デート・ア・ペドー   作:ホワイト・ラム

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宣誓ー、えー、私は一作者として誰に見せても恥ずかしくない作品を目指しています。
今回はそんな気持ちで書いた話です。



勝負!!デート権をゲットせよ!!

水着!!それは人類の英知が生み出した至宝!!

水着!!それは乙女の柔肌を守る、布製の聖域!!

水着!!それは男を絶えず魅了し続ける魔性の装備品!!

 

そんな、水着!!を買うために、ペドー一行は駅前の服屋の水着コーナーに来ていた!!

 

「さて、どれがいいかな?」

四糸乃とくるみの両名を連れ、ペドーが様々なタイプの水着を見る。

 

(ふぅ、今更だけど、幼女に対して『俺の選んだ水着着ろよ』ってなかなかない状況だよな……)

改めて今の異常な事態を思い出し興奮するペドー!!

口元がにやりと三日月を描く!!

 

「ペドーさん、なんで笑って……?」

 

『何を着せるか考えてるんだよ。よしのんにはわかる!!くわしいんだ!!』

 

「りせいもなにも、あったもんじゃないですわね……」

さんざん様々な事をしまくっている二人+αからは非常に冷たい視線を感じる。

 

「おかしいな……スキンシップで一緒にお風呂に入ろうとしたこと位しか思い当たる節が――」

 

「その話、詳しく」

ペドーのつぶやきに何処かに言っていた折紙が、すさまじいスピードで戻ってくる。

まるでアサシンの様なスピードだが、こんなことにはもう慣れたペドーが涼しい顔だ。

 

「おお、ここに居たのか。

イザ!二人とも、私と勝負だ」

そう言って十香が、水着を掲げる。

 

「ん?勝負?」

少し気になった単語があった為、ペドーが小さく聞いてみる。

 

「実は昨日令音に言われて、試着した水着を見てもらってペドーをより喜ばせた方がデェト権を貰える勝負をすることに成ったのだ」

憂しそうに語る十香。

その様子に、こっそり付けてきた耳のインカムを指で叩く。

琴理を呼んだつもりだったが、代わりに令音がでてきた。

 

『すまない、まだ琴理は検査が完全に終わっていなくて、私が代わりにでるよ』

 

「(令音さん、なんであんな事言ったんですか?)」

小さく声を漏らすペドー、デート権と聞いて折紙が野獣の視線を絶えずこちらに向ける様になってきている。

ペドーの目の前で、ペロリと高速で折紙が舌なめずりした。

 

『ああ、勝負の事だね?問題があったかな?これから精霊を攻略するんだ。

これくらい耐性をつけてもらわないとね?

今回の事の様な事が有れば耐性が出来て、次回は動揺せずに済むだろ?』

零音言葉を聞きながら、十香をみると非常に楽しそうにしている。

そんなにデートしたければ、日曜に暇になったときに買い物位なら連れて行ってやるのにと思う。

 

「が、頑張ります……!!」

 

「まぁ、しょうぶごとにはこだわりたいですわね」

四糸乃は恥ずかしそうに、くるみは以外と好戦的に話す。

 

「ふふふ、デェト権は私の物だ!!」

 

「その勝負私も参加する」

十香、四糸乃、くるみと続き、折紙までもがその勝負に参加を表明してきた。

どうやらデート権と聞いて我慢できなくなったらしい。

 

(なんで、勝率0%なのに、わざわざ参加するんだ?)

そう思い不思議に思うペドー。

そう!!ペドーの中ではすでに勝敗を決めるメンバーは四糸乃とくるみの両名のみ!!

最初から、年増の二人には勝利の方法などありはしないのだ!!

