摩訶不思議アドベンチャーな世界に転生したかと思ったら一繋ぎの世界にトリップした件について 作:ミカヅキ
毎回、タイトル考えるのが大変で、タイトルで半分以上ネタバレしてしまいます…。文才が欲しい…。
前回、お気に入り登録がもうすぐ800人、と書かせていただいたんですが、気が付けばアレ、もうすぐ900人…?(震え声)
嬉しいです、ありがとうございます!感想・評価も励みになります!
これからも頑張ります!!!
「ひいぃいいぃ…!」
情けなくも腰を抜かした
「…お前みたいな、権力を
冷めた声で語るジャスミンに、
「う、
ドドドドドドンッ!!!!!
一瞬、勝利を確信した
シャシャシャシャッ!
ジャスミンの両手が残像を残す程高速に動き、全ての銃弾を
「……悪いけど、銃は無駄だよ。こんなもの、いくらでも止められる。」
言葉と同時に、両手を突き出し、握っていた
バラララララ……
「だ、弾丸を
「バケモンだ………!!!」
ジャスミンの両手落ちた10近い弾丸銃撃した海兵たちが
「この程度出来る人間なんてゴロゴロいるよ。…私のいたところではね。」
後半は小声だった為、風の強い橋の上では海兵たちには届かなかっただろうが。
「彼女、一体何者なの…?」
「さっき彼女自身も言っていただろう?ルフィくんの友達さ。」
その様子を見ていたロビンが、驚愕も
ヘアピンで
その
「ルフィの…。」
それを受け、再びジャスミンを見つめるロビンの目には、先程とは違う光が宿っていた…。
ザリッ……!
「ひっ……!何なんだお前ェ?!何で銃が効かねェんだよ…?!」
1歩、前に出たジャスミンに
「当たらなければどうってこと無いんだよ、あんなもの。…それより、覚悟は出来てるんだろうね?」
「か、覚悟だと…?!」
「別に海賊に対して
喋っているうちに怒りが再熱したジャスミンの口調が徐々に荒れていく。
かろうじて“気”を抑えるだけの理性は残ってはいたが。
「だから、誰が
「良し!外れた!!!」
ガチャンッ!!
「バカなっ!!へ、ヘアピンで
ロビンが自由を取り戻した自身の手を見つめる。
「
ロビンが
「礼なら全てが済んでから、必死に戦った者たちに言いたまえ。君は
「同感です。…取り敢えず、この場はお譲りします。」
ジャスミンも
「……ええ。」
くるりと振り返りながらロビンが頷く。
「“
ロビンが胸の前で軽く手をクロスさせると同時に、
「え!?何だ!!?」
「“スラップ”!!!」
ズパン!パパパン!!
「ホゲぶ!!!」
ロビンの掛け声と同時に6本の腕が一斉に
「存分に・・・!!やらせてもらうわ。」
やはりロビンも
「は!ザマァ。」
…ジャスミンもだいぶ
(……コイツらだけは怒らせねェようにしよう…。)
それを見て
「!ん?今、何か聞こえた。」
ボカァ…ン!!!
しかし、それを確かめる前に、“正義の門”のすぐ側の
「え…!?」
「!?さっきまでの“
「“正義の門”が全開になっているせいよ…!あの“
ジャスミンの叫びにロビンが続けた。
ドォン!!!
「!“司法の塔”が!!!」
ガラララララ!!
続けられた砲撃により、司法の塔が半分崩れ落ちる。
「!!まずいぞ、まだみんなが塔の中に……!」
「大丈夫。塔からは移動してるみたいです。こっちに向かってる…。」
「砲撃が始まった…!」
「まずいぞ、ここも危ない!!」
それを受け、
「急げ兵士共、砲撃が本格化する前に!!!」
「はっ!!!」
ジャキキン!
既にロビンによってボコボコにされている
「・・・・砲撃が本格化する前にさっさと脱出したいところですね。」
「橋の向こうの“護送船”、あれを奪う他に助かる道は無さそうね。」
「
ジャスミン、ロビンに続いて
「かかれェ~~~~!!!」
ドゴォッ!!
バキッ!!
ドンッ!
ドンッ!
構えていた銃はそれぞれ狙いが外れ、
ボンッ!
ボカァンッ!
「ぐお!」
「ぎゃあぁ!」
「“クラッチ”!」
バキボキベキッ……!
「ぐぁっ………!」
「ぎゃあああ………!」
「あがっ………!」
ロビンが能力で生やした腕によって次々と絞め落とされ、
「はぁっ!」
ドンッ!!!
「!」
「!?」
「?!」
ボチャン!
バシャアッ!!
