邪眼の御子 ~光の御子の親友~   作:プロテインチーズ

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お久しぶりです。目途が立ちましたので投稿です。


第四次聖杯戦争編
英霊召喚


 吹雪によって閉ざされ、その存在を世間には秘匿されている古城が北欧の森にはあった。その城には一千年もの間、ある奇跡を夢見た一族が住んでいる。その名はアインツベルン。今宵、この古城でアインツベルンによる、千年間の祈りに決着をつけるべく、とある魔術闘争の為の儀式が行われる。その魔術闘争の名は「聖杯戦争」。およそあらゆる奇跡が叶うという願望機「聖杯」を懸けて7人の魔術師、「マスター」が時空を超えて召喚する英霊を使い魔、「サーヴァント」として争わせる殺し合いの儀式である。アインツベルンは錬金術の大家であったが、戦闘用の魔術には長けていない。それゆえに、これまで3度行われてきた聖杯戦争に全て大敗を喫してきた。此度は4度目の開催である。過去の教訓から戦闘を苦手とする一族内ではなく、戦闘に長けた外部の魔術師を招き入れた。

 

 千年もの間、純血を保ってきたアインツベルンが血族に部外者の血を組み込むという決断にどれほどの屈辱と葛藤があったかは常人には理解できないであろう。しかし、永きに渡り、聖杯を求め続けて当初の祈りは最早盲執へと成り果てている。手段など選んでいられなかった。アインツベルンが招き入れたその魔術師の名は衛宮切嗣という。近年、特に魔術師の界隈を騒がしている「魔術師殺し」の異名を持つフリーランスの魔術師である。対マスター戦の鬼札としてアインツベルンの主、ユーブスタクハイト・フォン・アインツベルンが考え出した最高の人選であった。そしてそのサーヴァントに選ばれるのはかつてアイルランドで「戦士王」「光の御子」と呼ばれたケルト神話最強の英霊であった。

 

 

 

「それで、大師父殿はお目当ての英霊を召喚する為の触媒を見つけ出せたのかい?」

 

「いいえ、まだよ。お爺様曰く、戦士王を召喚するには彼が隠した聖遺物を使うしかないらしいのよ。でもアインツベルンの総力をもってしてもまだそれは見つかっていないわ。既に第二候補の英霊を召喚する為の触媒を今探しているところよ」

 

 古城の一室で会話をしているのは2人の男女。1人はアインツベルンにより招かれた魔術師、衛宮切嗣だ。煤けた黒いコートを羽織っており剣呑として雰囲気は異名通りの佇まいといえる。彼の右手の甲には、聖杯戦争に参加するマスターの証である令呪と呼ばれる赤い魔術刻印が刻まれている。

 彼と話している女性の名はアイリスフィール・フォン・アインツベルン。雪を思わせる銀髪と、燃えるような赤眼の人間離れした美貌を持つ気品ある淑女で切嗣の妻でもある。

 

「この局面で大師父殿もお目当ての触媒が見つからないとなると召喚する英霊自体を変えてきたか。御三家の一角、アインツベルンがサーヴァントを召喚する前に脱落なんて笑い話にもならない」

 

 もっとも切嗣は仮にアインツベルンが触媒を用意できずとも自力でサーヴァントを召喚する腹積もりだった。しかし切嗣の雇い主、ユーブスタクハイト・フォン・アインツベルン、通称アハト翁の命令により召喚するサーヴァントは既に決められていたのだ。

 

「確か召喚する英霊の第二候補自体は決まったと聞いたわ。問題はそれが間に合うかどうかだけど……」

 

「大師父殿が触媒を見つけて来なかろうが、僕には、僕達には関係ない。聖杯戦争で勝つには英霊の質ではないって事を証明すればいいだけの話さ……例えサーヴァントがいなくとも僕は必ずこの戦いに勝つ」

 

「えぇ、聖杯の担い手にふさわしいのは貴方しかいないわ、キリツグ。例えサーヴァントが召喚されずとも貴方の思い描く理想は必ず叶えられる」

 

 アイリスフィールは戦場に赴く夫の手を握りしめ、切嗣もまた妻の想いに応えるように握り返した。

 

 

 

 それから数日後、アハト翁から、第二候補のサーヴァントの召喚に必要な触媒が届いたと切嗣に伝えられ、アイリスフィールとともに大広間に呼び出されていた。

 

「今朝、此度の聖杯戦争において我らアインツベルンが召喚する英霊の触媒が届いた。本来の予定されていた英霊ではないが、英霊としての実力と格はかの『戦士王』に匹敵するであろう……衛宮切嗣、貴様が此度召喚する英霊は、ケルトにおける最強の片割れ『邪眼の御子』である。これこそがアインツベルンが貴様に出来る最大の援助と知れ」

