摩訶不思議アドベンチャーな世界に転生したかと思ったら一繋ぎの世界にトリップした件について 作:ミカヅキ
今回も、紫パンダさんのファンの方はご注意ください。
「
予想外の
「ロビン!!!必ず助ける!!!」
「来んな――――っ!!!」
それぞれの
特に、ルッチ、カク、カリファ、直接ジャスミンと相対した者たちの彼女に対する視線は鋭い。
ルッチの視線には殺気も多分に含まれていたが、ジャスミンにとってそれは脅威となりえない。
一部から突き刺さる視線を全く気に留めること無く、さて、あの
ズドォォォン!!!
ギギ……!!
爆発音と共に
「!!!
「スパンダム長官っ!!!“司法の塔”から避難を!!」
サンジの叫びに被せるように、“裁判所”の下の方から誰かが叫ぶ。
「邪魔しやがって…!!!何だチキショ―――!!誰だァ―――――――――っ!!!」
「上に立つヤツが無能だと、部下が有能にならざるを得ないもんね…。そう簡単にはいかないか。」
ルフィの怒りを
「誰が無能だクラァッ!!!って、それどころじゃなかった……!!良し!!!良くやった!!!あいつらがやって来る前に“正義の門”へ……!!!来い!!!ニコ・ロビン!!!」
「あっ…!」
いっそ情けない程
ロビンの腕を
「ロビン!!!」
「…真っ先にこの場から逃げようとするあたり、ホントびっくりするくらい
重要人物の
ただ、自分が助かりたいだけだ、あの男……。
「だから誰が
スッ…。
いい加減我慢も限界に達したジャスミンが気功波をぶっ放すべく、右手を構えた瞬間だった。
「!!?ぬおっ!!!カティ・フラム!!!」
フランキーが
「ん?」
「それは…、お前まさか……!!!古代兵器プルトンの設計図!!?」
「……本物だ。信じるか?ルッチ…、カク…、お前ら分かるよな。」
フランキーは本物だと証明するように、ガレーラカンパニー本社で職長を務めていた2人にパラパラと軽く中身をめくって見せた。
「!…。」
「まさかとは思うたが……。貴様、それを自分の体に隠し持っておったのか。」
「ほ…、本物か!?本物なのか!?
ルッチとカクの反応に本物と確信したらしい
(この場でそれを取り出して何を……?取引でもするつもりなの…?)
「ニコ・ロビン。」
ジャスミンがフランキーの意志を
「お前が
「早く
「トムさんやアイスバーグが
フランキーが、代々受け継がれた設計図と、それを巡る船大工たちの想いを語る。
「ニコ・ロビンを利用出来れば確かに兵器を呼び起こせる!!危険な女だ!だが、こいつにはその身を守ってくれる仲間がいる!!!だからおれァ、“
「!?」
「“
CP9たちがその言葉に反応し、ジャスミンもまた疑問として呟く。
「おれが今、この状況で“設計者”たちの想いを
「ぐだぐだ言ってねェで早く渡せ!!!それはおれのもんだ!!」
ボォオッ!!!
「!!?」
「あァ!!!」
フランキーが、手にした設計図を自ら吐き出した炎で燃やしたのである。
「うわああああ――――――――――っ!!!てめェ!!!何をする―――――っ!!!
