ALDNOAH.ZERO -Earth At Our Backs-   作:神倉棐

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なんで12月が師走と呼ばれるのかようやく理解しました……さすが師走、忙し過ぎんよ(死んだ目)

いっそ大晦日の31日か年明けの1月1日の投稿も考えましたが忘れない内に投稿させて頂きます。2022年も残り3日と残り僅かですが、皆様良いお年を!


EPISODE.08/【鳥を見た日 -Then and Now-】
8/1「方舟の火星人たち」


 

 

【日本近海 デューカリオン艦内 臨時捕虜収容室11月23日 20時12分】

〈EEZ of Japan Temporary Internment Room inside the Deucalion 2012hrs. Nov 23, 2014〉

 

 

時折、小刻みに小さな揺れを感じるただ白いだけの碌な調度品も──あるのは簡易ベッドとパイプ椅子に簡素な机だけの──色気もない一室。

 

「これから……どうなるのか」

 

やや硬いマットレスに申し訳程度にシーツの敷かれただけのベッドに腰掛けて、ひとりそう呟いていたのは無事種子島で一帆に捕虜にされた火星人の片割れ。()()()()の火星人、スレイン・トロイヤードであった。

 

「姫様……」

 

今彼が閉じ込められているのは飛行/航宙戦艦たるデューカリオンのその一角、元は捕虜収容用ではない乗艦人数からみて駄々余っていたただの仕官用の個室であり、本艦が今の今まで地の底で温存(放置)されていた関係上そもそも部屋に色気がないのは最初からである。

とはいえそんなことは今の彼には知る由もなく、それ以上に彼がただ気にかけていたのは姫様──彼が唯一敬愛するアセイラム姫の安否ただそれだけだった。

 

───地球軍の捕虜になってもう何時間経っただろう……姫様は無事なのだろうか

 

体感時間的には短くとも2時間かそれ以上の経過を感じるものの、時計どころか窓さえない部屋に閉じ込められてしまえば正確な時間も分からない。

 

コンコンコン───

 

「っ⁉︎」

 

閉塞した何もない空間、不安と不満に押し潰されそうになっていたスレインの部屋の扉を叩く音に彼は鋭く反応した。

 

「貴方、は?」

 

小さな駆動音と共に開いた扉の先、廊下に立つ少年──見たところスレイン自身と同じか少しばかり歳上そうにも見える黒髪で制服を着た──は、室内に入りつつもそんな彼の問いに答える。

 

「八朔一帆、今の君には「メビウス1」と言った方が分かりやすいかな?」

「っ!あの時の⁉︎」

 

少年──八朔一帆(「メビウス1」と)の答えに、あの時ヘラスを撃墜し己に降伏勧告を行ったエース*1が目の前にいる事実にスレインは驚愕の声を漏らす。

 

───まさか地球の機体でアルドノアドライブを積んだ騎士を破ったのがこんな若い人だったなんて……

 

地球侵攻開始以降は連戦連勝の常勝無敗を誇った火星騎士たちに泥を塗った地球人(下等種族)として貴族だけでなく、使用人たちの間でさえ噂となっている連合の「斑らの死神」と「オレンジ色の悪魔」のその片割れに出会うこととなった彼は、巡り会ってなおまだ「生きている」自身の幸運に感謝せずにはいられない。

 

「貴方は……」

「少し話をしようか」

 

ただ驚き固まるスレインは一帆に「話をしよう」と告げられ部屋の中心にある机と椅子に座るよう促される。また尋問か?と思いながら座ったスレインの前に一帆も座る。座った一帆は間髪入れずスレインに向かって言った。

 

「スレイン・トロイヤード。君の今後と、姫──アセイラム姫について、話がある」

 

一帆がスレインのもとを訪れた、その事の発端はおよそ1時間程前まで遡る。

 

 

〈*〉

 

 

【日本近海 デューカリオン艦内会議室 11月23日 18時52分】

〈EEZ of Japan Meeting Room inside the Deucalion 1852hrs. Nov 23, 2014〉

 

 

──1時間程前

 

 

「それでは殿下、お話を聞かせて頂きます」

 

人員と物質──()()()も含めて──の再収容を終え、戦闘の終結した種子島海軍基地を出航した飛行/航宙戦艦デューカリオンの艦内。火星側からの追撃や追跡を振り切るべく日没後の夜陰に紛れ、一度太平洋を南下し青ヶ島沖に停泊したデューカリオン艦内にある会議室にて。

 

「──火星騎士が殿下の暗殺を……にわかには信じ難いお話です」

 

その室内に置かれた大きな机を挟んで向かい側に座るマグバレッジ艦長は、その反対側に座ったアセイラムの口から直接話されたとはいえ、彼女から説明されたこれまでの経緯についての話に耳を疑わざるを得なかった。

