混沌コメディーないつもの言霊少女です。
原作ファンには向いていないのもいつも通りです。
ヴァーリとイッセーの初対決が好きな方は読むのをお控えください。ガッカリします。
「・・・つまり、昨日訪れた神社はこちらの世界ではなく別の平行世界であり、ビヤーキーを飛ばしすぎたせいで亜空間跳躍をしてしまった。
あちらの世界で起きたことはこちらの世界では起きておらず、夢のようなものでしかない。でも、夢は集合無意識の表面にぽっかりと浮かんだ小島みたいなものなので人類すべての深層意識は繋がっており、それは平行世界の人間にも通用する。
だから昨日の出来事は夢という形で兵藤さんと姫島さんも追体験したに等しい。・・・そう言うことですか、お父さん?」
「ザッツ・ライト! さすがはセレニアさん!お見事な理解力です!
いや~、やっぱり私とフィリシアさんの娘だなぁ~。これなら将来、安心して銀河の中心にある国立大学、宇宙MARCHに進学でそうですねーー」
「えい」
「ぎゃぁぁぁぁぁっ!?
ちょ、なんばしよるとですか!? 下手したら規制されてシーン描写できなくなりますよ!?」
「自分から自粛したので大丈夫です。
とにかく、今後はそのご都合主義は控えてください。私はともかく他の方々に迷惑がかかりますから。宜しいですね?」
「・・・・・・はい」
うん、これで良し。これ以上の混沌化は阻害できそうで良かったです。
本当にこの人が全力出しちゃうと原作のほぼ全てが無に帰しかねないですからね。多少は手加減していただかないと。
「とはいえ、戻ってこれた時間軸が会談に先立つ半日以上前というのは有り難いですね。折角なので有効利用しましょう。
ゼノヴィアさん、紫藤さん。お使いを頼んでも良いですか? 行ってもらいたい所があるのですが」
「「イエス・マイ・ロード」」
なぜに英語。しかも、セバスチャン風って・・・。
教会所属の聖剣使いが悪魔を真似る理由が分からない・・・つか、むしろ背教行為なんじゃ・・・。
「天界と冥界の代表さんにアポイントメントを取ってきてください。新参者としては会談を始める前に顔合わせと挨拶ぐらいはしておくの礼儀でしょうから。
連絡取ろうにも駐日大使館がないみたいですし」
なんで緩衝地帯に大使館を置かず、そこいら中で起きてる下っ端同士の小競り合いに武力介入だけしてるのか理解できませんけども。
普通はそういう時こそ大使館の役目なのでは? 王族配置して武力鎮圧だけさせてるって時点で関係悪化は避けられないでしょうに・・・つくづく不思議な世界観です。
「承知いたしました。では魔王の元にはイリナが幼馴染みを通じて連絡させますので、私は教会の方を。幸い、今はまだ教会に籍は残っておりますし」
「・・・まだ、除籍してなかったんですか?」
「はい。それどころか派遣先から戻らずに音信不通として認識されているものかと」
・・・ダメじゃないの、それ? 完全な行方不明者じゃん。捜索隊とか出されてると思うんですけど・・・そんな中に突然帰って来て「上に取り次げ」と傲岸不遜な態度で言われたら、どんな聖人君子でも激怒するんじゃ・・・。
でも、他に人がいない。伝手もないしコネもない。始めから私には選択肢が存在していない。
・・・なに、このクソゲー。バランス悪すぎでしょう。やっぱり攻略みてからやり直したい。
「・・・まぁ、限られた人員で対処しないといけない以上、仕方ありません。今回の件が終わった後に報告しましょう。その時に除籍すればなんとかなる・・・かなぁ・・・?」
「おそらくは。所詮、信仰心の薄い国に作られた支部です。権力も影響力も発言力もないに等しく、力持つもの(聖剣使い)に楯突く勇気は蛮勇としか思いますまい。
勝者が歴史を作り、最終的に生き残っていたものこそが勝者です。彼ら弱きものにとっては生き残ることこそ戦争であり勝利です」
「・・・夢のない話しですねぇ・・・いえ、私が言っていいことかどうかは微妙ですけども・・・」
教会所属どころかヴァチカンから派遣されてきた聖剣使いの騎士様が言うとなぁ・・・庶民が言うのとは言葉の重みが違いすぎますよね・・・。
「はいはーい! セレニアさん、パパは何をすればいいでしょうか?
