流星が流れる頃にー翔び立つ戦士達ー   作:イグナイテッド

10 / 57
実は書きかけの状態で投稿してしまいました
ですので仕切りなおしです


ゼロの鼓動その一

『おっおい大丈夫か。早く避難を・・』

とある声でのぞみは目を覚ました。

その声の主を見ると、いかにも軍人であろう人物だった。

のぞみは何か返事をしようとしていたが、違和感を感じていた。

先程の言葉が自分に向けられて言われたということではないということに気づいた。

その軍人が向いている方向を見ると、一人の少年が呆然として座りこんでいた。

 

(なんなのここ、私は・・・)

のぞみはここが夢なのはその違和感からわかっていたが、動きたくても動けなかった。

 

あたりを見回すと、あたり一面が燃えて時折爆発音がさまざまな場所から発せられる。

木々は爆発の影響によって殆ど吹き飛ばされている。

そして少年の目の前には人、いやかつて人だったものが無残な姿で倒れている。

 

『父さん、母さん、マユ、そんな・・・うっうわァァァァァァ!』

 

(あの人、まさか。)

のぞみの予感は的中する。

 

少年の瞳は赤く燃え上がり、飛行する蒼い翼を持つモビルスーツを睨みつける。

 

その瞬間、のぞみの視界が光に包まれる。

のぞみが目を開いた先にあったのは。

(モビルスーツ?しかもデスティニーに似ているけど。)

青、黒、緑の色を纏う3機のモビルスーツだった。

『ガイア、アビス、カオスが奪取された。

ゲイツ、ザクウォーリアは出撃せよ。』

いくつかのモビルスーツが3機のモビルスーツーガンダムーに攻撃する。

攻撃は避けられ、カオスガンダムのビームサーベルによってゲイツとザクウォーリアのコクピットが貫かれる

(待って、そこには人が・・)

のぞみの願いは残酷にも届かず、次々とモビルスーツが破壊されていく

(これが戦争・・)

のぞみはこれを見ていくたびに我慢しようとしていたが、とうとう耐えられなくなり吐いてしまった

その時、のぞみは近くに駐留されていた戦艦からの通信を聞くことができた。

 

《"インパルス"発進スタンバイ。パイロットは"コアスプレンダー"へ向かってください》

《モジュールはソードを選択。シルエットハンガーを開放します。シルエットフライヤーの射出スタンバイを行ってください。》

《ハッチ開放、射出システムのエンゲージを確認。カタパルト推進力正常。進路クリアー"コアスプレンダー"発進どうぞ!》

 

『シン・アスカ、インパルス行きます!』

 

戦艦、"ミネルバ"のカタパルトからから"コアスプレンダー"の姿が確認されたかと思うと一気に射出され、それとともに三個のユニットも射出された。

 

(待って、今シン・アスカって)

のぞみはそんな思いとともに"コアスプレンダーを見送る。

 

"カオス"の攻撃を受ける"ザク"を援護すべく、シンは"コアスプレンダー"のミサイルで牽制しつつ、同時に射出されたユニットを引き寄せて合体シークエンスに入る。

"コアスプレンダー"の機首を回転させ、翼端とともに機体下部に折りたたまれた。

同一軸上に並んだユニットにビーコンが発せられ、シンはスロットルを絞りながら接近し、ドッキングした。

機体は加速しながら前方のユニットともドッキングし、モビルスーツへと変化した。

後方のユニットが動いて両足になり、前方のユニット先端には四本角がある頭部が現れた。

最後に射出された"シルエットフライヤー"と呼ばれる無人輸送機に付けられていたバックパックが分離してドッキングが行われた。

モビルスーツへと変化した"インパルス"はフェイズシフト装甲が展開され、赤と白に変化した。

そして着陸直前に対艦刀を引き抜いて"ガイア"とザクウォーリアの間に割り込んだ。

対艦刀エクスカリバーを柄同士で繋いでアンビテクストラスハルバードにして大きく振りかぶった。

 

『何でこんなことを・・・、また戦争がしたいのか!?あんたたちはっ!』

シンの憎しみがこもった叫びが戦場に響き渡る。

 

"ガイア"と"カオス"の攻撃を防ぎつつ、エクスカリバーとビームブーメランで反撃しながら様子を伺う。

その時。爆発がしたかと思うと地球連合軍のダガーLがコロニーに侵入して攻撃を開始した。

戦場は混乱を極めていった。

後ろから飛びかかってきた"ガイア"のビームサーベルをシールドで押し返し、シンは叫ぶ。

『そんな好き勝手、させるもんかぁぁぁ!』

レーザーとビームがぶつかり合い、両者は激しく機体をぶつけあった。

"ガイア"はシンの気迫に押されるようにバーニアを全開にして逃れるが、"インパルス"に追いつかれる。

既に空中にいた"カオス"のビームライフルの攻撃を急速旋回してよけた"インパルス"に"ガイア"が横手から踊りかかるが、また避けられる『"カオス"も"ガイア"も"アビス"も・・・なんでこんな事になるんだっ!』

ビームブーメランを放つも、"ガイア"のシールドに跳ね返され、弧を描いて"インパルス"に戻る。

反動で弾き飛ばされた"ガイア"の上空にいた"アビス"が肩のシールドを展開したのを確認したシンは、シールドの影に見を守る。

"アビス"から放たれた六本のビームが"インパルス"をかすめて地上を攻撃し、地上にいた友軍機を破壊する。

シンの赤い目が怒りで燃える。

その時、シンの左右からビームが放たれ、"アビス"のシールドで弾けた。

シンは驚きながらその方向を向くと、見慣れた機体を見て思わずホッとした。

白いザクファントムと赤いザクウォーリア−レイとルナマリアだった。

《こんのぉ!よくもなめたまねをォッ!》

 