ジャスミンの
足場が狭くロビンや
まぁ、本人にとってはだいぶスピードを抑えてはいるものの、周りから見れば目で追うのがやっとだったのだが。
「急げっ!!!ニコ・ロビンを捕まえて護送船に乗せるだけだ!グズグズするな、軍艦が来るぞ!!!」
口だけしか出さない
“バスターコール”が本格化する前に方を付けろ、と言わんばかりにせっつくが、結果としては間に合わなかったようだ。
「ちょ、長官…。もう…、手遅れのようで…。」
「あ!?」
1人の海兵の言葉に、
「あ…………!!!」
そして、忌まわしい記憶を持つロビンもまた、
「うわああああ!!!」
「霧の向こうに――――――――――!!」
「お!!お前ら、逃げるな待て!!!」
「影が見える!!」
霧の向こうから姿を現した軍艦を皮切りに、海兵たちがパニックを起こす。中には、その場から逃亡を図ろうとする者さえいた。
「……………!!!」
「バスターコールが始まるぞ―――――っ!!!!」
「軍艦の艦隊だ!!!」
目の前に迫る軍艦は10隻はある。
「思ってたより早かったな…。」
『“バスターコール”発動!!!標的、海賊“麦わらのルフィ”とその一味、約60名!!!―――
電伝虫で流しているらしい命令の間にも砲撃が止むことは無い。
『全艦
「おい、見ろお前ら!!逃げるんじゃねェ!!ホラ、この橋は軍艦も素通りだ!ワハハ、おれ様がいるからさ!!そうさ、
『罪人・ニコ・ロビンのいる“橋”は一時対象外とする!!』
「おい、見ろお前ら!ここは安全だ!!おれが“CP9”長官だからだ!!」
軍艦からの命令が響く中で、
「親子揃ってバスターコールを発動させたわけ?つくづく
「ニコさん?どうしました?」
自身を抱き締め、膝を付き震えている。
「…震えが止まらない…!!」
始まった“バスターコール”に、
何と声をかければ良いのか、ジャスミンが思わず
ボコォン!!!
「腕!?」
巨大な“腕”が“ためらいの橋”の支柱を内部から破壊する。
そして、ジャスミンの目はその腕に吹っ飛ばされ、軍艦の1つに落ちた人影を確かに
「今のは、CP9の
「“ゴムゴムのォ、ロケットォ――――っ”!!!」
ボコォン!!
「ルフィくん?!」
今度は風船のように膨らんだルフィが飛び出してくる。
そしてそのまま舞台を軍艦の上に移し、ルッチとルフィの激しい攻防が繰り広げられる。
ズドォン!!!
ボキボキキ!!!
ズバァン!!!
「私も人のこと言えないけど、なんて人間離れした戦い……。」
ドラゴンボール世界とはまた別の意味合いで、この世界もチートの集まりである。
瞬く間にボロボロになっていく軍艦に、やや呆れながらジャスミンが呟いた瞬間だった。
『砲撃』
ドドドォ…ン!!!
「な!!?」
ルフィたちが戦っていた軍艦が、他の軍艦の砲撃を受け沈められたのだ。
ルフィは砲撃の瞬間に再び支柱に向かって飛ばされ、ルッチもまた上手く逃れたようだが、ほんの一瞬で1000人近い“気”が消えたのが分かる。
中には海に投げ出され、生き残った者もいるようだが、それでも30人にも満たない。
「ワハハハハハハ!!おい!!見たか!?たった今軍艦で暴れてた麦わらが!!
「味方ごと……!?正気の
「これが!!
シャキィ…ン!!!
「
「アレは強ェぞ!!」
「喰らえ!!!“エレファント・チョ~…”!!!」
ドンッ!!!!!!!
ゴォオオオオォオ!!!
ジャスミンを中心に、激しい風が巻き起こった。
「パォ!!?」
剣から飛び出したように見えた象が、その動きを止め、ジャスミンを
ゾクッ………!!!
その場に居合わせた者たちの背中に、例外無く冷たいものが走った。
バチッ!バチチッ!!
シュン…シュン……シュン…………!!!
ジャスミンの体を青白い炎のようなものが包み、ところどころで激しくスパークしている。
「な、何だ、一体!!!??」
彼がもう少し武に長けていたか鋭い感性を持っていたなら、それが生存本能が鳴らす
――――――
怒りによって膨れ上がり、解放されたジャスミンの“気”が
“司法の塔”と時とは異なり、ジャスミン自ら解放した為に大地を揺らすことは無かったが、その分はっきりとした姿で
「あの時と同じ?!いや、もっとスゲェ………!!!」
「あの時……?」
「…「これが正義」だって………?味方すら無差別に殺す、この攻撃が?」
激しい怒りを覚えながらも、ジャスミンは冷静だった。“司法の塔”の時とは異なり、ただ感情に囚われた訳では無い。
人の命を簡単に奪う攻撃への怒り、それを命令した海軍への怒り、元凶である世界政府への怒り、そして防ぐことの出来なかった自分自身への怒りと殺された海兵たちへの
一刻も早くこの攻撃を終わらせる。
これ以上犠牲者を出す前に。
その為には―――――、
「こんなの、許せる訳が無い…。さっさと終わらせてもらう!!!」
ドゴォッ!!!
「っ……!!!!」
「パオォ!!?」
バシャアッ……ン!!
宣言と同時にジャスミンに蹴り飛ばされた
「な、何!?」
「長官殿ォ!!?」
ドガガガガガガッ!!!
「!」
「がっ…!」
「?!」
海兵たちが事態を
“ためらいの橋”にいた海兵を全て片付け、そのまま“護送船”へと飛び移る。
それまで“原作”から大きく外れた道を
誰も傷付けないで事態を
しかし、少なくとも被害を少なくすることは出来た筈だった。
「はあぁぁぁぁっ!!!」
ドドドドドドドドッ!
「ぐっ!」
「がっ!」
「がはっ!」
バシャン!
ボチャン!
バシャッ!
「
橋へと振り返り、ジャスミンが叫ぶ。
その圧倒的な実力に、半ば
「ロビン!!!」
「ええ…。もう、大丈夫。オハラとは…、あの時とは違うもの……!!私はもう1人じゃない、怖がることなんて何もないわ…。ルフィたちの為にも、私にも出来ることをしなくちゃ……!!!!」
その瞳には、既に迷いや恐れは
ジャスミン、激おこの巻でした。
きっとサイヤ人の血を引いていたら、間違いなく超サイヤ人に覚醒していた程の怒りです。
上手くいけば次話でエニエス・ロビー編が完結です。
………後1話で終わればですが…。