東方古神録   作:しおさば

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はい、どーも。しおさばです。

今回は戦闘回!

さ、張り切って行きましょー!!


6話/チャーシューの神様になりたいらしい

あ、どうも。霞です。

 

今ですか?

 

鬼がじゃれてきてるので、適当にあしらってます。

というか、この鬼の拳に当たったら痛いじゃ済まないだろうなぁ(人間は)。

「いい加減、一発喰らってくれないかい?」

「いや、痛いの嫌なんで」

そう言いながら、鬼の蹴りを仰け反る事で避ける。

鬼はそのまま勢いを殺さず、一回転しながら今度は殴ってくる。

今度は腕を払うように軌道をずらす。

「いいねぇ。人間でここまでやれるとは思わなかったよ」

「そりゃどーも」

だがいい加減飽きてきた。

「ただ、どうしてそっちからはなにもしてこないんだい?」

「は?だって面倒臭いし」

「え?」

そう言うと足に霊力を溜め、腰を僅かに落とす。

「ほら、もう少し遊んでやるから本気でかかってこいよ」

「舐めたまねしてくれるねぇ」

どうやら鬼に火をつけたらしい。まぁ、あんまり変わらんが。

「三歩必殺!!」

お、なんか必殺技っぽい。

「いちっ!」

一歩目。踏み込んだ瞬間に右手へと妖力が込められていくのが、目に見えてわかる。

「にぃっ!」

二歩目。おーおー。込められた力に耐えきれず、地面がめくれ上がっている。

「さんっ!!」

そして最後。最早その込められた妖力は、そんじょそこらの人間や妖怪ならば、跡形も無く消え去るだろう。

「これ、避けたら不味いよね……」

少なからず都市への被害が出るだろう。

「しょうがない」

俺は両足に込めた霊力を右脚に集中する。

そのまま右脚を振り抜き、鬼の拳を迎え撃つ。

 

 

 

 

 

どうなったのだろう。霞と鬼が途轍もない霊力、妖力をぶつけ合った瞬間に眩い光が辺りを包み込んだ。

「か、霞?」

私は恐る恐る目を開く。

「んぁ?呼んだ?」

何故か背後で声がする。

「いや〜流石鬼だわ。すげぇ吹っ飛んだ」

そう言われて見ると、霞の背後に大きなクレーターの様な穴があった。

なら、あの鬼は?!

振り返るとようやっと土煙が晴れていく。

そこには大きなクレーターがぽっかりと開けられていた。が、鬼の姿はない。

「え?ど、何処に?」

「ん?あぁ、鬼ならほら、あっち」

霞が指差す方を見ると遥か先まで続く深い溝が伸びていた。

丸で巨大な鉄球が辺りの建物ごと、吹き飛ばしながら転がったかのように。

「あー。とりあえず人間に怪我人はいないから」

そう言うと霞は首を鳴らしつつ家へと帰っていった。

 

 

 

 

 

「痛っ……」

気がつくと辺りは木に囲まれていた。

起き上がろうとすると上手くできない。どうやら両腕の骨が折れてるみたいだ。

「参ったね。完敗だよ」

ここはどう考えても人間の都市ではない。という事はここまであの時、吹き飛ばされたと言うことになる。

なんとも。かなわないねぇ。

 

 

 

 

 

 

 

「あ〜。疲れた〜」

「いや、それで、ココに来るのもどうかと思いますが」

俺は今、月夜見の執務室にいる。

「え?ダメなの?」

「いや、一応これでも仕事してるんですよ?私」

「おう、頑張れ」

そう言いつつ、俺は革張りのソファーに深く腰を下ろす。

「今回は俺がやっちゃったけど、今後こうやって妖怪が都市に入り込むことも考えとかないと」

「そうですね」

月夜見は書類から目を離さず答える。

「……まぁ、霞様には先に申し上げますが、今、月に移住するべきではないかと言う者が出てきているのですよ」

「月に?」

おやおや、またとんでもないことを言い出す奴もいるもんだ。まぁ、この都市の技術力ならば不可能ではないだろうけど。

「ふーん。で、お前はどう思ってるんだ?」

「そうですね。最近の穢れの進行具合から考えても、我々が地上に住み続けることは、長くは続かないと思います」

まぁ、今回の鬼の事に関しても言えるが、最近の妖怪は確実に強くなってきている。それもただ単純な力だけじゃなく、知恵も付けてきているのだ。

「面倒くさそうだ」

「最近、そのセリフ言えば良いと思ってません?」

「おい、メタい事言うな」




と、いうわけで鬼との戦闘シーンでした。

うん。不慣れだなって。
つくづく思います。

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