「私たちの5年間の任務を……。」
「“抵抗勢力”を造る為に残された設計図が、お前ら政府に狙われた………!!本来、こんなもんは人知れずある物で、明るみに出た時点で消さなきゃならねェんだ!!!――――だが、これで“兵器”に対抗する力は失くなった!!ニコ・ロビンがこのままお前らの手に落ちれば“
「フザケたマネを…!!てめェも、今ここで死にてェらしいな!!!」
フランキーの叫びに、
「アニキ―――――!!!フランキーのアニキ―――!!」
ザンバイたちが裁判所の下の階で叫んでいる。
「おい、司法の塔にアニキが!!」
「良かった、無事か!!」
「アニキ助けに来たわいな――――!!」
「ケガは無いですか――――――!?」
「て……、てめェら……。」
次々にフランキーに向かって叫ぶ自身の部下たちの声に、まさか来ているとは思わなかったのだろう。フランキーの顔は
「てめェらコノヤロ―――――、誰が助けに来いなんて…来いなんて…、
そして次の瞬間、状況を理解したフランキーの顔が涙と鼻水で思い切り崩れる。
(凄い顔………。)
「ア――――――ニキ―――――――――――ッ!!!」
「バカヤロ―――――、コノヤロ――――――。泣いてねェぞ――――――――――!」
「うるせェ、お前らァ――――っ!!!」
感動的な再会のやり取りを、ルフィがバッサリと切って捨てた。
「いやいやいや…。」
「「いや、鬼かっ!!!」」
あまりのバッサリ
が、
「ロビンが待ってんだ、早く橋をかけろ!!!」
「あァ、そうだな。さっさとしろてめェら!!!」
「そうよね!!あんたら急ぎなさいよ。ブッ飛ばすわよ!!」
「そんな取りとめの無いナミさんも好きだ―――!!!」
「いやいやいやいや…………。」
続けたルフィの言葉にすかさず手のひらを返した面々に、再度ジャスミンが突っ込む。
ザンバイだけは「ですよね…。」と呟いていたが。
「麦わらァ!!!」
不意にフランキーがルフィに向かって叫ぶ。
「子分たちが世話んなった様だな…。今度は
「勝手にしろォ!!!おれはまだウソップのこと根に持ってんだからな!!!」
「……いや、横にいるだろ…。」
「ご
ルフィとフランキーの会話に、思わずジャスミンも頷く。
まぁ、そげキング=ウソップだと
しかし、声を変えている訳でも無し、ましてや彼の最大の特徴である“鼻”はそのままなのに、何故気付かないのだろうか……。
つらつらとジャスミンがそんなことを考えていた時のことだ。
「うわァ―――――っアニキ―――!!!」
「アニキが
「うおお!!」
「あ~あ。しょうがないな、と…。」
フランキーを回収すべく、ジャスミンも柵の上から飛び降りた。
ヒュウウゥゥゥ……!
ガシィ!!!!
「!!
両手でフランキーの腕を
「うおぉおお!!?何でお前飛べんだ??!」
「暴れないでください、重い……。」
何せ2mを優に超える巨漢である。100kg以上あるのは間違い無い。しかも、落下する勢いも加わったから
ジャスミン自身も降下しながらだった為、多少緩和されたものの、そうでなかったら肩が外れてもおかしくない程の衝撃だった。
フランキーを落とさないように腕をしっかり
ポッポ――――――――――!!!
「?
何故かすぐ近くから海列車の
「行くぞ!!!ジャスミンも来い!!!」
「へ?」
腕を伸ばし、仲間たちを
「まだ走れるよ“ロケットマン”は!!伝説の造船会社・トムズワーカーズをナメンじゃらいよォ―――――っ!!!」
その直後、ココロの叫びと共に、何故か裁判所の中から半分だけかかった
「は!??」
「……!!“ロケットマン”…!?」
ポッポ―――――――――――ッ!!!
「!?ヤバッ…!!!」
助走の勢いそのままに司法の塔に突っ込む“ロケットマン”を
「「「「「「うわああああぁぁぁぁ――――――――――――…………………!!!」」」」」」
「き…、来やがった――――――――――!!!!」
麦わらの一味の悲鳴が遠ざかっていき、合わせて
ズドォ…ン!!!
