デート・ア・ペドー   作:ホワイト・ラム

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さて、八舞編はコレで終了です。
次回からはまた、新しい精霊が。

今更だけど、コレ八舞編と言うより……


Iにさようなら/この幼女に花束を

嵐の渦巻く、或美島上空数千メートル。

2隻の艦隊が、まさかの空中戦を繰り広げる!!

 

「撃てぇ!!あの夢想家共の戦艦を鉄くずに変えてやるのだぁ!!」

DEM所属のパディントン率いる、空中戦艦〈アルバテル〉が砲門からエネルギー派を出せば、ラタトスク機関の神無月代理の率いる空中艦〈フラクシナス〉が迎え撃つ!!

 

「来ますか!?A―1からC―2まで狭域バリア!!」

 

「な、そんな範囲で!?」

 

「当たらなければどうという事はないのです!!」

神無月が椅子に座り不敵な笑みを浮かべ、ものの見事にビームに対する防御を決めて見せた。

まさに針の穴を通すがごとき神業に、敵味方関係なしに驚愕の表情を浮かべる。

 

「指令の船を傷物にする訳にはいきませんからね」

神無月が不敵な笑みで、啞然としているであろう〈アルバテル〉のクルーを想う。

 

 

 

 

 

「……て、敵艦、本艦の攻撃を完全防御しました……」

 

「え、エレンママに報告を、指示を仰ぎましょう!!」

メンバーの一人が、焦りだし島に降りたエレンママの指示を仰ごうとする。

船内のメンバーに不安が伝播する。

それもそうだ、神業的技術をみせられこちらの攻撃は、全くの無効化をされたのだ。

確かな自信が音をたてて、崩れていっているのだ。

その様をみて、パディントンが息をそっと吸った。

 

「諸君、私は相手を見誤った様だ。

我々は自身を獅子と思い、相手を無抵抗な兎だと思っていた。

だが!!違う!!相手は自らと同じ、嫌、自らよりも力ある龍だった様だ……

ならばどうする!?竜を前にした獅子はどうする!?

逃げるのか!?子猫の様に、母猫に守ってもらうのか!!

違う!!断じて違う!!我らはDEM社の栄誉ある社員!!空中戦艦〈アルバテル〉を任された戦士だ!!

戦士の心と獅子の牙を持ち、目の前の龍を駆逐せよ!!

命が惜しいものは1分の猶予をやる、今すぐこの艦から脱出せよ!!」

艦内全域に、音声を発した後、パディントンが自らの椅子に座りクリームドリアを食べ始める。すっかり冷めたドリアは米までぱさぱさ、チーズも固まったしまった。

 

一分後……

「旨いドリアだった……最後の晩餐に相応しいな」

ブリッジを見回すパディントン、そこにはさっきまで怯えていた臆病者はだれもいなかった。

皆が皆、百戦錬磨の戦士の様に、瞳に熱い輝きを持っていた。

 

「ふっ、素晴らしい……さぁ!!行こうか、戦士諸君!!!」

 

 

 

「おや、まだ、来ますか!!良いでしょう!!この神無月が相手をします!!

ユグドフォリュウム展開!!」

神無月の指示のもと、無数の葉っぱの様な小型リアライザ装備のビットの様な物が射出される。

 

「行きますよ、魔力回路接続!!反射角算出!!敵艦行動予測完了!!

〈ゲーティア〉ファイア!!」

神無月の指示によって、フラクシナスからエネルギー砲が発射される!!

それはユグドフォリュウムを経由して、ランダムにビームを曲げながら敵艦を撃つ!!

 

撃つ!!撃つ!!!撃つ!!!!

