東方転生録   作:のんびり+

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はい、どうものんびり+です!
始めに、今回オリジナル要素有りです。
それでは今回も、のんびりしていってね!



第51話 異変解決

「私の勝ちよ、咲夜」

 

私は、床に倒れて気絶しているメイドに勝ち誇って告げた。

かなりギリギリだったが、私にかかればどうって事無い。

私は此処に来た目的……異変の主犯を探す為に階段を上がって行く。

本当はメイドに案内させたかったのだが、気絶中では仕方が無い。

何時も通り自分の勘を頼るしか無さそうだ。

 

勘を頼りに真っ赤な廊下を歩き続け、ようやく辿り着いた。

もはや勘など必要無い程、この先の部屋からは強力な妖気が感じられる。

私はドアノブに手をかけ、勢い良くドアを開こうとした所で誰かに名を呼ばれ、ドアノブから手を離して声の方向に視線を飛ばす。

そこには、魔理沙が本を片手に持ちながら歩いて来る姿があった。

 

「魔理沙、遅かったわね」

 

「そうか?お前とそんな変わらないだろ?」

 

魔理沙は私の隣に来ると、ドアへと体を向ける。

 

「さて、この先か?」

 

「ええ、覚悟は良い?」

 

「勿論だぜ!」

 

私は再びドアに手をかけ、今度こそ勢い良くドアを開ける。

先ず目に入ったのは、幼女二人。次に黒髪の少女と茶髪の少女。

四人は赤いソファーに座っていて、ソファー前には紅茶とクッキーが置いてある丸テーブル。……お茶会?

 

「あなた達、ノックも無しに部屋に入るのは無神経で無くて?」

 

紫髪の幼女が私達を見ながら言う。

 

「そりゃ悪かったわね、お嬢ちゃん」

 

全く悪びれる事無く紫髪に返す。

 

「全く……それで?何の用よ」

 

「霧。迷惑。やめて」

 

「何で片言なのよ!」

 

紫髪はソファーから立って私達の前に佇み、咳払いをして言った。

 

「残念だけど、霧を晴らす訳にはいかないわ。そんなに迷惑なら、力ずくで止めてみれば?」

 

「ああ、上等だぜ!覚悟しろよチビッ子」

 

私の代わりに魔理沙が答える。

私もお札を取り出し、臨戦態勢に入る。

そこで、ソファーに座っている茶髪の少女が言った。

 

「待て、そこの紅白!琥珀は来ていないのか?」

 

「琥珀ならその内来るんじゃ無いの」

 

……すっかり琥珀の事を忘れていた。

あの馬鹿、一体どこで油売ってんのかしら……。

 

「さて、それじゃあ始めましょうか」

 

紫髪の言葉で、私は意識を敵に向ける。

 

「待ってお姉様!私もやる!」

 

今度は金髪幼女の声で、またまた気が抜ける。

今日は随分と締まらないわね。

 

「さて、今度こそ始めましょうか。フラン、準備は良い?」

 

「バッチリだよ!お姉様!」

 

「行くわよ、魔理沙」

 

「おう!」

 

互いの準備が整い、部屋には沈黙と緊張感が漂う。

そして、まさに弾幕を展開しようと言う時だった。

 

「悪い、遅れたな」

 

ドアが開くと音に続いて、そんな声が部屋に響いた。

こんな状況でこんな呑気な奴は一人しかいない。

私は、到着が遅かった事への苛立ちと、今日何回もムードを壊された苛立ちを両足に乗せて、そいつ目掛けてドロップキックをお見舞いするのだった。

 

 

 

 

 

部屋に入った瞬間、顔面にドロップキックをくらった。

 

「グハッ!!」

 

俺は思わずして尻餅をつく。

 

「いってぇ。いきなり何すんだ!霊夢!」

 

俺は立ち上がると、キックをしてきた霊夢に不満をぶつける。

 

「何って……憂さ晴らし?」

 

さも当然と言う様に霊夢は答える。

 

「何故!?」

 

「五月蝿い」

 

「理不尽!?」

 

これ以上言うとまたキックをもらいそうなので止めておこう。

 

「琥珀、随分と遅かったじゃ無いか!待ちわびたぞ」

 

すると、ソファーの方からそんな声がした。

そこには、戦鬼がクッキーを食べている姿が見えた。

 

「戦鬼?久しぶりだなぁ!」

 

本当に久しぶりだ。

もう数百年は会って無いだろう。

 

「会いたかったぞー、琥珀ー!」

 

戦鬼はソファーから立つと、俺の方に走って抱き付いて来る。

 

「せ、戦鬼!?」

 

戦鬼の予想外の行動に戸惑っていると、

 

「琥珀、お前そいつと知り合いか?」

 

魔理沙が戦鬼を指差しながら聞いてきた。

 

「ああ、まあな。……で、戦鬼は何故此処に?」

 

俺が尋ねると、戦鬼は抱き付くのを止めて言う。

 

「それは、琥珀に会いたかったからじゃ」

 

「……そうか」

 

何て返せば良いのか分からないので、とりあえず相槌を打っておく。

 

「久しぶりだね、琥珀」

 

またまたソファーから声がする。

見ると、今度は紅茶が入ったティーカップを持った空覇の姿。

 

「空覇までいんのかよ。久しぶりだな!」

 

空覇とは五十年ぶりくらいか……。

 

「空覇は何で此処に?」

 

一応聞いてみる。

 

「簡単よ。家で戦鬼とお茶をしていたら急に空が赤くなって、戦鬼が面白そうだと言うから一緒にこの館に来て、此処にいれば琥珀に会えるかもと言う事であなたを待ってたのよ」

 

成る程。

空覇の適切な返答のお蔭で謎は解けた。

 

「琥珀、話は済んだかしら?」

 

「ああ、アイムオーケーだ」

 

「琥珀と戦うのは久しぶりじゃなぁ!ワクワクすっぞ!」

 

「私は初めてね」

 

そう言えば、確かに空覇と戦うのは初めてだ。

 

「霊夢、魔理沙、俺は戦鬼と空覇を引き受けよう」

 

「分かったわ。こっちも行くわよ、魔理沙」

 

「ああ、何時でも良いぜ!」

 

「やっとね、行くわよフラン」

 

「うん!」

 

そして、全員考える事は同じな様で、その場にいる全員の声が重なった。

 

「霊符「夢想封印」!」

 

「恋符「マスタースパーク」!」

 

「嘘符「有象無象」!」

 

「紅符「スカーレットマイスタ」!」

 

「QED「495年の波紋」!」

 

「空符「波紋旋風」!」

 

「鬼神「全方滅却」!」

 

 

そして、眩い閃光の後、凄まじい轟音が全てを包み込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

「――いやぁ、異変解決おめでとうございます!」

 

フラッシュを炊きながら文が喝采する。

あの、激しいスペカのぶつかり合いで館は見事に崩壊。

その後の弾幕戦で、俺達異変解決チームは何とか勝利!

無事、異変解決だ。

今回の異変は“紅霧異変”と名付けられ、文々。新聞にはその全貌が載る事となった。

 

まあ、

 

「一件落着だな!」

 

「琥珀、紅魔館の修理……よろしくね!」

 

俺はレミリアに頼まれ、半壊した紅魔館を元に戻してから博麗神社に戻るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 




はい、お疲れ様でした!
紅魔郷終わりです!
サクッとし過ぎ?知らんな☆
いや、本当にすみません。私ではこれが限界です。
気になった事、不満などありましたらお願いします!
それでは次回も、のんびりしていってね!

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