暗殺教室・その転校生、未来人で、仮面ライダー!   作:真田丸

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近くの映画館で滅亡迅雷の映画を見たことでモチベーションが上がりました!

賛否が分かれそうな内容でしたが個人的には嫌いじゃない内容でしたね。

次回のバルカン&バルキリー滅亡迅雷の四人の出した結論がどんな結末を迎えるのかとても気になります。


鬼ごっこの時間①

夏の残暑も収まり少しづつ涼しくなってきたある日の体育の時間、E組は新たなスキルを学ぶことになった。

 

「今日から新しい応用暗殺訓練、フリーランニングを行う」

 

裏山にある小さな丘の上で生徒たちの前に立った烏間が言うと生徒たちは聞き慣れない言葉に首を傾げる。

 

「例えば・・・今からあそこにある一本松まで行くとしよう。三村君、大まかでどのような道で何秒かかると思う?」

 

烏間が指さしたのは小川や茂みを挟み数十メートル先の岩の上にある松の木だった。問われた三村は立ち上がり丘の下を覗き込み松の木までのルートを考える。

 

「そうですね・・・この崖を這い下りるのに10秒、小川は狭い所を飛び越えて茂みの無い右側に回り込んで最後に岩を登りますから・・・・1分で行ければ上出来ですかね」

 

他の生徒も三村の予測は中々正確だと思えたがそれを見て烏間は不敵に笑う。

 

「そうか・・・では、俺が今から実演するから時間を測ってくれ。」

 

烏間は三村にストップウォッチを渡すと崖の端に立った。

 

「これは一学期でやったアスレチックやクライミングの応用だ。自分の身体能力を把握し受け身の技術や目の前の足場の距離や危険度を正確に測る力を身に付ければどんな場所でも暗殺が可能になる」

 

崖に背を向けみんなの方を向いたまま身体を傾け烏間は崖から落下していった。

誰かが「アッ!」と声を上げと同時に烏間は空中で態勢整え着地、そのまま側の岩の側面の駆け川渡ると木の上へ跳躍し木々跳び移って行き瞬く間に松へとたどり着いていた。

 

「タイムは?」

 

烏間の動きに驚きながらもしっかりとタイムを測っていた三村はストップウォッチへと視線を落とす。

 

「じゅっ10秒・・・です・・」

 

「まあ、そんな所か。では次は・・・郷君、やってくれるか」

 

「ん、へいッス」

 

烏間から指名された郷は待ってましたとばかりに前へ出ると先程の烏間と同じ様に崖の縁に立つと少し考え込んだ。

 

「ん~ただやるだけじゃつまんないしなぁ~~・・・凛香ぁ~!烏間先生より速くゴール出来たら明日の弁当に唐揚げよろしくなぁ~~」

 

「えっ?ちょっと待ちなさいよっ!」

 

速水の返事を待つことなく郷はバク宙しながら崖から飛び降りた。

 

「ちょっと郷!速いって!」

 

慌ててストップウォッチをスタートさせた三村だったが・・・

 

「お~い!何秒だぁ~~!!」

 

ストップウォッチのスイッチを押した時には既に郷はゴールの松の枝にぶら下がっていた。

そのあまりの早さに三村は正確なタイムを測れなかった。

 

「わ、悪い郷・・・もう一度やってくれないか?」

 

「ん?オーライ、じゃあそっち戻っから測ってくれ!」

 

枝から降りると次こそは失敗しないようにストップウォッチを構える三村を確認した郷は軽く屈伸をしながらゴールとなる丘を見据える。

 

「んじゃ、よ~い・・・GO!」

 

スタートと同時に崖から飛び出し数メートル先の木の枝に跳び移る。枝を掴むとその勢いのまま鉄棒の様に一回転し川を一飛び、崖をまるで平地かの様に駆け上がっていくと瞬く間に登り切った。

 

「ゴ~ル!っで、何秒だった?」

 

「よっ・・・4秒・・・・?」

 

そのタイムに測った三村自身も疑ってしまうほどだった。

 

「しゃっ!唐揚げゲットォ!!凛香、明日よろしくな!」

 

「勝手に決めて・・・分かったわよ」

 

啞然とするみんなを置き去りに郷は1人、明日の昼食に心躍らせていた。そこに烏間もこれまたいつの間にか戻っていた。

 

「フリーランニングとはこのように道なき道で行動する体術だ。極めればビルからビルへ忍者の様に踏破することも可能になる」

 

「すっ・・・すごい・・っ!」「俺たちもあんな風に出来たら超カッコいいよな?」

 

