摩訶不思議アドベンチャーな世界に転生したかと思ったら一繋ぎの世界にトリップした件について 作:ミカヅキ
本来はバトルになる筈だったんですが、どうしてこうなった…。そして、サブタイトルが何か初代プ○キュアっぽくなりましたが、作者はおジ○魔女世代です。
次回、いよいよ神龍を喚び出します!ジャスミンが何を願うのか、どうかお楽しみに!!
━“
「船長――――――――――!!!
朝日が
「バカ言ってねェで寝ろ!!朝日で消滅しちまうぞ!!モリアに影を奪われて2年…、おれたちァ…。」
ドタバタと音を立てて船長室に駆け込んできた船員に、ベッドに入ろうとしていた船長が怒鳴り付ける。
「それが船長…!!足元をご
「あァ?」
船員の言葉に、自らの足元に目をやり、一瞬動きを止める。
「影が、ある!!!」
バンッ!!!
「影がある―――――――――――――っ!!!」
「全員です船長ォ!!全員の影が戻りましたァ!!!」
ワアァアアアアアアアアア―――――――――――!!!!!!
全員が
再び太陽の
彼らの他にも、“
━“スリラーバーク”中庭・メインマスト前━
「朝日だ――――――――!!」
「朝日もう恐くねェ~~~~~~!!」
モリアを海に沈め(もちろんちゃんと引き上げた為、まだ生きている)、全ての影を解放したジャスミンがモリアを引き
見たことの無い海賊団に内心首を
「ジャスミン!!お前、怪我は?!
「ヤバッ……!」
チョッパーの顔が怖い。ドクターストップを無視して無茶をやらかした自覚はあるが、仮にも医者が患者にしてはいけないような顔をしている。
反射的に身を引こうとしたものの、
ガシッ!
「へっ…?」
急いで足元を確認すると、
「こ、この腕は…!ニコさん?!」
ロビンを振り返ると、
「ダメよジャスミン。ドクターの言う事は聞かないと。」
「げっ……!」
ジャスミンが顔を引き
「逃げるな――――――――!!!」
「ご、ごめんなさい!!」
その後、診察を受けつつも正座させられ、
「んじゃ、結局モリアはジャスミンが倒しちまったのか?!」
ようやっと中庭に
「おいおい…。ジャスミンがモリアを倒して影を解放してくれたお陰で、お前もゾロもサンジも無事なんだぜ?まぁ、自分で倒したかったんだろうが、お前を待ってたら今頃影を盗られた
ウソップが
「あんたたち…!!礼が遅れたわね!!」
そこに、“ローリング海賊団”船長‐“求婚のローラ”が
それを受けて、“ローリング海賊団”の船員たちも船長であるローラも元へと集まった。
「おれたちも心底感謝してるぜ!!お陰でまた太陽の下に出られた…!」
「ああ、全部あんたたちのお陰だ!!」
船員が集まったのを見計らい、ローラがその場に
「ありがとうあんたたち!!!スリラーバーク被害者の会一同………!!この恩は決して忘れないわ!!!」
「「「「「「「「「「ありがとうございました!!!」」」」」」」」」」
船長に
「お礼に私を
「「「「「いらん。」」」」」
ローラの求婚には、即座に麦わらボーイズ(ただし、ジャスミンを診察中のチョッパーを除く)が拒否したが。
「そう言わずに!!!」
「………礼を言われてもな。おれたちは
「特にあんた!!結婚しない!?」
「お前らついでに助かっただけだ。」
食い気味で発せられた指名式の求婚をスルーしつつ、ゾロが続ける。
その様子をやや離れた所で、チョッパーの診察を受けながら観察していたジャスミンだったが、不意に感じ取った“気”に
「あ。」
「どうしたんだ?」
取り
「ドタバタしてたんですっかり忘れてました。まだ終わってなかった…。」
言うなり立ち上がったジャスミンが屋敷の屋根を見上げる。
「…そうだ私……!!…大変な事忘れてた………!!!」