 

「ペドー!!こっちを見ろ!!」

カーテンがシャッと開いて十香が姿を現す。

ピンクのかわいいワンピースの十香の豊満な肢体が包まれる。

一瞬だが、店内がどよめきに走る。

それもそうだ。十香は町を歩いていれば誰しもが目を止めてしまうほどの美少女だ。

そんな美少女が水着という露出の高い恰好をしているのだ。

これを見ない男はいないだろう。

この場に居る数人の男たちの今夜のオカズは決まった様な物だ。

 

「おー、美人だなー、かわいいぞ?」

全く褒めないと後が不機嫌になる事を知っているペドーがあたりさわりのない褒め方をする。

ぞんざいな褒め方なのにも関わらず、十香の顔がパァッと笑顔になる。

その顔からは褒められて本当にうれしいのだという事が如実にわかる。

ペドー以外のまともな性癖をもつ男なら、この笑顔一発でパーフェクトノックアウトだ!!

だが、そうならないのは彼女の不幸だ。

その時横から声が掛かった。

 

「ペドー、どう思う?」

カーテンの中から現れた折紙が黒いビキニを着ていた。

白い肌に黒い布地のコントラストが映える。

そして、水着に合わせるためか髪もアップにしてうなじをのぞかせている。

 

「悪くないな……」

 

「因みにこれは、水にぬれるとサイズがワンサイズ縮む奴。

プールサイドでなら、さらに効果的になる」

驚異の技術を折紙が紹介する。

要するに、ノーマルビキニが水場でへ露出痴女レベルまでの変化を持つというのだ。

 

「ジュニアサイズは無いのか?」

 

「ない」

その一言でペドーが目に見えて落ち込んだ。

 

「ぺどーさん、これはどうですか?」

くいくいっと、ペドーの袖がくるみに引かれる。

 

「ウッ!?」

その声に導かれ、くるみの方に目をやり一瞬びっくりした。

ぱっと見、くるみが何も着ていない様に見えたからだ。

 

「どうしましたの?」

だがよくよく見ると、ちゃんと白いワンピースタイプの水着を着ていた。

くるみの肌が白いというのもあるが、原因は水着の方にもあった。

微妙に色が付いてるのだ、肌色風の。

 

「なるほど、さすがここのオーナー……

ぱっと見全裸に見える水着とはやるな……」

職人の技術にペドーが頷くがまだ終わりではない!!

 

「ちがいますわよ、ぺどーさん。

このみずぎも、みずにぬれるとしんのちからをみせますの――!」

自慢げに、壁にかかった同タイプの水着を指さすくるみ、そこにはおどろきの機能が書いてあった!!

 

「ら、落書き風だと……!?」

そこにアップされたのは、まるで凌辱系エロ同人の様なワンシーン!!!

水着のボディ部分に、卑猥な言葉が並ぶ!!

『変態女』や『公衆便所』『一回10円』など明らかに使って良い言葉が並んでいない!!

それを、見た目だけなら9才程度のくるみが着ている!!

 

「ぬ、ぬれると……あの言葉が浮き出るのか……」

 

「そうですわよ?みずをかけられたらたいへんですわねぇ?」

挑発するように、笑って見せた。

 

『ふむ、決まったようだね』

令音の言葉すら、どこか遠くから聞こえる雑音へと変わっていった。

それだけ、くるみの姿は危ういかわいさを含んでいた。

 

「この勝負、くるみの――」

 

『おおっと!タンマだよ、ペドー君?判定は四糸乃の姿を見てからでも遅くはないんじゃない?』

ペドーが判定を言おうとした時、よしのんによって止められる。

たしかに、四糸乃の姿を見ないで決めるのはまだ早いだろう。

 

「わ、わたしは、これ、です……」

四糸乃の姿は、所謂スクール水着だ。

色は紺色で特に目立った、所は無い。

普通の、至って普通の水着、学生の水着姿だ。

 

「いいね、やっぱ幼女には王道にこれだよな」

にこっと笑って、ペドーが四糸乃の頭をなでる。

かわいいし、王道だが『非日常』感を出してきたくるみにははやり勝てない。

 

「あ、あう……」

 

『ほーら、四糸乃!まだ、終わりじゃないでしょ?』

 

「けど、はずかしい……」

 

『あーもう!!じれったい!!じゃ、運転を代わろうか?タッチ!』

 

「た、タッチ……」

四糸乃とパペットのよしのんが、手を叩いてバトンタッチする。

二人の得意技、主人格交代だ。

 

