摩訶不思議アドベンチャーな世界に転生したかと思ったら一繋ぎの世界にトリップした件について 作:ミカヅキ
ようやっと次回、黒幕と本格的に絡みます。
そして、助っ人は次回かその次には必ず登場させますので…!
「チョッパー?しっかりしなさい、チョッパー!!」
急所は外れているが未だ出血が止まらない様子のチョッパーに、ナミとウソップの呼びかけが続くが、完全に意識が
「おい!しっかりしろって……!!」
焦るウソップがチョッパーを
「
バッとナミとウソップが振り返った先には、1人の男。
「あ、あんた……!!」
「知ってるのか?ナミ!」
「新聞位読みなさい!コイツはトラファルガー・ロー!!
「2億ゥ!!?」
コントのようなやり取りを
「…確かに急所は外れちゃいるが、それにしちゃ出血が多いな……。“
ローの言葉と同時に、チョッパーの体をサークル状の青い
「ちょっと!あんた何してんのよ!?」
「チョ、チョッパーに何してんだよ!!?」
「黙ってろ。…“スキャン”。」
青いサークルに包まれたままのチョッパーの体、その撃たれた傷口の周辺が一瞬キラキラとした光を放つ。
「!何?今、チョッパーの中で何か光った!」
「……どうやら、弾丸の
ナミの声にローが静かに答える。
「弾丸の
「
言葉とは
「下手に動かせば、食い込んだ
ハッとナミとウソップが顔を上げると、そこには衛兵たちを全て片付けた仲間たちがいた。
あれだけ
「助けてくれんのか?」
「……おれは医者だ。助かる患者を見殺しにするのも
真っ直ぐに
━━その少し前、オークション会場前━━
『犯人は
それぞれ
ギイィィイイ……!
「出て来たぞ!!」
「構えろ!!」
オークション会場の扉が開き、姿を現したのは
「あれは“中将殺し”……!!!」
「
「あれが3億8,000万の首……!!!」
ゆっくりと出入り口の階段を降りた“中将殺し”ことジャスミンが、周囲を囲った海兵たちに目をやる。
「…全く、仕事が早い事で…。」
『警告する!!』
ジャスミンがその数にうんざり
『もうすぐ“大将”
「…ならこっちも警告する。余計な怪我をしたくなかったら、さっさと
『!?何だと……!』
ジャスミンが放った言葉に、海兵たちがどよめき指揮官が
『小娘が
ドン!!
ドン!!
ドォン!!
「だから人間1人にやる?普通…。」
ボボボ……ン!!
『な!?』
「悪いけど1人1人構ってる
ズォッ!!!!!
両手から放たれた巨大な
『た、
指揮官が
「はっ!!」
放たれた
「せいっ!!!」
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドォ…………………ンンンン!!!!!!!
“
「が…!」
「!?」
「ぐっ!」
一瞬。
一瞬にしてオークション会場を囲んでいた100人近い海兵たち、全員の意識が
宣言通りきちんと手加減をした為、全員死んではおらず大した怪我もしていない。しかし、衝撃はかなりのものだったようで、完全に意識が
周囲を見渡しつつ“気”を探り、取りこぼしが無い事を確認すると、会場内に戻るべくジャスミンが
「…何か用?」
邪魔な海兵たちは全て
そんな思いを視線に込めつつ、ジャスミンが先程から自分を観察していたらしい男‐ユースタス・“キャプテン”キッドを見詰める。
「……成程。3億8,000万は
「…答える義理は無いね。この近くの海兵たちはそこに転がってる連中だけみたいだから、第2陣が来る前にさっさと逃げた方が良いんじゃないの?」
普段、敵対関係にある場合を除き年上相手には基本的に敬語を使うジャスミンだったが、“キャプテン”キッドには最初からタメ口、それも若干のケンカ腰である。ジャスミンにとっては珍しかったが、元々“キャプテン”キッドは
視線を振り切るように足を進めるジャスミンだったが、“キャプテン”キッドが放った言葉に一瞬足を止める。
「
「
「
「……だったらどうするの?」
「…
ザリ…!
凶悪な顔で笑う“キャプテン”キッドに
「…別にここで
「ッテメェ……!!!」
「落ち着けキッド!気持ちは分かるがそいつの言う事も
右腕である“
「ちっ!この場は
苛立ちも
「行くぞお前らァ!!!」
「「「「「「「おう!!!」」」」」」」
“キッド海賊団”の面々も、それぞれジャスミンを
「取り
「分かった。ありがとう!!」
ジャスミンが会場へと戻った時、
「“中将屋”が戻って来たって事は、ひとまず海兵たちは片付いたんだろう?おれたちは先に行かせてもらうぜ。」
チラリ、とタイミング良く入ってきたジャスミンを
「おう!ホントにありがとな!!」
「…別に。貸しはそのうち返してもらうぜ。行くぜ、お前ら。」
振り返る事無く仲間たちを呼び寄せ、ローもまた会場を後にする。
何となく口を
(“中将屋”って何…?)
しかし、今はそんな事を気にしている場合では無い。
「取り
ルフィたちに伝えながら
「…ついでに私ちょっと“
「な、何を思い付いたってんだよ…。」
ニヤリ、と珍しくあくどい顔で笑ったジャスミンにウソップが引く。
しかし、そこで伝えられた“
「良し!乗った!!フランキーとロビン!お前らも手伝ってくれよ!!」
「ええ。良いわよ。」
「アウ!スーパー!任せろ!!」
黒い笑顔で頷くロビンと、いつものポーズを決めるフランキーと誰よりも乗り気なウソップ、発案者であるジャスミンを残し、他の者たちはチョッパーを連れて先にシャッキーのバーへと向かう。
――――――そして10分後、ジャスミンたちもまた
そして更に15分後、
しかし、
特に
「な、何て事をしてくれたんだ、あのルーキー共……!!」
これから先の展開を考え、海兵たちが
保護対象である
━同時刻、新世界のとある島━
「!これは……!!」
手元の水晶玉を
青い肌に
彼女こそ、時空間を
そして、彼女は知ってしまった。
この世界の誰よりも強い戦士の存在を。
「うふっ。うふふふふ…。これだけのエネルギーが手に入れば、きっと…。」
トワが
ジャスミンの姿だった―――――――――。
用語解説
・拡散弾…連載当初から早く出したくて仕方なかった技。巨大な気功波を放った、と見せかけて上にあげて分裂させてから落とす。1対多人数で大きな効力を発揮する。
・ジャスミンの悪戯…たまには奴隷の気分を味わえ、というお茶目()。ウソップもチョッパーへの所業に怒っていましたが、まだ現段階では正面切っての戦闘には参加できなかった為、この場で鬱憤晴らし。ロビン、フランキーも似たようなもの。
他のメンバーは率先して参加する程ではないけど、止めもしなかった。
・トワ…ジャスミンが帰れない元凶。見た目はボンキュッボンの綺麗なお姉さんだが、暗黒魔界と呼ばれる世界の出身。ドラゴンボールからのゲストキャラだが、原作にはもちろんアニメにも登場していない、完全なゲームのみのキャラクター。冷酷な科学者であり、目的の為には手段を選ばない。