暗殺教室・その転校生、未来人で、仮面ライダー!   作:真田丸

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 カシラァ・・・・

恐らく・・いや!間違いなく世界一かっこいいドルオタが決まりましたね!

仲間たちのためにかつての仲間の姿をした敵とかつて仲間の力を使い心火を燃やして戦う。あんなカッコイイ漢に憧れます。


恋愛の時間

「いや〜でも意外だよね。ビッチ先生が男の扱いに苦戦するなんて」

 

胆試しをお開きにしたE組はレストランまで移動するとイリーナを座らせ尋問するように取り囲んだ。

 

「何時も男を手玉にとっているのに自分の恋愛には奥出なんだね〜」

 

「――ッしょうがないじゃない!!烏間ったら私がいくらアピールして全部スルーするのよ!それでついムキになったら・・・いつの間にか・・・・」

 

「「「うっ////!」」」

 

その時のイリーナの顔はまさに恋する乙女であり何人かの男子が見惚れた。

 

「ビッチ先生にドキッとしちまった・・・」

「不覚だ・・・」

 

「どういう意味よそれ!!」

 

『しかし、信じられん・・・あのイリーナが本気の恋愛をするとは・・・・』

 

「何よ私が恋愛しちゃいけないっていうの!?ベルトの癖に〜〜!!」

 

いまだに信じられないといった感じのクリムをイリーナがつかみ前後に激しく揺らした。

 

『そ、そういう意味でいった訳じゃ〜〜!』

 

揺らされながら弁解しようとするクリムだがなぜか少し喜んでいるようでもあった。

 

 

 

「ヌルフフフ、何はともあれここは恋愛コンサルタントである私に任せてください」

 

七三カツラと黒縁眼鏡を付けた殺せんせーが【恋愛マル秘作戦】と書かれたホワイトボードを持ってきた。

「何だか殺せんせーもやけに乗り気だね」

 

「当然です。同じ職場の同僚との恋愛・・・甘酸っぱい作品が書けそうです」

 

殺せんせーは表紙に【恋愛教室】と書かれたノートを持ちニヤニヤと笑う。

 

 

「ではまず第一に誰か烏間先生の女性の好みを知っている方はいませんか?」

殺せんせーの質問に生徒たちは考える。烏間があまりプライベートな会話はしないためみんな今一つ思いつかないでいた。

 

「ん~~・・・アッ!」

 

しばらく考え込んでいると矢田が目に移ったテレビを指差し叫んだ。

 

「そう言えばこの前このCMを見て『俺の理想の女性だ』って言ってた!」

全員の視線がテレビに集中する。そこに移っていたのは・・・

 

『1,234アルソッ〇!ホームセキュリティもアルソッ〇!』

 

「いやこれは・・・・」

「「「「理想の戦力じゃね〜かよ!!」」」」

 

 

「いや、ひょっとしたら力強い女性がタイプという可能性もあるよ」

 

「あ〜確かに、仮にそうだったらビッチ先生の体格じゃあ望みは薄いなぁ〜」

 

竹林の意見に賛同した郷がイリーナの身体を見る。

元々、女性としての色仕掛けで隙を突くタイプのイリーナの体格は一般的な女性よりも更に華奢である。

仮に烏間の好みのが竹林の言うような強い女性であった場合まったくの真逆の存在と言えた。

 

「ビッチ先生・・・・恋愛は一度じゃないッスよ。次を探せばいいって」

 

「「「イヤイヤイヤ!諦め早すぎだろ!!」」」

 

「そもそも烏間先生が強い人が好きかもって言うのはあくまでも可能性の一つですからねぇ~」

 

「あっ、じゃあ料理で攻めるなんてどうですか?烏間先生の好きな食べ物を作って「惚れ薬を混ぜる」のが良いと思うんですよ。丁度ここに試作品が・・・・って違いますよ!郷君も変な音言わないでください///」

 

と言いつつ慌てて隠した奥田の手には怪しい液体の入った試験管が握られていた。

 

 

『ですがなかなか良い作戦だと思います。調べた所料理は男性へのアピールでもっとも主流かつ効果的とのことです』

 