 

「しかしマグバレッジ艦長、この事を明らかにすれば火星騎士からの攻撃は止まるのでは?」

 

そしてそれは艦長の隣で同じく話を聞いていた不見咲副長とて同様。ただし彼女らも直に対面しているだけにその目の前にいる「火星のお姫様が無事」という点のみは現実に目にしている以上は確かな事実であり、その点だけに絞っても火星側の保有する開戦事由たる大義名分──暗殺されたお姫様の弔い合戦──を揺らがせないかと主張する。

 

「さて、どうでしょう?通信衛星および通信基地はほぼ全滅、妨害電波により無線などを用いた中長距離通信もまた同様です。殿下の無事を伝えようにも火星どころか我が地球連合の然るべき機関にさえ正確に情報が伝わると限りません」

 

そんな不見咲副長の発言にしばし思考する態度を見せたマグバレッジ艦長だが、すぐに開戦以降から今まで得られた情報──特に地球連合側が被った損害について考え冷静にそれを否定した。

 

「むしろ無作為な発信はそれを傍受した暗殺を企て戦争へと導いた開戦派火星騎士の攻撃の的となる……と」

「元々、我々は種子島経由でユーラシア大陸(ロシア)の地球連合本部に合流する予定でした。そこならば……」

 

幾許かの光明は見えつつも、ソレを掴むに至るにはまたまだ多くの問題が山積している。その問題の山々に頭を悩ませつつもマグバレッジ艦長と不見咲副長は今後の方針について話し合っていた。

 

「ふむ、状況は分かりました。良いでしょう、到着まで殿下の身柄は責任を持って我々が保護致します」

 

幾らかの艦長と副長の話し合いの結果、本艦の最終目的地が「地球連合本部(ノヴォスタリスク)」だったこと、そして開戦の引き金ともなってしまった「火星の姫様(アセイラム・ヴァース・アリューシア)」の身柄こそが本戦争における早期終結の唯一の糸口足り得る重要性は火を見るよりも明らかであり、またそれ以上にアルドノアドライブを主機とする本艦の生命線である彼女の保護に行き着くのは必然であった。

 

「それで……次の問題ですが」

 

でだ、山とある問題の中でもアセイラム関連の問題はこれだけではない。

 

「八朔一帆君、界塚伊奈帆君、ライエ・アリアーシュ君の3人はこの事実を知りながら我々への報告を怠った……いえ、ワザとしなかったというわけですね?」

 

今まで対話を重ねていたアセイラムから目線を外し、今度彼女が目線を向けた先にいたのはアセイラムの背後に立つ一帆たち3人組だった。

 

「……私は軍人じゃない、軍属でもない。なら私には貴方達に報告する義務はない」

 

片や少しばかり気不味くも覚悟を決めた表情で姿勢を正し、片や何を考えているか分からない表情で立ち、片や不貞腐れたようにそっぽを向きながら立つ3人。そんな3人の内、最初にマグバレッジ艦長の視線を向けられたライエはやけに一帆を視界から外すように不貞腐れたようなつっけんどんな態度でそう答える。

 

「伊奈帆君は?」

「故意に報告しませんでした」

 

その次に視線を向けられた伊奈帆は特に表情を変えることもなくあっけらかんとした態度で答える。

 

「発言には注意しなさい!いくら貴方たちが英雄とはいえ立場が不利になりますよ!」

 

そんな余りにもあんまりな態度に不見咲副長も大人として軍人として、目の前の少年少女たちが今後「若さ故の過ち」とやらを犯さぬよう苦言を呈するが頭に手を当てたマグバレッジ艦長に止められる。思うこと言いたいことは山々だが、一先ず全員の言い分を聞かんと彼女は最後に一帆へと視線を向けた。

 

「では八朔君」

「少なくとも、事実を知った時点では自分は軍人ではありませんでした。軍人となった後も可能な限り速やかに報告しようとは考えてこそいましたが、何より優先されるのは彼女の身の安全……軍内部だけでなく「わだつみ」や「デューカリオン」の艦内にも火星側の間者が存在する可能性が排除できない限り例え艦長や鞠戸大尉であっても報告には踏み切れませんでした」

 

視線を向けられた一帆は言い淀むことなく報告しなかった──できなかった理由を話す。

 

「Need to knowの大原則ですか……理屈は理解できます。しかし……」

 

Need to know(情報は知るべきものだけに教える)

「沈黙は金、雄弁は銀」ともいうが何より強固な情報規制とは「知らない」ことだ。知らずとも()()の捏造はできるが知らぬ者は()()に辿り着けず、それ以前に多くのものは()()の存在にも気付けない。秘匿された真実、それは知る者が少なければ少ないほど安全だ。*2

