やはり俺の夢の世界は間違っている。   作:コウT

5 / 14
続きです。

まとめて投稿してます。


彼女と俺のデートはまだ慣れない(由比ヶ浜結衣)

 

 

 

由比ヶ浜と二人乗りしながら自転車を漕ぐこと数十分。

てなわけで着きました。

千葉の某アウトレットパーク。

もっと大きくいうと海浜幕張です。

まあ幕張○ッセとかで有名ですよね、ええ。

ちなみに近くの幕張のショッピングセンターでは

よく声優のイベントをやったりしているので

ちょくちょく見に行ったりしている。

てかああいうイベントってショッピングセンターの中にある

グラン○モールと呼ばれるところでやったりするのだが

まあ何せ周りから晒されるかのようなステージ。

何よりそのあとに握手会とかがあるともう何もしていないのに

周囲から晒されクスクスと笑われる始末。

いや決して俺の話じゃないぞ、断じて違うからな。

 

「あ、そこに駐輪場あるから止めようよ」

 

「そうだな」

 

と由比ヶ浜をおろし俺は自転車を止める。

 

「ヒッキーと買い物なんてお正月以来だね!」

 

「あーそーいやそうだっけ」

 

「そうだよ!だって・・デート行こうっていってもヒッキーあんまり

私と一緒にいるところ人に見られるの嫌がるし・・」

 

由比ヶ浜がまたしょんぼりしてしまった。

あーこういうときはそうだな・・よしこの一手でいこう。

 

「まあ・・そのなんだ・・悪かったな。これからはちゃんと・・行くようにするからさ」

 

「ほんと!?約束だよ!」

 

えへへと笑う由比ヶ浜。

どうやら最善の一手だったようだ。

 

とりあえずアウトレットを適当にぶらぶらすることにした俺達は

由比ヶ浜が服を見たいということなので適当に店に入ったりしていた。

 

「ヒッキーこれなんかどう?」

 

「おー・・・おー」

 

「何その気の抜けた返事・・」

 

と俺の顔を見ながら呆れた顔をする由比ヶ浜。

ちなみに今は由比ヶ浜が服を選んでおりいちいち見せにくるので

俺が評価している。

ちなみにさっきのおーは点数で荒らすと50点で100点だとお、おう・・と

驚いた感じになる。

まあそんな風に言い表さなければならないほどきわどい服を選ぶことは・・・ないよね?

 

 

「もーいーや」

と由比ヶ浜は持っていた服をそのまま戻した。

 

「いいのか?」

 

「だってヒッキー、つまんなそーだし。

せっかく一緒にいるのにつまんないのは嫌だし」

 

「うーん・・まあ基本服とか悩まずに買ってるからなぁ」

 

俺くらいになると店行かなくても

ネットでポチっと注文してるから家から出なくてももんだいない。

便利だよね、本当。

 

「じゃあ・・次どこいくか?」

 

「んーそうだね・・ゲーセンいこ!ゲーセン」

 

「りょ。じゃあいくか」

 

と並んで歩き始める。

 

「・・ヒッキーは何で今日デート行こうと思ったの?」

 

「んーまあ・・・なんとなくかな」

 

 

そりゃあそう答えるしかないだろ。

デートの予定を今日知ったのだから。

 

「私は・・ヒッキーとデートしたいってずっと思ってたけど

ヒッキーが行きたくないっていうから我慢してたからさ・・」

 

「・・悪いな、ほんとに」

 

「・・べ、別に謝らなくていいよ!

でも・・・・・・やっぱ一緒にいると楽しいよ、私」

と由比ヶ浜は俺の手をぎゅっと繋いできた。

 

いきなりこういうことされると心臓に悪いよ、ほんと。

心の準備ってものがあるじゃん、ね?

