番長と捻くれぼっち   作:judolover

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どうもjudoloverです。
前回は誤字脱字が多く見づらいものになってしまいました。申し訳ありません。
今後はより気をつけたいと思います。
ではよろしくお願いします。


第一話始業式

始業式の日がやってきた。

宿題も終わらせたので気持ちよく登校できそうだ。

そんなことを考えていると、

菜々子「おにーちゃーん!あさごはんできたよー!」

と堂島菜々子の元気な声が聞こえたので、

鳴上「わかったー、すぐいくよ。」

と台所へと向かった。

堂島「おう、悠、おはよう。」

鳴上「おはようございます。堂島さん。」

叔父の堂島遼太郎と挨拶を交わし席に座る。

菜々子「きょうのあさごはんは菜々子がつくったんだよ。パンとめだまやきとたまごやき!」

鳴上「美味しいよ。ありがとう、菜々子。」

堂島「菜々子、大したもんだな、美味いぞ。」

しかし、菜々子は少し申し訳なさそうに、

菜々子「でもちょっと焦げちゃった…」

鳴上堂島「「いや、焦げてるところがおいしいんだ」」

二人で菜々子にハモりながらフォローを入れる。

菜々子「焦げてるところはからだによくないから、だめなんだよ!」

鳴上「ごめん…」

堂島「すまんな…」

逆に怒られてしまった………

三人「「「」ごちそうさまでした」」

そうして朝ご飯を食べ終え学校へと向かう。

外を見ると雨が降っているようだった。

そういえば今日から転校生が来るんだったか…

………………………………………………………………

 

一方その頃、

稲羽市商店街を比企谷八幡は歩いていた。

相変わらずの猫背で見慣れない学生が歩いているのだから、自然と町の人も目がいくようだった。

しかし注目されるのをよしとしないのが比企谷八幡という男であった。

 

やべーめっちゃ見られてる

ステルスヒッキー役立たねー

田舎町だと人少なくて嫌でも注目されるのか

でも珍しいものを見る目だけだから良かったな

蔑むような目で見るようなやつはいないらしい

どうやら、いや確信したが八十稲羽市はいいところみたいだな

 

??「やあ、おはよう。」

八幡「は?」

店員「僕はガソリンスタンドの店員だよ。君があまり見ない顔だったかつい声をかけちゃったんだ。」

八幡「はあ」

 

なんか話かけられちゃったよ!

髪が長い色白のおにいさんだよ!

なにそんなにステルスヒッキー利かないの?

さすがに話しかけられはしないと思ってたのに!

八幡困っちゃう

 

店員「君名前は?」

八幡「比企谷八幡っす。」

店員「比企谷君か、うちバイト募集してるんだ。もし興味があったら来てみてよ。」

すると店員は手を差し出した。

握手を求めているらしい。

 

八幡「機会があればお願いします。」

 

ぺこりと礼をしてその場を去った。

 

店員「握手してくれないの?」

 

八幡「すいません、急いでるので。」

 

あ、やべほんとに時間きついかも

急いだほうが良さそうだな

 

たったったと走って俺はその場から去った。

後ろから、握手してくれないんだ…へぇ…

と聞こえたが気にしない気にしない

 

しかし、少し違和感が…

 

……………………………………………………………

 

始業式が終わりホームルームの時間になった。

始まると担任の柏木先生が、

柏木「みんな~今日からなんと転校生がこのクラスにやってきま~す。」

ザワザワザワザワ

クラスメイト「え、どんな人だろ?」

クラスメイト「イケメンがいいな~」

クラスメイト「先生!ちなみに男ですか、女ですか?」

柏木「男の子よーん」

クラスメイト「やったー!!」

クラスメイト「なんだよ、男かよ」

ザワザワザワザワ

千枝「ね!ね!転校生来たでしょ!」

鳴上「そうみたいだな」

花村「まじで男かよー、なんかがっかり…」

雪子「花村君、転校生に失礼だよ」

花村「だってよ~」

柏木「はーい、静かに。じゃあ転校生くん入ってきていいわよ~」

 