そのジャスミンの目線を何気無く追ったナミも、そこにいた人影を見て思い出したようだ。
「どうしたの?」
ロビンが彼女らの様子に気付き、ナミに問いかける。
「それが!!大変なの………!!」
『成程な。』
ナミが仲間に教えようとした時だった。不意に、知らない男の声がそれを
バッと、ローリング海賊団を含めたその場の全員がその方向‐屋敷の屋根を見上げた。
『悪い予感が的中したという訳か。』
「―――――――そのようで………!!」
「「「「「「「「「「「「!!?」」」」」」」」」」」」
手の中の電伝虫で会話する
「落ち着いて聞いてよ………!!?言いそびれてたんだけど、この島には…もう1人…!!いたの……!!!“
「!!?」
「…な………!!」
「今…、何て!!?」
「あれが、“
再び、その場にいた者たちの視線が
「アイツもあのデカらっきょやクロコダイルと同じってことか!?」
想定外の相手に、ルフィでさえ叫ぶ。
『やっとクロコダイルの
「さァ…。」
『生きてさえいれば…、回復を待ち
「……そうだわ。あのモリアにも
「あいつが!?“
こちらに構う事無く通話を続ける男の正体に、ローラが気付いた。そして、その場にいた者たちへ驚愕が広がっていく。
「マズいな…。」
ポツリ、とジャスミンが洩らした呟きは、その驚愕の
『私の言っている意味は分かるな?モリアの敗北に目撃者がいてはならない。』
「ちっ……!」
バッ……!!
不意に電伝虫が吐き出した
『世界政府より
「た
「させないよ。」
「“
『何!?』
「この場の全員を殺す?そんな事を私がみすみす許すと思う?」
ズオッ………!!!
言い放つと同時に、“気”を解放する。
「ぐっ…!」
エニエス・ロビーの時とは異なり、的確にバーソロミュー・くまにのみ向けられた
『くま?!何があった!?』
「1つ言っておく。その電伝虫の向こうにいるのが誰かは知らないけど、今この場で強硬手段に出るというならもう1人“
『何だと?!』
ジャスミンに
「取引しない?今この場にいる全員を見逃すというなら、私もバーソロミュー・くまに手は出さない。モリアの件にも口を
『小娘が
「まぁ、私も今は本調子じゃない。今戦ったら私も相当の痛手を負うだろうけど、そんな状態で上手く手加減出来るかどうかは自信無いんだ。バーソロミュー・くまも無事じゃ済まないだろうね。――――――1日で天下の“
『小娘がァ……!!!』
「………。」
いきり立つ通話相手とは対照的に、バーソロミュー・くまはジャスミンから目を離さないまま、沈黙を保っていた。
一方ジャスミンとしても、取引と言いつつも世界政府が
先程の
全快しているならともかく、今の自分のコンディションではかなり苦戦させられる事は間違い無いが、負けるとは思わない。能力にさえ気を付ければ勝てない相手では無い。唯一の
特に、今回さしてダメージを負わなかった“麦わらの一味”は率先して戦おうとするだろう。
(彼らが戦うのは、まだ早い…。)
“
シャボンディ諸島の際には能力で“
この場で“
ジャスミンが内心で思いを巡らせつつ、相手側の出方を
『………良いだろう…!だが、もしお前たちの口からモリアの敗北を洩らす者がいたならば、その時は覚悟しておくが良い!!ブツッ…!』
「「!」」
(自分で持ち掛けといてなんだけど、乗るんだ…。)
数秒間の
バーソロミュー・くまでさえ一瞬微妙な顔をした。
「…じゃあ、さっさとここから立ち去って欲しいな。もう用は無いんだろう?」
「…そのようだ。」
何となく微妙なままの空気の中、水を向けたジャスミンに手持ち
そしてそのまま自身の能力でパッとその場を後にした。
「……戦わずに済んだのは助かったけど、何だかなぁ…。」
何となく