 

 

 

 

 

「一応付き合うことになったからさ・・

こういうふうにヒッキーと一緒に遊んで色んな思い出を

作っていきたいなって。

もうあと一年したら卒業だし」

 

由比ヶ浜がその言葉を言うまで俺は今まで気にしなかったことを

久しぶりに意識した。

 

 

卒業ねぇ・・

まあほとんど意識してなかったけど

もう一年切ってるんだよな。冷静に考えれば

青春の高校生活とやらももう終わりだ。

なんだかんだ人が思うような青春は味わってはいないけれど

すでにこの二年の一年間でなんだかんだ色々な経験をした。

最もそれは決して青春ではないと言える。

 

「ヒッキーは・・やっぱ東京の大学とかにいくの?」

 

「いや・・まだ何も考えてない。一応学力相応の大学行こうかなと」

 

「そっか・・あたしもヒッキーと同じとこいこうかな・・」

 

「そうか。数年後に待ってるぞ」

 

「浪人確定だ!?」

 

 

いやだってお前二年の期末の結果チラっと見たけど

相当ヤバイぞ・・Fランの大学に行けるかどうかも怪しいレベル。

 

雪ノ下とかはおそらく国立とかに行くのだろうか。

まあ家柄とかも気にするのであれば行かなきゃならないだろうし

何より国立行けるだけの学力もある。

 

「とりあえずついた・・・が」

 

ゲーセン前で俺は唖然とした。

なぜならそこにはでかでかと

「カップル様限定!UFOキャッチャー!」

と書かれたポスターや

「カップル限定シューティングゲーム!」等

ゲーセン内の至るところにカップル限定の文字が見える。

 

「お前・・まさかこれを知ってて・・」

 

「いや、ほんとに知らないよ!ほんとに!」

 

えー

ほんとにー

俺いないとこで雪ノ下とこそこそ話してたんじゃないのー

 

「・・ヒッキーはこういうのいや?」

 

「いや・・別に」

 

そりゃあ嫌とは言えませんよ。

そんなうるうるした目で上目使いで嫌って言える男は

俺の知る限りいない。

相当三次元を諦めてるやつじゃないと・・

 

 

 

あ、材木座とかかな。

 

てかゲーセン内を見渡すと

ほとんどカップルしかいないじゃん。

音ゲーとかのコーナーにいるやつらもいないし

アーケードのとこも全然いねえ。

ていうかカップルしかいないから空気が完全にぼっちを拒絶している。

 

「とりあえず・・」

と言って由比ヶ浜はきょろきょろとUFOキャッチャーの台を

1台1台見渡し、

「あった!これこれ!」

と俺の腕を引っ張り一つの筐体の前まで引きずられる。

 

 

 

「・・・・・」

 

「・・やっぱりこういうのヒッキーは嫌?」

 

 

その筐体の中には

銀色と金色のネックレスがいかにも高そうな箱に入ってるのが見本品としておいており

筐体には「カップルの幸運を祝って!ペアネックレス!」と書いてある。

まあこういうのに女の子は弱いだろう。

漫画でもあるようになんかこう・・お揃いのものを揃えたがるんだよね。

二人の絆とか信頼の証とか言っていざ別れるとまるで黒歴史のように

タンスの奥にしまいこんだりする。

そしてまた新しい彼氏ができるたびに作る。

いやもうそんなんなら別れた時に返してもらって

また新しい彼氏できたら渡せよ、お金の無駄よ、無駄。

 

 

 

「・・・ヒッキー」

 

ふいに呼ばれて横を向くと由比ヶ浜がニコニコ笑っている。

ああ、はいはい。おっけーおっけ。

 

「わかったからちょっと待ってろ」

「ありがと!えへへ」

 

まあこういうのはもう流れみたいなもんだからな。

俺はさっそく財布から百円玉を取り出し入れる。

 

さてこういうUFOキャッチャーではまず取るまでにお金がかかる。

今回このペアネックレスは紺色のケースに入っており

それを持ち上げて運ぶだけ。

聞くだけだとすごい簡単なんだが

実際アームが全然働いてくれない。

まあ簡単に取れたら面白みないからな。

頑張ってお金かけて取るのがUFOキャッチャーの

楽しみの醍醐味でもある。

 

とりあえずまずは持ち上げて・・・・全然上がらないな。

 

 

「うーん・・やっぱこういうのってなかなか取れないもんだね」

 

「まあな、簡単に取れたら商売にならんだろうし」

 

と俺は続けて百円を投下する。

とりあえず持ち上げるのが無理なら引きずって落とすしかないようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで取れました。

