やはり俺の夢の世界は間違っている。   作:コウT

10 / 14
続きです。



雪ノ下陽乃は静かに語る。

 

見慣れた奉仕部の景色は時が止まったかのように

音もせず何も動かない。

その中で俺は雪ノ下陽乃と再び面と向かって

話している。

魔王討伐再戦といったところだろうが

今回は敵ではない。

 

 

さて話を続けよう。

 

 

「えーと・・自分が望んでいること?」

 

「そう。

そもそも根本的に言うと

これは君が睡眠状態で見ている一種の幻覚

みたいなものなんだよ。説明書にも

疑似体験って書いてあったはずだよ」

 

「幻覚・・」

 

 

考えもしなかった。

夢の世界に行けるってことだけを考えて

実際にどういう構造になっているのか。

恐らくそれがわかっていれば色々と対処する方法も

あったのだろうがあの時の俺はそんなことを

考える時間すらなかった。

というより説明書も流し読みしてたので

ちゃんと読んですらいない。

まあ説明書とか読むのめんどいんだよね・・

 

「説明書はちゃんと読まなきゃだめだぞ」

 

雪ノ下さんもそういえばエスパー使いでしたね・・

雪ノ下妹だけだと思ってた、危ない危ない。

 

 

「説明書に書いてあったと思うけど

音楽を聞いて君の脳から夢を読み取り

そのまま薬を注射して眠る・・

音楽自体は正直ダミーで君の脳の脳波から

君の夢を読み取る。

でまあ薬自体はちょっと強い睡眠薬みたいな

ものかな・・」

 

「でも・・一つわからないんですけど

脳から夢を読み取るってありますけど

そもそも俺はあの自分の世界の夢を

見たことなんて一度もないですよ?」

 

「まあそうだろうね・・

比企谷君はさっき私がいったこと覚えてる?」

 

まあ数分前ですから。

自分が望んでいることを夢として再現する

であってるよな。

 

 

ん?望んでいること?

 

 

「どうやらその顔は少しずつわかってきたって顔だね。

順序よく説明していこうか。

まずこの夢の世界は脳波で読み取るっていったよね?」

 

「はい・・」

「その時に読み取っている人の感情とかも一緒に

読み取るんだ。その感情とかもう考慮した上で

出来る世界がさっきまでいた夢の世界さ」

 

うーん・・どうにもしっくりこない。

あの世界が俺の脳波や感情から出た結果なのか・・

 

「恐らく君が心の中であの二人とあのような関係に

なりたいとどこかで願っていた。それが脳から

伝わったのか感情から伝わったのかわからないけど

夢の世界に組み込まれることとなった」

 

「でも待ってください。

俺はそんなこと思ったことなんて1回も・・」

 

「ないだろうね。

比企谷君があの二人と二股してまで

付き合うなんて選択肢はないはずだもん」

 

雪ノ下さんは笑いながらこっちを

チラっと見てくる。

まあ確かに・・俺が二股とか

そんなプレイボーイみたいなことは

似合わないし・・

てかそんな最低なことしませんよ・・

小町に嫌われたくないし。

 

「でもここは夢だ。

何が起こっても不思議ではない。

君があの世界を願わなくても

最終的にはあのような世界に

偶然にもなってしまったと言うべきかな・・」

 

 

 

 

 

 

「はあ・・」

 

「まあ夢の世界なんて正直今の科学じゃ

解明できないことが多いわけだし。

そもそも夢の世界に行くなんていう発想が

今まで非科学的だったからね」

 

 

確かにその通りである。

夢の世界に行くなんてそんなファンタジーな話が

ニュースにならないわけがない。

人間が求めてた一種の夢みたいなものでもある。

 

「だからこそこの夢の世界を知っている人は

本当に最小限に留めておきたい。

夢の世界は色々と非常識だ。そんなリスクが

高い場所にうち以外の人間を巻き込むなんて

ことはしたくなかったけどねえ・・」

 

う・・雪ノ下さんの視線が痛い。

しばらくはこの人に逆らうのは無理そうだ・・

 