「「えええぇええええ……。」」
司法の塔に突っ込んだ“ロケットマン”に、思わずジャスミンとフランキーの声が被る。
「おいおいおい、大丈夫かあいつら?!。それに、見間違いじゃなきゃココロのババアもいなかったか、今!?」
「た、確かに…。ルフィくんたちは大丈夫そうだけど、ココロさんは一般人……!」
想定外の事態に一瞬ボケっとしてしまったが、フランキーの言葉にジャスミンもハッとそれに思い当たる。
━司法の塔内━
“ロケットマン”は横倒しになり、辺りには
「…おい!!大丈夫か!!?ココロのババア!!チビ共っ!!何でこんなトコにいんだよ!!!」
「ココロさん!チムニー!ゴンベ!大丈夫ですか!?」
“ロケットマン”の側に倒れているココロたちの所にすぐに駆け寄る。
「“ロケットマン”なんて危なっかしいモン引っ張り出してきて!!なァ、おいババア!!しっかりしろ!!!おい、頼むから…!!死ぬなよ!!死ぬなァ――――――!!!」
「ココロさん…!」
全く反応を見せないココロらに、もしや見当たらないだけでケガでもしたのかとそっと抱き起そうとした時だった。
「「鼻血出た!!」」
「ニャ―――――!!」
不意にココロたちがむくっと起き上がり、ケロっとした姿を見せる。
「鼻血で済むのはおかしいだろうがよ!!!」
「じょ、
フランキーが力の限りツッコミを入れ、ジャスミンも他にコメントの仕様が無くその様子を
フランキーのツッコミがやけに激しいが、その分心配していた現れだろう。
「さて、ココロさんたちは無事だったし、ルフィくんたちは……。」
ボコオォン!!
「よっっしゃ―――、着いた――――――っ!!!」
「麦わら。」
「ルフィくん。」
「
同じく、実は
「ゴ…、ゴムのお前と一緒にすんじゃねェ…。…
「「「「「あるかァ━━っ!!!!」」」」」
ドカァ――――ン!!!
「全員無事だ。」
他の仲間も、大したケガも無く勢い良く
「うん。特に心配はして無かった。」
ジャスミンが呟きながら頷き、
「お前らも
フランキーが冷たく突っ込んだ。
「さて…。“正義の門”に行かれる前にニコ・ロビンさんを助けないとねって…。」
ジャスミンがそれなりの速さで近付いてくる気配に気付く。
「あそこに階段がある!!早くロビンとこ行くぞ!!」
ルフィはまだ気配を感じ取るのは苦手なようで、気付いた様子は無い。
他の面々は、ルフィの後を追おうとしたところでかけられた声で気が付いた。
「待て。」
壁に張り付いた、
(ハンプティダンプティみたいだな…。)
ずんぐりと全体的に丸っこい男を見て、ジャスミンが胸中で呟く。
「チャパパパパ…!!侵入されてしまった―――――!さっきの部屋へ行っても、もうニコ・ロビンはいないぞ――――。ルッチが“正義の門”へ連れてったからな。」
「え!?」
「あ…、あと長官もな。今向かってるところだが行き方も教えないし、おれたち“CP9”がそれをさせない。お前たちを
そう言いながら見せたのは1本の鍵だった。
「鍵!?」
「何のだ。」
「ニコ・ロビンを捕えている
「カイロウセキ??」
「能力者の悪魔の力を無効にする石よ!あんたたちが海に落ちるのと同じ効力らしいわ。」
疑問の声を上げたチョッパーにナミが答えた。
「それでロビンは今も大人しくしてるのか。本当は強いのに!!悔しいだろうな!!」
「お前たちが万が一ニコ・ロビンを救い出すことがあっても、
「じゃ、
ヒュッ!
ドゴォン!!!
