東方転生録   作:のんびり+

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どうも、のんびり+です
俺は今、一日3本投稿という未知の領域へと辿り着いたぞ!
琥珀「どーせ暇何だろ?」
黙れ小僧!
それでは今回ものんびりしていってね


第10話 二人旅

 どうも、琥珀だ。

 

 俺は今何をしているかと言うと、

 

「行きます!」

 

「来い!」

 

 紫と組み手中だ。

 

 俺が紫に弟子入りされてから三日が経った。

 何故弟子入り何かしたのかと聞いてみたら、「師匠のように強くなりたいんです!」との事だ。

 

 あのまま放って置くのも可哀想なので了承した。

 

「駄目だ、目で追うだけでは攻撃は避けられないぞ、相手の動きを予想しろ」

 

「ハイ!」

 

 

 ~少女修行中~

 

 

「さて今日はこの辺で良いか」

 

「ハァ、ハァ、ありがとうございました」

 

「おう、じゃ飯にするか」

 

「ハイ!」

 

 

 

 

 

 

 ***

 

 

 

 

 

 

 

 俺達は旅をしながら修行を続けていた。紫と出会ってから一年程経過。早いものだなあ。

 

 いつも通り森を歩いていると、

 

「師匠、村があるよ!」

 

「お? 本当だ、ここで少し休ませてもらおう」

 

 俺達は村へと歩を進める。

 

 村の入り口辺りまで来て俺は目の前の光景に驚いた、恐らく紫もだろう。

 何故なら、その村は人間と妖怪で賑わっていたからだ。

 

「何だ……この村は……」

 

「こんな村があるなんて……」

 

 俺達が呆けていると、

 

「お? あんた達旅の人かい? ゆっくりしていってね」

 

「え? あぁ、ありがとう」

 

 近くにいた妖怪に声を掛けられ正気に戻る。

 

「紫、とりあえず宿を探そう」

 

「は、はい」

 

 丁度良い宿があったのでそこに泊めてもらう事にした。

 

「驚いたわ、まさか人間と妖怪が共存しているなんて……」

 

「そうだな、そんなの見た事無かったからな」

 

 実に興味深いと、俺達は一日村を巡っていた。

 

 ここの人達(妖怪含む)はすごく優しくて良い人達だった。互いに助け合って共存していた。

 ここの人は妖怪を畏れていないし、妖怪は人を襲ったりしない。

 まさに理想郷と言っても過言ではない所だ。

 

 日が暮れてきたので宿に帰ってくると、ふと紫が口を開いた。

 

「師匠」

 

「ん?」

 

「師匠は、人間と妖怪は共存出来ると思う?」

 

「うーん、難しいだろうな。この村や俺と紫みたいな例外があっても共存はそう簡単出来る事じゃないだろうな」

 

「そう……」

 

 

 

 ‐翌日‐

 

 俺達が村を出ようとした時、事件は起きた。

 

 ドゴン!! と爆弾が炸裂したかのような衝撃。

 

「何だ!?」

 

 俺は轟音により目が覚めた。

 何やらただ事ではない雰囲気だったので急いで外に向かう。

 

 そこで俺達が目にしたのは、燃え上がる家々、崩壊した建造物、そして迫る妖怪の軍団。

 

「ハッハー、いい気分だ」

 

「妖怪が人間(エサ)と仲良くやってんじゃねえよ」

 

「こんな村ぶっ壊してやらぁ」

 

「や、止めてくれ!!」

 

 村長さんが妖怪に止めるように呼び掛けるが、

 

「うっせぇよ、ジジイ! 近寄んな!!」

 

 妖怪は鬱陶しそうに村長さんを叩く。

 

「うぉぉ」

 

 村長さんは押されて尻餅をついてしまった。

 

 妖怪は村長さんに唾を吐き捨て一言。

 

「気安く触るんじゃねぇよジジイ! ムカつくから殺してやるよ」

 

 

 

 ――妖怪の言葉を聞いた瞬間、俺の中の何かが音をたてて切れた。

 

 

 

「死ねェェェ!!」

 

 妖怪が拳を降り下ろす――が、その拳は一人の青年によって片手で受け止められる。

 

「……あぁぁん?」

 

 妖怪は青年を睨みつける。

 しかし青年は知らん顔で言った。

 

「紫、村の皆を頼む」

 

「ええ!」

 

 紫が村長さんを連れて行くのを見送って青年は喋った。

 

「テメぇら、何しにここに来た?」

 

「何だ? テメーは? 俺を誰だと――」

 

「質問しているのは俺だ。何しに来た?」

 

 刹那、妖怪達を言いようのない寒気が襲った。

 砂漠から急に北極に飛ばされたように、唐突で、凍えるような寒気が。

 

「ず、図に乗るなよ人間風情がぁー!」

 

 先頭にいた妖怪が青年に飛び掛かる。

 

 他の妖怪もそれに続こうとするが、その妖怪は木っ端微塵になった。

 比喩ではなく、文字通りの意味でだ。

 

 それを目の当たりにした妖怪達を支配した感情は、恐怖。

 

 先頭にいた妖怪はここら一帯で敵無しと言われた大妖怪だった。

 そんな妖怪が目の前で一瞬にして“消された”のだ。

 

 最早、妖怪達は正常な判断など出来ずに青年へ向かって行った。

 そして、青年の両手にはいつの間に出した二つの三角定規。

 雄叫びを挙げていた妖怪の群れは、青年の一撃で全滅した。

 

「別に妖怪が人を襲うのが悪いとは言わねえ。だが、娯楽で人を殺すのは許せないな。テメぇらみてえなのがいるから人と妖怪の共存が難しいんだ。テメぇら何かよりここにいる妖怪達の方が万倍良いやつらだよ、襲う相手を間違えたな」

 

 青年は血溜まりの中、独り静かに呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――今日は突如聞こえた轟音で目が覚めた。

 外に行くと、一目で村が襲われたと判断出来た。

 

 破壊された村を見た私は、言い様のない怒りに支配された。

 

 そして、私は師匠から村の人達を頼むと言われた。

 師匠は、いつも優しい師匠とは別人のような鋭い目で妖怪共を見据えている。遠目でみている私も足がすくみそうになってしまう。

 

 

 師匠は妖怪共をあっという間に片付けてしまった。

 すると村が、始めから何も無かったかのように元に戻った。

 

 師匠が『村への襲撃』を『嘘』(なかったこと)にしたらしい。

 

 相変わらず規格外だ。

 

 私達が村を出るとき、お礼をたくさん持って来られたが師匠が全部断った。

 

 こうして私達は村を後にした。

 

 この村で過ごしてから、私は人間と妖怪の共存について考えるようになった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 因みに、後々この村が人間と妖怪が共存する場所で「人里」と呼ばれるようになるが、それはまた先の話……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ハイお疲れ様です
皆さん気付きましたか?
嘘を本当にする時は【】本当を嘘にする時は『』
分けて見ました
プロローグから少しいじったので暇だったら見てみて下さいね
アドバイス等有りましたら気軽にどうぞ
次回ものんびりしていってね

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