暗殺教室・その転校生、未来人で、仮面ライダー!   作:真田丸

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仕事が忙しく、ようやく落ち着いたと思ったら高熱を出し遅くなりました。

ホントはもう少し長いのですがあまり間を空けたくなかったので少し中途半端ですが投稿します。





第三の転校生

「早速ですが皆さん。今日は転校生が来ます」

教室に入るなり殺せんせーが言った。

 

「また転校生か~」

「郷と律に続いて三人目だね」

「やっぱり殺し屋なのかな?」

それぞれどんな転校生なのか思考を巡らせている中、原が後ろの律の方を向く

 

「律は何か知らないの?転校生の事」

『はい、本来は私と彼二人が同時に投入される予定でしたが二つの理由で私だけ先に送り込まれたのです』

「理由って?」

『一つは、彼の調整に予定より時間が掛かったため。そしてもう一つの理由は・・私が殺し屋として彼より大きく劣っていたからです』

 

律の言葉に教室が静かになった。殺せんせーの触手を容易に破壊した律以上の殺し屋、いったいどんな技で殺しに来るのかそもそも人間なのかも怪しい。

その時、教室の扉が音を立てて開かれた。入って来たのは全身を白ずくめで覆った怪人物だった。

男は教卓の前まで来ると右手を出すとそこから一羽のハトが飛び出た。

突然の手品に驚いているとそのリアクションが嬉しいのか白ずくめは大きく笑った。

「ははは!驚かせちゃったかな?僕は転校生の保護者さ。見ての通り白いから・・・シロと呼んでくれ」

 

「いきなり手品なんてやられたら普通驚くよね」

「うん、殺せんせーでもない限りは・・・」

渚の視線の先には教室の端に隠れるように潜むスライムが居た。

 

「何ビビってるんだよ!殺せんせー!!」

「切り札の液状化まで使ってよぉ~!!」

「だって、律さんがあまりにも物騒な事言うんですもの~~!!」

 

 

気を取り直して元に戻った殺せんせーはシロと向かい合う。

「初めまして殺せんせーコレお近づきの印です」

そう言ってシロは羊羹を差し出した。

「どうも、わざわざすみませんね~ところで転校生の子は?」

「ああ、少し変わった子でね。心配だから先に私がクラスの雰囲気を見に来たんですよ」

 

クラスを見渡すシロはある個所で視線を止めた。

「にゅ?どうかしましたか?」

「いえ、みんな良い子そうで安心しましたよ。これならあの子も馴染めそうだ。お~~い、イトナ!入ってきな!」

・・・・・・

誰も入ってこない。どうしたのかと困惑していると

――ドゴォ!——

「うぉっ!危ねぇっ!」

大きな音を立て教室の後ろの壁が壊れ瓦礫が丁度正面に座っていた郷に襲い掛かる。ギリギリでつかむ事が出来た郷が壁の奥を見ると一つの人影が見えた。

 

「・・・俺は勝った。この教室より強いことが証明された」

入って来たのは白い髪の小柄な少年だった。少年はそのまま後ろの空いている席に座った。

「「「「「いや、ドアから入れよ!!!!」」」」」

 

「堀部イトナだ。仲良くしてやってくれ」

シロの説明も生徒たちの耳には入っていかない。殺せんせーもどうリアクションを取ればいいのか分からず微妙な顔をしている。

 

「ねぇ~イトナ君、今外から来たけれどさ外スゲ~雨なのに何で濡れてないの?」

カルマの指摘通り現在外は強い雨が降っているにもかかわらずイトナの身体は全く濡れていなかった。

 

「・・・・」

イトナは教室を見渡すとカルマに近づく

 

「お前は多分このクラスでもかなりの強者だ。だが安心しろ、俺より弱いから俺はお前を殺さない。そして・・・」

イトナは次に郷に近づく、一方郷は先程飛んで来た瓦礫でお手玉をしていた。

 

「お前は生徒たちの中では間違いなく一番強い。お前は後で殺してやる」

「はっ!出来るかな?」

 