お望みとあらば敵本拠地に乗り込んで被害を気にせず、宇宙CQC100連発をーー」
「お父さんには私の護衛をお願いします。
一撃でも掠ったら死ぬ脆弱なこの身を預けられるのは最も信頼できる人しかいませんから。
ーー父さん、私を守ってくださいね・・・?」
「むわぁぁぁぁっっかせなさぁぁぁぁっい!!!!!
このニャル美、命に代えてもセレニアさんをお守りしますとも! タイタニック号に乗ったつもりで安心していてください!」
「良かった・・・。じゃあ、私の側から離れず、私の言うことをよく聞いて、私の指示がない限り勝手な真似は謹んでくださいね?
ーー信頼して、いいんですよね・・・?」
「むをっちろんですよ、セレニアさん! 宇宙で私ほど娘の命令に忠実な父親はいないと自負しておりますから! 何があってもセレニアさんの側から一歩も離れず、命令されないかぎり一言たりともしゃべりませんとも!」
良し。これで最大のイレギュラーを排除できた。ミッションクリアー。
場をかき乱すことにかけては宇宙一の人ですからね。大人しくしていてくれるなら虫唾が走りそうな演技だってして見せましょう。
すべては原作維持のためです。名誉ある我慢なので耐えてください、お父さん。
「とは言え、受けて側のままでは先手先手を取られて不利になる一方なんですよね・・・かと言って戦力は限られすぎてますし・・・。せめて最低限の情報だけでも集めておきますか。
天野さん、お願いしても?」
「畏まりました。必ずやご期待に応えてお見せ致します」
「いえ、その・・・跪かなくていいんで普通にお願いを聞いてほしいんですが・・・」
「「「ジーク・カイザー!
ジーク・セレニア!
ジーク・カイザー・セレニアーーーっ!!!!」」」
やめて、マジやめてお願いですから。死んじゃいそうなんで。
なんで私が銀河帝国の獅子帝みたいな扱い受けなきゃならないんですか・・・!
私は民主主義者です!独裁者にはなりませんしなれません! 呼ぶならせめて不敗の魔術師にしてくださーーいや、これもダメですね。死後に神格化されかねない。
普通のキャラ普通のキャラ、銀英伝で民主主義陣営の普通のキャラで誰かいなかったでしょうか・・・?
そんな風にどうでもいいことで悩み始めた私を放って、動き出した天野さんたち。
この時の私は知る由もありませんでした。
彼女たちは動き出したのではなく、蠢きだしたのだという悍ましくも恐ろしい悪夢のような真実に・・・。
で、現在会談中。
場所は駒王学園の新校舎にある職員会議室。時間帯は深夜。
・・・なんで悪魔と堕天使のホームみたいな時間を選んだんでしょうか? これだと二対一の構図ができちゃうんですけど、天使さんはそれでもいいの?
