1話にまとめるつもりでしたが長くなりそうでしたので2話に分けることにしました。
後半も早いうちに投稿します。
そして・・・明日、21日はいよいよ武道館に行ってきます!
前日から楽しみで仕方ありません!
修学旅行の翌日、郷は何時もより重く感じる身体で校舎への山道を登っていた。京都での戦闘の疲れがまだ取れていなかったのである。
普段なら一晩眠れば疲れは取れるのだが、魔進チェイサーとの戦闘は予想以上に負担になっていたらしい。
しばらく歩くと前方で渚と杉野それと岡島が何やら話しているのが見えた。気になり近付いてみるとスマホの画面を見ているらしい。
「はよ~っス。どうしたんだ?」
「あっおはよう郷君」
「よぉ、何か疲れてるみたいだな」
「そんな事より同志よ!これ見てくれよ」
岡島が見せたスマホには可愛らしい少女の顔が写っていた。
「誰だこの子?」
「昨日の烏間先生からのメール見てないのか?今日転校生が来るんだってさ」
「でだ!女の子だって言うから顔写真無いんですか?て言ったらこれが送られてきたんだよ!あ~~こんなかわいい子が転校してくるなんて・・・E組でよかった~!」
1人テンションがおかしい岡島を無視し改めて写真を見ると郷は何か違和感の様なものを感じた。それが何なのかは解らないがどちらにしろこのクラスへの転校生だ普通じゃないとういのは容易に予想できた。
「もう来てるかな~」
意気揚々と教室には居る岡島に続き3人が教室に入ると窓側の一番後ろの原の席の後ろに見慣れない黒い箱の様な物が置かれていた。
箱の上部の画面が光るとそこには先程写真で見た少女が映し出された。
『お早うございます。本日よりこちらのクラスでお世話になります自律思考固定砲台です』
それだけ言って消えた画面に教室にいる全員が思った。
((((・・・そう来たか)))))
「と言う訳で、ノルウェーから転校して来た自律思考固定砲台だ」
『皆さんよろしくお願いします』
朝のホームルーム、烏間が教台に立ち自律思考固定砲台の紹介をするが生徒たちからは気の毒そうな視線を向けられている。
(烏間先生も大変だなぁ・・・)(俺、あの人だったら今頃どうかしちまってるかも・・・)
そんな中、殺せんせーは1人笑っていた。
「ぷーー!クスクス」
「笑うな。お前やクリムも同じ色物だろうが」
『わっ私もかね!?』
「言っておくが彼女はれっきとした生徒だ。お前は彼女に危害を加えることは出来ないが彼女はあの場所からお前を殺しにかかるぞ。良いな」
「ええ、構いませんよ。自律思考固定砲台さん。あなたをE組の生徒として迎え入れます」
『宜しくお願いします。殺せんせー』
1時間目の授業が始まっても生徒たちは自律思考固定砲台をチラチラと見ている。
一見武装などしていない自律思考固定砲台がどの様な暗殺を仕掛けるのか。
その時、自律思考固定砲台の内部から複数の銃口が現れた。
「やっぱり変形した!?」
「カッケー!」
渚と杉野の声をかき消す様に銃声が響く。
生徒たちは飛び交う銃弾に当たらない様に身を伏せた。
突然やって来た転校生、自律思考固定砲台の銃撃に身を伏せながらも速水が前を見ると、殺せんせーは躱しながら授業を進めていた。
だけど速水たちはとても授業が出来る状況じゃなかった。
「にゅるふふ~~ショットガン4門に機関銃2門、濃密な弾幕ですがこの教室の生徒はみんなやっている事ですよ」
暫くして撃ち尽くしたのか自律思考固定砲台の弾幕が止んだ。
はぁ~これで落ち着いて授業を受けられる・・・
そう思ったのもつかの間
「授業中の発砲は他の人の迷惑になるので禁止ですよ」
『申し訳ありませんでした。続けて攻撃に移ります』
(うそ!?まだやるの?)
自律思考固定砲台はさっきよりも多くの銃口で殺せんせーを狙う。
「全く、懲りませんね〜」
殺せんせーはさっきと同じように躱していく。
ダァン!
次の瞬間、ころ先生の触手が破壊された。
今まで郷やカルマもダメージを与えたことはあった。しかし郷は他の生徒たちの射撃に紛れてでカルマは不意を突いてだった。
単体で正面から殺せんせーにダメージを与えたのは自律思考固定砲台が初めてだった。
「・・・隠し弾(ブラインド)か」
(え?)