 

「そもそもあの端末と薬は

雪ノ下建設の知り合いの研究機関が独自に

開発を重ねててうちもかなりの額を出資してるから

今回試作品としてもらったんだけど

まさか雪乃ちゃんがそれを使っていたとはね・・」

 

「え。そうなんですか?」

 

「あ、比企谷君にはまだそのこと説明してないか。

その辺も説明するね。

私が夢の世界に行く前に色々と調べたんだ。

どうやって雪乃ちゃんとガハマちゃんが

夢の世界のことを知って端末と薬を入手できたのか・・

そしたら雪乃ちゃんは春休みに入った直後に家の用事と

言って実家に帰ってきてる。

恐らくその時に夢の世界のことを知って端末と薬をどこかから

手に入れた。

けどどんなに調べてもガハマちゃんが

どこであの端末と薬を手に入れたのかは

わからないんだ」

 

雪ノ下さんが頬杖をついてはあをため息する。

なるほど、だから春休み以降全く連絡が

取れなくなったのか。

ん?待てよ

 

「てことは雪ノ下さん」

 

「そろそろお姉さんとか陽乃とか呼んでくれない?

さっきまで雪乃ちゃんのことを雪乃って

呼んでたんだし」

 

「う・・じゃあ陽乃さんでいいですか?」

 

「うーんさん付けか・・まあよしとしよう」

 

 

今はそれでご納得ください・・

俺もさっきまで自分があいつらのことを

下の名前で呼んでたとか信じられないんだから。

 

「えーとそれじゃあ陽乃さん。

由比ヶ浜が薬と端末を入手したのは

わからないってことはあいつが

夢の世界を知った理由はわかったって

ことですか?」

 

「うん。それはさっき君が説明してくれた」

 

「説明?」

 

「君はこの夢の世界を何で知った?」

 

「何って由比ヶ浜からの電話・・・あ」

 

なるほど。

つまり由比ヶ浜も夢の世界から電話を受けたのか。

当然その電話の相手は雪ノ下だろう。

つまりそこからあいつは情報を入手したのか。

 

「さてそれじゃあお話を続けようか。

この夢の世界だけどさっきも言った通り

リスクが高い。夢の中だから何が起こるかわからないし

自分が思うがままになるため夢に依存して

夢から覚めなくなってしまう可能性もある」

 

「・・つまりそれが雪ノ下と由比ヶ浜が

起きない理由ですか?」

 

「察しがいいね。けどおしいな。

雪乃ちゃんは恐らくそうだと思うけど

ガハマちゃんは違うよ」

 

「どういうことですか?」

 

 

 

 

 

気付けば止まっていたはずの外の景色は

急激に動き暗くなる。

そこには星空と月が浮かび

部室の窓からは夕日の光から月明かりが

入ってくるようになった。

そんな中陽乃さんはニヤっと笑い

俺に痛恨の一撃を与えてくる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ガハマちゃんは自分の夢の世界が

壊れたから目覚めないんだ」

 

 

 

 

 

 

 

「夢の世界が壊れる・・?」

 

「比企谷君だって壊そうとしたんだよ?」

 

 

思い返せば俺はあの時陽乃さんが言葉を

発するまで何をしようとしていたのだろう。

雪ノ下と由比ヶ浜以外の世界を認めず

何もかも壊そうとした・・

 

「というより簡単な話だよ。

よくファンタジーな小説でも

夢の世界とかって出てくると思うけど

夢なんだから変わったり壊れたりするのは

当たり前でしょ?」

 

「いやいや・・でもおかしくないですか?

