ALDNOAH.ZERO -Earth At Our Backs- 作:神倉棐
2021/07/06 情報更新 ▶︎南極戦時条約
2021/08/18 情報更新 ▶︎熱核タービンエンジン2021/08/18 情報更新 ▶︎2ndステージ熱核タービンエンジン
2022/03/17 情報更新 ▶︎アルドノア
2022/06/07 情報更新 ▶︎
2022/09/17 情報更新 ▶︎第四次戦時軍備補充計画・
2022/10/15 情報更新 ▶︎接触回線
Ø/1 「用語」
●世界観・歴史
▶︎ ヘブンズ・フォール
別名「ソラが砕けた日」「
第一次
またその後に起きたあらゆる悲劇を纏めて一連の出来事を「ムーグメンツの厄災」と呼ぶ者も多い。
▶︎ユーラシア大陸紛争
1999年初頭に旧ソビエト社会主義共和国連邦を起点に中華人民共和国を巻き込んだ
▶︎南極戦時条約
第一次
なお、この条約における大きな要項は4つ。
ひとつ、地球連合・ヴァース帝国の両国間にある交戦状態の全停止と停戦協定の遵守
ひとつ、核兵器および大質量天体落下戦術を含む大量破壊兵器の使用禁止に関する条項
ひとつ、民間人居住地域および中立地域等の特定地域に対する攻撃の禁止
ひとつ、捕虜の待遇に関する取り決め
また条約が締結された地名を取って「南極条約」と通称されている。
なお、この条約自体は戦時条約と呼称されてこそいるが実質的には休戦条約であり、条約の性質上第一次惑星間戦争が終戦した1999年から15年後の第二次惑星間戦争が勃発する原因となった2014年の新芦原事件の段階で失効となっている。 ただ、失効後も地球連合側の見解としては相変わらずハーグやジュネーブなどの条約を締結しないのであれば暗黙の了解として南極条約の第一要項を除く他3つの要項は遵守すべきであるという姿勢を崩しておらず、戦争が激化していくにつれて目立ち始めたヴァース側の違反の数々(新芦原への隕石爆撃に各エリアの旧首都圏への揚陸城そのものを弾体とした弾道攻撃、降下・占領地域の民間人や捕虜の虐殺虐待まで)に地球連合側もその抑止や報復措置(捕虜取得の禁止やヴァース本国のある火星に対する核兵器による衛星軌道絨毯爆撃)を検討し一部実行することとなる。
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旧芦原市の海岸線に落着した数個の月の破片により誕生した巨大衝突クレーター。復興と難民の流入による人口の増加に伴ってクレーター部を埋め立てる、もしくは現在進行形で拡張工事の進められていたメガフロートによって覆われた孔の跡地となるエリアが新芦原市と呼ばれている。
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種子島の海岸線に落着した数個の月の破片により誕生した巨大衝突クレーター。落着した隕石の衝撃によってそこに存在した民家だけでなく軍事基地や航空宇宙センターは全て崩壊、また島全体のおよそ40%を抉るようにして巨大衝突クレーター(新たな湾)を形成したことで文字通り島の地形が変わるほどの甚大な被害を被ったことから民間人の居住の再開にはかなり危険と判断されている。これにより今なお種子島全域は厳重な関係者以外立ち入り禁止地域に指定されており、現地には被災者や戦没者の慰霊碑や再建された小規模な地球連合軍の基地がある以外には今も民間人は住んでいない。
●国家・組織
▶︎地球連合
通称「連合」
古代宇宙文明の遺産にして超技術である「アルドノア」を発掘、継承し独立戦争のために軍事転用したヴァース帝国に対抗すべく1986年に国際連合の主導で樹立された超地球規模での地球の統一連合組織。政治的には地球連合総会の下にかつて存在した既存の国家をエリアとして管理しており、中核州として
とはいえ現状一応は「連合」として纏まってはいるものの、第一次惑星間戦争が地球に遺した傷跡は未だ深くエリア単位での復興作業が行われているため、多くの移民・難民がそれでも比較的復興の進んだ中核州へと避難を余儀無くされていることを含めてもそこに住まう人々は未だ自分達を等しく「地球人」であるとは認識できていない。
▶︎ 地球連合軍(UFE:United Forces of Earth)
通称「連合軍」、「UFE」
地球連合軍として1986年に地球連合に参加した全ての軍隊やそれに準ずる組織が統合された「全地球防衛機構軍」。ユーラシア大陸本部を中心に世界各エリアに支部を持ち、
総兵力や物量面では恒常的な人的・物資不足のヴァースに比べ優位に立てている一方で、火星から多くを持ち出せず地球にはほぼ存在しないが故にアルドノア技術の実用化が火星側に比べ著しく劣っている点やヴァース帝国と比べカタフラクトの開発と実用化に出遅れた事から質の面では大きく戦力的劣勢となっている。
しかも、その中でもロシア・ユーラシア大陸本部とアメリカ・北米支部の対立は軍属だけでなく民間でももっぱらの噂である。
▶︎ヴァース帝国
通称「ヴァース」