烏間と郷の動きを見て同じ様に山を掛ける自分たちを想像し興奮するE組だったが烏間は手を叩きみんなを注目させる。

 

「だが、初心者の内に高等技術に手を出せば命にかかわる危険なものでもある。この裏山は地面も柔らかくトレーニングに向いているが危険な場所や裏山以外で試したり教えた以上の技術を使う事は禁止する。いいな!」

 

「「「はい!!」」」

 

 

 

 

 

「ニュル~~~・・・・・」

 

烏間の指導の下、フリーランニングの訓練を始めたE組を見て殺せんせーは何かをひらめいた。

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――

 

フリーランニングの訓練を始めてからしばらく経ったとある月曜日の朝、不破は裏山を慌てて登っていた。

 

「まずいまずい!このままじゃ遅刻だよ!!」

 

間もなく始業時間になるのに焦っていると背後から足音が聞こえ振り返ると郷が坂と思わせないようなスピードで駆け上がって来ていた。

 

「おっ!不破じゃんオッス」

 

「郷、おはようって何で下から来てるの?」

 

郷はグラウンドにあるドライブピットで暮らしているため普段は登校で坂を上ってくることがないのだが何故か今日は山を登って来ていた。しかも時間ギリギリに・・・

 

「いや~それが今日ジャンプの発売日なのを途中で思い出してよぉ~慌てて買いに行ってたんだけどどこも売り切れで隣町まで行っちまったんだよ」

 

笑いながらカバンからジャンプを取り出す郷を見て不破は目を輝かせる。

 

「ちょっ郷!どこで手に入ったの!?」

 

「おっと」

 

奪い取る様に手を伸ばす不破を避け郷は隠す様にジャンプを仕舞う。

 

「まだ俺も見てないんだよ。どこにも売って無くて結局三つ先の駅まで行ってたから読む時間が無かったんだからな」

 

「そうなんだよね・・・私もいろいろ探してたら時間ギリギリになっちゃって」キーンコーンカーンコーン

 

「「・・・・・あっ」」

 

 

話していてすっかり時間を忘れていた二人の耳に無情なチャイムの音が聞こえた。今二人が居るのはまだ裏山の中腹辺りであり遅刻は確定していた。

 

「ああ~時間になっちゃったね。仕方ないから二人で怒られようか?」

 

諦めた不破が同意を求めようと横を向くがそこに郷の姿は無かった。

 

「アレ?」

 

「チャイムが鳴り終わる前ならセーフだろぉぉぉ!!」

 

「あっ!ずるっ!」

 

郷はチャイムがなっていると認識した瞬間に走り出しており既に坂を上り終えグラウンドに入ろうとしていた。自身の視線から郷が消えた事に不破も慌てて走り出すが間に合う筈がなくチャイムは鳴り止んでしまった。

 

「ああ~・・・・しょうがないか・・・・」

 

諦めた不破はトボトボと校舎に入っていく。

 

 

 

 

一方、郷はチャイムが終わるギリギリになんとか教室前へとたどり着いていた。

 

「ギリギリセー「郷君、遅刻の現行犯で逮捕です」フェ!?」

 

教室に入った瞬間、郷の腕に手錠が掛けられた。突然の事に困惑した郷の横にはクチャクチャとガムを嚙むアメリカンポリス姿の殺せんせーが立っていた。

その姿には郷だけではなくすでに席に座っていた他の生徒たちも困惑していた。

 

「何なんだよ殺せんせー、朝っぱらから悪徳警官みたいなカッコしてさ」

 

一番近くの席の木村が聞くと殺せんせーは楽しそうに笑う。

 

「いえ、最近皆さんがフリーランニングを始めたのを見ていましてせっかくだからそれを使った遊びをやろうと思いましてね」

 

「遊びだぁ?ケッどうせ下らないっ「それは、ケイドロです!!裏山を舞台にした3D鬼ごっこ!」・・・」

 

悪態をつく寺坂の顔に布を被せながら殺せんせーが宣言した。

 

 

「細かいルールは今日の午後に説明します。が、その前に・・・」

 

「すみませ~ん。ジャンプを探していて遅れちゃいました~」

 

不破が遅れて教室に入って来る。が、不破もその手に手錠をかけられた。

 

「えっ・・・?ええっ!?」

 

「不破さんも逮捕です。遅刻したお2人には罰としてホームルーム中は正座で聞いていてもらいます」

 

「ワッァァァァァツ~~~!!?」「ええぇ~~!?」

 

郷と不破がみんなの前で正座をする姿を一部(カルマ)を除いた全員が哀れな視線を向けホームルームは続けられた。

 

 

 

 

 




モチベーションが上がるので感想宜しくお願いします。

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