そんな夢の世界が壊れたら

意識が戻るんじゃないですか?」

 

「うーん・・まあそうなるはずなんだよね」

 

「違うんですか?」

 

「さっきもいったけど試作品なんだよ、これ。

つまりどういう問題がでるかわからないってこと」

 

 

ここまで言えばどういうことが起きてるのかはわかる。

要約すれば本来ならば夢の世界に何か異常があれば

目が覚めるシステムだったのだろう。

ところが恐らく何かしらの問題が起きてしまったのだろう。

そのせいでまだ由比ヶ浜が目を覚めることはない。

 

「さーて比企谷君。

ここで問題なんだけど夢を壊すことに

必要な条件はなんだと思う?」

 

「えーと・・自分の思い通りに

行かなかったり自分に不都合が起きることですか?」

 

まあ俺がそうだったからな。

夢なんだから全て思い通りにいかないと

おかしすぎる。

 

 

「答えはない」

 

「え?」

 

「ないんだよ。

だって別に夢を壊すのに

必要な条件なんて人によっては

様々なんだから。

比企谷君の時は思い通りに行かなかったから

壊れそうになっただけ」

 

陽乃さんはそういって立ち上がり

一歩また一歩とこちらに忍ぶように近づいてきた。

 

「しかしその理由を他人が知るのって

なかなか難しくてね・・

だからこそ比企谷君が今はほし・・必要かな」

 

言い直す必要ないですよ、もう。

しかも今は一色みたいなあざとさがない分

ちょっと恐怖を感じる。

 

「どういう意味ですか?」

 

「あの二人のことを最も知っているのは

比企谷君でしょ?

だからこそ君が必要なんだ。

ガハマちゃんの夢が壊れた理由もわかるかもしれないし」

 

「はあ・・」

 

確かにあの二人については

陽乃さんに比べれば知っているつもりだ。

けど陽乃さんだってある程度はどこかで

聞いたのだろう。

さらにこの人は雪ノ下の問題について

大きく関わっている。

ここでもう一度冷静に考えてみよう。

雪ノ下雪乃が持っていた現状の問題は

家庭の事情や俺や由比ヶ浜に対する奉仕部への

向き合い方。

前者はともかく後者に関しては由比ヶ浜も俺も

知っていた。

そしてその問題は俺や由比ヶ浜も一緒に

持っていたのだ。

そしてその問題を解決することができないまま

彼女達は夢の世界がへと行ってしまった。

 

 

 

 

 

俺は自分の夢の世界のことしか知らないが

夢の世界というのは陽乃さんも言ってた通り

自分が本当に望んでいることを具現化した

ような世界で自分に不都合なことを

なくすことができる。

ということはだ。

もし由比ヶ浜の世界も同じメカニズムだとしたら

あいつが望んでいることを陽乃さんに

知られてしまうのではないか。

 

もっというなら雪ノ下の世界にこの人を

つれていくことはあいつの内面的な部分を

この人に知られることになる。

それを雪ノ下は望んではいないとは思う。

そもそも内面的な部分なのだから

雪ノ下も由比ヶ浜も誰かにそのことを

干渉されたくはないはずだ。

ましてやあの二人は陽乃さんだけじゃない。

俺に知られることも嫌悪してる可能性だってある。

 

 

「比企谷君

君が今何を考えているかはわからないけど

私はあの二人の世界に行くよ。

私はあの二人の世界に行く手段を知っている。

さて今この状況を考えてみようか。

私はあの二人の世界に行けてさらにあの二人を

助けてこの夢から覚める方法も知っている。

けど君はここで何ができるのかな?」

 

雪ノ下陽乃は俺を虫を見るかのような目で

じっと見下ろしていた。

彼女はわからせたいのだ。

今、自分がどういう立場で彼女に逆らうことが

何を意味するのか。

もっと言えば俺は彼女に助けられている。

つまり彼女に反抗することを

考えること自体がこの場ではタブーである。

 

 

「君はわかってるから言わなくていいだろうけど

でもここでは私の指示なしで動いたところで

君は何もできない。

だから君はここでは私の命令だけに動いて。

わかった?」

 

 

これは質問ですらない。

質問にはYESかNOかの二択の選択肢がある。

けれどこの場合はYESしかない。

なぜならYES以外の返事をしたところで

何も状況を変えることはできないからだ。

 

 

「わかりました・・

ここでは全てあなたに従いますよ」

 

「よろしい。今はそれでいいんだよ」

 

