書いたのが後からだった感が半端じゃないです←
読んでいても問題はないです。あとギャグを淡々と突き進みます←
主要メンツみんなしなない!(←タグ付けますね)
忠実に命令をこなしてくれる手駒が手に入ったことで、私は上機嫌だった。
オリジナルイオンの部屋が爆発に見舞われて、出てきたのは消し炭の死体だった。まああの様子だと不法侵入者が2人ほどいたらしいがあれはオリジナルが呼んだものだろう。早く楽になりたかったのか、あえてあの方法をとったのか。後者ならば、オリジナルイオンは逃げたということだろうか。何のために?
あれだけモースを尻に敷いて給料削って自分の懐にため込んでいるというのに。
そういえば、レプリカルークをキムラスカに送り込んでからオリジナルイオンが行った後、様子が変わったな。
なんというか――腹黒さが増した。
レプリカイオンを拾った。モースがもう1人残った方は持って行ったようだ。私は拾ったレプリカイオンが世界を憎むというので、仲間に引き入れた。名は、シンク。
そして、イオンの導師守護役を解任されて困惑するアリエッタを引き入れ、2人を師団長として任命した。
「あの、ヴァン謡将」
「何でしょう、イオン様」
7番目のレプリカイオンは、アリエッタを遠ざけ、モースから宛がわれたタトリン響長を導師守護役として活動していた。だが、彼は私によく声を掛けてくる。内容は大体、ラルゴかシンクを呼べというものである。
「六神将を全員集めていただけませんか? ええ、今日じゃなくて構いません。皆さんの時間のある時でお願いします」
「……それは……?」
「お茶会をしようと、思いまして」
最近ラルゴが上機嫌なのはこれのせいか。おそらくラルゴとシンクと茶会のセッティングの話をしていたのだろう。あの2人はいろんな意味で要領がよく、早めに仕事が終わるタイプだ。
ディストにも声が掛かっているのだが、タトリン響長との方が交流があるらしい。
「分かりました、早めに全員の予定を確認してまいります」
「お願いしますね」
清らかな笑みを浮かべた導師は知っているだろうか。
現状、私の心の平穏が彼とリグレットによってのみ守られていることを。
まず、最初からシンクの腹黒さが全開だったこと。
シンクは私とモースとオリジナルイオンがシンクを作り、自分は利用価値があるから残されたに過ぎない、ということを正確に理解していた。それゆえなのか、私とモースへの悪戯の度が過ぎる。
いや、まだ生まれたてということとあのオリジナルであることを考えればおかしいことではないのだが、まさか同じ顔でここまでものが変わるとは。
アッシュも反抗期です。
脱走したと思ったらレプリカが可愛いとか言った。
いや確かに可愛いと思う。最初そう思ってなかったのに思わせるようなことしでかしたのはレプリカルークの横にいた白髪褐色肌の男である。
ルークがどうしても剣を握りたいと駄々をこねたらしく(もう言葉を覚えたのか、ガイラルディア様の教育すごい)、軽いし型が全く違うので良かろうということで、双剣を持たされたようだった。
そして、その白髪褐色肌の男は双剣を手元に持ってきて、舞ったのだ。
アレは舞ではないと、すぐに分かった。
どれほどの鍛錬を積んだのだろうか。
アレは武人の型の訓練に過ぎない。
そして金髪赤目の男が適当なロングソードを手に男と対峙した。態度がやたら上から目線なのが少し気になったものの、その男は、すさまじい剣撃を見せた。白髪褐色肌の男が防御に優れた型なのに対し、金髪赤目の男は攻撃に重きを置いている戦い方だった。
そしてどちらも、しまいにはどちらの剣も砕け散った。
どれだけの握力と腕力を備えているのか。譜術を一切使わずにあそこまで戦える者がいたら、私本当にルークへの指導必要でしょうか。
ルークが私に懐いている事だけが救いのような気がする。
