さて、いつの間にかお気に入りが9に増えていました。
間違えてない?大丈夫?
夜、寝る前に考えたプロットをノートに書き込んで。
頭の中で整理して、書いてるんですけど。
見返すと、
『あれ?これなんて書いたの?』
ってな感じの象形文字が……。
眠い時は寝ようね!
突然、背後から声が聞こえた。
何時ぞや聞いた、あの男の声だ。
確か、このロケット?に乗っている人間は皆殺しにしたはずなのに……。
まぁ、この男ならどうにかして乗り込むこともしそうだけど……。
「あら、久しぶりね。神条霞」
「君は確か……ルーミアだったっけ?」
やっぱり。この蒼い着物に白い羽織。見間違えるわけがない。私が初めて恐怖した人間。
「どうやってココに来たのかしら?」
「その説明をしてもいいけど、そんな暇があるのかな?」
そう言ってこの男は窓を指さす。外はいつの間にか赤く光っている。
「このまま行くと、地上に真っ逆さま。いくら強い妖怪でも、ひとたまりもないんじゃないかな?」
「どうやらその様ね」
良くわからないけど、決して良い状況ではないってのはわかる。
「で?もう1度訊くけど、助けて欲しいかね?」
「貴方ならそれが出来るの?」
「もちろん」
あ、ちょっとイラッとする笑顔だ。コイツじゃなければ捻り殺してる。
「なら、助けてちょうだい」
「……ま、まぁ。お願いする態度じゃないけど、いっか」
そう言うと、男は両手を合わせた。何?神頼みでもするの?
「あながち間違いじゃないね」
瞬間、私は落ちた。勿論、物理的にね。
「はい。到着」
ルーミアの足元に穴を空け、落とした後自分も落ちる。穴の先は都市から離れた森に繋げておいた。
俺は勿論、綺麗に着地した。体操ならば金メダル間違いなしな位に綺麗な着地だ。ルーミア?頭が地面にめり込んでるよ。
「……いつか絶対殺す」
地面の中から恐ろしい言葉が聞こえた気がしたが、気のせいだろう。
「最初の一言はなんだろうなぁ〜」
ゆっくりと起き上がったルーミアは、しかし顳かみに血管を浮き立たせながらも、
「一応、ありがとう」
と、言えた。
「うむうむ。苦しゅうない」
「これが貴方の能力なのかしら?」
ルーミアは未だに開いたままの穴を見上げながら尋ねてきた。
「う〜ん。まぁ、当たらずとも遠からず」
「……なんでこんなにも腹が立つのかしら」
カルシウム足りてないのか?小魚食う?
俺はまた両手を合わせて穴を閉じる。穴は1度開けると、俺が閉じない限りずっとそのまま開きっぱなしになる。
「さて、世間話をもう少ししてもいいけど、それはココから離れてからにしないか?」
「あら、なんで?」
俺はルーミアに手を伸ばし立たせる。
「もうすぐあの都市は爆発するからさ」
だいぶ地上から離れた。今ではどちらかというなら月の方が距離は近いだろう。
「ロケットは無事、全て発射されたようです」
護衛兵の報告を聞き、私は少し安心した。
全てのロケットが発射されたと言うなら、霞はそのどれかに乗り込んでいるだろう。
「……良かった」
安心したからか、その場にへたりこんでしまった。
「それにしても、地上で感知された膨大な霊力は何だったのでしょうか」
「さ、さぁ?何でしょうかね」
どうやら月夜見様にもわからないらしい。
まぁ、何にしても、多少のトラブルがあったけれど人類を救えて良かった。
「……そろそろですね」
「あっ、そうですね」
そう。全てのロケットが発射された後、都市の技術を妖怪達が悪用しないように、核で跡形もなく破壊するのだ。
今まで住んでいた都市、慣れ親しんだ街を破壊してしまうのは忍びないけれど、残して後々私達に不利益になるのであれば、破壊してしまうしかない。
「これで本当に、地上とお別れです」
月夜見様が窓の外を覗く。青く丸い星が目の前に広がる。
「この計画の為に犠牲になった方々へ、祈りを捧げましょう」
月夜見様は目を瞑り、黙祷を捧げた。
私はそれに習い、目を瞑った。
その瞬間、地上で小さな光が発せられた気がした。
「にげるんだよぉぉおおおお!!」
「ちょっ、下ろしなさい!!」
俺はルーミアを肩に担いで森を走り抜ける。
永琳から聞いた話ではかなりの範囲を破壊すると言っていたし。
ってかどんだけ逃げれば良いのかわからねぇ。
「な、なにあれ!!」
すると頭の横でルーミアが叫んだ。足を止めて振り返ると、遠くで光の柱が天まで伸びていた。
「いやぁ……永琳、やりすぎでしょ」
あの威力の爆発ってことは……。
「ここでもやばくね?」
そう言うと、ルーミアをその場に下ろし、即興で能力を創る。ワームホールの能力を基盤に、繋げるのではなく、留める。異空間を作り出す能力。
「とりあえず、こん中入れ!」
「ちょ、ちょっと!!」
俺はルーミアを異空間に放り込んで自分も入る。
空間の中は全体が青く、黒い線で幾何学模様が書き込まれている。
「うわぁ、目に優しくない」
「貴方の能力でしょ?!」
そんな事を言っていると、外で爆風が起こった。どうやら衝撃波がやってきたようだ。
急いで入口を閉じる。まぁ、この中にいる限りは安全だろう。
「……貴方、ほんと何でもアリね」
「褒め言葉として受け取っておこう」
「で、私はいつまでココにいればいいの?」
ルーミアが訊いてきた。
アレから数日が経った。
「いや、出たいなら出てもいいけど?」
「なら出たい」
「ん」
俺は入口を開けてやると、ルーミアは顔を外に出してみる。
そこに広がるのは不毛の大地。草木すらなく、勿論生物など存在すらしない。まぁ数千年はこのままだろうな。
「な、なにこれ」
「ん?こないだの爆発の結果。勿論、人間どころか生き物すらいないからね?」
「はい?!」
お、いい反応だ。
「なら、どうすんのよ!私もそうだけど、貴方だって飲まず食わずで生きてはいけないでしょ?!」
いや、俺は生きてける。ってか死ねないんだけどね。
「あー。そうだねー。困ったねー(棒)」
「なんか腹立つ」
するとルーミアは空間内に戻り、俺に剣を突きつけた。
「貴方が私を助けた。ならび責任を持って最後まで面倒見なさい」
「そんなセリフは剣を突きつけながら言うもんじゃないよ」
でも、確かにそうだな。最後まで責任を持つか。
細麺以外の豚骨ラーメンは認めない!!