 

「!?回避してください!!」

とっさに何かに気が付いた、神無月が回避行動をさせる。

その瞬間、ブリッジのすぐ横をすさまじい勢いで、鉄の破片が通り過ぎた。

 

「あれは……」

モニターに映ったのは、大型装備を抱える一人のウィザード。

数世代前の装備で、〈アルバテル〉の上に立ちこちらを見てた。

スーツにつながる無数のコード、そして硝煙を上げる巨大な銃口。

この男が、こちらを撃ったのだ。エネルギーでは効果が薄いと感じたため、自身の戦艦の装甲の一部を引きはがして、巨大な針にして大型の銃の銃口に無理やり詰め込んで発射したのだろう。

この作戦、ムチャクチャだ。

自身の戦艦の装甲を無理やり剥がすのは、当然だが防御を捨てる事になるし、銃に無理やり鉄の針を仕込むのも一歩間違えれば暴発で自身が死ぬこともある。

そして何より、エネルギー波の中へワイヤリングスーツのみで身を晒したのだ。

 

「すさまじい執念です、あと、後一瞬回避が遅れていたら……

死ぬのは私たちでした」

神無月が初めて冷や汗をかいて言う。

ゆっくりゆっくり、〈アルバルテル〉が沈み始める。

 

「……ハッチを開けてください」

言うや否や、神無月がハッチを開けフラクシナスの上に立つ。

ウィザードが顔のマスクを剥がし神無月と目を合わせる。

 

すッ――

 

男が、神無月に中指を立てて見せる。

(よくもやりやがったな。だが、次は負けない)

 

びっ――!

 

神無月が男に親指を下げる。

(私の勝ちです。次も負けない)

 

それは、お互い命を懸けて戦った男同士の、淡い友情の様な物だった。

 

 

 

 

 

「さぁて!!俺と!!幼女の!!戦争(プレイ)を始めようじゃないか!!

幼女にはハッピーエンド以外は似合わない!!」

目の前には、風。地面を吹き飛ばし、木を引きちぎり、海を割る――

圧倒的な力を持ったタイフーン。

だが、だがそれでもなお、ペドーはシェリに笑いかけた。

こんな風、何でもない。そうとでも言いたげに。

 

「おい、どうするんだよ……精霊二人の攻撃なんて、とても止められない……

無理だ!!」

シェリの言葉に、ペドーがシェリの顔の涙を指で拭う。

 

「困った、ハンカチを忘れてしまった……

乾いた布が有れば、拭いてやれるんだが、仕方ない。

嵐を止める。おまえと、お前の守りたいものの為に!!」

ペドーが後ろを振り向く!!

そして、大剣を顕現させて嵐に向かって振るった!!

 

「うおぉおおおい!!こっち見ろ!!年増のブス共ォ!!

どっちもどっちなんだよてめーら!!

お互いが大事!?んなもん当たり前だろうが!!

お前ら、最初は一人だったんだろ!!!分かれた相手も、自分!!

要するにお前らは、自分大好きナルシスト精霊なんだよ!!」

がむしゃらな、ペドーの言葉が聞こえたのか空中で戦う二人の動きが止まる。

 

 

「質問。今、我々をだました男が、さらに我々を侮辱する声が聞こえませんでしたか?」

 

「ええ、聞こえたわ。我らの顔に泥を塗った罪、先にあ奴の命で贖わせるべき!!」

二つのタイフーンが、ペドーを襲う!!

 

風に煽られた、ペドーが木の葉の様に浮かぶ!!

 

「うわぁあああ!!」

 

「見つけたわよ!この……!!あんたさんざん言ってくれたわよね!!

夕弦の事を悪く!!」

 

「敵意。耶倶矢を馬鹿にしたあなたを決して許しはしません」

二つの風の中で、ペドーがきりもみ回転する。

 

「ぺ、ペドー!?」

シェリの声に、八舞の二人が気が付く。

 

「そう言えば、あの子のせいでこんなことに成ってるのよね。

責任の一端はあるわよね?」

 

「返答。その通りです、むしろ準精霊が居るせいでここまで拗れたのです」

 

「ならさ、こんな島。吹き飛ばしちゃおうか?」

 

「賛成。決着は後にして、先に嫌な思い出の清算をしましょう」

二人が飛び上がり、島の上を回りだす。

それに呼応するように、嵐がより強く大きくなる。

 