取るまでの経緯は説明するとなかなか時間かかるので

一言で表すと引きずって引きずって落ちた。

え?俺の人生に似ている?ははは、冗談が聞こえるな。

いくら使ったかは聞かないでほしいが

すでに俺の財布は凄く軽くなっている。

しばらく本は買えないな・・

 

 

 

まあでも

 

「ヒッキーありがと!どう似合う・・・かな?」

 

と顔を赤くさせながら取ったばかりの金色のネックレスをつけて

俺に見せてくる。

 

「まあ・・・いいんじゃねえの?」

ふいに顔を直視できずそっぽ向いたまま答えてしまった。

 

「・・ヒッキーはつけないの?」

 

「ん?ああ、あとでつける」

 

「えー今つけようよー。私がつけてあげるから」

 

と言って箱からネックレスを取り出して両腕を俺の首元に回し始めた。

 

「いや自分でつけれるからいいって」

 

「ご褒美だよ!ヒッキー頑張ってくれたから!」

4P

 

カチリ。

ネックレスがうまくはまった音がして由比ヶ浜の手から解放される。

首元には銀色のネックレスが輝いているが

・・・・・まあ・・・その・・

 

 

「・・ヒッキーあんまり似合わないね」

 

「お前がつけたんだろうが・・」

 

 

そう、俺は基本こういうアクセサリーは似合わない。

よって自分からつけたりすることがない。

まあこういうのって似合う似合わないだし

無理してつける必要はないとは思う。

 

 

「・・・でも外しちゃ駄目だよ」

 

「なんでだよ?」

 

「だってせっかくのペアネックレスだよ!どーせなら一緒に

つけていたいじゃん」

 

「・・まあ・・そういうなら」

 

 

どうやら俺もずいぶん甘くなったようだ。

昔なら事あるごとに否定から入ってたが今となっちゃ

肯定することも悪くないと思い始めた。

最もそんな風に考えるようになった原因は・・・・

 

「どしたの?なんか顔についてる?」

と由比ヶ浜は手で顔をさわさわと主にほっぺの部分を触る。

 

「・・なんでもねえよ。次いくぞ」

 

「あ、待ってよ!」

 

 

 

 

やれやれ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

楽しかった時間もあっという間。

なんというと某夢の国のショーのセリフっぽく聞こえる。

あれから由比ヶ浜と適当にぶらつきゲーセンで遊び買い物をしたり

適当にクレープとか食べたりとまあ高校生の帰り道で遊ぶ例みたいな

ことを続けていた。

 

が由比ヶ浜が

「もういいかな。ヒッキー!行きたいとこあるんだ」

と言うので再び由比ヶ浜を乗せて自転車を漕いでいる。

 

「あ、次そこ右ね!」

 

「おう。しかしずいぶんと潮の香りがするっていうか・・

学校の近くでもここまでしないぞ」

 

「海近いからね、この辺」

 

「由比ヶ浜、来たことあるのか?」

 

「うん!ていうか・・今日の下見でね」

と笑う由比ヶ浜さん。

いや可愛いです、何その楽しみにしてましたアピール。

彼女のそういう仕草は多くの男性の心を一気に掴む、まあ単純だからな男って。

 

「あとそこの角曲がって!そしたらもう見えるから」

 

「はいよ」

 

由比ヶ浜の指示通り俺は角を曲がる。

 

「おお・・」

 

「わあ・・」

 

思わず二人共声がこぼれてしまう。

曲がった先には東京湾が広がっていた。普段は見渡す限りの青い海だが

今はちょうど夕日が沈もうとしていた海がちょっぴりオレンジ色に輝いていた。

 

「・・綺麗だね」

 

「ああ」

 

 

俺は自転車を止めた。

止めるなり由比ヶ浜が下りて砂浜へと走り出す。

子供ように目をキラキラとさせながら夕日を眺めるその姿に

俺はおもわず笑みをこぼしていた。

 

 

「・・・この光景覚えてる?」

 

「・・・ああ」

 

 

 

忘れるはずもない。

この光景には見覚えがある。

あの時は雪が降っていたがそれでもこの夕日と東京湾の碧い海は忘れていない。

あの日、あの時、あの場所で。

俺達三人が話し合った場所。

これからどうするかを決めた時。

 

