堕天使に愛された言霊少女   作:ひきがやもとまち

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遅くなりすぎてすみません。
一度は書き上げたものの全然面白くできなかったので、根本的に書き直しました。
そのため、予告した内容とは全然違うものになってしまいました・・・。
自分の実力不足には失望です・・・。これからは出来るだけ無謀な予告は控え、達成可能な余裕を持ちつつ無理のない予告を心がけます。

ご迷惑ばかりお掛けして申し訳ありませんでした。次からは出来るだけ気を付けます。


3話「常識(セレニア)VS非常識(神代の堕天使)」

「ーーつまり、各陣営から聖剣を一本ずつ奪ったグリゴリの幹部堕天使が日本に、それもこの駒王町に潜伏中。その件についてヴァチカンから派遣された聖剣使いたちは、私たちに一切の不介入を依頼するつもりだった・・・と、そういうことね?」

「・・・そう・・・らしいです・・・」

「この町を縄張りにしているのが、現魔王サーゼクス・ルシファーの妹である私、リアス・グレモリーだと知っておきながら、その要求が通るのが筋だと・・・そう思っていたと言う事よね?」

「・・・そう・・・らしいです・・・」

「挙げ句は、本来なら到着したその足で此処に挨拶と要求をしにくる予定だったのに、あなたと出会って腑抜けたことが原因ですっかりド忘れしていた・・・と、そう言うことでいいのかしら? 教会側の聖剣使い二人の“飼い主”セレニアさん?」

「・・・・そう・・・らしいです。・・・・・・最後の以外は」

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ああ、もう!

 なんで私が怒られてるんですか!? 私なにもやってないでしょう!? そんな裏事情知りませんよ! ってか、聖剣に関することも今朝知ったばかりですし! むしろ、「そう言えば貴女たちはどうしてヴァチカンから来たんです? 聖剣がどうとか言ってませんでしたっけ?」って私が訊ねなければ永遠に忘れてましたよあの二人! 今日も四人で秋葉見物にいきたいとかほざいてましたしね!

 仕事しろ穀潰し共!しないなら、せめて居候先に迷惑かけんな! ・・・お願いだからこれ以上は堪忍してくださいよ、ホント。

 

 話を聞いた後、大急ぎで駒王学園職員室に電話をして取り次ぎを依頼、顧問の先生の許可を得て校長先生からも部外者が学校内に入るお許しをいただいてから、ようやく駒王町悪魔側の代表者、リアス・グレモリーさんとの面会を果たせたのは御の字ですが・・・

 

 ・・・・・・なんで私が代表者として一人で来る事になってんの?

 

「ずいぶんな言いぐさね。それは牽制かしら? もしかして、私たちがその堕天使と関わりを持つかもしれないと思っているの?ーー手を組んで聖剣をどうにかすると?」

「・・・おそらく教会側上層部はそう判断しているのでは? あいにくと宗教に疎い日本人である私には聖職者の気持ちは想像することしかできませんが、分かる話ではありますし」

 

 一気に緊張感が増す室内ーー駒王学園オカルト研究会部室。

 

 ただ説明してるだけで殺気立たないでくださいよ・・・。言ったでしょう? 私の“想像”だって。主人公の兵藤さん(たぶんですが、グレモリーさんの背後にいる男子生徒)が熱血漢でオッパイソムリエと言う事は原作知識で教えられていましたが、ヒロインのグレモリーさんも実は相当に沸点が低くてプライドが高そうです。

 

 この作品って、もしかしなくても熱血キャラ中心の少年少女による成長物語だったりします? 悪魔と堕天使と天使が三つ巴で殺し合いを、何も知らされていない民間人が居住する日本の住宅地で行っている最中に青春ラブコメ? ・・・あ、ちょっとだけ罪悪感薄れました。これなら余裕が持てます。少しだけやる気が出たので説明再開です。

 

「当然でしょう? 悪魔と堕天使たちの戦争中、教会側ーー人間は双方へのエネルギー供給源、ひらたく言えば電池扱いされてたんですよね? そんな相手のことは、たとえ神様から信用しろと言われても出来ませんって。

