マートルの生存戦略   作:ジュースのストロー

7 / 13




はじめに


〝未成年魔法使いの妥当な制限に関する法律〟によって、学校を卒業していない未成年の魔法使いは〝匂い〟が付けられ、学校外にて魔法を使うのを禁止されている。ここで学校外と規定されているのにも関わらず、ホグワーツ特急、そして恐らくだがホグズミード等の魔法界全般が使用可能な地域に含まれており、規則は曖昧な部分が多い(これらは成年の魔法使いが傍にいるために使用可能性なのではないかと考えられる)。このレポートではその曖昧な〝匂い〟と〝魔法省の法則性〟について、言及していこうと思う。





〝匂い〟に対するレポート

 

 

 

 

私の考えでは〝匂い〟は入学と共に子供達に付けられる。怪しいのは組み分け帽子辺りだろうか。そのため原作において、ハリーポッターが入学前に魔法を使っていたのは咎められなかったのである。

そして、魔法使いには未成年、成年に関わらず、マーカーの様な物が付いている。これは住所が無くても届く梟便の正確さから伺え、1店しかない杖屋のオリバンダーの店の店主、オリバンダーが魔法省に情報を流しているのではないかと考えられる。杖は1つとして同じ物はない。そして、全ての杖とその持ち主を覚えているオリバンダーは、売った杖の銘柄を魔法省へと報告している。魔法省はその情報を管理して、時には梟便に利用し、時には未成年魔法使いの魔法の使用の監視に使ったりする。

そして代表的な〝匂い〟の抜け道の1つが〝近くに成人した魔法使いがいると、未成年が使ってもバレない〟というものである。これは、そもそものシステムによる弊害なのではないかと考えられる。恐らくだが、魔法を使用した後の魔力を探知出来ても、そこから誰が魔法を使ったかまでは現在の魔法界の技術では分からないのだろう。そこでマーカーが活用される。魔力を探知した近くにあるマーカーが、その魔法の使用者という訳だ。そして匂いの付いた魔法使いが使用者だった場合に限り、魔法省は忠告を行う。

だがここで聞いてほしい。例えば原作のロン・ウィーズリーの家庭では、魔法族らしく朝食を作るにも魔法を使用している。勿論近くに子供がいて、魔法省からしたら魔法を使用した候補者の中に子供も含まれている訳だ。しかし、こんなのを一々調べて処理して行くのはキリがない。従って、これらの処理は何らかの魔法道具がシステムを機械的に行い、絶対に未成年が魔法を使用したと断定出来る時に限り忠告が行くのである。

このシステムの弊害は、例えば成人した魔法使いに未成年の魔法使いが死の呪文を放っても、目撃者がいなければ魔法省は気付く事が出来ないという事である。

 

 

 

 

 

 

まとめ

 

これらの事実を含めると、成人した魔法使いの近くで魔法を使う、成人した魔法使いの杖を使う、何かしらの方法(卒業と同時に消えるのだから、確実に方法はある)で匂いを消す、そもそも杖を使わない妖精魔法を使う、非合法の杖を使う(すると、魔法省に場所を特定されないという効果もある)、学校外で使用しても学校と同じ環境だと誤認させる、といった事で未成年でも魔法の使用が可能であると考えられる。匂いの抜け道について、もっと知って理解を深めればこれ以上の方法が分かるかもしれない。

 

 

 







最後に

このレポートに書かれているのは本来なら持ち得ない知識を元に、独自に解釈をした考察文である。確定自己も中には含まれているが、不確かな部分や私的想像が大幅に含まれている。従って、これら考察を一概に信じてはいけないし、これからも考え続けなければならない。何処かで聞いた言葉だが〝絶対は絶対に存在しない〟のである。その証明は、こんな奇特な体験をしている私自身で充分に事足りるだろう。




マートル・エリザベス・ウォーレン




▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。