ガラガラ

 

八幡「うす」

柏木「自己紹介お願いね~」

八幡「千葉の総武高校から来ました。比企谷八幡です」

柏木「じゃあ比企谷くんの席はあの席、鳴上くんの後ろでいいかしら?  」

八幡「わかりました。」

鳴上「比企谷か、よろしく」

花村「比企谷、俺は花村陽介よろしくな!」

千枝「あたしは里中千枝!よろしくね!」

八幡「…うす」

柏木「じゃあホームルーム進めるわよ~」

 

この時の陽介、千枝、雪子の八幡への印象は

三人「「「変わった人だな…」」」

しかし鳴上悠だけは、

鳴上「面白そうな人だな」

と意外なまでの好印象だった。

……………………………………………………………

 

放課後になり、自己紹介という重労働を終えた俺は自宅へと帰ろうとしていた。

しかし、

花村「ちょっと待てよ比企谷~一緒に帰ろうぜ!」

千枝「そうだよ、帰ろうよ。ね!雪子~」

雪子「自己紹介がまだだったね。私天城雪子、よろしくね。」

八幡「どうも」

雪子「千枝達の言うとおりせっかくだし一緒帰らない?」

八幡「はぁ、わかったよ」

 

やばいやばいクラスのなかでも個性の強い、しかもトップカーストの連中に捕まってしまった!

しかも帰る約束しちゃったし!

 

鳴上「じゃあ、行こうか」

八幡「…おう」

 

鳴上…悠だったかなんかこいつは周りの花村?とか里中?とかとは違う気がする…

なんでかはわからないが安心感があるな…

ん?

 

雪子「比企谷君どうしたの?」

八幡「いや、こっちに向かってくるやつがいてな」

 

するとそこには小柄な少年がいた。

 

なんか背格好は戸塚っぽいな

ああ戸塚に会いたい…

 

??「こんにちは。また会いましたね」

鳴上「君は事件を調べている…」

直斗「白鐘直斗です。これからよろしくお願いしますね。先輩。」

鳴上「ああ、よろしく頼む」

 

言い終わり礼をすると、白鐘直斗と名乗る少年は去っていった。

そしてその小さな背中はなにか大きなものを抱え込んでいるように見えた。

その背中をしばらく見つめていると、

 

八幡「……」

花村「?比企谷どうしたよ?」

八幡「ああ」

 

完二「先輩!今帰りっすか?」

りせ「私達もいっしょに帰ってもいい?」

 

後ろから声が聞こえたので振り返るとそこにはヤンキー風の男とテレビで見たことのある女の子がいた。

ってりせちーじゃね!?

小町がかわいいよね~と言っていたので覚えている。

男のほうも前にテレビで見たことあるぞ。

あの暴走族を潰したっていう巽完二か!?

トップカーストはこんなすげー奴らとつるむのか…

住む世界が違う気がする…

 

完二「あれ?この人が噂の転校生っすか?」

りせ「あ、ほんとだー」

八幡「比企谷八幡だ。」

完二「俺は巽完二、一年生っす」

りせ「私は久慈川りせ!よろしくね比企谷先輩!」

八幡「ああよろしく」

千枝「自己紹介も済んだみたいだしいこうよ!」

 

そうしていきなり個性の強いメンバーでの下校が実現し、他愛もない話をするのであった。

 

……………………………………………………………… 

自宅に着いての俺の第一声は、

 

八幡「疲れたー」

 

であった。それほど彼らとの下校は疲れたのだった。

しかし、ここまで好意的だと悪い気分ではなかった。

 

明日も、頑張って学校いくかな…

 

らしくないことを考えながらベッドに横になり、まぶたを閉じる俺だった。

 

 

 

 


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