス部屋に入れる最大人数の一レイド、四十八人を選りすぐりの剣士達にした。

 その中でも最も注目を浴びているのは、数日前に決闘をして勝利した、正真正銘の最強剣士キリトだろう。あいつはとんでもなく強い。おそらく、リアルで万全、昔の状態で戦っても、俺は負ける。それくらい強いのだ。

 ユウキの剣の師匠でもある彼は、他の追随の一切を許さないほどの実力を誇っている。だからこそ、今まで彼を最年少と馬鹿にしてきた奴らも、キリトに期待の目を向けているのだ。当のキリトは気にしていないようだが。

 今回のボスは正体不明な為、出し惜しみをせずに最大戦力で行く事になっている。

 キリト、ユウキ、アスナ、シリカ、リズベット、フィリア、ナツ、俺のAパーティー。《十六夜騎士団》団長と副団長、幼馴染にして各隊の隊長を務める最大戦力が固まっている。

 クライン率いる《風林火山》のBパーティー。タンクである斧戦士エギルはここに入る、クライン達のパーティーには明確なタンクが居ないからだ。

 リンド率いる《聖竜連合》のCパーティー。

 ディアベル率いる、キバオウとコペルを含んだ《アインクラッド解放軍》のDパーティー。

 《黄金林檎》と《月夜の黒猫団》からケイタ、テツオ、サチ、ルシード、ルネード、グリセルダ、シュミット、カインズのEパーティー。

 ヒースクリフ率いる《血盟騎士団》のFパーティー。

 この六つのパーティーが編成された。主だった攻略ギルドの中でも、更に精鋭とされているメンバーばかりだ。それでも、結晶無効化空間であり撤退は出来ず、援軍も無い状況だ。攻略組にも今までに無い緊張感があった。

 そして転移門からヒースクリフがやって来た。残る《血盟騎士団》のメンバーも一緒に転移でやってきた、その威圧感に周囲の見送りは圧倒されている。

 と、ヒースクリフはキリトの前で止まると、彼に声を掛けた。

 

「キリト君。君の《二刀流》、そして《神魔剣》……存分に振るってくれたまえ」

「当然。誰も死なせたくないからな。それが理想に過ぎないと分かっていても……犠牲を減らしてみせる」

「フ……その心意気で頼むよ」

(キリト……『ユウキを最優先で守る』って言いたいだろうにな……)

 

 その後、ヒースクリフが取り出した回廊結晶を使ってボス部屋の手前まで転移する。全員が装備の最終確認や作戦の打ち合わせをしていき、それも終わって扉の方を見た。

そこではヒースクリフとキリトの二人が立って、俺達を待っていた。

 

「……諸君。ここをくぐれば、勝たない限り出られない。覚悟は良いかな?」

 

 ヒースクリフの問いに、むしろ早く開けろとせっつく雰囲気が出た。続いてキリトが口を開く。

 

「俺から言う事は一つ。絶対に、生きる事を諦めるな。良いな? ――――行くぞッ!!!」

『おおおおおおおおおおおおおおおおおおッッッ!!!!!!』

 

 キリトの声に、全員が武器を掲げて鬨の声を上げた。

 二刀を抜きつつキリトは走り、それにヒースクリフ、俺達と続く。暫く走ったところで後ろの扉が勝手にしまった。だが、ボスの姿はまだ見えない。

 

「……どこに居やがるんだ?」

「「上ッ!!!」」

 

 キリトとユウキの声に反応して上を向くと、そこには髑髏百足がいた。白い鎌を二つ持ち、長い頭蓋と四つに割れた下顎、そして細くも長い骨の胴体と無数の脚。名前は《ザ・スカルリーパー》……直訳すれば、骸骨の刈り手。不吉すぎる名前だった。

 

「全員後退しろ! 落ちて来るぞッ!!!」

 

 キリトの号令に合わせて下がるも、聖竜連合のメンバーが二人取り残された。恐怖からか、足元が覚束ず、ガタガタ震えて止まっている。

 それを見てか、スカルリーパーが落ちてきた。このままでは真下にいる二人が殺される!