 人間は感情の生き物で、だからこそ貴女たちのエネルギー源になり得ている・・・違いますか?」

「ーーそれは!」

「ああ、別に貴女たちグレモリー一派の行っている活動内容に関して非難するつもりはありません。と言うよりも、現在の悪魔側についてなんかどうでもいいんです。重要なのは、悪魔と堕天使が人間を下等生物と見なして見下し、電池扱いして使い捨てることを良しとしてきた過去。ひいては、その過去の栄光に未だ縋りつきたがっている害虫共です。

 どこにでも復古主義は居ますし、それを口実にして自らの無能を正当化する輩は後を絶たない。そして、それらを掣肘する力は現在の所、貴女の兄上、現魔王陛下を始めとする二大勢力の首脳陣には無いのではありませんか?」

「・・・・・・どうしてそう思うの?」

「あるのなら今回の事件は起きてないでしょう? どーせ、堕天使幹部さんの目的は戦争の継続でしょうしね」

「「「!!??」」」

 

 なんか、また緊張感高まってません? 素人なんでよく分かんないですけど・・・。

 

 なにか可笑しな事言いましたかね私・・・?正直、記憶にないです・・・。

 

「戦争継続って・・・どういう事よ!? 説明しなさい!」

「どうもこうも、普通はそうなるでしょう?

 三つ巴の戦いが千年以上続けば厭戦気分にもなりますし、とうぜん戦争継続は難しくなります。そうなれば首脳陣に対しての下からの信頼は下がる一方です。支配者とは民の意向を無視できない存在ですからね、停戦なり終戦なりの方向に話を持って行くのは自然な流れ。そろそろ終戦条約協定を決める為の会議を始めても早すぎませんし、ぶっちゃけ遅すぎるくらいだと私は思います。

 人間の戦争なら「勝っても意味がない」と判断した時点でやめます。得られる物がないのなら、戦争に価値などない。欲しい物を手に入れるために行うのが戦争です。誇りや名誉で殺し合うのは何百年も前に廃れた騎士や武士だけで十分。時代に合わないから滅びた人たちと同じ事をしている貴女たちは、何を以って人間よりも上位種と名乗っているのか一度お聞きしたいものです」

 

 まぁ、当然ですよね。太平洋戦争だって馬鹿げた戦争でしたし、だからこそ馬鹿にされている。戦死者遺族の方々を憚り、誰も口にはしませんが。

 

「そして、戦争継続派は決まって幹部級を中心にした少数派しか居ません。自分一人だけで戦っても勝てず、下からの支持も得ていない。そんな戦うことしか知らない猪武者がとる行動は常に一つ。ーーテロによる混乱の誘発、これだけです。

 混乱を蒔けば民の敵国への不満と怒りが抑えられなくなり紛争が起き、紛争がやがて戦争になる・・・政治を知らない職業軍人が考えることはいつも同じですね。民からの理解も得ずに戦争なんて始められないのに」

 

 国の経済が成り立たないと戦争どころじゃないんですけどね~。

 民の生活を破壊しておいて「我は国のため、民のために敵を殺し尽くすのだ!」なんて言ってたらそりゃ反乱起きるわ。んで、「反逆者どもが! 非国民が!」って国民殺しまくったら裏切り者予備軍と士気の下がりまくった弱兵しか周囲に残らんわ。

 

 裏切り者予備軍と弱兵率いて「さぁ、戦争を始めようか」・・・出来るか!

 

 戦争やりたいなら、まず支持集めろや! 理解させて味方集めて敵を減らせや! それが戦争だろうが! 勝った方が正義で、強い奴が正しい? いつの時代の少年漫画だ! 時代遅れの放火大好き包帯男か!