一帆たちの辿った境遇には同情できるし事の重大さ故に彼の懸念と言い分も尤も、とはいえ報告とはいかずとも相談くらいはして欲しかったというのが艦長としては正直なところである。

 

「私がそうして欲しいと、そうお願いしたのです。決して、一帆さんたちに責任がある訳ではありません」

 

まるで苦虫を噛み潰したかのような顔をしたマグバレッジ艦長の表情を見て、咄嗟に庇うようにして会話に割り込むアセイラム。しっかりとそれでいて冷静に艦長と目線を合わせて話す彼女の姿は、齢10余年の少女にして今まで一帆たちには見せてこなかった実に「皇族」らしい沈着として丁寧な──確かな気品を感じさせる物腰であった。

 

「それに……」

 

そう、そしてそれに問題はそれだけではない。そこで「それに」と続けた彼女は()()()()()()()()()()()()()も徐ろに彼女の背後、()()()()()()()()()()()()へと注意を向けた。

 

()()()()、それと劣化コピー品のアルドノアドライブを積んだVF-25とそれを動かす八朔君へ与えた起動因子ですか」

「……はい」

 

そんなアセイラムの言葉を繋ぐカタチで、今度はマグバレッジ艦長が()()()()()()()()()()()()()()()()()()を見やりその問題について口にする。

ある種、目下最大の問題として今マグバレッジ艦長たちを悩ましていたのは先程決まったお姫様の処遇云々──ではなく一帆の扱いにあった。

 

「失礼を承知でお聞き致しますが……良かったので?確か起動因子を分け与える騎士、それも特に皇族が選ぶ直属の身辺護衛である専任騎士となると選べるのはただ1人。それも多くの場合、その叙任の儀を結べるのは生涯互いに1人とお聞きしていますが」

 

予め言っておくが、経緯*3はともかく今の一帆は歴とした地球連合軍の軍人*4である。そんな地球人(地球の軍人)がしかも戦時下に何の因果か火星の姫君(プリンセス・オブ・ヴァース)の騎士、それも専任騎士に抜擢されるなど前代未聞。また平民が皇族の騎士に取り立てられる身分差もそうだが、しかも火星の騎士とはその特性上皇族からアルドノアドライブの起動因子を貸与された存在に限られる。つまり、今の一帆は地球連合軍の所属でありながら火星の皇族直属の騎士であり、と同時に地球人でただ1人アルドノアドライブの起動権を有する存在であるという非常に扱いづらくややこしい立場にいる訳だ。

 

「はい、構いません。私は一帆さん以外、この場において起動権を貸与する相手に相応しい存在はいない──そう考えています」

 

起動因子を分け与えるだけならばただの騎士でも良かったのではないかと言外に尋ねるマグバレッジ艦長、アセイラムはその意見を認めつつも毅然とした態度で答える。

 

“忠を尽くす者へは己の総てをかけてなお、必ず報いる”

 

それこそが彼女が示す覚悟──「高貴なる者の責務(ノブレス・オブリージュ)」の表れであり、己の窮地を救ってくれた恩人(一帆)に返すことのできる最大限の返礼でもあった。

 

「……分かりました、殿下の判断を尊重させて頂きます」

 

そんな彼女の決意に納得、というよりかは折れたカタチとなったマグバレッジ艦長は一帆関連の話題を切り上げる。お姫様の意思で個人へと起動因子が与えられた段階で元からそんな彼女の意思に反意を促せるとは欠片も思えなかったものの、後々2人を中心に自分を含めて周囲が被るであろう苦労や責任問題を考えれば既に今からでも頭の痛い問題ではあるもののどうしようもない。

 

「では、最後に捕虜に関してなのですが……」

 

諸々の頭痛の種の解決を未来の自分に託した*5マグバレッジ艦長が最後に挙げた問題とは、先の戦闘(「Pop-up Pirate」)の結果獲得した戦利品、すなわち()()に関しての話題だった。

 

「拘束した捕虜は2名……不見咲君、説明を」

 

マグバレッジ艦長の後を継いで不見咲副長は種子島にて一帆が撃墜し、強制着陸させた2機の火星機に乗った火星人2人を短時間であれそれぞれ尋問して得られた情報について解説を始めた。

 

「はい、ひとりは種子島基地にて我が方を奇襲した例の……「ヘラス」なるアルドノアドライブ搭載型カタフラクトに搭乗していたアリシア・フェミーアン、爵位は伯爵」

 