陽乃さんは俺の顔を見て何かを確かめたのか

自分の席に戻っていった。

 

「さてとそれでは今後のことについて話そうか。

君と私はこのあとガハマちゃんの世界に行くんだけど

今あの子の世界に行ってもあの子が私達のことを

思い出してくれるかどうかわからない」

 

「・・どういうことですか?」

 

「君も同じことしてたじゃない。

自分の夢なんだから全部思い通りにすることができる。

つまり望めば自分がいらないと思った人を

夢の中から消すことが出来る」

 

なるほどね。

つまりは夢を見ている人自身が望めば

夢に出てくる人を消すこともできる。

ましてやそれが邪魔な人ならば尚更だ。

 

「・・ならどうやっていくんですか?」

 

「別にいくこと自体は問題ない。

問題なのは行ったところで彼女が私達を

比企谷八幡と雪ノ下陽乃として向かい入れて

くれるかどうか。

そして私達を邪魔と判断した時、

どういうことになるのか」

 

 

 

 

 

 

「まあ確かに・・

けれど行かないことには何も解決しないでしょう」

 

「お。さすが比企谷君。大好きなガハマちゃんの為なら

例え火の中水の中」

 

 

さすがにスカートの中までいったら死んでしまうけどね♪

まあそれは置いとくとしよう。

 

「んであいつを俺みたいに夢の世界から現実に戻したら

いよいよ雪ノ下の世界ですか・・」

 

「そうだね。

あとはとりあえずもう一人探して終わりかな・・」

 

「もう一人?」

 

俺以外にも夢の中に行ったやつがいるのか?

というより雪ノ下の家の人間しか知らないんじゃないのか?

 

 

「比企谷君は夢の世界に行くときに

端末と薬を手に入れたと思うけど

そもそもそれをどうやって手に入れたのかな?」

 

「どうって・・俺は千葉駅いってその時に

めぐりさんから・・」

 

あ。

ということは・・

 

「めぐり先輩が・・きてるんですか?」

「うーん・・おしいね。

あの場にもう一人いたよね・・」

 

言葉が出てこなかった。

そうだ。

いたじゃないか、あの時。

俺の為に由比ヶ浜からの手がかりを探そうと

一緒に探してくれて・・

俺があの二人同様に大事にしたいと

思っている・・

 

 

 

 

「一色ですか?」

 

「そう。

彼女もやはりどこからか手に入れて

夢の世界にきたらしいんだけど

全くといっていいほど手がかりが掴めない。

自分の夢の世界にいるなら

比企谷君みたいに私が会いに行けるんだけど

どうやらいないみたいだ」

 

「その口ぶりからして・・

もう確認したということですか?」

 

「うん。けど見つからないということは

彼女は自ら夢の世界を渡る方法を見つけて

なんとか他の世界にいった・・」

 

「じゃあどちらかの世界にいけば

一色も助けれるということですか?」

 

「うーん・・わからない。

もし二人が一色ちゃんを邪魔だと

思えば・・」

 

 

そこから先は言わなかった。

正確に言うとどう表現すればいいか

わからないのだろう。

俺が一色のことを大事に思っていることは

この人にはバレている。

 

「まあとりあえず行きましょうか」

 

「そうですね・・」

 

 

 

俺はふーとため息をつく。

なんか色々と信じられんことが多すぎて

正直納得いかない。

でもこれ夢だからの一言で全て解決してしまうのだから

本当にもやもやする。てか気持ち悪い。

 

「あ、それと比企谷君。

説明書を読んでないということは

夢から現実に戻る正規の方法は

わからないんだよね?」

 

「あ、そうです」

 

「んーまあ今はいっか。

説明すると長くなるからあとで教えるね」

 

「そこ一番重要なんですけど....」

 

それがわからなきゃ俺一生夢の中だよ?

