東方転生録   作:のんびり+

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はい、どうものんびり+です。
懺悔コーナー
評価して下さった方、わざわざありがとうございます。
私はアドバイスに従い今日は編集と勉強してました。
私はまだまだヒヨコですが、少しずつ上達していけたら良いと思います。
それでは今回も、のんびりしていってね


ぶらりのんびり旅~西洋の紅い屋敷~
第29話 海外来ました


「出来たな……」

 

俺は独り呟く。

俺は今、とある森の中にいる。

何故1人でこんな所にいるのかと言うと、博霊神社を創る為だ。

昨日の夜、紫から

 

「琥珀、博霊神社創っといてくれない?」

 

――と、唐突に言われたからだ。

やれやれだぜ。俺は愚痴りつつも、今さっき能力で博霊神社を創り終えた所だ。

 

「これで文句ないだろ?」

 

俺が言うと

 

「ええ、流石琥珀ね」

 

目の前にスキマが現れ、紫が顔を覗かせる。

 

「それで?肝心の巫女はどうするんだ?」

 

神社があっても巫女さんが居なくては意味が無い。

というか神社なら奉る神様も必要だろ……。

 

「巫女は私が何とかするわ、それから……」

 

紫は笑顔で右手人差し指を俺に向けて言う。

 

博霊神社(ここ)の神様は貴方よ!」

 

「……はい?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――という訳で博霊神社の神になったった琥珀だ。

俺は巫女さんが見つかる迄は旅を続ける。

巫女さんが見つかり次第、俺は巫女さんの先生だ。

俺がそんな事を考えて歩いていると、俺は森を抜けた。

そして、目の前には一面の青が広がっている。

 

「……海か」

 

俺はついに海まで来たぞ!

ちょっとした喜びを味わいながら俺は空へと飛翔した。

 

「海外突入だー!」

 

俺は真っ直ぐと飛んで行く。

 

 

――暫く飛ぶと、少し先に大陸を発見した。

 

俺は大陸に速度をあげて向かう。

そして、

 

「上陸!」

 

俺は地上に降りた。

降りた場所は皆大好き森の中だよ。

俺は、初海外旅を楽しもうと歩き出した。

 

 

 

 

……しかし、俺は重大な失敗(ミス)をした。

忘れていたのだ。自分の性質(スキル)を。

 

もう日は沈みかけていて、うっすらと星が見える。

そんな空を見上げながら、俺は言う。

 

「俺……迷うの好きだよな……」

 

どうして俺は迷うんだ?

妖怪のせいなのか?

俺はそんな馬鹿らしい事を考えてながら、森の中を彷徨っていた。

かれこれ数時間……疲れた。

暫く歩くと、俺は森を抜ける事に成功した。

 

「やったね」

 

俺は森を抜けた達成感に浸る。

この喜び……例えるなら二度寝できるくらい嬉しい。

 

俺が辺りを見回すと、少し先に大きくて、それはそれは紅い屋敷があった。

 

「何だ?あの真っ赤な屋敷は……でもラッキー!」

 

あそこに泊めてもらおうと思い、俺は歩を屋敷に進めた。

 

門の前まで来ると、門の横には門番であろう緑を基調としたチャイナドレスに、頭には星の中に龍の文字が入った帽子を被った女性がいた。

 

「あの、すみません」

 

俺は女性に声を掛けるが反応が無い。

 

「あの!すみません!」

 

俺は少し声を上げて言う――が、反応はやはり無い。

俺は不審に思い、女性に近付いて見る。

女性の顔を覗いて見ると、女性はグッスリとした面持ちで熟睡中のようだ。

 

「立ったまま寝てるよ、この人」

 

俺は少し呆れ気味に言う。

すると女性は唸り声をあげながら、パチリと目を開いた。

 

「うぅん……貴方は?」

 

女性は俺を見るなり尋ねて来た。

 

「俺は旅の者だ。出来ればこの屋敷に泊めてもらいたいのだが……」

 

「……貴方、人間ですよね?」

 

女性が聞いてきたので

 

「ああ、そうだ」

 

俺は答える。

妖怪だと思って警戒したのかな?

もっとも、この女性は妖怪のようだが。

 

「待ってて下さい、今確認を取って来るので」

 

そう言って女性は屋敷へと姿を消した。

暫くすると女性が帰って来た。

 

「許可が下りましたので案内しますね」

 

どうやら泊めてくれる様だ。

此処の主人はよっぽど優しいんだな。

俺は女性について行った。

 

屋敷は外見だけでは無く、内側も見事に真っ赤っか。

此処の主人は赤が好きなのかな?

すると、ある部屋の前まで案内される。

 

「この先にお嬢様が居りますので、どうか粗相の無いようお願いしますね」

 

「分かった、ありがとうな」

 

俺に言うと女性は去って行った。

俺はドアをノックする。やっぱノックは大事。

すると中から返事が聞こえた。

俺はドアを開けて中に入った。

すると中には、大きなソファーに腰かけた少女の姿があった。

ピンクの衣服にナイトキャップを被り、背中に生えた悪魔羽は、少女が人間では無い事を露にしている。

 

「まあ座れ」

 

少女が言う。

見た目は幼いが、中々の威厳がある。

俺はもう一つのソファーに座る。

 

「お前、今晩此処に泊めてほしい様だな」

 

少女が言う。

 

「ああ、その通りだ」

 

俺は粗相の無いようにと言われた事を思い出す。

敬語忘れてた……。

 

「ならば条件がある」

 

少女はそんな事気にしない様に言った。

 

「お前の血をもらおうか」

 

少女は口元の牙をちらつかせて言う。

 

「ああ、分かった」

 

俺は了承する。すると、少女は少し驚いた様に目を丸くする。

しかし、直ぐに元に戻し、俺に近寄って来る。

 

「では頂こうか」

 

少女の牙が俺の首に刺さる。そこからチュウチュウと音をたてて吸血をし始める。

……何だろう。何か変な気分になるな。

 

暫くすると、少女は満足そうな顔をしてソファーに戻った。

そして言った。

 

「貴方……行く宛はあるの?」

 

何時の間にか口調が外れていた。

これが少女の素のようだ。

 

「いいや、無いぞ」

 

「……なら此処に住まない?」

 

俺は驚いた。何故急にそんな事を言い出すのか。

しかし、行く宛が無いのは本当なので、断る理由は無い。

 

「じゃあ、暫く世話になるな?」

 

「フフ、ええ。私はレミリア・スカーレットよ、貴方は?」

 

少女は笑みを作り、俺の名を尋ねた。

 

「俺は雨宮琥珀だ。宜しくな、レミリア」

 

「ええ、宜しく」

 

 

 

こうして俺は、暫くの間この屋敷に世話になる事になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




裏話

レミリア(――!?美味しい!何この味、癖になるわね。もうちょっと、もうちょっと)

琥珀(結構吸うな。食べ盛りだからかな?)



はい、お疲れ様でした。
アドバイス、ご意見、ご要望あればおねがいします!
それでは次回も、のんびりしていってね

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