「なるほど・・・・ではどなたか烏間先生の好物を知っている方は?」

 

「「「・・・・・・・」」」

 

再び考え込む生徒たちだったが次第にその顔は険しくなっていく

 

「・・・烏間先生いっつもカップ麺やハンバーガーばっかり食べてるよな」

「なんか早く食べれればいいみたいな食生活だしね・・・」

 

みんなの頭には夜の月明かりで輝く海をバックにハンバーガーをオカズにカップ麺を啜る男女というシュールな光景が浮かんでいた。

 

「なんか段々と烏間先生の方に問題があるような気がしてきた・・・」

「ねぇ!そうでしょ。私のせいじゃないわよね!!」

中々決まらない作戦にしまいには烏間に責任を押し付ける始末であった。

その後、ああだこうだとしているうちに夕食の時間が迫ってくる。

 

「にゆぅ〜!もう時間がありません!取り合えず男子は飾りつけを女子は料理の準備をしてください!なんとか雰囲気だけでも作るのです!!」

 

殺せんせーの指示で生徒たちは右往左往と動き出す。

 

 

 

 

―――――――――――――

 

「・・・・・なんだコレは?」

 

夕食の時間になりレストランへとやってきた烏間だったがレストランは何故か色とりどりの光でライトアップされており風船や星などで飾り付けが施されていた。

一見するとサーカス会場かアミューズメントパークかと勘違いしてしまうが間違いなくそこはレストランのはずだ。

 

悩んでも仕方ない。そう考え中に入っていく烏間を背後から監視していた男子たちだったが・・・・

 

「オイ!誰だよなんな飾り付けした奴は!?」

 

「あれじゃムードもナニも無いだろ!」

 

「そう言えば外観は任せろ!って郷くんが一人でやっていたような・・・」

 

男子たちは一斉に視線を郷に向けるが当の本人は

 

「いや〜我ながら良くできているよなぁ〜サーカス」

肩に派手な色合いのシフトカーを乗せ満足げにシャッターを切っていた。

すっかり様変わりした外観と比べ中はとても落ち着いた雰囲気に模様替えされていた。

テーブルの一つ一つに料理が並べられていたがよく見ると微妙に椅子の数が足りていないように見えた。

 

 

「烏間先生とビッチ先生はコッチだよ〜!」

 

そんな時小走りに近付いてきた倉橋が烏間の腕をつかみそのまま外に置かれたテーブルまで引っ張っていく。

 

そこには既にイリーナが座っておりテーブルには様々な料理が所狭しと並べられていた。

 

 

「二人でたっぷりと楽しんでね〜!」

 

倉橋が何処か意味深な言葉を残し室内に入って行くと烏間も黙って席に座った。

「なんだか悪いな俺たちだけ・・・」

 

「ま、まぁ良いじゃない、ガキどもの好意にも素直に受け取りましょ」

 

イリーナは一見普段と変わらないように見えるが背の顔はほのかに赤く染まっておりいつも以上に色気があった。

だが、やはり烏間は気付いていないのか接し方はいつもと変わらないでいた。

 

「今回はご苦労だったな」

烏間はテーブルに置かれたシャンパンをイリーナの手元にあるグラスへと注ぎ続けて自分のグラスにも注ぐ。

 

「まったくよ!折角タダでバカンスが楽しめると思ったらとんだタダ働きだったわ」

 

フンッと注がれたシャンパンを飲むイリーナを烏間は微笑ましそうに見る。

 

「だが、良くやってくれた。お前が居なければ今回の作戦はうまく行かなかったかもしれない」

 

「——ッ!?と、当然じゃない!私を誰だと思っているのよ。世界的な殺し屋、イリーナ・イェラビッチよ!」

 

 

それからしばらく2人は特に会話も無く食事をしていたがイリーナは何か思いつめたように烏間を見ていた。烏間もその視線に気付く

 

「どうかしたか?」

 

「・・・ねぇ烏間、聞いてくれないかしら。何で私が殺し屋なんてしているのか・・・」

 

 

イリーナは静かに自らの過去を語りだした。

 




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