流星が流れる頃にー翔び立つ戦士達ー   作:イグナイテッド

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シンに迫る運命
だが、それは新たなる悲劇だった。

学園都市第一位が登場。
ここで一端、シン達の視点での話しは区切りをつけます。


悪夢その③

ドリームに後を任せて、シンは他の区画に向かっていた

 

「くそう、なんでこんなに敵が!」

ヘリオス兵やグノーシスに向かって手榴弾を投げつけて巻き込ませ、二丁のアサルトライフルを更に放つ

「ちっ、ここもか!」

一つ一つ部屋を回り、その度に潜んでいたヘリオス兵やグノーシスを射殺して行く

ビービー!!

シンの通信機が突然フロアに鳴り響いた

『大変です、リーダー!!』

「どうした、エル!」

『ストライク、レーゲンデュエル、ゲイルストライク、ガンダムスローネツヴァイ、ガンダムF904号機が奪取され、それと交戦したレッドドラゴン改が破壊され、身動きが取れないということです!』

「待っていろ、今格納庫へいくぞ!」

『いえ、もう向かっています』

突然轟音が聞こえたかと思うと、デスティニーゼロがコクピットを開けて待機していた

「さすが、仕事が早いな!」

シンは勢いよくコクピットに入り、急いでパイロットスーツを身につける

「レッドドラゴン改の位置は?!」

『ここから数キロの地点です!』

「いくぞ!」

 

「くっ、レッドフレームが動かねぇ」

ロウは、沈黙したレッドフレームを動かそうとしたが、なんとも言わなかった

「ちっくしょう、こうなるのがわかっていたら予備パーツを大量に持ってきたのにな!」

《ロウ、通信が来ているぞ》

「なに?」

『ロウ、今そちらへいく!予備パーツを大量に持ってきたぞ!!』

「すまねぇな、シン!!」

デスティニーゼロはレッドフレームの近くにまで接近し、予備パーツを積んだコンテナや作業用モジュールをワイヤーを用いてレッドフレームに連結した

ロウは8を通じてモジュールを動かして予備パーツを組み合わせてレッドフレームを修復する

 

『?!』

「どうしたエル!」

『ザクウォーリア、グフイグナイテッド、ダガーL、ウィンダム、ムラサメ、M1アストレイ、そしてアカツキ、インパルスが大多数接近、また、多数のオーブ、連合、ザフトの戦艦が接近しています!』

「何だって?!」

『しかもそれぞれの所属となっています!』

「転移してきたというのか?!

インパルス・・・・まさか、ルナが乗っているのか?!」

「シン!!」

レッドフレームを修復したロウ、通信を聞いて駆けつけたカナード、劾、イライジャ、ロンド・ミナ・サハクが駆けつける

「あれはハイペリオンか?!」

カナードは、かつての愛機の量産型を見て驚く

「カナード!!」

「わかっている、もうかつての俺ではない!!」

「では、一つ一つ片付けていくか!!」

「オーブの者は私が何とかしてみよう」

 

「エル!インパルスのパイロットについての情報は何か分かったか?!」

『パイロットは、ルナマリア・ホークと確認されました!』

「アカツキはどうなっている?!」

『ムウ・ラ・フラガだと確認されました!』

「エル!通信を切ってくれ!敢えてそうやって戦いたい!」

『了解しました!』

 

「この世界に飛ばされてから僅か数日・・・・私達は何をすべきなのか・・・・」

ルナマリアは考える

 