つか、魔王だけ二人いるんですけど? 警備兵まで全員悪魔だし。
もともと冥界の支配権を巡って争っていた二大勢力に介入してきた一大勢力である以上、天使が一番狙われやすいんですが。最悪の場合、「協力して空気読めないKY天使滅ぼしてから、改めて闇の陣営同士で殺し合おうぜ。それまでは休戦な」といった展開になってもおかしくないんですけどねぇ。
まぁ、代表者が気にしてないみたいだから、別にいっか。
「これで参加者が全員そろった。それでは会議を始めよう」
議長役らしい魔王サーゼクス陛下の開会の言葉を受けて会議が始まりました。
それ以降はとくに記すことはありません。
単なる形式的な会話での様子身とジャブの連発。正直、欠伸がでそうなほど退屈な流れです。
当事者本人たちより詳しく内情を把握できる組織をもった魔王様が妹にコカインさん事件の顛末を説明させ、その後には当然のように堕天使批判。堕天使総督も不利を承知で会談に臨んでいる以上、何を言われても柳のごとく受け流し。
やがて提案される和平締結。参加者のトップは全員がはじめからそのつもりで開催された会議なのですから当然の流れだし、不利な立場であるからこそ流れを掴みたい総督殿がワザと傲慢な態度をとり、不意打ちの形でこの提案をするのも意外性は皆無。
退屈だ・・・寝たい・・・。
グレモリーさんたちだけが怒ってますけど、なんで王族なのに腹芸ができないんでしょうかね、あの人。フィクションでよくある我が儘貴族っぽいです。
そう、例えば銀英伝つながりで銀河帝国の門閥貴族のような・・・って、ダメだこの想定は。今の私がカイザー・ラインハルトだと彼女と敵対してしまう。メンドいから絶対にイヤ。
「さて、話し合いもだいぶ良い方向へ片づいてきましたし、そろそろ赤竜帝殿のお話を聞いてもよろしいかな」
神様亡き後、残されたシステムを使って天界を運営してきた天使長のミカエルさんが兵藤さんに問いかけ、彼は金髪シスターのアルジェントさんの事でミカエルさんから事情を聞き、ある程度の和解を結べて良かったですね。
ーーが、問題はその後。
ミカエルさんが私に向けて微笑みとともに投げかけた言葉。
「そう言えば、あなたもコカビエルの一件では大変お世話になったそうですね。改めてお礼を言わせていただきます。
もし私にできることがあれば仰ってください。可能な限り配慮しましょう」
「戦争をやるなら人間のいないところで、自分たちだけで殺し合ってください。
邪魔です、ウザいです、迷惑です。
指導者不在で混乱する状況を同族殺しの汚名を着てでも力付くで納めようとせず、合議制という戦時下においては被害を増大させる一方の体制を維持管理する事しかできない無能に頼むことはありません。以上」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
空気が凍り付きました。
誰もが顔を青く、もしくは赤くして私を見つめて、もしくは睨みつけてきます。
が、知ったこっちゃありません。余所様の家にかってに入ってきて所有権を話し合うなんて盗人猛々しいにも程がある。あげく、先ほど交わされた会話の中に「人間」に対する賠償は一言も出てこなかった。
ようするに、彼らは全員同類です。自分たち異形の者同士でしか対等な関係を結べない。
強さが全てで弱さは悪だ。その考えに染まった戦争狂どもです。
戦争屋と仲良くなりたいとは死んでも思いませんよ私は。
「い、異住・セレニア・ショート・・・あなた、なんて暴言を言うのよ!
仮にもこちらは天使勢力の長なのよ! それをあなたはーー!」
「私は別に無神論者ではありませんが、信仰心の持ち合わせもありません。正直に白状すれば神様とやらの名前すら知らない。そんな奴に天界で一番偉い人だから礼儀を守れと言ったって無意味ですよ。
日本人である私からみれば、彼はただの不法入国者でしかありません。ビザもパスポートも持たずに国内を彷徨かれて問題起こされると迷惑なのでさっさとお帰り願いたいですね」
「あ、あなたはーー!!!」
髪と同じく顔を真っ赤に染めるグレモリーさん。
無礼は承知ですし、そもそも先方が礼儀を守っていない以上は守る必要性すら感じません。
不法入国は立派な犯罪です。犯罪犯せば神だろうと天使だろうと犯罪者です。天の理とやらは天界の法であり人界の法は別にあります。守る気ないなら来るんじゃねぇバーロー。
「ふふふ・・・。さすがはセレニア様。お見事な人間ぶり。
“元”堕天使レイナーレ、感嘆の極みです」
「同じく、“元”聖剣使いゼノヴィア。信服いたしました」
「わたくし“元”プロテスタント紫藤イリナも、改めて御身への忠誠を誓います。願わくば真なる神としてこの世界、いえ、全宇宙を支配なさいますよう」
『はぁ!?』
よけいな茶々を入れられたぁぁぁぁーーーっ!!!!
