デート・ア・ペドー   作:ホワイト・ラム

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さて、今回も投稿です。
最近デアラの小説が豊作でうれしい……
いろいろ読んじゃいますね。

そして嫉妬するのもありますね。
いずれにせよ、刺激を貰えるのは良いですね。
この作品を読んで、誰かが小説を書くエネルギーに成ればうれしいですね。



ま!主人公がロリコンで、幼女にセクハラをし続けなければもっといい感じなんですけどね!!


「露出だけが正義じゃねーよ!!」

11月8日の朝。

 

それは、ペドーが過去を改変した次の日の朝だった。

 

「ぐぅうううううど!!モーにん!!エブリワン!!!」

非常に高いテンションでペドーが食卓に集うロリ精霊たちに向き直る。

 

「ペドーさん、どうしたんですか?」

ペドーのテンションに、四糸乃が困惑しながら訪ねる。

 

「なんか、さっきから世界を改変したーとか言ってるらしい」

シェリが琴里から伝聞した情報を伝えながら、その噂の大本の琴里を見る。

 

「いや、本当なのよ。突然ペドーがそんな事を言いだして……その……」

弁明する途中で、自分がいかにおかしなことを言い放ったか、理解し始めた琴里の言葉が尻すぼみになっていく。

 

「きいたことがありますわ!ちゅうにびょうってやつですわね!!」

 

「うぐ!?その言葉は、私にも微妙に刺さる……」

くるみの言葉の流れ弾で、七罪がダメージを受けた。

 

「よぉし!今日は張り切って朝ごはん作っちゃうぞ~」

ペドーが腕まくりをして、数秒考えてから自身の制服のボタンに指を掛ける。

精霊たちの心配など、本人は全く気にしていない様だった。

 

「ペドーさ……!?」

最初に事態に気が付いた、四糸乃が声を詰まらせる。

 

「な、なんで脱いでるのよ!?」

 

「え、いや。料理作るときに気合を入れる為?」

琴里に指摘されたペドーがエプロン以外の衣服を全て脱ぎ捨てる。

 

「さ、レッツメイキング!!」

 

「な、なんでよ!?おかしいでしょ!!」

七罪が声を上げるが、シェリが肩に手を置いて無言で首を横に振った。

 

「ぺどーさんに、じょうしきはつうようしませんわ……」

 

『嵐が去るのを待つしかないんだよねー』

よしのんの言葉を聞いて、七罪が再度言葉を失った。

 

 

 

 

 

「ん、町並みは普通だな」

食事を終えて、通学するペドーは町並みを見ていく。

ここは自分が改変した世界、つまりは自身の居た世界とは『何か』が少しづつ違うハズなのだ。

バタフライエフェクトのいうSFでよく聞く用語を信じるならば、過去の時間へ飛んだ蝶の羽ばたきが、巡り巡って大きな違いを呼ぶように何らかの変化があるハズなのだ。

いや、折紙を変化させるために起こした行為であるため、変化していなくてはむしろ困るのだが。

とりあえず、町は焦土となっていない時点で変化が有ったのは分かる。

 

「へほぉう、ふぉ。ほぉふふぃふぁのふぁ?(ペドー?どうしたのだ?)」

隣を歩くきなこの塊、いや十香がペドーのそわそわしている姿に疑問を抱く。

口いっぱいに詰め込んだきなこのせいで、非常にわかりづらいがなんとかペドーが理解を示す。

 

「いや、なんでもない。なんとなーく、そわそわしてな?」

その時、十香に声が掛けられた。

 

「オォウ!十香殿!今日モ、ゴキゲン、ウルワシュー!!」

 

「え!?」

その姿をみて、ペドーは学生カバンを手から落とした。

 

「あれ、どうしたのそんな驚いて?」

 

「さては、私らに見られたら困る事をする気だったんでしょ~?」

 

「まじひくわー」

亜衣、麻衣、美衣の3人組が顔を見せる。

いつも一緒にいる3人。そして、その3人に今年の春から合流した――

 

「お、おまえは、マイン・D・ウォーロス!!」

 

「yes!Iam!!」

反射的にマインが応答して見せる。

 

「生きてる……!!