ルフィのパンチが迫るが、一瞬早く男が避ける。
「……あいつもあの技使えるみてェだ。」
(…ここでダイヤはハンマーで簡単に壊せるって言ったら、
男が避けた瞬間にスリ盗った鍵を、手の中で
「
「探してるのってコレ?」
「「「「「「「「え?」」」」」」」」
鍵が無いことに気付いたらしい男にジャスミンが鍵を
「お、お前いつの間に!!?」
「さっきルフィくんの攻撃を避けてた時にちょっとね…。大事な物スられても気付かないなんて、
「良くやったわ、ジャスミン!」
予想外の事態に一瞬
「そ、それは別の
鍵を盗られるという失態に、何とか再び上位に立とうとしてか、男が言葉を続ける。
「じゃあ、お前らを仕留めて鍵を奪い、ロビンの
「くだらねェ時間
「――――――でも、ロビンの方がことを急ぐわ!」
ゾロとサンジにナミが続ける。
「まず確実にロビンを奪い返して、鍵はその後で良い!!あんなの放っといて急ぎましょ!!」
「チャパパパ、お前頭良いな。――――でも、そんなことしたら、そんな鍵なんか海へ捨てちゃうぞ!!チャパパパ!おれたちはチャンスを…、ぐへェ!!!」
ベシャ!
“
「ジャスミン!!?」
「動きが見えねェ……!」
ナミとゾロが彼女を
「で?」
「チャパッ…?!」
「他のCP9はどこにいて、“正義の門”へはどうやって行くの?」
「教える訳ないだろ!!!」
「じゃあ、良いや。……ちょっと邪魔だからさ。しばらく寝ててもらえないかな?」
ジャスミンが拳を構える。
「おれたちは“CP9”だぞ!やれるもんなら・・・・!おぐぅっ!!!」
男が迎え討とうとした時には、瞬時に距離を詰めたジャスミンの拳が的確に
「バ…、バカな…。
ドサァ………!
「まずは1人目。」
いよいよ、ジャスミンの
・ジャスミンの道力について
ジャスミンのの道力や戦闘力について気にされていた方がいらっしゃいましたので、今回悩みましたが決めてみました。
道力=戦闘力ではありません。道力は武器を持った衛兵が10、と武器込みの数え方らしいので、ややこしかったので勝手に成人男性の道力が10と解釈しました。それを戦闘力に換算すると一般的な成人男性で5(ドラゴンボールで銃を持った男の戦闘力が5だったので)です。ジャスミンの戦闘力はギニュー特戦隊以上、ナメック星時の悟空以下と考えて地球人の枠を出ない線を考慮しつつ18万とし、それを倍にして道力として換算して36万です。
賛否両論あるでしょうが、二次創作ということでご了承ください。
追記:ジャスミンがフランキーをキャッチした場面で、いくら何でも戦闘力の割にジャスミンの力が弱過ぎると違和感を覚えられている方が多数いらっしゃいましたので、説明させていただきます。
仮にフランキーの体重を100kgと仮定して説明しますが、この場合立っているフランキーを持ち上げたのではなく、落ちて来るフランキーを途中でキャッチした、というのがミソです。この場合、落下した勢いとスピードがプラスされているので、そのまま100kgの負担がかかった訳では無く、単純計算で10倍くらいの負担がジャスミンの両肩に一気にかかったことになります。一説によると大人1人が1mの高さから落下した時の衝撃は1トンちょっととのことなので、推定5~6mを落下した時のフランキーをキャッチした衝撃はそれ以上です。
※本来はもっと詳しく説明したいのですが、計算式が複雑すぎて根っからの文系かつ数学に関しては赤点ぎりぎりだった作者には理解出来ませんでした・・・・・。
また、同じ10kgの荷物を持ってもリュックで背負った時と、買い物袋で持った時では重さの感じ方と負担のかかり方が違うので、そういった意味もありました。
つまり、普通に担ぎ上げるならジャスミンも鍛えているので100kgくらいなら平気です。ただ、今回のケースでは落下の衝撃と持ち方の問題であんなにヘロヘロになっていた訳です。詳しく文章に入れようとすると本題からどんどんズレていく自信があったので、省略させてもらった結果分かりづらくなってしまいました。