東方転生録   作:のんびり+

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はい、どうものんびり+です。
今回も、のんびりしていってね!


第42話 主犯

空を見上げると、既に日は落ちて、青黒い空を光の粒達が照らしていた。

私は、今日一日中例の異変について捜査していたのだが、特に手掛かりを掴む事が出来ないままだった。

 

「ふぅ、また明日ですね」

 

誰に言う訳でも無く呟く。

そして、博麗神社に帰る為に飛ぼうとした時だった。

 

「――れ!――けて!誰か助けて!」

 

そんな叫び声が聞こえた。

と同時に、私の体は反射的に声の方向へと向かっていた。

 

「誰かいませんかー?」

 

私は呼び掛けながら声の主を探す。

……もうだいぶ近い筈なんだけどな。

いくら探しても人っ子一人見つからない。

すると、近くの茂みがガサガサと揺れた。

私は警戒しながら茂みを見つめる。

そして、茂みから人影が二人出て来た。

その人影は――

 

「妹紅さんに慧音さんじゃないですか!」

 

「ん?霊陽じゃないか、どうしてここに?」

 

妹紅さんが聞いてきた。

 

「私は神社に帰ろうとしたらSOS反応をキャッチしたので、二人は何故?」

 

私が聞くと、慧音さんが言った。

 

「実はな、例の失踪について調べていたら、急に黒い霧のようなものが通行人を飲み込んで去って行ったから後を追って来たんだ」

 

黒い霧?それは私が調査している異変と同じ特徴だ。

つまり。

 

「二つ共同一犯って事ですか」

 

「そう考えるのが妥当だろうな」

 

妹紅さんが腕を組んで言う。

 

「だが、単体なのか複数なのかはまだ判らないな」

 

慧音さんが顎に手を当てながら言う。

確かに、今分かっているのは、主犯は黒い霧を使う事と人を襲うという事だけだ。

私が異変の主犯について考えていると、ふとある臭いがした。

この錆びた鉄のような独特の臭いは……。

私は臭いを辿って歩いて行く。

茂みを掻い潜って、ついに臭いの元まで来た。

そこにあったのは、引き裂かれた着物、ぶちまけられた臓物、大きな血溜まり。

血はまだ固まっていない為、まだ新しいものだと言える。

考えられるのは、私が聞いた、助けを求めていた人だろう。

だが、目の前の()()は、着物が無ければ人かどうかも判らない程に、ぐちゃぐちゃで原形を留めていなかった。

 

「――うぷっ」

 

急に吐き気に襲われる。

こういう光景を見るのは初めてでは無いが、耐性がある訳では無い。

 

「こりゃ酷いな」

 

遅れて登場した妹紅さんが苦い顔をして言う。

 

「これも異変の主犯の仕業か……」

 

すると、どこからともなく女性の声がした。

 

「貴方達ね?私の事を嗅ぎ回っているのは」

 

「ッ!お前が異変の主犯か!?どこにいる!?」

 

妹紅さんが警戒を強めて言う。

 

「異変?何よそれ?」

 

「とぼけるな!ここ最近里の人を襲っているのは貴様だろう!」

 

慧音さんが怒りを込めて言うと、声の主は笑いながら言った。

 

「襲う?勘違いしないで欲しいわ。私は食事をしているだけよ?」

 

すると、急に黒い霧が目の前に現れて、次第に晴れていく。

そこには、私より少し高いくらいで、金髪ボブに赤い目をして黒のロングスカートを身につけた少女が一人佇んでいた。そして少女は一言。

 

「これ以上私の邪魔をするなら、貴方達も消すわよ?」

 

そう告げて、少女は闇の中へと消えていった。

 

 

 

 

 

 




はい、どうもお疲れ様でした!
今日はちょっと時間が取れなくて雑になっていました、すみません!
もっと頑張ります!
何度も言いますが、アドバイス等ありましたら気軽にお願いします!
それでは次回も、のんびりしていってね!

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