の作品内のハートの強さは大体フォーミュラ初登場時ぐらいの強さです。
まだデットヒートの無いマッハでは勝てません。
連続して発生した少女失踪事件を調べていた郷とクリムは1年前に消息不明となった画家、麻生浩二の屋敷で少女たちの絵を発見した。
そこに現れた麻生浩二を追った先でロイミュード086と交戦、撃破したがその隙に岡野が進化体ロイミュードによって絵に変えられていた。
その場にいた速水を守るマッハの前にかつて激闘の末倒したハートロイミュードが現れた。
「まさか、また貴様と合いまみえる事が出来るとはな・・・仮面ライダーマッハ」
「ハート・・・!」
構えるマッハであったが速水が見るとその体は微かに震えていた。それが武者震いでなく恐怖によるものだという事が分かった。
『郷・・逃げるんだ・・・』
「クリム先生!?」
クリムもまた震えた声だった。だがそれ以上に速水はその言葉に驚いた。岡野がつかまっている状態で逃げる事を提案しているのである
「岡野はどうするんだよ!?」
『君1人で勝てる相手ではない!今は引いて体勢を立て直すんだ!!』
「1度倒した相手だ!勝てないわけじゃない!」
『もうアレンは居ないんだ!!』
「アレンて・・・?」
「関係ね~よ・・・俺1人でも・・やれる!!」
マッハはハートに向かい走りだした。
「『郷!!』」
走りながらゼンリンシューターを撃つがハートは手で払い向かって来るマッハに拳を振るう
マッハもゼンリンシューターを叩き込む
2人の攻撃で周囲に衝撃が走った
「きゃっ!」
衝撃に襲われた速水は思わず乱れる髪とスカートに裾を押さえた。
2人はなおも交戦を続ける
ハートの大振りの拳を躱したマッハがゼンリンシューターを振り上げる。
火花がハートの身体を裂くように走る
「ぬぅおおぉ~~!!」
だがハートの拳もマッハを捉えた。
「がっ!?」
吹き飛ばされ地面を転がるマッハに対しハートは平然と立っている。
「どうした?仮面ライダー。こんなもんじゃないだろ!」
迫るマッハにゼンリンシューターを撃つがハートは銃弾を受けながらも迫り来る。
ハートの砲弾のように重い拳が襲い掛かる。
何度も喰らい徐々にマッハは後退していく。
渾身の一撃を受け速水たちの傍まで吹き飛んだ。
「郷!」
速水が駆け寄るとハートが両手を掲げると深紅の巨大な光弾を作り出す。
「行くぞ!仮面ライダーぁ!」
「くそぉ!」《ゼンリン!ヒッサツ!フルスロットル!シューター!》
マッハもゼンリンシューターにシグナルマッハを装填しエネルギーを充填した。
「「はああぁぁーー!!」」
2人が同時に光弾を放つと2つのエネルギーが激突し爆発した。
《ズート!マッハ!》
爆煙の中聞こえた電子音にハートが光弾を放つがそこにマッハたちは居なかった。
「はぁ!はぁ!はぁ・・」
マッハは数キロ離れた廃ビルの中にいた。
「ここは・・・?」
傍らにいる速水は何が起こったのか理解出来ずあたりを見渡した。
「速水はここに居ろよ」
マッハが立ち上がろうとするが速水がそれを制止した。
「どこ行くのよ?」
「決まってるだろ。岡野を助けに行くんだよ」
「勝てるの?あいつに・・」
速水の質問にマッハは答えない。勝てる。とは言えなかった。先程の交戦でも一見互角のように見えたが実際にはマッハのダメージは大きく今も立っているのもやっとの状態だった。
「やるだけやるさ」《ズート!マッハ!》
イグナイターを連打しマッハは音速の速さでその場を去った。
残された速水はクリムにハートの事を聞いた。
「あのロイミュードは?いったい・・・」
『奴はロイミュード002、ハートだ。未来においてロイミュードを指揮していた。我々は多くの犠牲を出しつつも奴を倒した。・・倒したはずだ・・・』
「郷は勝てるんですか?」
『厳しいな・・・」
「そんな!」
『あの時は郷ともう1人の仮面ライダーの2人でようやく勝てたが。もう・・・そのライダーは居ない。戦いの後残党のロイミュードに拉致された。おそらくもう・・・』
進化体ロイミュード【ペイント】は麻生宅に戻っていた。
岡野の絵を他の少女たちの絵と一緒に飾るとペイントは麻生浩二の姿になり絵を眺めた。
「ふむ、今回もなかなかの絵が出来たな。だが、仮面ライダーにこの場所をかぎつけられたのは計算外だったな。
そろそろここから離れるか・・・」
その時玄関が開く音が聞こえ麻生はニヤリと笑った。
「懲りずにまた来たか。任せたぞハート」
部屋の隅にいるハートに言った。
「麻生!ハートぉ!」
屋敷に入った郷は一直線に絵の飾ってあった絵やに向かった。
まだハートを倒す方法は思いつかないが隙を見て絵を奪い麻生を倒すことは出来るはずだ。
郷が部屋の扉に手を掛けようとした瞬間、深紅の拳が扉を粉砕し迫り来る。とっさに腕をクロスさせガードするが腕が嫌な音を立てそのまま廊下の壁にたたきつけられた。
「がはっ!」