そのせいで空気変わっちゃったぁぁぁぁーーーーっ!!!!
全員が理解不能な表情してるぅぅぅぅーーーーっ!!!!
もうヤダこの人たち!なんで空気読まないの!?今のは言っちゃダメな言葉で言っちゃダメなタイミングだったでしょぉぉぉ!?
たまには迷惑以外も寄越せよ穀潰しども! これから十分かそこらで胃に穴があくぞ絶対に!
祝福じゃなくて痛みだけ与えるお前らが天使に転生ってどう考えてもおかしいだろうがぁっ!!!!
「おい、今のは聞き捨てならないぞ。レイナーレ? レイナーレって言ったかお前!
アイツは死んだはずで此処にいるはずがーーって、本物じゃねぇか!?」
「お、お待ちなさい戦士ゼノヴィア、戦士イリナ。あなたたちは教会から洗礼を受けた見事な信仰心を持つ気高き神の使徒だったはず・・・なにゆえ魔道に墜ちたのですか!?
あと、聖剣はどこに!?」
「リアス、危険だ。下がっていなさい。ここは私たちが片を付ける。
危険因子の排除は和平会談締結前にしておくべきだ」
「いやいやサーゼクスちゃん、ここはこの魔法少女レヴィアたんの出番じゃないかな? 悪魔の敵はまとめて滅殺なんだから☆」
「部長、ここは俺にまかせて早く避難を!」
「ダメよイッセー!あなただけを置いてはいけないわ! 私もあなたと一緒に戦うわ!」
「部長・・・!」
結局は混沌と化してしまった会議場。
いいですけどね、別に。
なんとなくこうなる予感はしてましたからショックは少ないので。
ただ、原作崩壊を助長したと確信できて痛い、マジ痛い、心臓は快調でも胃が痛い。死んでしまいそうです。
ああ、こんな時にこそヒーローはいるはずなのに・・・。
誰か助けてヒロエもーんっ!!!!
バタンっ!
「失礼いたします! セレニア陛下、やはり不満分子どもが動き出しましたぞ!
第三十二偵察部隊隊長松田からの報告によりますと、敵兵力は魔術結社『マーリン・アンブロジウス』所属の魔術師約三個師団。
サーゼクス、ミカエル、アザゼル三名が展開している防壁内に無数の転移用魔法陣を設置しているらしく、遅滞行動によってこちらを足止めする事によって時間を稼ぐ意図がある模様。詳細は次の伝令がお持ちいたしまーー」
「伝令! 敵はグレモリー眷属がひとりギャスパー・ヴラディを呪術に特化した魔女タイプの女性魔術師が洗脳によって強制的にバランス・ブレイカー状態へと持ち込み、彼の能力『フォービトン・バロール・ビュー』を強化し効果を増大。魔王クラスのうち誰か一人を戦線から離脱させることが目的のようです。潜伏場所は旧校舎オカルト研究会部室」
「さらに伝令! 敵の指揮官は魔王レヴァイアタンの血族カテレア・レヴァイアタン! 目標はセラフォルーに奪われた『魔王レヴァイアタン』の座を奪い返し自らが魔王となること。なお、旧魔王派の殆どが敵方に付いたと報告が上がりました。
これ以上の情報は現時点では不明」
「敵拠点に潜入中の諜報員、コードネーム『ブラジャー』から緊急連絡!
『我、敵の首魁ヲ発見。首魁ノ名ハ“ウロボロス・ドラゴン・オーフィス”繰リ返ス 首魁ノ名ハ“オーフィス”』以上です」
「敵軍主力が掲げている旗印を視認しました!