帰りたいよ、マイハウス。

 

「・・・ねえ比企谷君。

あなたは夢の世界を一通り味わったわけだけど

どっちがよかった?」

 

「どっちがって・・」

 

「だって夢の世界なら

雪乃ちゃんやガハマちゃんと気まずいことに

なることもなく何の問題も起きることが

なく全てが思い通りの幸せな日々。

なのにわざわざ夢から覚まさせて

再び嫌な現実に引き戻すって酷な話じゃない?」

 

 

そりゃあそうだ。

だって俺があの夢の世界で

自分を見失ったんだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

考えればわかることだ。

現実なんて辛くて苦しくてめんどうくさくて

正直言って思い通りになるなら

夢の世界でもいいじゃないか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と考えてもどうせ俺の答えなんか決まってるんだ。

 

「残念ですが俺は現実のほうがいいですね」

 

「なんで?」

 

「だって・・・俺は捻くれてるんで」

 

「は?」

 

陽乃さんは気の抜けたような声で返した。

まあそういう反応になりますよね、ええ。

 

「いやだから捻くれてるんで。

だから夢の世界でも都合いいことばかり

じゃいかなくなるんで。

だったら現実のほうがまだ夢と違って・・

生きてるって感覚するじゃないですか?」

 

「・・・・いやあそういう考えはね・・

だって夢だよ?どんな願いでもかなえることが

できるんだよ?」

 

「夢なんて所詮嘘じゃないですか。

自分に嘘を続けたところで最後には逃げ道が

なくなるんです」

 

 

かつての俺のように。

けど周りの人が逃げ道ではなく

向き合うことを教えてくれた。

だから俺は今までやってこれたのかもしれん・・

 

 

「・・比企谷君みたいなぼっちでも

夢ならたくさんの友達がいるんだよ?」

 

「あいにく友達はいませんよ。

だって友達ができないからぼっちなんですから。

俺は夢だろうが結局は孤独になるんです」

 

そうだ。

さっきだって雪ノ下と由比ヶ浜以外の人を

消そうとしたのかもしれない。

けどそのあとはどうする?

もしかしたら嫌になって二人のことも

消してしまうかもしれない。

 

 

結局どこいっても俺は変わらないんだよ。

元々夢なんかみたところで

何も変えることがない。

現実の世界で向き合ってこそ俺が求めていた本物を

見つけることができる。

 

俺は拳を握り陽乃さんのほうを見て

すぅーっと息を吸い込み自信を込めた声で告げる。

 

 

「現実の世界じゃなきゃやれないことがあるでしょ。

夢なんて嘘をずっと見続けてちゃ彼女達が可哀想なんで

目を覚ましに行きましょう」

 

「・・・はははは。

相変わらず・・じゃないね。

君は少し変わったよ」

 

陽乃さんの笑顔は今までみたいに

嘘で固めたものではなく

正直な顔で笑った笑顔だった。

 

「じゃあ・・・行こうか」

 

陽乃さんは立ち上がりスイッチを再び押す。

白い扉が現れその光で部室内は白く光で

明るく照らされる。

 

 

「なんか冒険みたいでわくわくしない?」

 

「いや全然」

 

俺達は歩きながら扉に入っていく。

やっぱり雪ノ下陽乃は

どこいっても変わらないんだな・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

えーと・・

どうやら先輩達いっちゃいましたか・・

 

 

誰もいなくなった部室に

すうっと扉が現れガチャっと開かれる。

 

 

「はあ・・」

 

思わず声に出してしまった。

だって先輩の世界がいきなり壊れるとは

思わないしね・・

 

 

にしても・・

本当にあれにはムカつきましたよ、先輩。

夢の中で私のことを消してたなんて・・

学校いっても私、転校したことになってて

びっくりされたし・・

もう生徒会長でもないしなあ・・

 

 

さてと・・

私も先輩達に合流しますか。

色々と先輩に

教えなきゃならないことも

ありますしね。

 

再び部室に扉が現れ少女は中にすうっと入っていき

扉は消えた。

 

 

 

 

 

 

最後までお読みいただきありがとうございます。

少し更新遅れました。

 

仕事が忙しい為今後もこのくらいのペースかもしれないので

よろしくお願いします。

 

 

 

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。