(こんなに破壊されているのにシンさんとザフトは、いろいろな人を守るために戦うんだ・・)

"インパルス"とザクウォーリア、ザクファントムの戦いと通信を聞きながら、のぞみは思っていた。

(あれ、あの黒いモビルスーツ−"ガイア"だっけ、あそこから聞いたことのある声が聞こえる・・)

何かしらの違和感を持ちながらのぞみは戦闘を見ていた。

 

"カオス"、"ガイア"、"アビス"が脱出するために外壁へ向かう。

『逃げるなァァァァ!』

3機を追いかける為にシンはバーニアを吹かしながら追いかける。

"カオス"がドラグーンシステムを使用して攻撃する。

『なんて奴らだ!奪った機体でこうまでも・・・・!』

レイは叫ぶ。

『脱出されたらおしまいだ!その前に何とかして捕らえる!』

『わかってる、けど!』

シンは苦い口調で応える。

"インパルス"はビームブーメランを投げつけるが、"アビス"によって放たれたビームで灼きつけられる。

"ガイア"がコロニーの外壁を破壊するのをレイとシンは"カオス"と"アビス"に阻まれて阻止できない。

『"ミネルバ"!フォースシルエットを!』

シンの通達と共にフォースシルエットがミネルバから射出される。

ソードシルエットをパージすると、フォースシルエットを換装する。

赤かった機体が変化し、トリコールへと変化した。

ビームサーベルを引き抜いて"ガイア"に突っ込む。

『堕ちろォォォォォッ!』

その時、"カオス"が背後から攻撃する。"インパルス"は

避けたものの、"ガイア"の攻撃を受けていた自己修復ガラスが遂に耐え切れずに溶け落ちてしまった。

『しまった・・・・!』

3機はその穴から乱気流を利用してコロニーを脱出した。

『くっそォォォ!』

━やっとここまで追い詰めたのに!これじゃあやられっぱなしになっちゃうじゃないか!絶対に逃がすかァァァァァ!

"インパルス"もコロニーの外へと出ていった。

 

(なにこれ、私も巻き込まれる!)

のぞみは巻き込まれながら、意識を失った。

 

 

「ハッ、ここは・・」

のぞみが目を覚ますとそこは昨日の夜から過ごしている場所だった。

「ゆっ夢だったぁ。よかったぁ。」

のぞみはほっとしながら周りを見ると、シンがいないことに気付く。

急いで時計を見ると、起床時間から30分過ぎていた。

「たっ大変だぁ、寝坊寝坊!」

 

「おはよう、ねぼすけさん?」

昨日と同じ場所で朝ごはんを作っていたシンがのぞみを軽くからかう。

「すっすみません!」

「別に珍しくないよ。のぞみが寝坊することは。」

りんがそう言うとのぞみは顔を赤くした。

「あれ、なんか1人足りないような・・・」

「ごめんなさい、寝坊しましたぁ!」

そう言いながら入ってきたのは響だった。

「ちょっと響!何寝坊してるの!」

奏が盛大に叫ぶ。

「だって疲れてたし、目覚まし無かったんだよ!」

「わかったわかった、早く席につけよ。」

そんな事を言いながらシンは作っていた朝食を運ぶと食べ始める。

「シンさんの料理ってホントおいしいですよね。」

「オーブにいた頃はよく作っていたからな。」

 

食事が終わるとシンは全員に言った。

「これからのことだけど、デスティニーのデータの解析やこの施設についての調査を行いたいんだ。」

「調査ですか?」

うららが聞く。

「ああ、この施設を利用できるのかを知りたいし、デスティニーに至ってはパイロットである俺でさえもわからない事がある。

だから調べるんた。」

シンの話を聞いてかれんが提案をした。

「わかりました。でしたらこの施設の探索には、私、こまち、奏、エレン、六花、ありすが行きます。

デスティニーの解析には、りん、うらら、のぞみ、響、アコ、マナ、真琴、亜久里に行かせます。」

「わかった、それじゃあ・・・」

シンが動き出そうとした時だった。

突然天井が割れて何かが上から落ちてきたのだ。

「ちょ、なんで俺に降りかかるんだぁぁ!」

叫んでるうちに何かが連続してシンの顔に当たる。

 

「大丈夫ですか・・ってココとナッツとミルク、そしてシロップじゃない!」

「なんでハミィがここにいるのよ!」

「シャルル、ラケル、ランス、ダビィ!」

彼女達の補佐役の妖精達が落ちてきたのだった。

 

「のぞみ!大丈夫だったココ?」

「うん!嬉しいよぉ、ココ!」

「4人とも無事で良かったニャ」

「こっちもだよ!」

「マナ達が無事で嬉しいシャル!」

「本当に良かったぁ。」

彼女達と妖精達が喜んでいる所にかなり不機嫌で今にも爆発しそうな声で叫ぶ声が割り込む。

全員ハッとして向いた。

 

「何が楽しいんだ、そんなに楽しいか。

一体これはどういう事かすべてハナシヤガレェェェ!」

 

「「「「「「「「「「「「「「ごめんなさいッッッッッッッッッ!」」」」」」」」」」」」」」

 

この時、この部屋はかなり荒れそうだったと言う。




とりあえず今回はここまでにします。
回想シーンはちょくちょく入れていこうかと思います。
回想シーンは小説版とアニメ版を参考にさせていただきました。
戦闘を書くのはむづかしい。
あと、僕はクロスボーンガンダムのテーマを聞きながら書いてました。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。