東方古神録   作:しおさば

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気がついたら空が明るくなっていた。なんて事、よくあるよね!

はい、どーも。しおさばです。

これはアレだね、オリンピック効果って、やつだね。


10話/初めては優しくするらしい

「ルーミア、君には2つの選択肢がある」

「はい?」

ルーミアは小首をかしげる。あ、ちょっと可愛い。

俺は握った右手の人差し指を上に伸ばす。

「一つはここで俺と別れて外で勝手に生きていく」

まぁ、さっきも外を見ただろうが、外には草木も生物もない。生き抜く可能性は限りなくゼロに近いだろう。ってかゼロだ。

「そんなの無理に決まってるでしょ」

「ふむ。んで、二つめだが……」

俺は右手の中指を伸ばす。

「俺の式になること」

「式?」

「そ。まぁ、平たく言えば俺の召使いかな」

「はぁ?なんでそんなもんにならなきゃ…………いや、貴方の事だから、何かあるんでしょ?」

「ご明答。俺の式になる特典は幾つかある。そのうちの一つが妖力だ」

俺は1枚の紙を想像する。ソレは特殊な回路を組み込んだお札で、俺特製のものだ。

「式になると、この札を着けてもらうんだが、コレには一つ特殊な効果があってな。俺からのチカラを妖力に変換してお前に与え続ける事が出来る」

「……なにそれ。ふざけてるわね」

まぁ、自分でも思うよ。

「それに、メシに関しても、まぁなんとかしよう」

腹が減ったら食いもんを創造すれば良いだけだし。

あ、ならラーメン作れんじゃん!!

「……それ、実質選択の余地は無いわよね」

「さて、どうする?」

ルーミアは小さく溜息を吐いた。小声で、どうして私がこんな目に……、とか言ってたけど、気にしない。

「わかったわ。式でも何でもなるわよ」

「おっけー。契約成立な」

そう言って右手を差し出す。

「なに?」

「何って、握手だよ」

コレからは仲間であり家族なんだから。

「ほんと、変なヤツね」

「それも褒め言葉として受け取っておこう」

こうして、ルーミアは俺の式になったとさ。

ただ、札をキョンシーみたいに顔につけるわけにもいかないから、リボンみたいに髪に結んでやった。

「これ、自分で取れるの?」

「いや、お前には触れないよ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

ルーミアを式にして、数千年……いや億か?経った。外では恐竜が滅んだり、ようやっと猿が人間っぽくなったりしてたけど、そんな中でも異空間の中でのんびり過ごしていた。人間っぽいのが出てきたあたりでルーミアが涎垂らしてたけど、俺は見てないぞ!

そういえば、一応ルーミアには俺の事を話しておいた。いや、転生の事は言わないよ?

それ以降、創造神だって事と、俺のちゃんとした能力の事。それを聞いても「貴方なら驚きはしないわ」だって。なんかリアクション期待してたのに……。

 

そして、いよいよ、人間が人間らしく生活しだした頃。俺は外に出ることにした。

「いや、なんでよ」

「え?だってようやく人間が出できたんだよ?見たくない?」

「襲っていいなら」

はい、ルーミア何を言ってるのかな?

「ほら、いいから!行くぞ」

このまま異空間にいるのも良いんだけどね。快適空間に改造したし。ゲームもあるし飲み食いは自由。漫画も大体揃ってる。……どこの漫喫だよ。

 

いやいや、NEETになるから。

 

そんな事を考えながらも、俺とルーミアは外へと出ていったのでした。




と、いうことで古代編はこれで終了です。

次回からは諏訪大戦編ですね。





えぇ、ルーミア好きですけど、なにか?

でも、ヒロインじゃないんです。

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