あの戦いから数ヶ月が経ち、ザフト、連合、オーブはそれぞれの平和を実現すべくあらゆる事を行っていた

その一つとして統一軍の創設が行われ、地球圏統一連合軍が発足した

この軍が設立された背景には、火星移住者及び木星移住者との複雑な関係だった

第二次地球・プラント大戦の折、火星政府からの使者が送られ、連合及びオーブ、そしてプラント最高評議会に対して友好的な関係をとろうとしていた

だがこれにファントムペインが反発して、使者であるアグニスらを討伐しようとされる

更にデスティニープランを打ち出したデュランダルとも対立し、弾圧が加速してしまった

その結果、火星政府の態度は硬化

地球側との激しい対立がが起こってしまった

更に事態を悪化させたのが、木星政府との対立だった

木星移住者の多くは地球での生活に困窮したもの達であり、環境が厳しい木星圏での生活の為にとてつもない苦労を重ねてきたもの達であった

その苦労を踏みにじるような態度をとる地球人に対する憎悪は激しく、指導者であるクラックスは地球侵攻の為に木星軍を創設してさまざまな地球侵攻プランをたてていた

このような対立から統一軍の創設は急務となっていた

多くの旧連合、旧ザフト、オーブの軍人が編入され、混合部隊が形成されていった

だが、たった数ヶ月前までは敵同士

しかもコーディネーターとナチュラルという避けられない対立によって、部隊内での争いは激しさを増すばかりだった

このような対立にたいして上層部は危機感を持ち、

コーディネーターの中での劣悪な対応や、ナチュラルの中での劣悪な対応をそれぞれの部隊で教え、どちらの陣営にも同じような事が起こっていたことを伝えた

そして更に数ヶ月が経ち、遂に火星軍との戦闘に入った

火星軍は、デルタアストレイの量産型や105ダガーの火星局地型、ザクウォーリア火星局地型、対モビルスーツ用戦闘機、火星局地型モビルアーマーを用いており、火星だと思えないほどの物量で地球圏統一連合軍と互角の戦いを繰り広げていた

だが、そこに木星軍の大軍が押し寄せた

木星軍は、独自にモビルスーツやモビルアーマーその他の兵器を開発しており、火星や地球に負けないほどの物量を誇っていた

主な量産型としてバタラロード、ペズ・バタラロード、

カングリジョジョーリオ、エレファンテエレゾ、ノーティラスディノー、ヴァゴンドー、エレバドローを持ち、

火星、地球両軍を大きく苦しめていたが、突然起こった次元震によって全ての軍がこの世界に飛ばされた

 

「でやぁぁぁぁぁぁ!!!」

シンはアロンダイト改を使って多くのザクウォーリアを撃墜、インパルスに接近していった

「デスティニー?!」

「ひけ、ルナ!!」

アロンダイト改をインパルスの脚部に叩きつけて破断させ、ブラスターガンでビームライフルを持つ腕部を破壊した

「きゃあぁぁぁ!!」

 

「聞け、オーブの民よ!私はロンド・ミナ・サハクだ!今すぐ剣をしまい、ここから立ち去れ!!」

ロンド・ミナ・サハクはゴールドフレームに乗り、通信を通じてオーブ軍に呼びかける

「ロンド・ミナ・サハクだと?!」

「五大氏族の・・・」

「行方不明になっていたんじゃないのか?!」

「聞け、オーブの民よ!我々はお前達を排除したいとは思わん!だからここから立ち去れ!!」

マガノイクタチを展開しつつ、通信で伝わって行く

オーブ戦艦は戦闘をすることなく撤退していった

 

「サーペントテール!!」

連合軍兵は大戦時にその名を轟かせたその名に恐怖を抱く

「悪いが、落とさせてもらおう!」

劾はタクティカルアームズⅡをガトリングモードからバスターソードモードにして、逃げ遅れたモビルアーマーを一つ一つ落として行く

「久しぶりだな、ハイペリオン!!」

ドレッドノートΗに乗るカナードは、ビームマシンガンを駆使してハイペリオン量産型を一つ一つ破壊して行く

「お前は存在してはいけないんだ!!」

イライジャも、ヴァンセイバーのアムフォルタスプラズマ収束ビーム砲を用いて脱出機構を除くモビルアーマーの装備を破壊して行く

「やるな、連合軍も!」

ロウはようやくレッドドラゴン改を修復し、勢いが増していた

「おっしや、いくぜぇぇ!!!!!!!」

タクティカルアームズⅡLをソードモードにし、次々とモビルアーマーの戦闘機能を奪い、カレトヴルッフでモビルスーツを次々と破壊して行く

 

「よし、これで相手は撤退していったな・・・」

『まだです!』

「なに?!」

『1機が高速でこちらに接近しています!!!!!!』

「あとどれくらいで着くんだ!」

『あと2分です!!』

 

