摩訶不思議アドベンチャーな世界に転生したかと思ったら一繋ぎの世界にトリップした件について 作:ミカヅキ
次話から原作と多少違う展開になる予定です。
今回はあくまでも導入部分なので、さほど進んでいません(汗)
次回更新はいつになる事やら…(汗)
追記:お気に入り登録が2300人を超えました!!感想・評価もありがとうございます!
―――――――――第7宇宙。ジャスミンの出身星である地球を始め、多種多様の生命が
その中でも
“
一般的に
小さな、地球から見れば本当に小さな
その家の前に置かれたテーブルとイス。そこに座り、
「う―――――――む………。」
青い肌の為に
「
同じくテーブルに付き、
「ちょっと黙っておれ!
「うぉっ!?」
くわっ!と怒鳴り付けてくる
「わ、分かったよ。でも、そんなに難しいんか?特定すんの。」
「当ったり前じゃ!!この宇宙以外にも世界は星の数程あるんじゃぞ?!その中から何の手掛かりも無しに見付けようなんぞ、不可能じゃ!例えるなら、海の中に落としたたった1つの小石を見付けようとするようなもんじゃぞ!!!」
「そ、そんなにかぁ?!」
「分かったら静かにしておれ。この
「“入口”を創る?」
「
「ああ。確かそうだ。」
「さっきも説明したが、この宇宙以外にも世界は星の数程存在する。その中から何の手掛かりも無しにたった1人の娘を見付け出す事は不可能。ポルンガとて同じ事じゃ。しかし、原因を解明し“出口”を突き止める事が出来ればその世界の“
「よ、良く分かんねぇけど分かった。」
「分かったら静かにしておれ!気が散るわ!!」
ただでさえ大仕事なんだから邪魔するな、と再び本に目を落とした
半年かかってまだ折り返せていない。
…………道のりは長かった。
━シャボンディ諸島22番
「誰も人魚売りに来てねェか!!?」
シャボンディ諸島の至る所に点在する、
「き、来てねェよ!!」
「おい麦わら、騒ぎになると探しづらくなるぞ!!」
店員の
「どうだ、タコッパチ!!パッパグ!!」
ぜーぜーと荒い息を
「いねェな店内には。」
ハチが店内を見回し、目に付く
「ウチは倉庫ねェから出てる商品で全部だ。」
ルフィの締め上げから解放された店員が、ルフィたちを
少し前まで、ルフィたちはシャボンディ諸島の名物とも言える観光スポット、“シャボンディパーク”で遊んでいた。これまで遊園地など行った事の無い彼らは、少々
ケイミーから目を離してしまった。
それは魚人や人魚にとっては、誰しもが知っている事だったが、あまりにも楽しい、夢のような時間を過ごすうちに
アイスクリームを選ぶ為に、歩けないケイミーを1人ベンチに待たせ、彼らはその場を離れてしまった。
………彼らが戻ってきた時、ケイミーは
ルフィたちは2手に分かれ、ケイミーを捜索する組と他の仲間たちと合流する組に分かれたのである。
一旦
「ニュー!!まだ売られてるとは限らねェし、せめて
「お――――――い!!!ケイミ――――――――!!!」
「ペイ…、ペイビ――――――――イ!!!どこだ――――!!?」
ルフィが声の限り叫び、パッパグは
その様子に、周囲の人間も“麦わらのルフィ”に気付き、ざわつき始めたが、ルフィたちにそれに構っている暇は無かった。
「
パッパグが泣きながらケイミーと交わした最後の会話を思い出す。
「あ…、あァ…、あれがケイミーとの最後の会話なんて嫌だァ――――――!!!おれが
「何か知らねェけど、あんなに喜んでたんだ!!遊園地に行った事は良いじゃねェか!!」
「…良かねェよ!!本当は…、魚人や人魚がこの島に入る事さえ良かねェんだ!!――――――だけど、ハチはどうしてもお前らの役に立ちてェって言うから…。」
「………パッパグ!!それ以上言うな!!」
「何で良くねェんだよ!!タコッパチ!」
ハチがパッパグを制止しようとするが、ルフィがそれに疑問の声を上げる。
「ケイミーとハチの敵は…、何も
「!?」
パッパグが続けた言葉に、ルフィが一瞬言葉を失う。
そして、パッパグから人魚や魚人たちが受けてきた迫害の歴史と、
「差別…。」
「ここは、
パッパグはルフィに説明しながらも自らを責め続ける。
「ニュ~。悪い、麦わら。お前らの手助けをするつもりが迷惑を…。」
「何言ってんだお前ら!お前らが悪いと思う事なんて、1つもねェじゃねェか!!お前ら3人共、もうおれたちの友達なんだ!!例えどんな事したってケイミーは必ず助け出すから!!!もう泣くな!!!」
「!!!……ムギ………、お前……!!」
パッパグの涙が思わず止まった、その瞬間だった。
そこに、もう1人が
「どうしたの?ルフィくん。」
そう、ルフィに声をかけたのは。
「ジャスミン!?」
「遅くなってゴメンね。ちょっと訳があって…。ナミちゃんたちは?」
かけられた声にルフィがその場に視線を向けると、そこには本来上陸直後に合流予定だった少女‐ジャスミンがいた。
「訳?って、それどころじゃねェんだ!大変なんだよ!!」
「何があったの?この人たちは?」
「話は後だ!ケイミーが、友達の人魚が
「!そのケイミーさんって名前からして女の人だよね?いくつくらい?若いのかそれとも、ある程度の年齢なのか分かれば……。」
ルフィの言葉に、ジャスミンが半年程前に仕入れた情報を
「たぶん、おれたちとそう変わんねェ
「なら、十中八九1番
「ほ、本当かそれ!?」
言い切ったジャスミンの肩をハチが
「あのオークション会場はシャボンディ諸島でも最大の規模…。若い女の人魚を欲しがる
「て、
「マズいぞ、それ……!!」
恐れていた事態を
「今日は1日だから…。マズいな、今日がそのオークションが開催される日…。開始時間は確か16時。今ならまだ間に合います。」
ジャスミンが時計で日時を確認する。現在は15時39分。急げばまだ間に合う。
「なら急いで行こう!!」
「待ってルフィくん!!!」
すぐにでも駆け出しかねないルフィをジャスミンが制止する。
「ケイミーさんを助けには私が行く!ルフィくんは、この人たちと一緒にオークション会場の裏口付近に隠れて待っててくれない?」
「何でだよ!?おれも行く!!」
「ルフィくん、絶対
ただでさえ“予言”された日まで時間が無い。負ける気はさらさら無いが、大将の相手をしている暇など無いのだ。
「私なら、客に気付かれないでオークション会場に忍び込める。必ずケイミーさんを連れて行くから、裏口で待ってて!」
「わ、分かった…。」
ジャスミンの
「じゃ、先に行ってるから。」
「お、おう…!」
バシュッ!と飛び立ったジャスミンを見送りながら、ポツリとハチとパッパグが呟く。
「ニュ~。アイツ、“中将殺し”だろ?意外と優しいんだな…。」
「新聞だとかなり極悪非道に書かれてたけどな…。」
「アイツは良い奴だ!おれたちも行こう!!」
言い置いて、ルフィも走り出した。
界王さま登場~。
・界王録…一応原作にも出て来るが、実際には何冊あるのかは不明。宇宙が始まってからの全ての事が書いてあるなら、1冊じゃ済まないよな、と巻数はねつ造。