 

「……! 大師父の多大なるご援助、感謝いたします」

 

 切嗣達はアハト翁が告げた英霊を聞き、アハト翁の前で流石に大きな反応を見せる事はなかったが、内心では驚きに満ちていた。何しろその英霊は本来第二候補などでは収まらない破格の英霊であるからだ。切嗣は、この聖杯戦争が開催する直前によく見つけてきたものだと目の前の老人に関心を通り越して呆れすら覚えていた。

 

「『邪眼の御子』クニァスタ。かの英霊を従え、他の6組の陣営を確殺し、必ずや我らアインツベルンの悲願『天の杯(ヘブンズフィール)』を成就せよ」

 

 頭を垂れながら切嗣は盲執に満ちたアハト翁の表情を見る事なく「御意」とただ呟いた。頭の中で敵を殺す為の策を練りながら。

 

 

 

 今、父として娘に残せるものは何か、アイルランドの魔術師の名門であるフラガ家の当主、アリイル・フラガ・マクレミッツは娘のバゼットに魔術を教え始め彼女に魔術師として圧倒的な才能を目にしたときから、その事を考えるようになった。神代から伝わるルーン魔術を現代まで伝え続けたフラガ家の中でもバゼットの才能は歴代随一だろう。しかし保守的な一族の期待に反してバゼットは、一族やフラガ家の魔術のあり方に対して冷めた視線を送っていた。権威はあっても世俗的な権力を持たず、外部との関わりを絶ってきたフラガ家はやがて衰退すると考えていた。バゼットは魔術を極める為に魔術を扱うのではなく、魔術をどのように扱うかという事を重視していたのだ。このままいけばバゼットが実力をつけ当主を継いだ時に、一族に見切りをつけて家を出弄するかもしれない。

 

 バゼットの魔術師としての実力はそう遠くないうちにアリイルを抜くであろう、特に実戦面においては。しかし生真面目で融通が利かない性格のバゼットでは出弄をしても、うまく周りとの折り合いをつけず孤立していくのは予想に難くない。既に一族内では浮いてしまっている。

 

 バゼットは魔術の師という存在でしかアリイルを見ていなかった。アリイルも魔術師という関係でしか娘と接しておらず魔術以外での事柄の会話もなかった。無論、アリイルも憎からず親子としての情はあったが今更、娘を心配する父親面など出来る筈もない。お前の事が心配だから外部に出るな、などと言えるはずもなかった。

 

「……父上、大丈夫ですか?」

 

「ん、すまない。どこまで話したかな」

 

 考え事をしていたからか、バゼットとの魔術の指導の最中だというのに上の空だった。指導をしているバゼットに心配される始末だ。

 

「『atgiz(アトゴウラ)』一騎打ちの陣を敷くルーンがある、と。かの『戦士王』率いる赤枝の騎士達が好んで使っていたと」

 

「そうか。そこからだったな。『atgiz(アトゴウラ)』は実戦的なルーンだ。その陣の中にいた者達一騎打ちを強制させる。そして退却を許さず、どちらかが倒れるまで戦い続けるのだ。起点を潰されれば解除はされてしまうが……応用的に簡易的な結界にも使えたりもする便利なルーンだ」

 バゼットは成長するにつれて儀礼的な魔術より実用的で応用の効く魔術を教えるようにアリイルにせがんだ。フラガ家の魔術師は森に棲む獣や魔獣といった相手にしか実戦経験がなく、ルーンぐらいしか実戦的な魔術がないのが実状である。その中でもアリイルは比較的、実用的なルーンを中心に教えていた。

 

「『戦士王』もこのルーンを使っていたのでしょうか」

 

「神話の中で『戦士王』はこのルーンを使うと同時に確殺も誓っていたらしい。ここぞという時にしか使わなかったそうだ。その逸話から今では敵に対して必殺の一撃を与えたりする際にその威力を向上させるといった応用の使い方もされているようだ」

 

「『戦士王』も使っていたルーン……」

 

感慨深くアリイルの書いたルーンを見つめるバゼット。機械的で感情を表に出す事がない彼女だが、ケルト神話の特にアルスター伝説の話題になると年相応の表情をする事がある。フラガ家が赤枝の末裔とも言われている事とも無関係ではないだろう。フラガの一族は皆、アルスターの英雄に対して敬意を払っているがバゼットは特にそれが顕著だ。憧憬のような感情も抱いている。

 

「もし、彼らが今の我々の現状を見たらどう思うのでしょうか……」

 

その問いにアリイルは答える事が出来なかった。

 

 

 

「父上、聖杯戦争と呼ばれる儀式をご存じでしょうか?」

 

ある日の事であった。いつものようにバゼットに魔術の指導をしているとそんな事を尋ねられたのだ。

 

