ビルドの新フォーム、ラビットラビットとタンクタンクどちらもかっこいいですね!
個人的にはスピードタイプが好きなのでラビットラビットの方が好きですがタンクタンクの戦車モードもなかなか面白いですね。
次回ではノーマルクローズが帰ってきます!やはり龍我は他の二号ライダーよりもストーリー上で優遇されてる気がしますね。
『あの状態では例え対殺せんせー弾でも効果はないらしい』
「リアリ〜〜マジで?チートかよ・・・」
島の高台に設置されたベンチに腰掛け郷はクリムから海に浮かんでいた球の正体を聞いていた。
どうやらあれは移動やその他ほとんどの能力を封じて防御に特化させた完全防御形態らしい。
『もっともその姿になると24時間はもとに戻れないらしいがね』
「ならその間にロケットにでも括り着けて宇宙の彼方へ・・・何てムリか?」
『ああ、そこはさすが殺せんせーだ。事前に24時間以内に飛ばせるロケットが無いことは確認済みとのことだ』
「だよなぁ〜〜・・・ん?」
話している途中ふと浜辺の方に視線を向けるとレストランの方向から走っていく人影が見えた。
「あれは・・・」
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「皆すまなかった。せっかくのチャンスだったのに・・・・」
「・・私も・・・撃った瞬間に解ったんだ。この弾じゃ殺せないって・・」
レストランに戻った開口一番速水と千葉は全員に謝罪した。
「律、さっきの映像を見してくれ」
『はい』
千葉に言われ律が映し出したのは2人の撃った弾のスロー映像だった。この映像を見ると2つの弾は少しの間隔を空け飛んでいき先行していた弾がガードしようとした殺せんせーの触手を破壊したがもう一発が届く直前に殺せんせーが光に包まれるのが確認できた。
『この映像を見る限りお2人のタイミングが僅かにずれていたと考えられます。もし、お2人のタイミングがもう少し合っていたら殺せていた確率は八割を超えていたでしょう』
「・・・・・・ッ!」
「凛香!?」
速水は悔しさのあまり唇を噛み締めながら飛び出していった。
「ハァ・・・ハァ・・・・ハァ・・・!」
ただ闇雲に走った速水は浜辺まで来て脚を止めた。
「ハァ・・ハァ・・・・ハァ・・・・クソォ・・・!」
悔しかった、周りのみんなは自分の腕を信頼してくれて今回の計画を練ってくれた。
こんなにみんなに信頼されたのは初めてだった。だからこそその期待に応えようと必死に訓練をした。
そしてプロに認められるほどに上達した。
こんなに誰かに認められたのは初めてだった。
だからこそ悔しかった。みんなの期待に応えられなかった事が、自分勝手な理由でみんなの期待を裏切ってしまったことがとてつもなく悔しかった。
カシャッ
「ッ!?」
突如背後から聞こえたシャッター音に慌てて振り返るとそこにはカメラを構え歩いてくる郷がいた。その方にはシフトスピードが乗っかっていた。
「【月明かりの海に向かい涙する少女】って題名で今度のコンクールに出したくなる絵だなぁ~」
「・・・郷・・」
いつもと変わらずへらへらと笑う郷はそのまま速水の隣に立ち海を眺めた。
「・・・・惜しかったみたいだなぁ今日の暗殺」
「・・・だから何よ・・勉強から解放されなくて文句を言いに来たの・・」
「まぁ、これからも勉強地獄が続くと思うとなぁ〜」
わざとらしくため息をはく郷だったがその横顔はとても残念がっているように見えず何処か笑顔に見えた。
少なくとも速水はそう感じた。
「・・・・随分嬉しそうね。こっちは必死に練った計画が失敗したのに」
ジト目で睨む速水に郷は「え〜〜・・・」と言うかの様な視線を返す。
「どっちなんだよ。残念がればいいのか?それとも喜べばいいのか?」
「知らないわよ」
プイっとそっぽを向く速水だったがその顔は郷と同じくどこか笑っている様だった。
「「・・・・・・・・・・・」」
そっぽを向く速水とそれを見る呆れ顔の郷だったが
「プッ!」「クッ!」
「「ハハハハハ!!」」
ほぼ同時に吹き出すとそのまま笑いあった。
速水は先程までの後ろめたい気持ちが何処かに行ってしまった様な気がした。先程まであんなに悔しく落ち込んでいたのに郷との他愛もないやり取りをしていると心がすっきりとした。
今回の失敗を無かったことにする訳では無い、受け入れて次に生かそうと思った。
郷とも何時かは離ればなれになるのだとしても今この時は一緒に笑い合おうと思った。
「さぁ〜って、みんなにも謝んね〜とな」
「そうね、散々心配かけたみたいだし」
『郷さん!速水さん!大変です!!』
二人レストランに向かおうとした時二人のスマホから律の切羽詰まった声が響いた。
「ど〜したんだよ律、岡島が盗撮で訴えられたか?」
何時ものノリでふざける郷だったがスマホに映る律の表情からただ事じゃないと察した。
「・・・・何があったんだ?」
『岡島さんや中村さんを初め皆さんが原因不明の高熱で倒れたんです!!』
「なっ!?」「えっ!?」
『その後すぐに何者かからの電話が来て皆さんを助ける薬が欲しかったら殺せんせーを渚さんと茅野さんで上のホテルまで持って来いと』
「渚と茅野でって、そんなのどう考えても罠じゃない!」
『はい、ですから烏間先生の指示で残った皆さんでホテルに忍び込み薬を奪取するとのことです』
「わかった、すぐに戻る!」
電話を切り頷き合った二人はすぐにレストランに戻ろうとしたが
「ッ!?速水!」
「キャァッ!?」
何かに気づいた郷が速水の背を押した。
不意に押されたことで前に倒れ込んだ速水がすぐさま振り向くと郷は右腕を抑え踞っていた。
急いで駆け寄ろうとした速水だが、二人の間の砂浜が小さく爆発した。
「悪いが仮面ライダー、お前はここまでだ」
暗闇からフードを被った誰かが現れた。
その人物はゆっくりと郷に近付きながらその姿を変えていく。
速水が1度まばたきをするとそこにいたのはスパイダー型ロイミュード【044】だった。
「お前はポイズンの時の・・・」
郷の脳裏にかつてポイズンロイミュードによって強力な力を奮った044の姿がよみがえった。
「今度は以前のようには行かない。ここで眠れ、仮面ライダー!!」
襲い来る044の攻撃を躱しながらドライバーを装着し距離を取る。
「速水!先に行ってろマッハで倒して追いつく!」
速水は一瞬躊躇したが今は友達の命がかかっている状況のため急いでその場から走り去った。
「あれ、追い掛けないのか?」
てっきり速水の妨害をすると思い身構えていた郷だったが044は走り去る速水を無視し郷を見据えたままだ。
「俺の敵はお前だけだ。他の奴などどうでもいい・・」
「はっ!なら都合がいいな。レッツ・・・変身!!」
郷と速水の和解がちょっとあっさりしすぎている気がしますが個人的な力不足でこれが限界ですのでご了承ください。
モチベーションが上がるので感想宜しくお願いします。