Ψ木バブSTORY サイキック魔王のΨ難   作:