 

 ・・・・・・いや、面白かったけどね? 斉藤さんカッコ良かったですし。

 

「ようするに、敵の狙いは貴女ですよリアス・グレモリーさん。聖剣もこの町も、貴女一人をおびき出すための餌として使うつもりなんでしょう。・・・・・・あくまで素人考えですけども」

「ーーっな!?」

「現魔王陛下の妹君である貴女を殺せば必ず主戦論が台頭する。もしも彼らと堕天使側の主戦論者の繋ぎをつけた上で事に及んでいる場合は、もう何をしたところで無駄です。失敗することも折り込み済みで計画するのが謀略と言うものですから。そうでないことを祈るしかないですね」

「な・・・なんて事を・・・・・・悪魔共め!」

 

 いや、悪魔は貴女たちですから。つか、悪魔にとって「悪魔め!」って罵倒になるんですね。初めて知りました。

 

「イッセー、朱乃、子猫、祐斗。すぐに討伐準備を始めてちょうだい。私の領地で堕天使に好きかってされた挙げ句、目的が私個人だったなんて・・・そんなの誇りあるグレモリー家の一員として許せないわ!」

「ですが部長。相手は堕天使の幹部。それも、旧約聖書に名前が残るほどの大物です。私たちだけでは些か荷が重すぎます。すぐさまサーゼクス様に打診して加勢を求め、シトリー派にも協力を仰いだ方がよろしいでしょう」

「朱乃!」

「リアス、あなたがサーゼクス様にご迷惑をおかけしたくないのはわかるわ。あなたの領土、あなたの根城で起ころうとしている事でもあるものね。しかも御家騒動のあとだもの。けれど、幹部が来た以上、話は別よ。あなた個人で解決できるレベルを超えているわ。ーーまして悪魔全体の問題にまで発展してしまっている。ここは魔王の力を借りましょう」

 

 朱乃という名前らしい黒髪巨乳美人の女子生徒、特徴から考えて原作ヒロインの一人である姫島朱乃さん。バストサイズは102セーーそこまで思い出さなくていいんですよ私の記憶力!

 

 と、とりあえず彼女はグレモリーさんのことを最初に「部長」という敬称で呼び、次に「リアス」と呼び捨てにしました。これは二人の仲がそれなりに深いことを意味します。

 どう見ても欧州系にしか見えないグレモリーさんと純和風美人のお嬢様姫島さん。正直、この二人を結びつける物が見えません。日本の名家と欧州貴族ではあらゆる面が違いすぎて色々と衝突しそうですが・・・姫島さんの生まれに何か関係でもあるんですかね?

 

 魔王の妹であるグレモリーさんの方に問題があるとは思えませんし、白人種が黄色人種の家臣と親しすぎることは他の重臣たちを不快にさせます。そこまで考えると子供時代に親しくなるとは考え辛い。

 悪魔と繋がるとしたら欲望が元になり、最も強い欲望は憎悪。誰かを憎み、殺したい。もしくは憎い血の呪いから解き放たれたい・・・こんな所でしょうか? まぁ、他人事なのでどうでもいいんですけど。

 

 とりあえず、目前の問題から解決しますか。

 正直なところ、私にとって今回の件は始めから最後まで完全に他人事。

 天使堕天使悪魔、どれとも一切関係しない電池種族人間のさらに下等な屑でしかない私には、もうほんっとーにどうでもいい。

 早く帰って授業の予習復習がしたいです。頭の出来が悪いんですから、それぐらいしないと置いていかれます。

 学生の本分は勉強ですが、それ以上に人間である以上戦いに勝っても得る物がなく、評価もされず、成績は下がるんです。補習はいやです。

 

 なので、簡単に終わって楽な手を提案しましょう。

 

「あの、そんなにお兄さんに迷惑をかけたくないなら有りますよ、かけない手。いえ、どちらかと言えばお兄さんのお手伝いが出来る手ですかね? しかも楽で被害も出ず、堕天使に貸しが作れます」

「・・・バカバカしい。そんな良い手があるなら始めからやっているわ。私を甘く見てるの? 異住・セレニア・ショート。だとしたら許さなーー」

「普通に堕天使側に抗議すればいいんですよ。「お宅の三下が家のシマで好き勝手やってるが、どう落とし前つけてくれるんじゃコラ」って。それで済みます」

『・・・はい?』

 

 部屋中全員の頭に疑問符が付きました。

 

 そんなに意外な案ですかね? 少なくとも帝王学を教わってると思われるグレモリーさんなら考えつくかなと思ってたんですが・・・。

 