「・・あの時さ、私本当にずるい子だなって今でも思うんだ・・」

 

「あん時は仕方ない。お前は何も悪いことしてないよ」

 

「ううん。あの時の私は言葉にするのが怖くて避けてたんだ。

私達の関係が壊れるのが怖くて・・でも私は自分に嘘をつくのが嫌で・・」

 

俺は由比ヶ浜の顔を見る。

彼女は夕日をじっとみながら目から涙を流していてそれでも嬉しそうな顔を

していた。

「でもね・・私は決めたの。

もう自分から行くって。だからヒッキーにちゃんと

思いをぶつけることにしたんだ」

 

「・・そっか」

 

「本当は結構こわかったんだよ?

もしヒッキーにフラれたらどうしようかなって。

ヒッキーがゆきのんを選んだら

私はもうあの場所で三人で笑うことは

もうできないんじゃないかって」

 

言い終えるとはあと深呼吸して再び語り始める。

 

「でもゆきのんには言っておきたかった。

私は知ってたもん。ゆきのんもヒッキーのことが好きだって。

だからちゃんとゆきのんにも話した上でヒッキーに伝えた。

そしたらゆきのんもヒッキーに告白したからビックリしたよ」

とはははと笑う。その笑いには寂しさとか苦しさとか

言葉には表せない感情があるような気がした。

 

「でも・・やっぱり三人で仲良くしたかった。

私はヒッキーが好き、それにゆきのんも好き。

二人共好きだから奉仕部としてこれからもずっといたかった。

だから・・今の関係に私は満足してるよ。

誰が何と言おうと私はヒッキーが私とゆきのんの彼氏でいてくれることが

本当にうれしいんだ!」

と言って由比ヶ浜が抱き着いてきた。

いやもうよけるとかじゃなくて急だから俺も驚いた顔をするしかない。

それでも俺は彼女のことを思うと抱きしめずにはいられなかった。

 

 

「・・由比ヶ浜、ゴメンな。俺のために色々と苦しい思いを

してくれたんだよな・・」

 

「ううん。私は・・ヒッキーが好きだから。

ちゃんと答えを出してくれたヒッキーには感謝してるよ」

 

俺達は一度離れた。顔を見合わせるとどうにも笑みが出てきて笑わずには

いられなかった。

 

 

 

「ヒッキー」

 

「ん?」

 

「お願いがあるんだ」

 

その時ちょうど夕日の光が由比ヶ浜の顔を照らす。

そこには満面の笑みを俺に向け語りかけようとする

由比ヶ浜結衣がいた。

 

 

「私のこと・・・名前で呼んでくれる?」

 

 

「・・わかったよ、結衣」

 

「・・ありがとね・・・八幡」

 

 

ともう一度抱きしめる。

彼女が俺のことが好きでどういう風に考えていたのか

それを言葉にすればきっとやりきれない気持ちにもなるかもしれない。

けど由比ヶ浜結衣が求めたあの関係は無事に壊れることなく

今も続いている。

そして今はあの時以上に理想の関係になってるとしたら

それは喜ばしいことではないのか。

 

「あ、ヒッキー、星が見えるよ」

と由比ヶ浜が指をさした。

「え?どこ?」

と俺は顔を上にやる、その直後に

 

 

ん?

頬になんだか触れられたような・・いやていうか・・

唇が触れた?

 

「えへへ」

 

「おい・・」

 

 

まあざっくりいうとキスされました。

えへへ・・てかハチマンキスされたの生まれて初めて。

小町にもされたことないよ。

あ、でも頬にだよ!わかりやすく言うとほっぺにチューだよ。

 

 

自分で言うとこれ気持ち悪いな、うん。

 

 

「まだ・・唇にはできないからこれで我慢して・・ね?」

とウインクしてくる。

うーん・・一色並みにあざといぞ、今のは。

 

「まあ・・別に」

 