マイン君が生きてる!!!」

ペドーが友人の帰還に、驚き涙を流す。

 

「お、おおう……?

どうしたのデースか?ミーは健康優良児デーズよ?」

困惑した様子でマインが答える。

 

「ああ、いや、いやいいんだ……元気でいてくれれば……

あ、食中毒には気を付けてくれよ?寒くなって来ても危ないんだからな?」

ペドーが前の世界での、マインの死因を注意する。

 

「いや、解ってるけど……」

 

「ちょっと、どうしたわけ?急に泣き出したり?」

 

「マジ引くわー……」

4人が困惑する。

だが、そんな事など今のペドーには気にもならなかった。

マインが生きているというのは、明確なまでの世界の変化だ。

いわば彼こそが、この世界が改変された物理的証拠という事だ。

 

「あー、よかったぁ……折紙はどうなったかな?」

 

「オリガミ?せんばヅールでも作るのデースか?」

 

「千羽鶴とか、被災地の人にとっては迷惑らしいぞ?

捨てるに捨てれないし、即物的に募金や食料の方が――って、そうじゃない。

折紙だよ。鳶一 折紙。ちょっとそいつに用があって――」

 

「フゥム?一体どなたナノーカ、興味が湧きマース!」

 

「え、いや、折紙だぞ?鳶一、折紙な?」

この時、ペドーがやけに自身の心臓が大きく鼓動を刻んだのが分かった。

そして祈るような気持ちで、亜衣、麻衣、美衣の方へ顔を向けるが――

 

「えっと、誰?」

 

「パソコンのなかの彼女?」

 

「まじひくわー」

背筋に走る嫌な悪寒。

ジワリジワリと嫌な予感が形を得始めた。

 

「……お、おれ、先、学校行くわ!!」

ペドーはそこから逃げ出すかの様に、走り出した。

 

(まさか、まさか、まさか、折紙が居ない!?)

そんなはずはないと、ペドーは学校へ向かって走り出した。

職員室へ行き、担任のタマちゃん(消費期限切れ)に折紙の所在を聞くのだ。

どんな結果であれ、このままなどという事はペドーには耐えきれなかった。

 

 

 

「な、ない、ない、ない!?」

クラスの中、ペドーが折紙の机の在った場所を見る。

そこに机は無く、ペドーの隣の席は他の人が座っている事になっている。

 

ざわざわと、クラスがペドーの奇行に騒めく。

 

「はぁい、皆さんおはよう――きゃ!?」

教室へ入ってきたタマちゃん(消費期限切れ)にペドーがつかみかかる。

 

「五河君!?どうしたんですか、まさか、思春期特有の大きすぎるムラムラを抑えきれずに?

ダメですよ、そんなのは先生のお仕事じゃないです!

けど、旦那様に求められたら妻としては――」

タマちゃん(消費期限切れ)の名簿を開き、クラスのメンバーの名前を見る。

そこに「鳶一 折紙」の名は無かった。

 

「はっ……そうか、いないのか……」

今になって考えれば、折紙の生活が最も時間改変の影響を受けたハズだ。

家族構成も変わり、ASTやDEMとの関係も変わっているハズだ。

そうなれば、学校が変わっているくらい、可能性としてはいくらでもありえたハズだ。

 

「居ない……のか」

何も問題は無いハズだ。

家族は失われず、命を脅かす生活を送らず、何処か別の場所で平和に過ごしているハズだ。

それでいいのだ。

復讐に駆られた少女は、その記憶すら忘れて家族と幸せに暮らしましたとさ。

これこそが大団円だ。

ならば、なんの問題もない。

 

 

 

そのはずだ。

 

そのはずなのに……

 

「ペドー、何処か痛いのか?」

十香がペドーに尋ねた。

 

「え、なんでだよ?」

 

「すごく、つらそうな顔をしているぞ?」

 

「そう……かな?