屋敷内でのルークはあまりいい環境とは言えないようでもあったからな。
剣舞をしていた男たちと、もう1人。刺青だらけの執事。この3人はこちらの存在に気が付いていた。隠れおおせることはできないだろう。わかってはいた。
それ以来、私はこの3人から敵意を向けられ続け、ルークが懐くほど酷くなっていった。ルークは私以外この3人にも懐いているようなのだが、それにしても、ねえ、酷くありませんか。私が屋敷を後にすると同時にものすごく3人からの殺気が飛んでくるんですよ。
ルークだけがキムラスカでの私の味方になりました。そんな5年間。辛かった……。
教団内の廊下でシンクとアリエッタに会ったので導師から茶会の誘いがかかったことを伝えると、仕事終わらす!と叫んで2人は走って行ってしまった。
次に、ディストに会う。用件を伝えると、ああそうだ、と声を返され。
「どうした?」
「いえ実はですね。導師イオンが一番レプリカとして不安定になっているようなんです。なので、測定器もろもろの機能をつけた物を作ろうと考えているのですが、デザインはどうすればいいでしょうか」
そんなもの、と言いたいものの。彼はレプリカの大爆発現象を引き起こす方法ではなく、回避の方法を考えているらしい。曰く、レプリカ側に人格がある場合、生き残って受け皿になった方の人格が崩壊するだろうという結果を出したらしい。ディストの研究にこれは難敵だろう。
その一環というのもあってか、乗り気だったレプリカイオンの作成だが、まさか導師イオンが最も不安定とは。
導師がつけていてもおかしくない、もしくはわからない。髪留め?
ブレスレットなどでもいいだろう。ペンダントなら隠れて見えなくなるか。
「ペンダントか、ブレスレット、バングル、このあたりが無難だろうな」
「……そうですか。落ち着いた感じのがいいですねえ……。あ、茶会には出席できるように調節するので、時間が決まったら教えてくださいとお伝えください」
「分かった」
なんだかんだ小物が好きなディストだ。すぐにイオンが喜ぶようなものを作るに違いない。
ラルゴに会い、リグレットがやってきて、2人に茶会の件を伝えたら、ラルゴが喜々としてどこかへ去って行った。リグレットも、早急に終わらせねばならない用件が出来たとかで足早に去って行った。
アッシュは鍛錬を行っていた。
そういえば、カースロットを利用した音機関をスピノザに作らせてみたのだが、これ、なかなか扱いが難しい。ND2018の預言をアッシュに教えたとたん「レプリカを俺の代わりに殺す気かテメエ!!」と突っかかってきてこっちが殺されかけたのだが、その時にうっかり起動した。
アッシュはしばらく苦しんだが、“レプリカが憎い”という思考に誘導されたらしい。
キムラスカでの天使の命の危機を察知したぞ。
あれを今殺されては計画が達成できなくなるし、そもそもなんかあれがいなくなったらあの3人に狙い撃ちにされそうなのはなぜだ?ダアトに来ているのだろうか、背筋に悪寒が。
ちなみにこの時にオンオフのスイッチ部分が壊れてしまったのでさらにどうしようもなくなった。ディストに見せたらこれ直りませんねえって返ってきたし。どうすればいいのだ。
「アッシュ」
「なんだ、ヴァン」
「イオン様からお茶会の誘いが来たぞ」
「……下らん」
ああ、これこれ。愛想が無い。レプリカルークはもっと可愛げがある。
「招集されたのは六神将だ。必ず行きなさい」
「……チッ」
アッシュは鍛錬をやめてどこかへ行った。
私はこれからキムラスカへ行かねばならない。さあ、地獄へ行ってきます。
ヴァン虐めが好きです←
ギャグだったらこの人死ななくて済みそうなノリになってまいりました。倒す気満々だったのに。くそっ、私は素敵サイトさんたちの書く虐められるヴァンが好きです
誤字脱字等の指摘、感想等お待ちしております。
ではまた。