東方古神録   作:しおさば

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紫「師匠!なんと1話から3話がUA1000回を超えたらしいですよ!!」

霞「あ、うん。そうみたいだね」

紫「こんなどうしょうもない、ロリコンの書くものを読んでもらえるなんて、なんて心の広い方たちなんでしょうかね!」

霞「……いや、あのね?」

紫「どうしました?師匠!!」

霞「そのロリコン作者はどこ行った?」

紫「…………星って……綺麗ですよね……」

霞「とうとうヤったか」


40話/ラーメンには炒飯よりも白飯らしい

「美鈴!師匠の背中を流すのは私がするわっ!!」

「いえいえ!お世話になっている身ですので、これくらい私がさせていただきます!!」

どうも、先日から弟子が増えた創造神の霞です。感想でチート過ぎると言われ、若干凹んでおります。

……メタい?知るか。

「それに私は恥ずかしながら料理は不得意です。主に身長的に。なのでそちらをお願いしたいのですが」

「むしろ身長的にアナタが師匠と入るのがマズイのよ!!」

いや、それは紫もだからね?

曇ガラスの向こう側ではちっちゃい人影と、それよりもちっちゃい人影がなにか言い争いをしている。まぁ、ほぼ紫が叫んでいるだけだが。

つーか、出たいんだけど。お前達の言っている『背中を流す』って行為は、とっくに終わってるからね?なんなら湯船に浸かったから。上せるくらいだからね?

「食事の準備なんてとっくに終わってるわよ!!」

「おぉ!流石ですね!!」

「え?なに?!私がおかしいの?!私が変なの?!でも構わない!!師匠の裸を見るのは私だぁっ!!!」

おい、本音が漏れてるぞ。

「裸なんて見たいんですか?私の見ます?」

「誰が見るかっ!!」

「お前らうるせぇぇええっ!!」

 

 

 

「あのな?美鈴の気持ちは嬉しいのだが、幼女と一緒に風呂に入った時点で俺(と作者)の世間体と言うか、命が危険で危ないわけ。だから今後は違う形で恩返しをしてくれ」

「師匠が言うならばそうします!!」

うん。基本、美鈴は素直だから、ちゃんと話せばわかってくれる。問題は次。

「んで、紫だが……。次に同じ事したら、アイアンクロー3時間の刑な」

「私だけ扱いが酷い!!」

ガックリと崩れ、落ち込んでいる紫をそのままに食事をとる。

最近は家事を覚えてきた紫。なかなかの腕前で、結構旨い。

「美味しいですよ!紫さん!!」

ほら、美鈴も喜んでるじゃないか。だからいい加減、気を取り直してこっち来い。

「……ぐすん」

泣くほどの事か……。

「そう言えば、師匠はなんでこの国に来たんですか?」

「んー?ただの見物」

お、この肉じゃが旨い。

「なるほど!旅をして見聞を広げているのですね!!」

「まぁ、そんな感じだ。んで、途中で美鈴の噂を聞いたわけさ」

「あぁ、あの噂ですか!」

……うん、いいんだけど、届かないからって脚をブラブラさせないで?机に当たって揺れるから。

「参っちゃいますよねー。『ちっちゃい妖怪がじゃれて来て鬱陶しい』だなんて」

「ん?」

なにそれ。そんな話は知らないんだけど。

「あれ?違ってました?」

「うーん。違うっちゃ違うんだけど。合ってるって言えば、合ってる?」

見方によれば間違いじゃ無いんだけど、美鈴の実力でじゃれて来たら、下手すりゃ殺しちまうからな。

でも、気になる違和感。もしかして、俺が聞いた噂は違うヤツの事なのか?