ドサッ……

 

風になぶられていた、ペドーが地面にぼろ雑巾の様に投げ捨てられた。

シェリはそのペドーに、必死で駆け寄った。

幸い息はある。だが、その息は今にも消えそうで非常に弱弱しい。

 

「そんな……ボクのせいで、みんなが、ゲドーがペドーが……」

絶望的な状況にシェリが呆然とする。

力だけで生きてきた自分が、さらに大きな力によって消されるのは分かる。

それは因果応報というやつだ。だが、それに大切な人を巻き込んでは成らない。

自身に優しくしてくれた人を巻き込んではいけない!!

 

「お願い!!ボクが憎いなら、ボクを!!!

ボクはどうなっても良い!!けど、みんなは!!」

シェリの叫ぶような声はもう届かない、神が罪人に裁きを与える様に、タダ空が渦巻いている。

 

「……ん?今……どうな……っても良……いって……言った……よね?」

気が付いたペドーが何とか立ち上がるが、すぐに膝をついてしまう。

空中できりもみ回転してのだ、三半規管がやられるどころか落下の衝撃で骨が折れていてもおかしくない。

 

「ペドー、無理しちゃダメだ!!」

 

「絶対絶命のピンチって奴……ん?」

その時、ペドーが自身のズボンから、漏れる音に気が付く。

それは今の今まで連絡一つなかった、フラクシナスからの通信だった。

 

『あ、やっとつながった!!ペドー君、今無事ですか!?

どうなってます?リアライザで、島の中は見えるんですけど、嵐のせいで近づけないんですよ』

神無月が必死で、声を掛ける。

切羽詰まった状況だが、それでもペドーは事態を伝える。

 

『最悪の状況ですか……一筋でも、光が有れば……』

明確に敵意を持った精霊、孤立したペドー、こちらに武器はない!!

 

「光……光、そうだ!!光だ!!」

ペドーが起き上がり、自身の腕をへし折った!!

そこから、傷を回復させるべく、炎がともる。

 

「シェリちゃんは、光が有れば……例の天使使えるんだよな?

部屋の中の明かりで、すっごく熱い程度……俺の炎を使って一人脱出させることは……」

 

「行かない!!ここには、ゲドーが居る!!ペドーが居る!!

ボクに優しくしてくれた人たちが居る!!ゲドーのステージだって、壊させない!!

みんな、みんなボクが守る!!」

この時、この時初めてシェリは他者を思いやる心を手にした。

やさしさに触れ、そして今度は自分が守る側に立とうとした!!

 

「ゲドゲド!!これは大変な状況ゲドね!!」

砂浜、そこにホテルに居るハズのゲドーが立っていた。

 

「なんで……」

 

「少し、散歩ゲド!!別に探しに来たわけではないゲドよ?」

そんな見え見えの嘘までついて見せる。

 

「精霊、とある筋から聞いたゲドが……まさか、シェリがそうだとは……」

ゲドーが大げさに驚いて見せる。

 

「ゲドーさん……なぁ、アンタ、()()使えるか?」

ステージに向かって、ペドーが指さす。

 

「何をするゲド?」

 

「神無月さん!!計算してもらいたいことが有ります……

上手く、行けば……うまくいけば!!」

ペドーがその場に居る全員に、自身のアイディアを話す。

 

『ペドー君!?それは、危険過ぎます!!キミの体が……』

 

「ゲドゲド、男の子が女の子の為に体を張るのは当たり前ゲド!!

大人はそれが行き過ぎない様にするのが仕事ゲドよ?」

着々と準備を進める面々、この作戦は到底うまくいかないであろう計画だ。

だが、それでも男たちは止まることが出来なかった。

 

 

 

 

「ん?何かやる気?いい加減なバカな事よね」

 

「肯定。所詮力のない人間のやる事です」

 

「「ならば、準精霊ごと、島ごと、吹き飛ばすのみ!!」」

空中、二人の手がひしっと合わさり、天使が融合していく。

耶倶矢のペンデュラムは弦に、夕弦の槍は矢に二人の機械的な天使が融合して巨大な弓矢へと変わる。

風を纏いすべてを、そう、思い出も、やさしさもすべてを吹き飛ばそうと構える!!