 

「クッソ、がァッ!!!」

『グシャアアアアアアアアアアアアアアッ?!』

 

 キリトの咆哮が聞こえたと思ったら、頭上からソードスキルの閃光、そして轟音と絶叫が聞こえた。見るとボスが吹っ飛んでいた。そしてキリトが落ちてくる。どうやら壁を走り上ってスキルで迎撃したらしい。

 そのキリトは俺達の近くに着地するや否や、二人に向けて怒鳴った。

 

「何故即座に動かなかった?! 死にたいのかッ!!!」

「「ッ?!」」

「落ち着いたら前線に復帰しろ、それまでは下がれ。良いな?」

 

 それにコクコクと頷いて後ろに急いで二人は下がった。入れ替わりでユウキとヒースクリフが来る。

 

「ヒースクリフ、ユウキ。俺達で鎌を止めるぞ。ユウキと俺が向かって右、ヒースクリフは向かって左の鎌を抑える――――ディアベル!」

「なんだい?!」

「俺達は今から正面の鎌を止めるのに集中する! 指揮を頼んだ!」

「了解した!」

 

 それからキリトとユウキは、完璧に息が合ったスキルの叩き付けで鎌を防ぎ、ヒースクリフは《ジャストブロッキング》を使用してノーダメージで抑える。

 そして俺達は横から攻撃を仕掛け続ける。俺のカタナはカテゴリでは《片手剣》でもあるから片手でも扱え、それにより高速攻撃が可能となっている。だから俺は、一撃ではなく、連撃かつ弱点狙いでダメージを叩き出し続ける。

 

「はあぁぁぁッ!!!」

「うおおおぉぉぉぉぉッ!!!」

 

 横ではサチが槍で最上位六連撃スキル《ディメンション・スタンピード》を、キバオウが片手剣最上位六連撃スキル《ファントム・レイブ》をかましていた。

 俺も負けてられないな!

 

「骸骨野郎……てめぇを斬るぜッ! ――――月牙天衝ォォオオオッ!!!」

 

 俺は最近漸く使えるようになった《心意》を使い、前世から使ってきた俺唯一の技を放つ。赤黒い三日月の刃は、その白く乾いた骨を削るのだった。

 

 ***

 

 ボクとキリトさんは焦っていた。前回のスカルリーパーと戦いはしたけど、今回のは超強化されていたからだ。証拠として、かなりレベルが高いサチやキバオウが最上位スキルを使用しても、HPはまだ一本目の五%も削れていない。

 最も威力が高い一本目の五%すら削れていないのだ。明らかにこのステータスはおかしい。

 

(クソッ! 今まで以上にメチャクチャだな!)

(まさか、こんなに強化されてるなんて……!)

 

 実は前回までと比べて、クォーターポイントごとのボスと、第一層のボスは強化されていたのだ。

 第一層では即死技がある斬馬刀と六体の取り巻きポップ。

第二十五層ではドラゴンの鱗の防御力。弱点である逆鱗を叩かないとダメージが入らなかった。

 第五十層では、残りHPが一本になったときの攻撃。あれはボク達でないと即死ものだった。

 そして今相手している第七十五層のボス《スカルリーパー》。基礎能力が強化され過ぎている。前回までとの違いは強化くらいだが、今回のこれは流石に酷い。これでは勝てるのかすらも怪しい。早くしないと、こちらが全滅してしまう。

 

「ッ! ユウキ、鎌の相手は俺一人でもなんとかなるから、攻撃に回ってくれ!」

「えっ?! で、でも……っ!」

「いいから早くしろ! でないと、先にこっちがやられる!」

「ッ……わかった、死なないでね!」

 

 キリトさんの指示に、ボクは渋々従った。でないと、本当に彼の言う通りになってしまうかもしれないからだ。

 

「まだ死にたくないんだ……だから! 早くっ! 消えろぉぉぉぉぉッッッ!!!」

 

 《二刀流》二十七連撃最上位ソードスキル《ジ・イクリプス》。太陽のコロナの如き輝きを二刀から迸らせながら、ボクは骨を砕かんと《スカル・リーパー》に斬り掛かった。縦横無尽に斬り付け、次々に罅を入れていった。

 

「――――ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああッ!!!!!!」

 

 少しでも速く! 少しでも強く! キリトさんと共に生きるために!!!

 

 ***

 

 ユウキが俺の指示通りに離れて攻撃に加わった事で、多少の変化が見られた。ダメージ量が若干ながらも増えた。

 これで良いと思いつつも、やはり懸念したことは起こった。

 それはヘイト。主に大ダメージを多く出すプレイヤーを、モンスターは襲う。今はユウキを狙っているだろう。そして俺は、それを邪魔する。

 

「はぁぁぁぁあああッ!!!」

 

 一瞬、俺から鎌を退けたその一瞬の隙に、二刀を高速で振るう。弱点は関節。そこに重い一撃を高速で放つ。

 

『ギシャアァァァァアアアアアッ?!』

「この……余所見する余裕なんて与えないぞ……ッ!!!」

 