『いやー、おまたせ、おまたせ。真打登場だよ?』

 

「おおよしのん!お前まで出てくるとはな」

色々と話していてたのしいよしのんの本格手にな登場にペドーが喜ぶ。

何をするか分からないという点では、このメンバーの中でも上位の人物だ。

 

『ふふふ、ペドー君期待してくれていいよ?よしのんのナイスアイディアを見せてあげるからさ!!』

四糸乃の体を乗っ取ったよしのんがその場でくるりと一回転する。

思った以上に大きく開いてる背中が見えるが、まだ終わりではない。

 

『さぁ~て、よしのんも水着は――――これ!!』

何を思ったのか、あろうことかよしのんは自らのスク水の両肩紐を外し、胸の下どころかへその下まで、一気に何のためらいも無く水着をずり下げた!!

 

EXCELLENT(すばらしい)……」

その下に有るのは――絆創膏!!

四糸乃の大切な胸を守るのは左右計2枚の絆創膏のみ!!

下半身はだぼ付いた脱げかけのスク水、上半身は絆創膏!!

完全な非日常がここに完成したのだ!!

 

「勝者は、四糸乃だぁああああ!!!」

だれも文句は言わなかった。

言えるはずがない!!それほどまでに圧倒的だった。

 

 

 

 

 

その後ペドーたちは昼を取ってそれぞれ帰っていった。

ペドーは、明日のデートの細かな計画の見直しの為にフラクシナスへ。

折紙はASTの元へ帰っていった。

 

「ひゃは!!こりゃぁスゲェ!!!」

武器の格納庫の中で、ヒャッハーさん事スズモトが奇声を上げていた。

目の前には見たことも無い、黒いワイヤリングスーツとこれまた見たことのない、武装兵器の数々だった。

 

「これは――?」

 

「あら、折紙おかえり」

同僚の日下部 遼子が声をかけてくれる。

 

「すげーゼ折紙!!これはD・E・M社の新兵器だとよ!!」

 

「一個隊の戦力を一人に投入した、頭のおかしい兵器よ?

普通の社員が使ったら30分と立たずに、脳がオーバーヒートだそうよ?」

ヒャッハーさんと遼子が見上げる。

 

「これを使えば、精霊を殺せる?」

 

「話聞いてた?脳がぶっ壊れるのよ?

刺し違えたって、意味ないじゃない。それに貴女には使用権原が無いわ。

コレ、今入院してる崇宮 真那のための装備ですって」

カリカリと、なにかを書きながら遼子が話す。

 

「……」

だが、折紙は何かを話す遼子の事も、興奮するヒャッハーさんも気にならなかった。

ついこないだ、再び見た炎の精霊。

あの時は気絶していて気が付かなかったが、のちに監視カメラにわずかに映った姿は、まぎれもなく自身の両親の仇だ。

 

(仇を打ちたい)

そんな思いが、折紙の中を走る。

この兵器が有れば、次もしあの精霊が出た時自分は奴を殺せるだろうか?

そんな事をぼんやりと、折紙は考えていた。

 

 

 

 

 

「琴理ぃ!!お兄ちゃん水着をかって来たぞ!!好きなの着ろよ!!」

 

「誰が着るかそんなもん!!」

家の中、ペドーが琴理を追いかけまわして走る!!

 

「ワンピースに、ビキニに、セパレートのチューブトップにブラジルのスリングショット!!

ほら!!ぬれると卑猥な言葉が浮き出る水着もあるぞ!?」

 

「着る訳ないでしょ!?」

 

「なら、絆創膏だな……ほら!!!これで大事なトコ隠せよ!!」

 

「ついに水着ですらなくなったわ!?ってか、あんたも本性少しは隠しなさいよ!!」

 

「我体に一点の恥じなし!!」

そういって、ペドーがズボンを脱ぎ始めた。

 

「なんで脱ぐんだぁあああああ!!?!!!!」

琴理の声が、むなしく家にこだました。




水着だけで一話終わってしまった……
次はもっと進めなくては……
はぁー、ロリ系精霊書きたい……

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