いや、そう……かもな、友達を、とても大事な友達を……なくしてしまったんだ」

ペドーが悲しそうに答えた。

十香はペドーの表情から深い悲しみを読み取った。

だが、そんなペドーになんといえば良いのか分かりはしなかった。

結局その日の授業の事は殆ど覚えていない、気が付けば家路についていた状態だ。

 

 

 

 

 

「なぁ、どうしたんだよ?」

 

「なにが?」

ゲーム機のコントローラーを握りながらシェリがペドーに尋ねる。

TVの画面では、シェリとペドーの操るそれぞれのキャラクターがモンスターと戦っている。

だが、ペドーの使用キャラクターの動きが明らかにぎこちなかった。

隣のペドーの顔を覗き込んでも、心ここに在らずだ。

 

ピチューン!

 

『GAME OVER!』

 

「あっ!?」

シェリまでもが、意識を離したせいであっさりと二人のキャラクターがやられてしまった。

 

「あー、ごめんシェリちゃん……

なんな気分が乗って来なくてさ。

悪いけど、一人でやってくれる?俺、ここで見てるから」

 

「あ、ああ。オマエがそういうなら……」

ペドーの言葉を受け、シェリが一人ゲームを再開する。

 

かちゃかちゃ、かちゃ、かちゃん

 

部屋の中で、コントローラーのキーが叩かれる規則的な音が繰り返される。

そんな中で――

 

「なぁ、ペド野郎」

 

「なに、シェリちゃん?」

ゲーム画面に向かったまま、シェリがペドーに尋ねた。

 

「つらい事。なんかあったか?」

 

「え?ないよ、なにも、ない……」

一瞬だけ動揺したが、ペドーが何とか誤魔化す。

 

「ボクはさ、他のみんなみたいに優しくもないし、気も利かないし、カンも良くないからさ。

直接聞くことしか出来ないんだよ。

ウソをつかれたら多分わかんない。けど、今のは分かるぞ?

寂しい時、さみしいって言えないのか?

そんなんじゃ、何時か一人に成っちゃうぞ」

ゲーム画面を見ているシェリの表情は分からない。

けど、ペドーには彼女が不器用なりに励ましてくれているのが、理解出来た。

 

 

 

同時刻。キッチンにて――

 

「アレ、絶対なんかあったわよね?」

琴里が四糸乃、くるみ、七罪の3人に声を掛ける。

 

「あさのてんしょんにたいしての、このらくさ。

なにもなかった、というほうがむりがありますわ!」

 

『いやー、ペドー君のあんな姿、初めて見たよー

レアだけど、見てられるモンでもないよねー?』

よしのん茶化すが、肝心の四糸乃は唇を固く結び、沈黙してしまっている。

 

「あれは、絶対に女関係ね」

 

「ひぅ!?」

ぼそりとつぶやいた七罪の言葉に、四糸乃が身を震わせる。

 

「いや、そうと決まった訳じゃ――」

 

「けど、ペドーがあんなテンション、幼女関連以外で見た事あるの?」

琴里が訂正をしようとするが、再度七罪が声を上げる。

 

「うぐ!?まさか……」

 

「ワタシの見立てでは、何処かで幼女と仲良くなったけど、フラれたって言うのが一番シンプルかしら?

昨日の放課後当たりに、告白して、イチャラブ恋人生活しようとしたら、『やっぱり無し』って感じで」

 

「ぺどーさんかわいそうですわ」

くるみが目を伏せる。

 

「な、なら、わ、わたしが、はげまし、ます」

四糸乃が意を決した表情で、立ち上がる。

その眼には、彼女には珍しく強い決心が宿っていた。

 

「ああ、いい子だなぁ……」

四糸乃のまっすぐな瞳をみて、七罪がほろりとする。

だがそれも一瞬の話。すぐにすさまじく下世話な顔に成る。

 

「まぁ、男は下半身に脳がある生き物だから?

フラれたんなら、別の女を宛がえば良いのよ。

ここには、丁度アイツ好みに子がいるし?

すこし、エロい恰好で抱き着けば、そっこー元気だって!」

 

「えろいかっこうってなんです――むぐぅ!?」

 

「はいはい、貴女にはまだ少し早いからねー?」

琴里がくるみの口と耳をふさぐ。

 

「けど、現実問題、あのままにはしておけないわよね?