『わかってるね、M?』

「わかっていますマスター」

『敵はアルティメットウォーズとヘリオスだということだと一応確認しておこうか?』

「いえ、結構です」

『全く冗談が通じないねぇ、君は

目覚めてまだ1ヶ月しか経ってないでしょうに

ま、飲み込みが早いからこの作戦ができるんだけども』

「あの、私は怒ると怖いですよ?あと、ちゃんと私の願いをかなえてくれるんですよね?」

『ああ、それは約束するよ

このフェニックスエンジェルガンダムを使ってミッションをこなしてくれればいいからね』

 

「なんなんだよあれは!!」

デスティニーゼロの目の前に現れたのは、天使のような姿を持ち、フェニックスのような羽を持つガンダムだった

『識別不能、アウンノウンです!』

「どんなやつが来ても関係ない!」

シンは、ウィングスラスターとミラージュコロイドウィングを最大出力で動かし、高速で移動を開始した

フェニックスエンジェルガンダムから高出力ビームが放たれ、デスティニーゼロに迫った

陽電子リフレクターを展開し、それを防ぐ

ツインバスターライフルを分離させ、交互にフェニックスエンジェルに向けて放つ

それを難なくよけ、腰からビームレイピアを引き抜き、ウィングドラグーンを射出して襲いかかる

シンはアロンダイト改とハイパービームソードを取りだし、ビームレイピアと切り結ぶ

そしてすかさずクスフィアレアスⅣレール砲を展開し、ゼロ距離で放った

「きゃあぁぁぁぁぁぁ!!」

 

近くの小惑星に衝突して機能を停止したフェニックスエンジェルガンダムを拘束し、コクピットを出る

『リーダー、何をしてるんですか?!』

「パイロットから直接事情を聴取する」

そう言ってコクピットハッチのボタンをおしてハンドガンを構える

「うっ、うううううう」

どうやらパイロットは女性らしい

だが、シンはこれに違和感を感じていた

(おかしい、女子にしては声が幼すぎるぞ・・・)

そしてヘルメットごしから顔を見た瞬間、シンは驚愕した

「そんな・・・そんな事が・・・・」

あり得ないのである、だがそれは紛れもない事実だった

何故なら・・・・

「マ・・・・ユ・・・・・」

そう、オーブで死んだはずの妹、マユ・アスカがそこにいたのだった

「お兄・・・ちゃん・・・・?」

マユの方も困惑を隠しきれなかった

「どうしてマユがここに・・・・・」

『リーダー!!!!!!!』

エルの声によって我に帰ったシンは、近くにまでモビルスーツが接近していたことに気づく

 

「ちっ、想定外のことが起こったか!!」

追ってきたガンダムアクエリアスMK-2が、マユを回収すべく、シンをマユから引き離す

 

「マユゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!」

「お兄ちゃャャャャャャャャャャャャん!!!!!!!」

『リーダー、早く撤退してください!!!!!!!』

「待ってくれ、マユが!!!!!!!」

『駄目です!今近づくと妹さんもやられてしまいます!!!!!!!』

「あっああああアァァァァァァァ、ちくしょうゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!」

ガンダムアクエリアス改に向けてバラエーナプラズマ収束ビーム砲とクスフィアレアスⅣレール砲を放つが、既にフェニックスエンジェルガンダムを回収し、離脱していた

「マユを、マユを返せェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!!!」

シンの悲痛な叫びが戦場にこだました。

 

「でやぁぁぁぁぁぁ!!!」

ドリーム達はノイズ、コワイナー、ホシイナー、ジコチュー、ネガトーンを同時に相手にしていた

「やるなぁ、プリキュア!!」

「私達だって伊達に戦ってきた訳じゃない!!!!!」

「認めてやろう、その言葉はなぁ!」

「油断してていいのかな?」

「なに?」

ギリンマの背後からチェリーが、チェリーブレードを構えて突っ込む

「当たれェェェェェ!!」

その一撃は直撃せず、ギリンマの肩を軽く擦っただけだった

「そんな・・・」

「残念だったなぁ!」

ギリンマの一撃がチェリーを襲う

防御をするものの、押さえきれずに一撃をまともに喰らってしまう

「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

深い一撃を喰らったチェリーにはかなり深い傷が刻まれ、多量の血しぶきが舞った

「チェリー!!!!!!!」

マリーが倒れるチェリーを抱き上げる

「安心しろ、死ぬようにはしていない」

「なんで、」

「ン?」

「なんでこんなことばかりするの!?」

「怒ってるのか?」

「当然よ、チェリーは....チェリーは私の大切な仲間なんだからぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