 俺の攻撃と挑発を兼ねた《咆哮》でヘイトが溜まったようで、また俺にタゲを向けた。

 それに笑みを浮かべつつ、俺は降りかかる鎌を全力でパリィして防ぐ。俺の二刀は耐久値を気にしなくても良いので、全力で叩きつけて逸らす。

 視界の端には、イチゴやナツ、アスナやエギル達が次々とソードスキルをスイッチしながら放っているのが見えた。その向こうには、ピナが傷を負った者の回復をし、シリカが襲い掛かる骨の脚を短剣で逸らしていた。

 どうやらこんなステータスの《ザ・スカルリーパー》を相手にしても、現状では戦線崩壊をしていないらしい。恐慌を来していないようで本当に良かった。

 

 

 

 ――――と、僅かに気を抜いたのが拙かった。

 

 

 

「ガッ……?!」

 

 気付けば、俺は白い鎌――ヒースクリフが担当していた右の鎌――に斬られていたのだ。防御を抜かれたらしいヒースクリフの、驚愕と焦りの顔が見える。

 俺はそのまま部屋の壁に叩きつけられ、床に落ちた。スカルリーパーは攻撃し続けるユウキを無視し、まずは俺にトドメを刺そうと近づいてくる。

 早く起き上がらなければ、ここで死ぬ。

 しかし、俺は動けないでいた。麻痺やスタンではない。こういう事はこの世界で普通にある。凄まじい衝撃によるノックバックだ、アレは基本的にダメージ量によって時間が決まる。

 目の前にはスカルリーパーが来ており、その大きな、向かって左の大きな鎌が振り上げられた。

 

(ここまで、か……!)

 

 諦めて目を瞑ろうとした、その瞬間。

 

 

 

「キリトさんッ!!!」

 

 

 

 俺が愛し、守ると決めたひとの声が、聞こえた。

 

「ッ……!」

 

 直後、俺は左に転がって避け、体勢を整えてからバックステップで距離を取った。すぐにポーチからグランポーションを取り出して飲み、その小瓶を投げ捨てて目を瞑る。

 

 ***

 

 キリトが鎌に斬り飛ばされ、床に蹲ったまま動かなくなったのを見て、誰もが驚愕して動けなかった。

 キリトはSAO最強の剣士であり、数多の死線を生き抜いてきたプレイヤー。最強と目されていたヒースクリフと決闘し、決着を着けたとは俄かに言い難いものの、その強さは誰もが認めるほど。最強と誰もが認める実力を持つ存在なのだ。

 その彼が死ぬ。それは全プレイヤーの絶望に他ならない。

 誰もが動けない中、ユウキだけは攻撃し続けた。キリトを助けようと、ただひたすら剣劇を加え続けた。

 しかしボスはそれを無視し、まるで嘲笑うかのようにキリトに詰め寄った。

 最後の、最悪の瞬間を想起し、ユウキはキリトの名を叫んだ。

 

「キリトさんッ!!!」

「ッ……!」

 

 その瞬間。蹲って動けないでいたキリトが動いた。転がった後はバックステップでボスから距離を取り、その間にグランポーションを飲んで回復する。

 そして小瓶を投げ捨てて目を瞑り……二、三秒後に目を開くと同時、凄まじい咆哮を轟かせた!

 

 

 

「ッ! ォォォォォオオオオオオオオオオッ!!!!!!」

 

 

 

「「「「「ッ?!」」」」」

『ッ?!』

 

 それにレイドは全員驚愕して再び止まり、スカルリーパーも止まった。本来ならばAIのアルゴリズムには無い行動を取ったのだ。

 

「オオオオオォォォオオオオオオッ!!!」

 

 その隙を縫ってキリトは突進。左の剣で《バーチカル・スクエア》を、右の剣で《ホリゾンタル・スクエア》を交互に、怒涛の勢いで放っていく。

 さながら修羅の如き勢いに、ボスも完全に押されていた。

 

「ッ! 呆っとするな! キリト君に続けぇっ!!!」

『ッ! おおおおおおおおおおぉぉぉぉぉっ!!!』

 

 ヒースクリフがハッと我に返って号令を出し、それに全員が続いた。

 そのまま全員がスイッチしながら最上位スキルや打撃スキル、重攻撃スキルを叩き込んでいくが、一番凄まじいのはキリトだ。スキルディレイを全て《スキルコネクト》でキャンセルし、延々とスキルを繋げているのだ。

 更にスキル中の無防備をな所を、他のタンクやHPに余裕のあるメンバーがボスの攻撃からパリィや防御で守っていたので、キリトの攻撃や止む事は無かった。

 《ザ・スカルリーパー》が倒れたのは、キリトの暴走開始から二時間も後の事だった。

 