「俺が最初に殺すのはあんただ」

イトナは教卓で羊羹を食べる殺せんせーを指差した。

「ニュルフッフ〜先生と戦うには普通の人間には難しいですよ」

「出来るさ・・・だって俺たちは兄弟なんだからな・・兄さん」

 

「「「「・・・・・・・」」」」

その瞬間、教室の時間が止まった。

郷も呆然と殺せんせーとイトナを見比べて上に投げていた壁の破片を取り損ない地面に落とした。

破片が音を立てて砕けたのを合図にしたかの様に教室の時間が動き出した。

 

「「「「「「きょっ!兄弟〜〜〜〜!!!!!???」」」」」」」

クラス中の驚愕の叫びと共に。

「放課後にこの教室で勝負だ。負けた方が死刑な。兄さん」

殺せんせーから奪った羊羮を食べながらイトナは宣戦布告をした。

 

 

 

――ムシャムシャムシャ・―

昼休み、昼食を取る生徒たちの視線はイトナに集中していた。

イトナは他の生徒と机をくっつけず一人山盛りのスイーツを食べていた。

教卓では殺せんせーが同じく大量のスイーツを食べており生徒たちはつい、二人を見比べてしまう。

 

「甘いモノ好きなところは殺せんせーと同じだな」

「あと、表情が読めないところもな・・・」

 

「にゅ〜〜〜・・・皆さん私と彼を必要以上に比べますねぇ〜ムズムズします。こんな時は!今朝買ったグラビアでも見るとしますか////これぜ、大人のたしなみっ!?」

 

殺せんせーが巨乳のアイドルが写る表紙のグラビア雑誌を開いたと同時にイトナも全く同じ雑誌を開いていた。

 

その光景にほとんどの生徒が呆れるなか、岡島は確信していた。

「こっ、これは・・・俄然兄弟説に信憑性が出てきたぞ・・・・何故なら!!巨乳好きは!皆、兄弟だからだ〜!!」

岡島の手には二人と同じ雑誌が握られていた。

 

「「「・・・・・・・」」」ガシッ!

無言のまま集まった3人はそのまま固く手を握った。(一人は触手)

 

 

「・・・あんたは行かないの?」

速水はジッと向かいに座る郷を見るが当の郷は他の生徒と同じように呆れた表情で三人を見ている。

 

「おいおい、速水ぃ~人を勝手に巨乳フェチにしないでもらいたいあぁ~~」

そう言って郷はカバンから取り出したのは三人とは違った雑誌だった。

 

「巨乳好きなんてべた過ぎるんだよ。最先端はやっぱり・・・・ギャップだろぉ!!」

雑誌の表紙にはいかにも真面目なキャリアウーマンの女性が猫耳でポーズを取っていた。

「普段は真面目でクールな女子が猫耳でにゃん♡とか言っちゃう!そういったギャップこそが女子の魅力を最大限に引き出す究極の調味料になるんっ「大して変わらないわよ!」ぎゃずぁ!?」

速水の投げた箸が額に刺さり郷は床に沈んだ。

 

 

 

一方、職員室ではクリムたちは、シロの動向を監視していた。

怪しい風貌に掴み処のない性格、それでいて今のところ怪しい動きは見せていない。何より気になるのは彼が連れてきた転校生堀部イトナの事であった。殺せんせーの兄弟を名乗るがどういう事なのか?その疑問が消えない。

そして当のシロは現在、漫画を読んで呑気に笑っていたが三人からの視線に顔を上げた。

「気になりますかね?彼の事が」

 

三人の顔を見渡し正解であると確信したシロは小さく笑うとさらに続けた。

「確かに生まれは違うし血も繋がっていない。それでも確かに2人は兄弟ですよ。・・・間違いなくね」

 

昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴りシロは職員室から出て行く。

「では、私は少し準備があるのでコレで・・・」

 

 

『殺せんせーと兄弟・・・まさかな・・』

シロの後姿を見ながらクリムは一つの仮説が頭によぎった。




続きも出来るだけ早く投稿しますので待っていてください。

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