堕天使に愛された言霊少女   作:ひきがやもとまち

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以前に何度か書こうと思っていた毒舌ネタを忘れてしまったことがあるため、今回は先に毒舌シーンだけ書いておきました。
前回が半端に終わってしまって申し訳なく感じていましたし、折角なので先行予告で出させてもらいます。
本編でも出来る限り維持したまま書き上げたいと思っております。


先行予告篇「ディオドラがドライグイッセーを言葉で蹂躙する会話シーンのみ」

「大体さ~、何をそんなに怒っているんだいイッセー君? 守ると誓ったアーシアを殺されたから? 自分が好きだった女の子を勝手な理由で他人に穢されたから? 自分が彼女のことをどう思っているかも知らない赤の他人に自分を愛してくれてた少女を罵倒されたから? それだけだろう?

 そんなのーーとっくの昔に君自身が『至高の堕天使レイナーレ様』を相手にやってしまってる事じゃないのかい?」

 

『!!!』

 

「アーシアに関してのことは逐一報告は受けている。あの一件でも最終的な落とし所を伝えられてなかったら多少なりとも心穏やかではいられなかったろうね。

 とは言え今それは余談の類。本命はここから~。

 報告書によると彼女は堕天使総督のアザゼル殿に恋い焦がれていて、彼の役に立ちたいから、少しでも力になりたいからとアーシアを殺して治癒能力を奪おうとしたらしいのだけれど、そのとき君は彼女に何した? 何を言っていたか覚えているかいイッセーく~ん?」

 

『・・・・・・』

 

「聞かれたけど答えたくない質問には答えて上げよう、悪魔らしい悪魔のディオドラさん。

 まず、仲間全員ぶっ殺して~、自分以外の愛する人のために好きな子殺されたから怒って殴って見殺しにして~、その時言ってた台詞を一部抜粋。

 『逃がすか、バカ!』『吹っ飛べ! クソ天使ッ!』『ざまーみろ』ーーくはは、かっこいいねぇクールだねぇ、残忍で傲慢な悪魔らしい愛への否定だねぇ」

 

『グ・・・ア・・・』

 

「追記:騙されてたとは言え一度は愛した女の子を自分の手で殺したくはないからと、敬愛する主様に処刑役を押しつけた直後につぶやかれた一言です。

 『グッバイ。俺の恋。部長、もう限界ッス・・・。頼みます・・・』ーーくっひゃはははっ!

 COOL! 君最高にクールな糞ったれな台詞をカッコいいと思いこんで言ってたんだね! 反吐がでるよ!糞ったれな口先ドラゴン! 自分だけ綺麗なフリして人様をけなしまくってんじゃねぇよ糞ボケ野郎めが!」

 

『グアアアアアアアアアッ!!!!」』

 

「おまえも僕と同じで、人でなしなんだよ、同類なんだよ、己の欲望全肯定な悪魔なんだよ、同じ穴の狢なんだよ。

 だいたい今の強さに上がるまで君、何体の悪魔やら堕天使やらを殺してきた? 同じ仮面付けて似たような攻撃してきてたってね、彼らは敵キャラの戦闘員ABCじゃないんだよ、一個の自我と個性を持った悪魔という種族の中の一人なんだよ。さっきも言ったじゃないか、戦争と子供向け勧善懲悪作品は違うんだって。忘れたのかい?」

 

「彼らと君の何が違うか分かるか、赤龍帝? 答えは『何も』、だよ。何も変わらないんだ。

 せいぜい生まれと育ちが違うだけで、彼らにも産んでくれた両親がいて、旧友とともに過ごした過去の時間があって、名門であるが故に義務として妻と子供と家とを持ってる、どこにでも居る平々凡々な下級・中級・上級悪魔の皆様方だ。

 家に帰れば迎えてくれる家族もいるだろう、愛する妻や、結婚予定の恋人だっているかも知れない。

 その平凡で当たり前な日常という名の幸福を、自分勝手な価値観の押しつけで壊すのが戦争だ。彼らにとってのアーシアを、君がその手で殺しまくるのが戦争なんだよ」

 

『グギャ、ア、ア、ア・・・・・・』

 

「君は今まで何人の、他の誰かにとってのアーシア・アルジェントを殺してきたと思っているんだい赤龍帝?

 今のまま戦争していく中で強くなることを望むのならば、どれだけ多くのアーシア・アルジェントを殺すことになるか分かった上で戦争に参加してきたんだよなぁ、ええ? 強くてお偉い赤龍帝様はさぁ?」

 

『ギャアアアアアアオオオオオオオオオオッッ!!!』

 

「リアス・グレモリーとの婚姻をカオス・ブリゲードとの戦いで手柄立てて認めさせようと思っているんだったら積まれる死体の数はもっともっともーーっと増えるんだろうねぇ!

 そして君とリアスはハッピーエンド! お姫様と結ばれた王子様は一生幸せに暮らしましたとさ! ラストシーンは真っ赤な絨毯の上を歩いていくバージンロードで決まりだね! 血と炎の色した真っ赤な真っ赤なバージンロードの上を!

 自分の幸せがほしくて殺した敵の死体を敷き詰めて、見えないようにコンクリートで舗装して踏みしめながら栄光の王位へ駆け上がる!

 最高だ! 最高に最低な人でなしストーリーに吐き気をもよおすほどに感動した!  反吐がでる! 反吐しか出したくないほどに!」


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