「どう思う?紫」

「……一緒にお風呂……」

まだ引きずってんのかよ。

「あ!そうだ、ご褒美!!ご褒美で『一緒にお風呂』!!」

「ご褒美に修行100割増にするか?」

「それって単純に11倍ですよね!?」

 

 

 

この国の夜は冷える。昼間の肌を焦がすような暑さとは打って変わって、静寂に包まれ、身も心も凍らせるような冷たい風が吹き抜けている。

こんな寒い夜は、身体を動かして温まるにかぎる。

「あ〜。気持ちいいねぇ〜」

朱色に染まった身体が月明かりに照らし出される。血飛沫を浴びるだけで、興奮を覚える。断末魔を耳にするだけで、心が軽くなる。

あぁ、この世は実によく出来ている。こんなにも『玩具』が溢れかえる地が存在するなんて。あんなちっぽけな国から、態々海を渡ったかいがある。

……でも、足りない。あの興奮には、まだまだ程遠い。

もう2度と出会えないであろう。はるか昔に出会った、1人の人間とのあの時間。アレに比べれば、こんなものただの虚しい自慰と同じだ。

「また会いたいなぁ……」

地中深くから出てきて、まるで恋焦がれる乙女の様な感情に、苦笑しつつ。それでも今は、この興奮に身を委ねようと、思考を停止させていった。

 

 

 

「んじゃ、紫は妖力操作の応用。対象の行動、及び能力の使用を抑える、簡単に言えば封印と結界の練し……修行な」

「なんで今、言い直したんですか?!」

確かに『練習』だと子供っぽい気がするけど。

「そんで美鈴は、俺が創造したこの『塩鯖君弐号機』で組手の練習な。思いっきりやっていいから。本気でやっちゃっていいから!!」

「な、なんか師匠、コレに嫌な思い出でもあるんですか?」

「いや、全くないが。本能が殺れと言っている」

……今の絶対字が違った。

 

私が言われたのは結界と封印の修行。これは私が師匠と似た能力だから思いついたようだけど、つまりは私の『境界を操る程度の能力』を使えば出来ると言うことなのだろうか。

私は頭の中で妖力の回路を組み上げる。目の前にある『塩鯖君初号機』は、絶えず霊力を吹き出し、気持ち悪い動きをしている。なんだろアレ。なんであんなにクネクネしてるの?……気持ち悪い。

組み上げた回路を、妖力に乗せて放つ。当てられた初号機の周りに頭の中で描いた回路が幾何学模様の陣として浮かび上がる。陣はその大きさを少しづつ小さくしていき、初号機を縛りあげようとしていた。

「集中するのは良いことだ、が」

ふと、後ろから師匠の声が聞こえた。驚いて振り向くと、同時に陣は霧のように消えてしまった。

「自分の周りにも気を配らないと。相手が1人とは限らないぞ?」

「……はい」

師匠の声に気を取られ、集中を解いてしまうとは。私はまだまだの様だ。

 

 

 

体格差のある相手と対峙する場合、よっぽどの力量差が無いと覆すのは難しい。と師匠に教えて貰った。

いま、正面にいるのほ『塩鯖君弐号機』。体格的には師匠よりも大きい。つまり私は見上げる形になる。しかしそれだけなら、今まで幾らでも相手をしてきた。そいつ等と違うのは、動きが師匠と似ていること。師匠よりは遅く、師匠よりは軽く、師匠よりは弱いのだが。それでも、比較対象が師匠なわけで。結局、並の妖怪よりはよっぽど強い。

「はぁああっ!!」

回し蹴りを繰り出すが簡単に止められ、掴まれる。そのまま放り投げられると、背中から落ちてしまった。一瞬呼吸が止まる。しかしそれで動きを止めてくれるわけでもなく、弐号機はコチラに向かって大量の霊力弾を撃つ。

咄嗟に跳ね起き、脚に力を込めて弾幕の隙間を縫うように走り抜けた。

「はい、アウト1回目」

目の前を覆うような弾幕を抜けると、そこには弐号機の姿があり、拳を振りかぶっていた。

師匠の声で動きを止めた弐号機だが、それがなかったら確実に吹き飛ばされていただろう。

「美鈴はもう少し考えて行動しようか。さっきの弾幕の隙間。もし態と作られたものだとしたら、今の状況になるって事を考えなさい」

「はい!わかりました!!」

 

そんな修行が数日間続けられた。

また、今回も俺の出番少なかったな。

「だから、メタいですよ師匠」




霞「なんかキャラ崩壊がスゲェんだけど」

紫「そうですか?」

美「そんなことないですよ?」

霞「どっちかと言うと、紫のキャラが問題なんだが?」

紫・美「いつも通りです!!」

霞「作者ぁぁあ!早く帰ってきてー!!」

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