口から血を吐きながらもハートを睨みつける郷にハートが突進してくる。
屋敷の壁を破壊し2階から庭に叩き落され肋骨部分からバキッと音がし更なる激痛が走る。
それでも、手に持つゼンリンシューターで反撃をした。
ゼロ距離からの銃撃はさすがのハートもダメージを受け郷から離れる。その隙にドライバーを着けた。
「レッツ!変身!」《マッハ!》
変身しても体の痛みは変わらない。痛む身体を起こしながら目の前に立つ強敵に勝つ方法を考える
(って、そんな簡単に見つかるわけがねーな・・・)
パワーでは明らかに向こうが上でスピードで翻弄しようにも先程からの度重なるダメージで何時ものスピードは出せそうにもない。
(こりゃあマジで覚悟を決めないとな・・・)
「行くぞぉ――!」
「上等だぁ!」
2人は同時に走り出し拳を振るが一瞬早くハートの拳が届いた。重い一撃を受けたマッハに次々とパンチを放つ一方マッハはわずかな隙を突き攻撃するが突破口を開くことは出来ない。
「止めだーーー!!」
ハートの拳にこれまで以上のエネルギーが集まる不味い!そう感じたマッハはドライバーに手を伸ばす。
《ヒッサツ!フルスロットル!マッハ!》「らああぁーー!!」
マッハの回し蹴りがハートの頭部に炸裂した。
その衝撃でエネルギーが暴発しハートの身体中で爆発が起こった。
「ぐあぁぁーー!!」
するとハートの身体がまるで絵具が落ちる様に色が無くなっていきその姿は071の物となった。
「はっ!?」
今までハートだと思っていた者が全く別の物だったことに驚くマッハ、そんな中071はなおも苦しみ続けている
「うあぁぁ~~~!!ペッペイントォ!助けてくれ!身体が・・・!」
「うむ、私の能力で君をハートに塗り替えてあげたが・・・やはり体が耐えられなかったか。いきなりハートはやはり強力すぎたかもしれんな」
冷静に分析するペイントの目の前で071の身体は崩れていき最後にはコアも爆散した。
「では、私はこれで、他の絵は返してあげようただしこの絵は人質としてもらっていくよ」
「ま・・・てぇ!」
岡野の絵を持ち去ろうとするペイントを追いかけようとするがペイントは屋敷の壁をデータ化しマッハに放った。
データ化した壁はマッハの目の前で元に戻りマッハに降り注ぐ。
「うわあああ~~!!」
避けることも出来ずマッハは瓦礫の下敷きになった。
麻生は港の倉庫に来ていた。ここで仲間のロイミュードと合流し他の拠点に映る計画だった。だがいつまでたっても迎えが来ない。イライラしながら時計を見ていると倉庫の扉が開く音がした。
「やっと来たか。ずいぶん遅かったな」
だが、入ってきた人物を見た瞬間麻生の顔が恐怖に歪んだ。
「お・・お前は・・・・まさか・・し・・・死が・・!」
麻生の腹部を一発の銃弾が貫いた。麻生はペイントの姿に戻るがその体はもはや持たなかった。
「なぜだ~~!!私の力ならロイミュードの勝利は確実のはず・・・」
「・・・貴方の勝手な行動は目に余ります・・・・もう、やり直す資格もない」
襲撃者は手に持つグリップの様な武器でペイントの身体を裂きコアを破壊した。
「さようなら・・・ペイント・・・・せめて安らかに眠ってください」
襲撃者は憐みの眼差しでペイントの砕けたコアを見つめていた。すると、ペイントの持っていた岡野の絵が光を放ち、光が収まると岡野が気絶していた。
「郷!郷!!」
耳元で自分を呼ぶ声で目を覚ますと目の前で速水が心配そうな顔でこちらを見ていた。
「い・・てぇ~~ここは?」
数秒の間何があったのか考え、思い出した。
「おっ岡野は!?」
郷が立ち上がろうとするがうまく立てず倒れかけ速水が肩を貸す。
『落ち着け!岡野君なら屋敷の近くで発見され今は他の子たちと一緒に病院だ!』
「え・・・?あのロイミュードは?」
『ん・・・?君が倒したのではないのか?』
「いや・・・俺は・・負けた・・・負けたんだ・・・」
「・・・郷・・」
ペイントを倒した襲撃者は岡野を屋敷の近くに寝かせた後夜道を歩いていた。
「いい仕事でしたね」
襲撃者に声を掛けたのは1人の初老の男性だった。
「001ですか」
「ペイントは残念でしたね。彼には期待していたのですが」
「関係ありませんよ。あの方に逆らうものは誰だろうと倒します。」
「期待してますよ。死神君」
死神と呼ばれた襲撃者はその銀色の目で空の三日月を見つめた。
登場ロイミュード
・ペイントロイミュード
010が進化した姿
見た目は原作のペイントロイミュードと同じ
生物・無機物問わずデータ上にして絵の中に閉じ込める事が出来る
また、他のロイミュードを別のロイミュードに塗り替えコピーさせる事が出来る
コピー元は画家の麻生浩二
出してから思ったのですがこのペイントの能力・・・もっと後に出せばよかったーーー!!
掻きながら後悔しましたが途中で書き直すのも嫌だったので結局書きました。