別に、ペドーが心配な訳じゃないのよ!?

精霊の攻略に居ないと困るだけ!勘違いしないでよね!!」

 

「いや、誰に向けたツンデレなのよ……」

琴里の言葉に、七罪が冷静に返す。

 

「さぁて!とりあえず、アイツの趣味と言えばコレよね!!」

七罪が自らの天使を顕現させる。

そして、部屋の中が一瞬で、煙に包まれる。

 

精神的に不安定な七罪は、こうして小規模ながらも力を使う事が出来るのだ。

 

「げっほ、げっほ!いきなり、びっくりするじゃな――何よこれ!?」

 

「みずぎですわね。それとえぷろんですわ!」

琴里、くるみ、四糸乃は自身の恰好が、水着とエプロンを合わせた格好になっているのに気が付いた。

水着の上にエプロン。

ミスマッチ、非日常感、故に怪しい魅力が詰まっている。

 

「その恰好で、お手伝いしますとか言えば、流石にイチコロよ!」

最後に煙の中から、メイド服姿の七罪が姿を現す。

 

「……なんで、アンタはその恰好なのよ?」

 

「……いや、考案したはいいけど、思った以上に恥ずかしくて……」

気まずそうに、七罪が自身の頬を指で掻く。

 

「こいつ!!恥ずかしい恰好をしようって言ったのは、アンタでしょ!!

脱がす!!脱がして、ひん剥いて、同じ恰好にしてやる!!」

琴里が七罪に飛びつき、メイド服を脱がしにかかった!!

 

「ちょ、やめて!!乱暴しないで!!エロ同人みたいになる!!エロ同人みたいに!!」

 

「うっさい!!」

メイド服のエプロンドレスが脱がされ、ドアノブに引っ掛かりドアが開く。

そのドアの先に居たのは――

 

「ペドー!?なんで、ここに!?だって、あの子(シェリ)とゲームしてたんじゃないの!?」

まさかの本人登場で、琴里が焦る。

 

「いや、なんというか……シェリちゃんに一喝されて、目が覚めたっていうか……

ちょっと気になる事があって、過去の精霊攻略データを見せてもらいに来たんだけど……え……なにこれ……なに?まさか、二人はそう言う関係だった?

……いや、まぁ、世間には同性カップルだってあり得ない訳じゃないし……

けど、まさか、家で……

ごめんな?ちょっと驚いただけなんだよ。俺は優しく見守るぞ?」

自身の家で、水着エプロン姿の妹が同じ幼女を脱がしながら襲っていたら、誰だってこのようなリアクションに成るであろう。

 

「ち、ちがうから!!」

 

「わ、わたし達はペドーさんを、励まそうと……!」

慌てて否定する琴里を背に、四糸乃が告げた。

 

「え、その恰好で『励ます』とか、いろいろ理性的にやばいんだけど!?

マジありがとうございます!!興奮してしまいます!!」

四糸乃の言葉に、ペドーが鼻息を荒くする。

そんなペドーに向かって四糸乃が歩み寄る。

 

「ペドーさん!!」

 

「は、はい?」

思った以上に大きな声を上げた、四糸乃にペドーが若干いつもより礼儀正しく、返答する。

 

「わ、私に、甘えてくださいね?」

恐々と言った感じで、四糸乃が両腕を広げる。

そこには微かに、深い愛を感じて――

 

「ハッ!?こ、これが、『ばぶみ』!?赤ちゃんプレイ野郎じゃないが、無償で愛してくれる存在に甘えたいこの感情が……!!」

ペドーがふらふらと誘蛾灯の様に、四糸乃におびき寄せられていく。

四糸乃に触れる瞬間、ペドーは自身の腕をもう片方の腕で掴んだ!!

 

「ペドーさん?」

 

「あ、危ない、危ない。このまま四糸乃に甘えたら赤ちゃんに成ってしまう。

そうなればきっと俺はもう、二度と赤ちゃんからもとに戻れなくなる……!