マリーは瞬間的にギリンマに接近し、ゼロ距離でマリースラッシュを喰らわせる

「ちぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!」

ギリンマは切り刻まれた部分を修復し、マリーに激しい怒りを向ける

「やれ、傀儡兵!!」

突然現れた大小さまざまな魔物が、マリーに向けて攻撃を始める

それを避け続けるマリーだったが、四方八方からの攻撃を避けて耐えるのはいくらなんでも限界があった

次第に傀儡兵のレーザーライフルや大剣にあたり、体のあちこちから血が吹き出した

「いやぁぁぁぁぁぁぁ!!」

「マリー!! 」

ルージュが急いで向かい、傀儡兵を倒していきながらマリーを抱きしめる

「いい眺めだなぁ、プリキュア!!」

「大丈夫?!」

マリーからの反応はない

(まずい・・・・)

 

「おっ、そろそろ俺達に増援が来たようだな!」

「科学者のくせに科学を否定するとは、なんたる科学者だよ

おい、お前達聖書って言うのはいつから飛び出すものか・・・」

白衣を身に纏ったキザな男が、大人数の兵士を連れて現れた

「増援はお前だったのか、木原数多」

「おいおい、せっかく助けに来たっていうのにそんな事を言うとはよぉ!」

「なんなの、あなたは!」

「自己紹介がまだだったな、俺は木原数多

元学園都市所属のスペシャリスト集団の一員だよ

それじゃあ、お手並み拝見と行こうか!!」

「馬鹿にしないで!!」

アクアが木原数多に向かって

「プリキュア・サファイア・アロー!!」

大量の水の矢が木原数多に襲いかかる

「おいおいおいおい、そんな事をしてもいいのかよぉ!」

そう言って、何かを差し出す

「こいつがどうなってもいいのかよぉ?」

「?!」

木原数多が出したのは、学園都市で最も大事な存在である妹達(シスターズ)の統帥個体である、

打ち止め(ラストオーダー)であった

そして、アクアが放ったアローは全て避けられる

「そんな・・・!!」

「よおし、次はこちらの番だ!!」

数多はゆっくりと近づきながら指示を出す

「ハンドグレネードを使え!」

ハウンド・ドッグの兵士がアクアに向けてハンドグレネードを放つ

「そんなもの!」

爆風を打ち消し、なかった様に接近する

「かっこいい!!惚れちまうぜ、キュアアクア!!」

そう言いながら、近づくアクアに対して挑発をしながら接近する数多

「さっきからふざけたようにして、ふざけないで!」

アクアは数多に急接近し、拳を握る

「馬鹿が」

一瞬でアクアの懐に入り、渾身の一撃をアクアに喰らわせる

「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

アクアは吹き飛ばされ、壁に鈍い音をしながら激突

「わりぃな、ついつい力を入れすぎちまったわ」

笑いながらアクアに近づく

「ぐは・・・」

アクアは口から大量の血を吐き、体の至るところから血が吹き出していた

しかも、身体中の至るところの骨が折れていた

何より最悪なのは、骨の一部が肺に刺さっていたことだった

「おうおう、さっきから聞いていると馬鹿にするなだぁ?

調子になってンじゃねぇぞ、この野郎!!

てめぇらプリキュアなんかなぁ、俺達に叶うわけがねぇんだよ!!!」

「やめて!!」

アクアを庇うように、メロディが木原数多に拳を握って立ち向かう

「おもしれぇ、そうこなくっちゃなぁ!!!!!!!」

メロディの拳は木原数多の顔面に炸裂する

「いってぇな、調子のんじゃねえぞこのクソガキが!」

木原数多の拳が、その重い一撃がメロディの腹部に突き刺さる

「ぐはぁ・・・」

大量の血を吐き、メロディは打ち捨てられる

「アクア、メロディ!!」

 

「私の出番はなしかい?」

ローブ姿の錬金術師を連れて加勢する

アウレオルス=イザードは、木原数多とギリンマに向かって言う

「たくよぉ、来るのがおせぇンだよなぁ」

木原はあきれたように言う

「アウレオルス=イザード!」

「久しぶりだな、プリキュア」

「なにが久しぶりよ、こんなことをして許されると思ってるの?!」

ドリームは問いつめる

「めんどくさいな、お前達は」

そう言ってなにもない筈の空間から剣を召喚させ、命ずる

「我が剣よ、こ奴の服に斬り込みを刻め」

剣がドリームに向けられる

「こんなの!