「聖杯戦争? 聞いた事ぐらいはあるが……極東の魔術儀式だったかな?」

 

「えぇ、そうです。万能の願望機である『聖杯』を巡って過去の英霊を使い魔として召喚し殺し合う魔術儀式。その儀式が、日本の冬木という地で、もうすぐ開催されるそうです」

 

「……それがどうかしたか? 我々にとっては関係のない話だ」

 

 バゼットの突然の話題に嫌な予感がしたアリイルはすぐにこの話を終わらせようとする。実際、極東の一魔術儀式など世俗と関わりのないフラガ家には縁もゆかりもない。アリイル自身は何度か魔術協会の魔術師と関わった事があり、協会との伝手が極わずかだがあったりするのだ。その為、聖杯戦争の話も聞いた事ぐらいはあった。

 

「私はその儀式への参加を考えています」

 

「……駄目だ。そもそも我々には参加する意味がない。既に我々は聖杯に匹敵する聖遺物を神代から伝え続けている。聖杯など欲したところで何の意味があるというのだ?」

 

 そうフラガ家はとある2つの聖遺物を神代より代々、『伝承保菌者』として受け継いでいる。聖杯という規格外の聖遺物だとしても喉から手が出るほど欲しいものではないのだ。

 

「意味ならあります。一つは、もし聖杯戦争に勝利をして聖杯を手にしたならばそれは一族にとって代えがたい物になる。もう一つはこちらの意味の方が大きいのですが、既に失われた『原初のルーン』を持つ英霊を召喚する事が出来れば、フラガ家にとって利になる。例えば、『戦士王』や『影の国の女王』といったケルトの大英雄を呼び出せれば……」

 

「ならん。そんな不確実なものの為に生死を懸けなければならない魔術儀式に参加してお前が命を落とす方がフラガ家にとって痛手だ。どこで仕入れた情報か知らんが、聖杯戦争の事など忘れよ。これは命令だ」

 

 なおも反論しようとしたバゼットだが、父親の意思が固いと分かると身を引いた。まだ次期当主でしかない自分では当主の命令には逆らえなかった。これは彼女の生真面目な性格もあるといえよう。

 

「分かりました」

 

 

 

 アリイルは先ほどのバゼットの会話の件で悩んでいた。バゼットが一族の未来を憂いて聖杯戦争の話をしていたのは分かっている。それでもバゼットという歴代最高かもしれない才能を失うというリスクを犯してまでのリターンはないと考えている。仮にバゼットが既に当主となっているのであれば反対はしただろうが、命令までは出せなかっただろう。

 

「しかしいずれはバゼットも当主になる。その時にはもうここを出ているか……」

 

 一族の未来、愛する娘の願い、聖杯戦争、娘の魔術の才能、今のアリイルを悩ます事柄がぐるぐると脳内を駆け巡る。溜め息をついてどの選択がもっとも最善であるか考えを巡らす。

 

「もし、バゼットに外に出る必要がないと思わせれば出弄などしないでくれるだろうか」

 

 アリイルは一つの決断を下した。

 

 

 

翌日、アリイルは自らの工房にバゼットを呼び出した。

 

「お呼びでしょうか、父上」

 

「呼んだのは他でもない。昨日の件だ」

 

「……! しかしあれは父上が反対されたのでは?」

 

 まさか反対をしていたアリイルからその話題に触れるとは思わず、バゼットが珍しく表情を崩した。

 

「……そうだ。お前が参加する事については確かに反対した。フラガにはお前は必要だ。しかしいつかお前はこの家を出ようとしているのだろう? その際にお前の身に何かあれば結局は同じ事だと思ったのだ」

 

「どうしてそれを?」

 

「お前の事だ。フラガの未来を案じての考えという事は理解している。私とてこの家に籠りきりだった訳ではないのでな。今のままではフラガの未来がそう遠くないうちに潰えるのは私とて分かっている」

 

 フラガ家はまるっきりアインツベルンのようにアイルランドの寒村に籠っている訳ではない。必要であれば外部にも出る。ただ魔術関係で他との接触がなかっただけだ。

「なればこそ、聖杯戦争の参加を認めて下さっても!」

 

「お前が参戦しなければ良いと言っている。この意味はわかるな?」

 

 必死で食ってかかるバゼットに対しての意味深な問い。その答えにはすぐにたどり着いた。

「……まさか父上が。しかし父上は当主の身。何かあれば」

 

「未来のあるお前より私が死ぬ方がフラガにとってはまだましだ。どうせもうすぐ隠居する身。お前が戦うより、私が行った方が良い。それにかの『原初のルーン』私も興味がないと言えば嘘になる。もしそれを持ち帰る事が出来ればお前も出弄などしないでくれるだろう?」

 