1人目は火星騎士にして火星貴族のアリシア・フェミーアン伯爵。ヴァース帝国内でも数少ない女性であり当時齢15歳ながら先代(2代目)皇帝より直々に起動因子を貸与された騎士にして、巨大航宙要塞艦(Cosmos Cruiser Fortress)「揚陸城」の主として認められた37家門の一角たるフェミーアン“伯爵”家現当主。()()()の一員として旧日本国エリア首都東京へと降下したクルーテオ伯爵の要請により、九州に存在する極東方面軍の一大根拠地たる佐世保を攻略すべく後顧の憂いを断つと同時に後方拠点として種子島基地の確保と占領を行なっていた軌道騎士の1人である。

 

「ふたり目は先の戦闘中に途中で乱入して来た火星の輸送機操縦者、スレイン・トロイヤードです」

 

そして2人目はクルーテオ伯爵に仕える元地球人の使用人であり小姓。元アセイラムの教育係でありクルーテオ伯爵に引き取られてからは従者教育を叩き込まれ、開戦以後にお姫様を探して伯爵の揚陸城を脱走してからは種子島での戦いでは事情はあったとはいえ敵なはずな一帆たち地球連合側へと組みした挙げ句、伊奈帆と一触即発となりかけたせいで銃口を突き付けられて強制的に降ろされ収容室にブチ込まれた哀れな少年……でもなくただの自業自得の考えナシである。

 

「八朔少尉が降伏させた後、現在捕虜の2名は見張りを付けた状態で余っている士官室を臨時の収容室に収容中。以後も尋問を続ける予定です」

 

非常に簡素な内容ではあるが「地球人は見下す」が(デフォ)な火星貴族相手に尋問の専門家でもない人間が短時間(十数分程度)でそれだけ得られただけでも上出来だろう*6。ひとまず拘束後の対応含め、不見咲副長はそこで解説を締め括った。

 

「我々連合としましては捕虜とした以上、南極条約第4項に基づき人道的に拘束しています。……が、正直なところ殿下を除き失礼ながら彼ら(火星人)は「侵略者」。故郷を破壊され、仲間や家族を殺され怒りや恨みを持つ者は軍内部にも多く、収容場所を一般兵の立ち入りの制限できる個室の士官室にし比較的思想や精神状況が正常な者に周りを固めさせてはいますがどうなるか……下手な弾みによっては我々の統制から外れた兵や避難民の暴動により私刑(リンチ)にあうか暗殺の危険なども──「殺せば良いじゃない」」

 

思わず副長の口から飛び出た「スレイン」の名にぴくりと反応したアセイラムだったが、続く艦長が抱いた懸念についての発言とさらにそれに被せられたライエの声に打ち消され全員の視線と注意は彼女へと奪われる。

 

「殺すべきよ、すぐにでも」

「──なんですって」

「火星人なんてアルドノアというカビの生えた古代宇宙文明の超科学を頼りに古臭い封建制度にしがみついた愚かなエリート気取り。爵位を得たいがために武勲を上げるため人間性さえ踏み躙って躍起になる平民と、異星人(地球人)を下等種族と蔑みながらそれを平気で裏切り嘲笑って切り捨てる貴族」

 

“火星人は殺すべき”

 

そんなあまりに過激な発言に言葉を失うマグバレッジ艦長や一帆たち。だがそれ以上に、そんな発言をした張本人であるライエがあまりに淡々と、冷酷なまでに感情を排した冷たい声色でそう発言する有り様にマグバレッジ艦長や一帆の背には冷たい汗が流れる。

 

「そんな奴らをどうやって信じる?どうやって手を繋げるの?」

 

地球人相手にも思うところがない訳でもないが、それ以上に異星の隣人とは分かり合えない、分かり合えるはずがないと。()()()異星人な彼女は同胞なはずの彼らから受けた散々な仕打ちを、裏切りを胸にその心の内に燻り降り積った感情(憎悪)を吐露する。

 

「私は信じない、認めない。分かり合えるはずなんかない。火星人はみんな、みんな敵」

 

そう吐き捨ててライエは荒々しく会議室を後にする。

そんな彼女の後ろ姿を、何も言えない一帆だけでなくマグバレッジ艦長たちでさえも眉こそ顰めただけでただ見送る以外できなかった。

 

 

 

*1
新芦原で1機(団子虫)、太平洋洋上で1機(ジ・●もどき)、種子島で1機(ヘラス)の計3機撃破により

*2
危機管理(リスクヘッジ)として漏洩の防止やしてしまった際の()()()()()()──すなわち消してまわる人数も減り、最悪全滅させれば真相の完全隠蔽も可能と管理が容易なため

*3
半ば民兵上がりの学徒動員兵である

*4
階級は暫定的に少尉

*5
それを人は問題の先送りという

*6
つまりひたすら一方的に口上と待遇改善を捲し立てられただけ




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