振り返ると郷が眠そうな目で自律思考固定砲台を見ている。
「弾の後ろに全く同じ軌道でもう一発撃って殺せんせーから見えないように撃ったな」
(そんな事が出来るの?)
自律思考固定砲台のあまりの性能に速水だけでなく全員が驚愕した。
『触手の破壊を確認。次の射撃で殺せる確率0.001%、未満次の次の射撃で殺せる確率0.003%未満、卒業までに殺せる確率90%以上』
自律思考固定砲台の無機質な声が速水にはとても恐ろしい物に聞こえた。
『続けて攻撃に移ります。宜しくお願いします。殺せんせー』
1時間目が終わった時には教室は対殺せんせー弾だらけだった。
「これ・・俺たちが片付けるのかよ・・・」
「お掃除機能とか付いてないのかよ?自律砲台さんよ~」
『・・・・・』
村松が絡むけど画面は消えたままでなんとも言わない
「ちっ!シカトかよ」
「やめとけよ。機械に絡んだってしょーがねーよ」
その時、自律思考固定砲台の画面が突然ついた。
『只今より第二ミッションを開始します』
(第二ミッション?殺せんせーの暗殺以外に何をやるっていうのよ?)
すると自律思考固定砲台は銃を取り出しその銃口を机で寝ている郷に向けた。
「んぁ?」ダァン!
郷が眠たそうに振り向いた瞬間銃声が響いた。
速水は一瞬何が起きたのか理解が出来なかった。理解できた瞬間まるで重加速が起きたみたいに感じた。銃口から昇る硝煙も椅子から倒れこむ郷も郷に駆け寄ろうとするみんなも、当然速水自身も時間が止まったように動かない。
薬莢が床に落ちた音がしたと同時に時間が動き出した。倒れて行った郷は手両手を床に付けバク転して距離を取った。それと同時に後方の廊下の壁に銃弾が命中した。
「アッぶねーな!いきなり何すんだよ!?」
『詩藤郷さんいえ、仮面ライダーマッハあなたのデータを貰います。変身することを要求します』
銃を向けたまま感情の無い声で話す自律思考固定砲台を睨み付ける郷は懐に手を伸ばした。
しかし何を考えたのかその手は途中で止まった。
「やだね、何でお前の言うことを聞かなきゃいけないんだよ」
『では、強硬手段を取らせてもらいます』
自律思考固定砲台が殺せんせーの時と同じように大量の銃を出すと同時に郷は走り出し窓を突き破ってグラウンドに飛び出た。
自律思考固定砲台の容赦ない射撃を郷はひたすら走り続けて回避していく。
並の人間ならもう50回はハチの巣になってるだろう弾幕躱しながら生徒たちが射撃の練習に使っている的の影に隠れた。
だが、所詮木で作った的は一瞬で原型がなくなった。
すぐさま横に跳び出た郷もゼンリンシューターを構えた。
「何事ですか!?」
銃声を聞きつけ教室に入ってきた殺せんせーは破壊された郷の机、銃をグラウンドに向けている自律思考固定砲台、グラウンドから睨み付けている郷、そしてどうすれば良いのか戸惑っている生徒たちを見て状況を把握した。すぐに郷と自律思考固定砲台の間に入るその顔は赤黒くなっていた。
「これはどういう事ですか?」
『退いていただけませんか?私はマスターから授かったミッションを実行しているだけです』
「貴女のターゲットは私のはずです!生徒を傷つけることは許しませんよ!!」
殺せんせーの顔はどんどん黒くなっていく。
『私が攻撃しているのは仮面ライダーです。この程度では死にません。そして私の妨害をするのは先生の契約違反となります』
淡々と話す自律思考固定砲台が再び郷に銃弾を放とうとした時、授業の始まりを告げるチャイムが鳴った。
すると自律思考固定砲台は銃を仕舞い正面に向き直った。
『時間です。殺せんせー、早く授業を開始してください。』
何事も無かったかのように振る舞う自律思考固定砲台に生徒たちの不満は積もっていく。
前回やらなかった登場ロイミュード
・スクーパーロイミュード
033の進化した姿
見た目は原作と同様
胸のレンズで撮影した写真に触れることで実物にも干渉する事ができる。
また胸のレンズから光弾を放つこともできる。
コピー元はアメリカから来た観光客