「言ったでしょう? それぞれの勢力は条約締結の交渉中だって。

 ここで部下の、それも幹部が暴走して、それを他の勢力が解決してしまったら多少無茶な要求だって飲まざるを得ません。そんな最悪な状況を招かないためには自分たちの手で始末をつけてしまうしかない。本来なら現地の被害は気に出来ない状況ですが、現地が交渉相手のお膝元ですからね、被害なんか出したら元の木阿弥。必ず最大戦力を投入して一気呵成に仕止めますし、そうせざるをえない。

 そして、事前に報告してあげた悪魔側に堕天使側の代表は感謝を示さざるを得ず、条約締結の場では有利に立てます。あとは魔王陛下の交渉力次第ですけどね。期待して待て、です。

 あ、ちなみに条約交渉自体が存在していない場合は今回の事件自体が起きてませんから考慮する必要はありませんよ? わざわざ魔王のお膝元で起こすにしては大きすぎる事件です。長期間戦争中の国家は大義名分がないと小競り合いしか出来ません。その大義名分を得たいから事件を起こすんです」

 

 言い終えると、なぜか皆さんドン引きしてます。

 傷つくんで止めてもらえません、その邪神を見た時みたいな目。家の居候と違って私は邪神なんか喚べませんって。

 

「で、でも堕天使に渡りを付けている時間的余裕があるか分からないでしょう? 敵が聖剣を奪ってからそれなりの時間が経っているわ。今から交渉を始めては間に合わないけど、だからっていきなり堕天使の上層部と連絡なんて取れないわ。私たちには堕天使の仲間なんてーーいないもの」

 

 グレモリーさんが言葉の途中“堕天使の仲間”の部分で姫島さんを見やって口籠もり、躊躇いを振り切るように言い切りました。・・・つまりはそう言うことなんでしょうね。面倒くさい関係です、原作ヒロインズ。

 

「その点は私に伝手がありますのでご安心を。ただ出来ればグレモリーさんのお名前を使用させてください。人間の私の言葉では説得力皆無なので」

「え? 別に良いけど、人間のあなたが堕天使の誰と関わりをーー」

 

 グレモリーさんからお許しを頂けたので早速連絡を。

 携帯番号は、と。ありましたね。

 

 通信機能は便利ですが赤外線がないと使えないのは困りものですね。

 私、スマホなので相手のアドレス打ち込んでもらったんですけど・・・なんですか、この『女神様のお嫁さん♪』って。スッゲー削除したい。

 

 

 とりあえず、メール送信。

 

 

 

 

 

 

「は~い! お呼びになられましたぁ? マイ・スウィートエンジェルプリンセスクイーン・セレニア様~♪」

 

 

 

「「「れ、レイナーレぇぇ!?(様!?)(夕麻ちゃん!?)」」」

 

 

 

 

 

 

 ・・・はぁ、めんどい・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・まぁ、そのなんだ。お前さん等には礼を言うべき何だろうな。・・・・・・正直訳分からんのだけど」

「・・・そうね。最後のそれには私たちも激しく同意するわ、堕天使総督アザゼル。・・・・・・本心から、ね」

 

 複雑そうな顔で、自分たちがアルビオンだとか白竜公だとか呼んでた白い鎧の・・・はっきり言っちゃうとコードキアスに出てたランスロット・アルビオンそっくりなよく分かんない方に連れられていった、十枚の黒い翼を持つズタボロの男性を見送るお二人。

 

 たぶん、あの人が堕天使幹部の・・・コカインさん?とか何とか言う方なんでしょう。

 聖書に載ってるから強いそうですが、よく分かりませんでしたね。

 

 だって、見てませんもん戦うとこ。

 天野さんに“貴女が知ってる堕天使の偉い人に連絡を”と言ったら、いきなり消えて、またすぐに現れたときには片手に着流し姿の男性を襟首掴んで持ってました。

 

 訳が分からない、そう言いたそうな表情でしたので、また私が折衝役。自分たちもなんかやれや原作キャラ。

 

 自己紹介の過程で天野さんのことも無理矢理納得させました。面倒事は厄介事に混ぜて言質を取ってしまうのが一番楽ですね。折角なので彼女の入学許可も貰っちゃいました。

 堕天使総督とか言う、たぶん偉い人の前で許可出しちゃいましたからもう取り消せません。

 

 やったねセレちゃん、大勝利ー!

