摩訶不思議アドベンチャーな世界に転生したかと思ったら一繋ぎの世界にトリップした件について 作:ミカヅキ
本編でなくてすみません…。
世界政府サイドの話を入れようとしたら以外と長くなってしまった為、分けました。本編はもう少しお待ちください…。
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――――――――時はわずかに
“
『プルプルプルプル…!プルプルプルプル…!プル、ガチャッ……!』
中心に置かれたテーブルの上の電伝虫が鳴り響き、その中の1人である頭に
『こちら、くま。』
物静かを通り越し、むしろ感情の
『報告する。ゲッコー・モリアが落ちた。』
「何?!」
「何だと…!?」
「まさかモリアが…。」
「悪い予感が的中したという訳か。」
通話相手、“
『―――――そのようで……!!』
苦々しく顔を歪めながら、バーソロミュー・くまにその場に居合わせた海賊たちの始末を命令した直後だった、その声が響いたのは。
『させないよ。』
「誰だ?」
「女の声?」
突然電伝虫が吐き出した、若い女の声に“
『“
「何!?」
「こいつが…?!」
『この場の全員を殺す?そんな事を私がみすみす許すと思う?』
『ぐっ…!』
「くま?!何があった!?」
ジャスミンの声の直後に、苦し気に
『1つ言っておく。その電伝虫の向こうにいるのが誰かは知らないけど、今この場で強硬手段に出るというならもう1人“
「何だと?!」
放たれた挑発に、“
『取引しない?今この場にいる全員を見逃すというなら、私もバーソロミュー・くまに手は出さない。モリアの件にも口を
「小娘が
『まぁ、私も今は本調子じゃない。今戦ったら私も相当の痛手を負うだろうけど、そんな状態で上手く手加減出来るかどうかは自信無いんだ。バーソロミュー・くまも無事じゃ済まないだろうね。――――――1日で天下の“
「小娘がァ……!!!」
いきり立つ
「………良いだろう…!だが、もしお前たちの口からモリアの敗北を洩らす者がいたならば、その時は覚悟しておくが良い!!」
そう言い放って通話を切った白髪の男に、
「どういうつもりだ!?」
「…もし、バーソロミュー・くまも落とされてしまったなら、それこそ世界政府の失態。辛うじて保てている三大勢力の
「その通りだ。今は多少のプライドを曲げてでも戦力を維持しなくては。」
白髪の男の説明に、金髪の男も同意する。
「それよりも今考えねばならんのは、モリアの処分をどうするかだろう。仮にあのジャスミンという娘や、他の者たちが漏らさなくともそうした情報はいつかは漏れてしまうもの…。1度落とされた者に、既に抑止力は望めまい…。
「うむ…。抑止力を失った“
黒い帽子を被った巻き毛の男が議題を変えれば、眼鏡をかけた着物の男が続ける。
彼らの議論はその後も続いた。
何故、彼らが戦力を必要としているのか、それは今後明らかにされていくだろう。