プリキュア・クリスタル・シュート!!!!!!!」

ドリームから放たれた大量のクリスタルが、襲いかかろうとしていた剣を次々と落とし、ローブ姿の錬金術師も倒してゆく

「これで全部落とした!」

「てめぇはちゃんと周りが見えねぇのか?」

「え?」

ドリームが後ろを見た瞬間、2本の剣が接近し、ドリームの左肩と左手に突き刺さる

「くっ!」

「これで5人片付いたなぁ、あと10人・・・・

よぉし、お前らやっちまえ!」

ハウンド・ドッグの兵士は、両手にアサルトライフルを

持つ

もちろん、連射機能は常にONにしてある

「させませんわ!」

「私達が守ります!」

ロゼッタとレモネードが前に飛び出す

「かっちかちのロゼッタウォール、ハイパワー!!」

「プリキュア・プリズム・チェーン!!」

キュアロゼッタのロゼッタウォールが、かつて無いほどの障壁を生み出し、全ての弾丸を防ぎった

レモネードの放ったチェーンが、全てのハウンド・ドッグ兵を拘束する

「おもしれぇなぁ、じゃあこれではどうだ!」

遠くから突然音速で放たれ、ロゼッタウォールを跡形もなく砕き、ロゼッタに炸裂して貫通する

「がはぁ、・・・・そんな、何故・・・悔しいですわ・・・」

「おらおら、次はレモネードの番だ!!」

レモネードは弾丸が来るのを予測し、避けようとした

「そんな、弾丸が曲がるなんて!」

突然曲がった弾丸に対応仕切れず、直撃する

「え・・・・・・」

レモネードが当たった場所を探すが、そこに違和感があった

何故なら、有るべきはずの内蔵その物がごっそり無くなっていたのだから

 

「なっ、何を使ったの?!」

ダイヤモンドは木原数多に問う

「なぁに、簡単さ

ロゼッタにつかってやったのは、対戦車用長射程インパルス狙撃ライフル"ドラグノフ"

レモネードにつかってやったのは、対精霊用広領域長射程インパルス狙撃キャノンライフル"ドラケン"

だぜ

こいつらは今言った通り、単なるスナイパーライフルじゃねぇ

精霊や特殊兵器を標的にした装備だ

しかも学園都市の最先端技術を組み込んだ優れもの

つまり、普段戦場でしか使われない物さ」

「そんな事をしても許されると思ってるの?!」

「おいおい、何を言ってるんだお前ら?

ふぅ、やっぱりあのとき殺しておけばよかったな」

「な?!!」

ダイヤモンドの懐に入り、拳をみぞおちに炸裂させる

「そして、お前らに止めをさすのがこいつだ!」

突然奥から装甲車が現れる

「こいつはファイブオーバー

学園都市第三位、御坂美琴のデータをコピーして作った物だ

そしてその能力は電気操作、通称レールガン

こいつはそれをガトリング砲に仕立てた物だ」

「そんな・・・」

「やれ、ファイブオーバー!!」

ファイブオーバーから大量の弾丸が降り注ぐ

(もうだめだ・・・・・・)

全員が絶望していた

 

だが、

(え?なにもない・・・・・)

「やっぱり来たか、待っていたぜ!!」

目の前にいたのは白い翼をはやした少年だった

「木ィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ原クゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

「かっこいい!!惚れちまうぜ、一方通行(アクセラレータ)!!!!!!!」

「演出ご苦労、木ィィィィィィィィィィィ原クゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!!!!!!!