「……それはそうですが、失礼ながら父上は魔術師相手との実戦経験がほとんどないのでは? 相手は魔術師、知恵がない魔獣や獣とは違います」

 

「ふ、お前は私の何を知っている? 確かに実戦的な魔術ではお前の方が上かもしれないが、私とて何もしていなかった訳ではない。魔術師戦とて多少の心得はある。それに、既に召喚するサーヴァントは決めてある」

 

「それは一体……?」

 

「『影の国の女王』スカサハ。かの『戦士王』の師を呼び寄せる」

 

 

 

 切嗣はアインツベルンの工房でアハト翁より譲られた聖遺物、かつてケルト神話において、魔神を殺したと言われている石弾の破片を、床に描かれた魔法陣にセットした。これを触媒として召喚される英霊は、間違いなく「邪眼の御子」だろう。冬木の聖杯戦争ではそのシステムの特性上、神霊を召喚する事が出来ないからだ。

 

「これがかつて魔神を殺した石……」

 

「あぁ、これ自体がもはや神殺しの宝具といってもいい。加工して魔術礼装にすれば、神性スキルをもったサーヴァント相手には十分に通用するだろうね」

 

 実際に英霊を現世に繋ぎ止めるのは聖杯だ。召喚者たるマスターはその為の道標を示し、実体化させる為の魔力の供給のみをすれば良い。

 アイリスフィールが固唾を飲んで見守る中、召喚の儀式が行われようとしていた。しかしこの瞬間、何の因果か聖杯戦争の参戦する7つの陣営のうち、5つの陣営が同時に英霊召喚の儀式を行っていた。しかもそのうちの3騎のサーヴァントが同じ神話出身の英霊だったのだ。

 

 

 

 聖杯戦争の御三家の一角遠坂家の当主、遠坂時臣は一族の悲願、根源への到達の為に、万全の準備をしてこの戦いに臨む。親交があった言峰離正、綺礼親子とともに、人類最古の英雄の召喚の儀式が行われようとしていた。この召喚が成功すれば遠坂に敗北はありえないだろう。それほどまでに、かの英雄王は数多の英雄とは文字通り格が違うのだから。

 

「――――素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。祖には我が大師シュバインオーグ。降り立つ風には壁を。四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ」

 

 アリイルはフラガ家より代々伝わる「影の国の女王」が残したルーンの守り石を触媒とした。バゼットが珍しく緊張した様子で見守っている。さしもの彼女も神話の中でしか語られていない英霊が現世に蘇るというのは感情を抑えきれないのだろう。ましてや彼女が憧れたケルトの英雄ならば尚更だ。アリイルが既に令呪が宿った右手を前に突き出し呪文を紡ぎ出すと魔法陣が青く輝き始め、魔力が工房の中に満ちていく。

 

「――――閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)。繰り返すつどに四度。ただ、満たされる刻を破却する」

 

 魔術協会の一大派閥時計塔出身の魔術師ウェイバー・ベルベットは自身の存在を、今まで見下していた連中に見せつけてやる為に聖杯戦争に挑む。その為に自らの師の聖遺物、「征服王」の着ていたマントの破片を盗んでまで召喚の儀式を行ったのだから。

 

「――――告げる。汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ」

 

 間桐雁夜は自らが背負うべき魔術の宿命から逃げ出したために、かつて愛した女性の子がその犠牲となっている事に耐えられなかった。その子を間桐の魔術の呪縛から解き放つために聖杯戦争に挑む。例えその結果自らが命を落とす事になったとしても後悔はない。

 

「――――誓いを此処に。我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者。されど汝はその眼を混沌に曇らせ侍るべし。汝、狂乱の檻に囚われし者。我はその鎖を手繰る者――」

 

 切嗣は自らが望む理想の為に、今宵、人類最期の戦いに挑む。「邪眼の御子」と呼ばれた災厄の英雄がサーヴァントだろうと構いはしない。他の6つの陣営を殺しさえすれば切嗣の理想は叶うのだから。

 

「汝三大の言霊を纏う七天。抑止の輪より来たれ。天秤の守り手よ―――!」

 

 各陣営のマスターが呪文を紡ぐと、莫大なエーテルの奔流と、閃光が魔法陣より溢れ出る。あまりの勢いに、目を開ける事が出来ない。立っていられるのがやっとだ。やがてエーテルの奔流が穏やかになると、魔法陣の中央には、時空を超え、現世の理より外れた英霊という圧倒的な存在が現れていた。

 

 切嗣の目の前には、黒い長髪をくくったバイザーで目を隠した性別の判断がつかない軽装の戦士が、アリイルの目の前には長く、深い紫色の髪をして、肢体がはっきりと分かるほどの薄い布地を纏っている美しい女性が現れていた。

 

「問おう。貴方が私のマスターか」

 


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