 

 

 

 

 

「さぁ、行くゲド、シェリ!!」

 

「シェリちゃん、準備はいい!?」

 

「二人とも、ボクを誰だと思ってるの?準精霊、シェリ・ムジーカ様だよ?」

三者三様にイタズラをするような、含み笑いをこぼし合う。

そして、合図としていた言葉を、口にする!!

 

「「「ここからは、俺(ボク)たちのステージだ(ゲド)!!!!」」」

最初に動いたのはゲドー!!

ステージの全部の照明をスイッチオン!!

そして近所迷惑も考えず、ボリュームMAXでマイクの電源をONにする!!

 

「御就寝中の皆様ぁああああ!!これから、ゲドー様の迷惑ライブを始めるゲド!!

ゆっくり寝れるとはもう思わないゲドね!!」

キぃイィィィィィぃィん!!

余りの音に、周囲の建物がどんどん明かりをつける!!

そう、『明かりをつける』!!

 

「神無月さん!!」

 

『ええ、すべて計算通りに!!』

 

「さぁ、俺!!根性の見せ時だぜ!!」

瞬時、ペドーの周囲に青と赤の2色がきらめく!!

ペドーの中に有る四糸乃の氷!!そして琴理の炎!!

相反する力が、たった一つの体から放出される!!

 

「うお、おおお!!」

四糸乃の力で、雨が氷に変わるそして琴理の炎でその氷をペドーがミリ単位で削る!!

何度も何度も、気の遠くなる作業を繰り返す!!

これはレンズ!!氷で作られ、炎で研磨された自然のレンズ!!

神無月がレンズの角度、厚さをペドーに指示する!!

 

「いっけぇえええええええ!!!」

ゲドーの作った光が、ペドーのレンズによって集まってくる!!

その先は?その先はもう決まっている!!!そう、このステージの最後の主人公!!

シェリ・ムジーカだ!!

 

「今は、今だけは、みんなの為にもう一度この力を!!

燃やせ!!〈炎魔虚眼(セメクト)〉!!」

島中の光が、シェリの中に集まる!!

 

そして、極大のレーザーが台風の中心、八舞の元へ!!

 

「な、なに!?あ――」

 

「驚愕。あれは――」

二人の手を離れる天使〈颶風騎士(ラファエル)〉!!

島を破壊する弓と、島を想う心の宿った熱線が空中で衝突する!!

風を引き裂き、過去の罪を振り切り、守るために振るわれた準精霊の力が、精霊の力を打ち破った!!

 

「がぁああああ!!」

 

「あぁああああ!!」

八舞の二人が、熱線に焼かれ海に落ちていく。

まるで呪縛を破壊する様に、島を覆っていた嵐が消えていく。

 

「やった……やったんだ……」

実感のわかないシェリがペタンと、その場で膝をつく。

周囲は明かりをつけたが、戦いを見ても新しい演出としか思わないのか、騒ぎに成らず再び眠りについていくようだった。

 

「ゲドゲド……少し、ホテルの様子を見てくるゲド。

二人はここで、おとなしく待つゲドよ?」

ゲドーがステージの明かりを消して、何処かへ走り去っていく。

色々と無茶をしたのは、ゲドーも同じ様だった。

 

「ペドー、オマエのおかげで――」

 

ドサッ――

 

シェリの目の前、ペドーが急に倒れて動かなくなる。

 

「お、おい!?一体どうした――ッ!?」

ペドーに触れたシェリが驚く。体が冷たい、死人の様に冷たい。

だが、同時にすさまじい量の汗をかいている。まるで真夏の熱中症患者の様に吐く息が熱い。

 

「なんで――!?