 *

 

「ハァ……ハァ……ハァ……ぐっ、げほっ、げほっ……! もう、無理だ……流石に、もう……立ってられないぞ……」

「ぼ、ボクも……もう……今回は……」

 

 座り込んだキリトとユウキの周囲には蒼い欠片が飛び散っている。スカルリーパーのものだ。

 戦闘開始から二時間半、キリトの暴走から約二時間。キリトが延々とスキル連携をし続けてやっと倒れたのだ。LAボーナスをキリトはまだ見ていない、その気力すら無いからだ。他の皆も仰向けに倒れており、それだけ今回のボス戦が如何に激しいものだったかを窺わせる。倒れていないのは長年の経験があるキリト、ユウキ、そしてヒースクリフだけだ。

 そのヒースクリフはといえば、右手でメニューを繰って何かをしていた。その彼に、キリトは立ち上がって近づく。二刀は持ったまま。

 

「……ヒースクリフ。何人死んだ?」

「……! 驚いたな……あれだけの激戦だったのに、誰も死んでいない」

 

 それを聞いた攻略組は、誰もが喜んだ。キリトでさえ、少し頬が緩んだ。ヒースクリフも同じだ。

 

「そうか……良かった。これで誰かが死んでたら、台無しになるとこだった」

「うむ、そうだ……なッ?!」

 

 キリトの言葉に頷いていたヒースクリフは、完全に気を抜いていた為に、キリトが黒剣で斬りかかってきたことに反応出来なかった。

 黒剣がヒースクリフの顔に当たる、その直前、バシィンッという効果音と共に紫のウィンドウが表示され、キリトは後ろに吹っ飛んだ。

 突然の音に何事かと全員が振り向き、キリトの所業に怒りや疑問顔をし、そして一瞬遅れて表示されたウィンドウ……【不死属性】を意味しているウィンドウを見て、驚愕に目を見開いて動きが止まる。

 

 

 

 世界の終焉は、秒読みに入ったのだった。

 

 

 

 




 はい、如何でしたでしょうか?

 まず《ザ・スカルリーパー》の超強化、実は自動回復のリジェネレーションが無いだけまだ楽だったりします。でも最上位技を叩き込んでも数パーセントも削れないというのは心に来ると思います、実際戦っていると。

 なのでキリトは途中で特記戦力の一人であるユウキすらも攻撃に回し、更には途中から暴走を始めました。

 例のスキルは使っていません、所謂プッツンした状態です。プッツンキリトは原作でもちょくちょく出ていますので本作では此処で出しました(笑) 戦いの細かい部分を覚えていないプッツンはこれからも稀にあります、極稀です。


 そして死者が一人も居ない、これはメンバーを思い出して頂ければと思います。

 このボス戦の攻略メンバー、実はヒースクリフ、シュミット、カインズ、リズベットだけが盾持ちのタンクで、他のメンバーは全員が回避重視か両手武器による防御重視のメンバーです。

 更にこの戦いには回復ブレスを持つピナがいるので、つまり下がれば回復は可能なんですね。ポーションも合わせれば回復量は段違いでしょう。シリカも攻略組の一人で、攻撃をパリィする程度なら可能となっていますので、ピナの安全は確保出来ています。

 よってこの戦い、原作には無かった補給と回復が可能な状態です。

 更に鉄壁のヒースクリフ、今話より弱いとは言え一人で《ザ・スカルリーパー》を下した経験のあるキリト、逆行SAOで戦ったユウキがおり、キリトが攻撃特化の暴走を始めてボスが押されたので、碌に攻撃が届いていません。幾ら強くてもアルゴリズムで動くボスなので、ヘイトを一番稼ぐキリトを護れば嵌りが入るんです、スキル硬直による途切れも無いですから。

 よって、これらからゼロも不可能では無いだろうと、半ば無理矢理こじつけました。一番最初の死者も助けていますしね。


 さて、ではそろそろ次回予告です。


 死者ゼロでとうとう三つあるクォーターポイントを凌いだ攻略組、何度も死を視た末の生を心から喜んでいた。

 しかしそれはすぐに打ち消される。攻略組の頼みであったヒースクリフが茅場晶彦であると、キリトが暴いたからだ。

 暴かれたヒースクリフは一つ、キリトへ決闘の提案をする。自身を斃せばクリアという報酬と共に。

 当然それを読んで暴いたキリトだったが、しかし更に告げられた事実に心から動揺する結果に陥る事になってしまう……


 次話。SAO 真・最終章 ~世界の終焉~


 SAO編は本当に次で終わりです。

 次回は9月3日午前零時に投稿予定です。

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