古代宇宙文明の遺産にして超技術である「アルドノア」を発掘、継承し 1985年に火星に樹立・独立したレイレガリア・ヴァース・レイヴァースを初代皇帝とする帝政国家。超技術「アルドノア」を巡る地球側との利権問題や軋轢により蜂起した火星派遣研究者や技術者達が独立を宣言し建国して以来、人類初の第一次惑星間戦争とその最中に起きた1999年の月面戦闘も挟んで地球とは長らく断絶状態にある上に「アルドノア」の性質上、選民思想と復中世から近代ヨーロッパじみた古調かつ貴族主義的な身分制度と武断政治寄りの思想が社会に普及しているため、一般的な文化振興は乏しい状態にある。
なお、誰が言ったか「第四帝国」もしくは「第五帝国」という俗称もある。
●計画
▶︎ 第四次戦時軍備補充計画・
「AAA-777」の正式名称は「
2003年において地球連合政府並びに地球連合軍にて策定された第四次戦時軍備補充計画の目玉にして中核となる超古代文明のテクノロジー「アルドノア」の搭載や、その関連技術を利用することでそれまでの既存艦艇と比べ飛躍的に基礎性能が向上した戦闘艦により構成される艦隊機動防御思想、通称「アルドノア艦隊構想」に基づいて段階的に建造が計画されていた。
──が肝心の「アルドノアドライブ」の量産の困難さや「起動因子」問題の解決ができなかったこと、そして軍縮により建造費が大幅に削られ建造計画に大幅な見直しを迫られたことも相まって計画の目玉となるアルドノアドライブ搭載艦の
●技術
▶︎アルドノア
1970年代後半に火星において発見された現代科学をはるかにしのぐ異星人の超先進科学技術であり、無限の可能性とエネルギーを汲み上げる
遥か昔──それぞれ正式に調査隊が派遣されたアポロ19号での第2次月面調査と第1次火星調査の時点では両者とも最低でも推定3万年前──に月と火星に、誰かが遺して行ったその足跡にして贈り物であり、火星に長期滞在可能な基地を建設した上での本格的調査を目的として派遣された第3次火星調査隊がとある遺跡から発掘し再起動させたモノ。
起動には遺伝子に刻まれた特殊な因子を必要とし、これを遺伝子に焼き付けられるかあるいは生まれながらに持つ者こそが第3次火星調査隊隊長でありヴァース帝国初代および3代目皇帝「レイレガリア・ヴァース・レイヴァース」と彼のその血を直接受け継いだ直系の子孫たちのみである。
ちなみにアルドノアおよびその関連技術のその全てを独占するヴァース帝国において、アルドノアは主に貴族や騎士のカタフラクトや揚陸城などに軍事転用されていると同時に極めて神格化されており、唯一これを生まれながらに起動・停止させることのできる起動因子を有した皇族の王権や権威の象徴であると同時にこれらを維持するための大前提ともなっている。
▶︎熱核タービンエンジン
核融合を用いた小型原子力推進
従来のジェットエンジンと比べた利点としては燃料タンク内のプロペラントの交換だけでエンジン換装の必要なく大気圏内外をジェットエンジンやロケットエンジンとして全領域で使用可能である点、従来の化学燃料に比べ核燃料である反応剤の消費が極めて少量であり胴内燃料スペースが大幅に削減され変形機構導入が可能となる点、大気圏内では無尽蔵にある空気を圧縮してプロペラントに使用できるため事実上無限の航続距離を得られる点などがある。
火星製および地球製の初期型熱核タービンエンジンは両者ともに推力の点でジェットエンジンと大差なかったが、2010年に火星で実用化された熱交換理論が進歩した「熱核バーストタービンエンジン」は地球侵攻用に大気圏外でのプロペラント消費率が大幅に改善され多くのアルドノアドライブ搭載型カタフラクトやその輸送手段であるスカイキャリアに搭載されている。また地球側に関しては主に地球連合軍極東方面軍種子島基地地下研究棟で開発が行われていたため時間こそかかったがより高性能な「2ndステージ熱核タービンエンジン」の実用化に成功しており、そのエンジンの完成品は同じく地下研究棟格納庫で開発されていたとある機体に搭載されている。
▶︎2ndステージ熱核タービンエンジン
アルドノアドライブと同様に火星に遺されていた古代宇宙文明の遺産を人類が解析し再現したものであり、技術の応用によって火星で既に実用化されていた「熱核タービンエンジン」を地球側が火星からの亡命科学者の協力を得たことでさらなる発展開発された資源に乏しい火星製の従来型エンジンとは一線を画す大出力を持つ。
このエンジンの膨大な余剰出力により、地球では実用不可と考えてられていたより強力なビーム兵器の標準装備化や全形態でのエネルギー転換装甲およびピンポイントバリアの展開が可能となった。
▶︎接触回線
基本的にヒト型カタフラクトにおいては人体でいう「手の平」に当たる部分に主たる送受信用の振動装置が仕込まれており、受信だけならフレームだけでも可能。
元は宇宙開発の過程で開発された通信技術の一種。本来は地球上だけでなく宇宙空間上での有人作業機同士の極至近距離での安易かつ確実な通信手段として開発されたが、その仕組み故に無線や赤外線レーザー通信に比べ盗聴のリスク低減や安易さに優ることから第2次月面調査と第1次火星調査で実用化された宇宙有人探査作業機を基に軍事転用された技術のため今でも地球・火星の陣営を問わずカタフラクトなどの機動兵器にも標準装備されている。
俗称として英語の「Contact Line」を略して「CL」と呼称される場合や、通信対象に触れて通信を行うというその通信方式から誰が言ったか「お肌の触れ合い通信」とも呼ばれる場合もある。