俺には……俺には、他の幼女も居るんだぁあああああ!!」

ペドーは四糸乃の胸に抱かれるのではなく、四糸乃を若干乱暴ともいえる力で逆に抱きしめた。

 

「ぺ、ペドーさん!?」

 

『おおう、ペドー君も四糸乃も大胆だねー』

四糸乃が目を白黒させて、よしのんがそれを茶化した。

ペドーは四糸乃を一度放して、肩を持ったまま、まっすぐに紺碧の瞳を見据えた。

 

「ごめんな、みんな。俺、すこし落ち込みすぎてたみたいだ。

そんな俺を見たら、みんな心配するよな?

ごめんな。弱いトコ見せて。

けど、みんなが心配してくれたうれしかった。ありがとな」

礼を告げると、四糸乃をペドーは強く抱きしめた。

 

「ぺ、どーさん、つらい事があったら、私達にも、い、いってください……

私でダメなら、琴里さんも、七罪さんもいます……くるみちゃんだって、力に成ってくれます」

今度ばかりはよしのんも茶化しはしない。

ただ小さな体で、全力でペドーに為に何かをしようと思っていた。

そんな気持ちが伝わってくる。

 

「すまない。心配かけたな……

さっきシェリちゃんにも、言われたんだよな……よぉい!くよくよタイムはこれにて終了だ!!

あとは……

えっと、妹が同性を愛してもお兄ちゃんは味方だからな?」

 

「違う!!絶対に違うから!!」

必至になって琴里が否定した。

 

 

 

 

 

「ところで、なんでみんなこんな格好を?」

ペドーが携帯のカメラで姿を撮りながら、皆に質問する。

 

「いや、こういう恰好なら、アンタ喜ぶと思って……」

乱れたメイド服姿の七罪が、ペドーに答えた。

この騒ぎの責任の一端が大いにある事を気にしているのだろう。

 

「ろ、ろしゅつの高さイコール正義でしょ!?あんたにとっては!!」

若干噛みながら七罪がやけになる。

 

「ナッツミン……露出だけが正義じゃねーよ!!

フェチズムが大切なんだよ!!ちょっと着てる方がエロいんだよ!!

分かってませんね!?七罪君はそんなんじゃエロス(笑)とか言われちゃうんだよ!?

さぁ、暴れたからお洋服が汚れたよね?

いっしょにお風呂に入りながら、熱く語り合おうね!!」

 

「ちょ――放せ!?力つよ!!

た、助けて!!ねぇ、みんな助けてええええ!!」

すっかり調子を取り戻したペドーが七罪を引っ張っていく。

なんども、必死に助けを求める七罪。

しかし――

さっきは無理やり服装を変えられたうえに、自分だけ逃げた七罪を助けようとする者は誰も居なかった。

 

「さぁ!ナッツミン、ペドーさんを慰めてねー」

 

「いやぁああああ犯されるぅううううううう!!

いやじゃ~!ロリコンの子など孕みとうない!!」

 

「大丈夫だよ!!そこまではしないよ!!ペドーさん紳士だからね!!

よいではないか、よいではないか、よいではないか~」

七罪の悲鳴とペドーの楽しそうな声が、お風呂場から聞こえて来た。

 

 

 

『ぺどー君、元気になって良かったねー』

 

「わたし、これしってますわ!いんがおうほうってやつですわね!」

よしのんとくるみが、静かに見送った。

 

 

 

 

 

 

「はぁい、皆さん。今日は新しい転校生が来ますよぉ」

タマちゃん(消費期限切れ)がそう言った瞬間、どよめきがクラス中に流れる。

今年の初めにマイン君と時子、そして隣のクラスには八舞姉妹と、転校がラッシュで行われ、最早何かの陰謀ではと冗談交じりに話しているのだ。

だが、新しいクラスメイトと言う存在には、否応なしに浮足立ってしまうのは仕方ない事である。

 

扉が開いた瞬間、クラスにどよめきが走った。

そして、入って来た人物の顔をして、ペドーが驚いた。

 

「始めまして。私は――」

 

「折紙……」

 

「鳶一 折紙です」

折紙の姿をペドーが見据えた。




全裸って逆にエロさが下がる気がする(鉄の意思)!!

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