 

『・・・せっかく出会ったのにこの状況ではな』

『・・・いいさ、いずれ戦う運命だ。こういうことは・・・あってほしくなかったなぁ。とりあえず、また会おうドライグ。・・・・・・死ぬなよ』

『ああ。じゃあな、アルビオン。・・・・・・本当に気をつけてな』

 

 なにやら物凄く重苦しいテンションでナイトメアもどきと兵藤さんの赤い籠手(なんか勝手に現れました。誰も呼んでないのに)が話してましたけど、お二方とも何故か私を意識していたような・・・しかも、妙にビビってませんでしたか? ーー本気で、何故に?

 

「コカビエルの企みには気付いてたんだが、俺が直接手を下すのは色々マズいと思ってな。今まで静観してたんだが、そうもいかなくなっちまった。ーーまさか、こっちが名乗る前に魔王の妹の前で正体バラされて、しかも町に潜伏してることも知られちまったらなぁ・・・流石に動かざるをえんわ」

「色々と不味いと言うのは、三勢力の代表たちが行っている終戦条約締結交渉のこと?」

「・・・え、なに、そこまで知られてんの? 三勢力のトップとその側近だけが知ってる最重要機密事項なんだが・・・。

 ーーどこから漏れた?」

「そこにいる人間の女子高生から聞いたのよ。ちなみに彼女が気付いた理由は「単なる常識です」だそうよ」

「・・・嘘だ、絶対に嘘だ」

 

 頭を抱えてうずくまる、この場で一番偉い人。・・・見た目は軽いのに意外と苦労人だったり?

 まぁ、よく考えれば当然か。状況も理解せずに起こせるはずもない戦争始めたくて交渉相手の妹殺そうとした人が幹部を務める軍のトップですし。

 

 後で胃薬をプレゼントしましょう。ストックが山のようにあるので。

 

「悪いんだが近くこの町で三竦みのトップ会談を執り行いたい。・・・許可してもらえるか?」

「良いでしょう、許可します。今度の件での貸しはその時に返してもらえれば不問にしましょう。堕天使総督アゼザル元帥」

「感謝する、魔王サーゼクス・ルシファーの妹リアス・グレモリー殿。この御恩には必ず報いる」

「期待しているわ」

 

 ものすっごい上から目線のグレモリーさんと、軽薄そうだけど立場上下手にでざるを得ないアザゼルさん。

 

 まぁ、今回はなぁ。仕方ないかもしれません。

 せめてグレモリーさんたちのピンチを助ける形で介入できてれば多少は面目も保てたんですけどね。形の上では完全に対応が遅れまくって悪魔に借りを作ってしまった代表です。下の者には言わないでくださいと、頭を下げるしかないですよね。

 

 その後、兵藤さんとアザゼルさん。シスターでヒロインの一人でもあるアーシアさんと天野さん。聖剣使い同士らしい金髪イケメンの木場さんとゼノヴィアさん&紫藤さん。過去に何かあったらしいアーシアさんとゼノイリ二人。最後に幼馴染だとかで兵藤さんと紫藤さん。

 

 どうやら知り合いだったらしい、これら全部の人間関係の処置を私がこなす事になりましたよ、何故か分かりませんけどね。

 

 何故か分かりませんけどね! な・ぜ・か・分かりませんけどねぇ!!

 超大事な事なので二度じゃなくて三度言いました!

 

 疲れた! 眠い! 死ぬ! 早くお家帰るーーっ!!!

 

「ところで、お前にもトップ会談に参加してもらいたいんだが。人間側の代表としてな。・・・・・・おい? 大丈夫か? なんで目を回して・・・き、救急車ーーーっ!!!」

 

 ・・・・・・ばたんきゅー・・・・・・。

 

つづく




原作三巻完結。

追記:三点リーダ-の使い過ぎで読みづらいとの的確な指摘がありましたので減らしました。Pmeraを使ってるとそういうところが分からなくて少し不便です。

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