東方転生録   作:のんびり+

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はい、どうものんびり+です!
投稿遅れてすみません!
それでは今回も、のんびりしていってね!


第49話 異変解決活動②

 

 

館の中に入ると、外装だけでは飽きたらず内装も見事に真っ赤だった。

それにしても随分と広い玄関ホールだ。

ここの主はさぞお金持ちなのだろう……羨ましい!

 

「で、どうする?霊夢」

 

魔理沙の声で我に返る。

そうだ、嫉妬してる場合じゃ無い。

さっさとこのかったるい異変を解決しなければ……。

 

「そうね……それじゃ手分けして異変の主犯を探しましょうか」

 

「そうだな、じゃあ私はあっちを探すぜ!」

 

そう言い残して魔理沙は右側の廊下へ進んだ。

魔理沙の姿が見えなくなり、私も主犯探しを始めようとした時だった。

 

「この紅魔館へようこそいらっしゃいました」

 

丁寧なおもてなしの言葉が空間に響いた。

正面の階段の踊り場には、いつの間にか一人の少女が佇んでいた。

青と白を基調としたメイド服に、頭にはカチューシャを装備している銀髪ボブの少女。多分、見た目通りここのメイドさんだろう。

まあ、丁度良い。

こいつに主の所まで案内してもらおう。

 

「ねえあんた。ちょっと私をあんたの主の所まで連れてってくれる?」

 

私が言うと、メイドは一体いつから持っていたのかナイフを数本構えて告げた。

 

「申し訳ありませんがそれは出来ません。貴女が来たら相手をしろと言い付かっておりますので」

 

やれやれ、私は平和主義者なのに……仕方無い。

 

「なら力尽くで連れてってもらいましょう。ルールは分かるわね?」

 

「ええ勿論」

 

メイドが宙に跳ねてナイフを投げるモーションに入る。

単純な攻撃。避けるのは容易い。

私はメイドがナイフを投げる前に(ふところ)に入ってやろうとする。

――が、私がまばたきをして目を開けた瞬間、何故かすぐ目の前にナイフがあった。

 

「は!?」

 

思考が止まってしまう。

だが、ナイフに驚いて転んだ事が功を奏して私は無傷で済んだ。

……危なかった。もし転ばなかったら今頃私の顔面にはナイフがぶっ刺さっていた事だろう。

私は立ち上がって、メイドを見据える。

 

「あらあら。大丈夫ですか?フフ」

 

メイドはクスクスと笑いながら再びナイフを構える。

……このメイド、やってくれるわね。

私もお札を構え、メイドに言ってやる。

 

「負けても恨まないでね、メイド」

 

 

 

 

 

「ん?何だ?」

 

広く長い廊下を飽き飽きしながら歩いていると、大きな扉が見えた。

他の普通の部屋の扉よりも大きなその扉は、扉の向こう側の空間の大きさを私に想像させる。

私は少しわくわくしながら、その扉を開ける。

私の目に写ったのは、この大きな部屋一杯に設けられた本棚にびっしりと敷き詰められた本だった。

 

「こりゃ凄いぜ」

 

目の前の光景に驚きと興奮を感じつつも、ゆっくりと本棚に近付き、本を一冊手に取って見る。

本には、私が知っている魔法から知らない魔法の情報が細かく記載されていた。

 

「へぇ、こりゃ知らなかった!……あ、これも!」

 

私はいつの間にか本に夢中になっていた。

すると、誰かに肩を叩かれる。

全く、今良い所だから邪魔しないで欲しいのに。

私は不機嫌な眼差しで後ろにいる奴を見た。

 

「何よ、その目は」

 

紫髪の少女は怪訝な顔をして言う。

どうやらまだ私の気持ちを察して無い様だ。

やれやれ。

私は溜め息をして紫髪に教えてやった。

 

「あのな、私は今真剣に本を読んでんだよ。人様の邪魔はするなって教わんなかったか?」

 

私が言うと、紫髪は相変わらず怪訝な顔をして言う。

 

「貴女もね、勝手に人様の部屋に浸入して勝手に本を読むなって教わんなかったの?」

 

正論を叩き込まれた。だが、これで終わる私じゃ無いぜ!

 

「じゃあ、お邪魔しまーす!本読みまーす!……これで文句無いな?」

 

「大有りよ、あんたバカ?」

 

やれやれ、話しが通じない奴だ。

仕方無い。

私は懐から小さな八卦炉(はっけろ)を取り出し、紫髪に突き付けて言う。

 

「これ以上話しても埒が明かない。こいつでサクッと決めようぜ」

 

「埒が明かないのはあんたのせいででしょうが。まあ、別に問題無いけどね」

 

すると、紫髪が持っていた魔導書が宙に浮いてペラペラと勝手にページがめくれる。私はカードの回数宣言の後に付け足して言った。

 

「普通の魔法使い、霧雨魔理沙だ」

 

「パチュリー・ノーレッジよ」

 

言い終わると同時。

私とパチュリーの色とりどりの弾幕が展開された。

 

 

 

 

 




はい、お疲れ様でした!
それでは次回も、のんびりしていってね!

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