「・・でもあれだよ!本来は男の人からするんだから

楽しちゃ駄目だよ!自分からしないと」

と顔を赤らめながら俺に責めてくる。

いや恥ずかしがるなら言わなきゃいいじゃんとは

思うけどこいつの言うことも一理はある。

とはいえ人生でそういう経験が皆無な俺に期待をよせられても

なかなかうまく行動できない。

もちろん知識ぐらいなら豊富だぞ。知識だけは。

 

 

「・・でもすぐじゃなくていいよ。

あたし達のペースでゆっくり進んでいこう」

 

「・・・ありがとな」

 

「えへへ、どういたしまして」

 

 

俺達は改めて顔を見合わせる。

比企谷八幡は由比ヶ浜結衣の顔を見て笑みを浮かべ

由比ヶ浜結衣は比企谷八幡の顔を見て笑顔を見せる。

 

 

少なくとも俺は思ってしまった。

 

 

 

 

 

 

これが本物なのかと。

 

 

 

 

 

 

 

「・・・ヒッキー」

 

「なんだ」

 

「大好き」

 

 

「・・・・俺もだ」

 

 

 

 

夕日が落ちて辺り暗くなり

ビルの明かりや飲み屋の明かりなどが目立つ時間帯となる。

俺は由比ヶ浜を家まで送るため自転車を漕いでいる。

由比ヶ浜は疲れてしまったのか俺の背中に頭を預けてすやすやと寝ている。

よく眠れるなあと感心しつつも少しでも段差とかで起こさないようにするべく

なるべく舗装されている道を進む。

 

 

 

 

 

 

 

 

まあとりあえず夢の世界初日。

正直今日一日過ごして夢の世界と実感した部分はごくわずか。

何故ならこの世界は現実そのものと勘違いするくらいのリアリティがある。

本当にこれが夢だとしたら目を覚ました時の俺の絶望は

半端ないんだろうなあと・・

ゲートと比にならないくらいの絶望だよ、ファントム生み出せるかもしれん。

 

 

 

「・・・ん・・」

 

「お、起きたか」

 

「あ、もしかして寝ちゃってた?」

 

「ああ・・まあ疲れてたならしゃーないわ。

もうすぐ家だからもう少し待ってくれ」

 

すでに大型マンションが立ち並んでるのが見える。

由比ヶ浜のマンションも見えているので

もうさほど時間はかからないだろう。

 

「あ、そーいえば今日の事ゆきのんに報告した?」

 

「報告?」

 

「そうだよ!忘れちゃったの?」

 

「・・・すまん。頭打ったからな」

 

 

忘れてるかもしれないけど一応頭打ってる設定だよ!

台本きちんと読んだからちゃんと覚えている。

てか台本無視して俳優とかがアドリブでセリフいって

そのセリフが素晴らしいからそのまま使うってやつ。

あれは違う、逃げてるだけだ。

声優なんかどんな長いセリフや噛みそうなセリフでも

すらすらいえるからな。

一番すごいのは八九寺の声優の・・

 

「ヒッキー?話聞いてる?」

 

「え?ああ、すまん。なんだっけ?」

 

どうやらまた話が脱線してしまったようだ。

 

「報告についてだよ。一応付き合う時に

三人でデートの時は何があったか報告するって

決めたこと」

 

「え?何それ」

 

そんな束縛みたいなことさせられてんの?

いやもうメンヘラ気質の女がやることじゃねえか、それ。

 

 

「一応その・・もしかしたら

その場のノリとかあるかもしれないから

そうなった時はゆきのんと私は知っといたほうがいいだろうし・・」

 

「その場のノリ?何があるんだ?」

 

「もう!言わせないでよ!」

と後ろからぽかぽかと俺の頭を叩いてくる。痛い痛い。

 

「意味わかんねえし・・・てか着いたぞ」

 

「あ、もう着いたんだ」

 

「ああ、まあここまで来たからもう平気だけど気を付けてな」

 

「うん!ヒッキーもね!」

 

「そんじゃ」

 

と俺は再び自転車を走らせる。

すると後ろから由比ヶ浜の声が聞こえる。

 

「明日のゆきのんとのデートは

ちゃんと報告してねー!待ってるからねー!」

 

 

 

どうやら俺はまだまだ未知なる体験をすることになりそうです。

 

 

 

 

このまま続きます。

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。