敵軍は三大勢力の不平派危険分子及びセイクリッドギア所有者の人間をも含む混成集団『カオス・ブリゲード』。ロンギヌス所有者も複数名確認」
「内応した敵将より密告がもたらされました。
『堕天使軍に所属している白竜皇ヴァーリはこちらが潜入させたスパイである。魔王が分散した後、堕天使総督アゼゼルを背後から不意うちするよう命令されている。十分に警戒されたし』」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
「・・・まったく、俺も焼きが回ったもんだ。身内がこれで、正体不明の嬢ちゃんの部下が超優秀とはな・・・」
「・・・すみません・・・」
もう謝罪の言葉もないです・・・。むしろ、弁明すらできない惨状です。
バランスブレイカーっていうのが何か分かりませんが、少なくとも原作(世界のバランスが)が崩壊(ブレイク)してしまいました・・・。
これ本当にどうすればいいんでしょう・・・?
情報が勝敗を分けるというセオリーに従った結果がこれってどうなん? 勝敗どころか趨勢すら決してしまいそうです。
「セレニア様、セレニア様」
「・・・はい? ああ、貴女は確か最初に報告にきた女生徒の・・・」
「はい。転生愛天使の元浜と申します。
先ほどお伝えした内応者の黒歌という猫又が、報酬として妹と平和に過ごせる世界を要求してきておりますが、如何致しましょう?
一応、猫都市ウルタールを割譲して猫女王国ウルタールにする準備は出来ておりますが、やはり主権者たるセレニア皇帝陛下の裁可なしに決めてもよい案件ではないので、今作戦が終わりしだい帝都ルルイエへ凱旋されますよう意見具申いたします」
どうやら私は本格的に銀河帝国皇帝にされるみたいです。
つか、始まる前から終わった後の話しを戦闘に際してするんじゃありません。不謹慎ですよ。
「はぁ・・・分かりましたよ。行きますよ、行けばいいんでしょう。
なにもかも諦めて流されることにします。
・・・ところで、帝都ルルイエってどこにあるんですか?
深海? 幻夢境? レムリア大陸かムー大陸? ハイパーボリア? アラオザル? レン高原? シュトレゴイカバール? アーカム・・・は町名だから違いますか。
今更どこに連れてかれたって驚いたりはしませんけどね」
「衛生軌道上に建設した『機動宇宙要塞イゼルローン』の中枢です。
現在では500万人が暮らす大都市として機能しております」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
大気圏を突破できるそうですよ、私の信者は。
スゴいですよね、月のグラナダに都市建設とか言ってたのが十数年前なのに、うちは衛生軌道上に作って人も住んでるんだって。
宇宙は広くてスゴいなぁ~。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・無理」
あまりにも想像を絶する展開に私の頭はオーバーヒート。
倒れてから後のことはなにも覚えておらず、目が覚めたら翌日になってました。戦いはどうなったのか誰も教えてくれません。
グレモリーさんたちは無事でしたし、アザゼルさんも失った片腕をロボット義手に代えてご機嫌そうです。オカルト研究会の顧問就任もおめでとうございます。
・・・ただ、なんで皆さん私に今までと同じに接するの? 怪しさ爆発ですよ、私が。
誰からも疑いの目を向けられないのが辛いって変な話ですけども。
天野さんに事情説明を求めたところ、一言こう呟きました。
「神の残したシステムって・・・便利ですよね」
私にはそれ以上を聞く勇気は存在せず、おかげで日常が戻ってくることになったのです。
時々、邪神たちを餌付けしているゼノヴィアさんが何を餌として使っているのか知りたくなりますが、私は絶対聞きません。
平和とは、あえて真実から目を逸らすことで守られるモノなのかもしれませんね・・・。
クトゥルーだけに。うん、上手くない。むしろ怖いだけでしたね、本当に悪夢な世界です。
・・・知らなきゃ・・・よかったなぁ・・・・・・
つづく
自分で書いといてなんですがイッセーとヴァーリの初対決を描写しないD×Dって見た事ない気がします。私の知識不足なだけかもしれませんけど。
ついに宇宙へと進出したセレニア教「セレニア教徒に地球は狭すぎる」。
元ネタは「ウルフェンシュタイン」です。