サテと、スクラップの時間だゼ!!!!!!!」

「こいよ、まだ全然足りねぇぞ!」

 

「大丈夫、みんな?」

「みなさん・・・・あの人はいったい・・・」

ツインテイルズとマリア達、ステイル達が駆けつける

「彼は学園都市第一位、一方通行(アクセラレータ)だ!」

「実はさっきこちらに向かおうとしていたときに、彼と合流したの

どうやら彼は打ち止め(ラストオーダー)を取り返す為にここに乗り込んできたということよ」

「あの人の能力は?」

「ミサカネットワークに演算させて行う反射、一方通行よ」

「能力名が名前なんですか」

「ええ、ラストオーダーはあの木原数多に奪われた

だから、一方通行は奴を追いかけてきたの」

「打ち止め(ラストオーダー)ってなんなんですか?」

「学園都市第三位の御坂美琴の体細胞から作られた、たくさんのクローンである、妹達(シスターズ)の最上位個体で、妹達(シスターズ)の統帥個体でもあるわ

つまり、妹達(シスターズ)の事実上の最高指揮官って事

下位個体と違って幼い外観なのは、制御しやすいと言うことだけらしいわ」

「クローン?!」

「一方通行は妹達(シスターズ)を使ってレベル6に達するための実験をしていて、多くの妹達が死んでいった

だけどそれも上条当麻と御坂美琴が阻止したため、計画は永久凍結されたわ

その後に、一方通行と打ち止めが出会ったのよ

その時の事件で一方通行は演算能力を失って、ミサカネットワークを使わなくてはいけなくなってしまった

何度も打ち止めを奪おうとしていた奴を倒していったわ」

「いかないと・・」

「ダメよ、今行ったら命がないわ!」

「そうだ、だから今は安全を確保するんだ!」

 

「ふざけンじゃネェぞこの野郎!!」

「おいおい、俺にそれを言える立場かぁ?」

木原数多と一方通行は、果てしない殴り合いをしていた

「三下ァ、どうしててめェは生きていやがルンだ!」

「お前に吹っ飛ばされたところに奴がいてな、救われたって訳だ

そんな事よりいいのかよぉ、打ち止めは俺達が確保してるんだぜ?

手を出した瞬間、ウィルスを打つぜ?」

「テメェ!」

「隙を見せたなぁ、一方通行!!」

木原数多の拳が、一方通行に容赦なくダメージを与える

「お?そろそろ撤退の時間が来たか?

そんじゃ、また会おうぜ一方通行

お前が生きていたらの話だけどなぁ!」

「待ちやがァれ、木ィィィィィィィィ原ァァァァァァァ!!!!!!!」

木原数多の姿が消える

「一方通行、早くそこからこちらに戻ってきてください!」

「クソガキ、必ずお前を救いだしてやる!!」

一方通行はそう誓ってその場を離れる

 

生き残った乗組員が全員脱出したのを確認し、山岡真一郎司令は指示する

「ガングニールを放棄する!

これより司令部をモジュール77に移す!」

 

モジュール77には、この戦いを生き延びたもの達で溢れていた

だが、誰も元気はない

「野比のび太、風鳴翼、水無月かれん、春日野うらら、北条響、鹿山優香、花咲ふたば、四葉ありすを緊急手術室へ!

夢原のぞみ、菱川六花の応急処置を!」

モジュール77で生きていた医療機器を用いて、治療が行われていた

シンはなにもかも疲れた様に、ただただ横になっていた

「マユ・・・・」

この戦闘は、あまりにもたくさんの事が起こりすぎた

生きていたマユ、突然現れたかつての仲間、ヘリオス、プロミネンスらによる、大量虐殺・・・・・

かつてこんなことがあっただろうか

「シンさん・・・・」

のぞみは、シンの隣に座る

左手や膝の骨を砕かれてしまった為、固めていた

頭や足も包帯が巻かれていた

「生きていたんだ・・・・・・」

「妹さんですか?」

「ああ、しかも敵としてだ・・・・」

「裏切りも起こって、みんなが倒れてしまいました・・・」

「皆、もう満身創痍だ・・・・」

「私達、どうなってしまうんでしょうか・・・」

誰も答えることはなかった・・・・

 




マユの復活は、シンの運命を更に過酷なものへと誘っていく
因みに、この話に出てきたクラックスという木星の指導者は、例の帝国の総統との関係は現時点では不明です。

一方通行の打ち止め愛は健在です。
次なる主人公は、明堂院いつき。
彼女に秘められた秘密とは。

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