まさか、さっきのか!?」

思い当たるシェリ、氷と炎の力を使ったペドー。

アレは恐らく精霊の力、だが、相反する力でもあったハズだ。

その力を同時に使った為、体温の調節機能が異常をきたしているのだろう。

 

「どうすれば……」

温めればいいのか、覚ませば良いのかすら分からないシェリが困惑する。

ゲドーは居ない、いや、それどころかここには誰も居ない。

 

「ん……んぐ……」

シェリは息を飲んだ、そうだ。

此処には()()()()()のだ。

 

思い出すのは、さっき倒した精霊二人の言っていた言葉。

 

「風邪の時は人肌で温めるんだよな……?」

自身の体温、ソレなら暖かすぎず寒すぎないハズだ。

意を決したシェリはペドーの服に手を掛ける、脱がす。

 

数瞬のためらいの後、自分の服も脱ぎ捨てそっとペドーに抱き着く。

 

「オマエは、ヘンタイでロリコンでロクデナシなヤツだけど……

死んでほしくない絶対に――」

そこまで言って、シェリはやっと自身の心に気が付く。

ゲドーとも、他の誰とも違うくすぐったいような気持ち。

 

「そっか、コレが、恋……

コレがスキって気持ちなんだ」

シェリがペドーの唇に自分の唇を押し当てた。

 

「アナタの事を、誰よりも愛しています」

誰も聞くことのない告白、だがペドーの顔が少しだけ楽そうになった。

 

 

 

 

 

「あ”あ”-死ねる……リアルに死ねるぞ……」

帰りの飛行機の中、ペドーがマスクをしておでこに冷えポタを張っていた。

気が付いたら、ゲドーのホテルでものの見事に風邪をひいていた。

結局、シェリとはあの後合わずに、予定が進み、一つ予想外だったのは――

 

「フハハ、夕弦は流石だな」

 

「否定。耶倶矢ほどではありません」

八舞の二人だった。

あの後、海に落ちた二人はフラクシナスに回収され、ペドーの封印の事を聞いた。

封印すれば消えることは無いと知った二人の行動は早く……

 

「好きだぞ」

 

「告白、好きです」

の簡単な告白と共に、唇を二人同時に奪われ封印された。

なんというか、非常に適当だとペドーは思った。

 

「ああ、何か、何か大切な事を忘れている気がする!!

ぶぇっくそん!!」

ペドーの修学旅行は風邪だけが記憶に残った。

 

 

 

 

 

「行くゲド?」

 

「うん、ボクは行くよ。あの人のそばに居たいんだ」

シェリが飛行機の発着口で、ゲドーに別れを言う。

事の発端は簡単だ、ゲドーが察して準備をしたそれだけ。

 

「お嬢さんはしっかり守りますから」

神無月がゲドーに笑みを投げた。

 

「ふん、足り前ゲド!寧ろ、何かあったら慰謝料ふんだくってやるゲド!!」

 

「ゲドー……」

 

「シェリ、コレ携帯電話ゲド。

オマエにやるゲド、いつでも――とはいかないから、何かあったらメールするゲド。

気が向いたら返事するゲド……」

ゲドーから、シェリが携帯を受け取る。

大切そうに思い出を貰って、シェリは愛する人の元へ向かった。

 

 

 

数日後

ゲドーが、楽屋で仕事の準備を進める。

 

「あー、うるさいのが居なくなって、せいせいしたゲド!!

コレでまた自由ゲドよー!!

行くゲド、シェリ。何度でも償って、何度でも立ち上がって、そして永遠に愛する者と一緒に居るゲド……」

 

ぴろりろり~

その時、携帯が着信を知らせる。

 

文章は簡素、しかしとてもいい笑みを浮かべてペドーと共に映るシェリの写真が添付されていた。

ゲドーは微笑みそれを大切そうに、胸に抱いて楽屋を後にした。

 




エレンママは、殿町が救出してくれました。

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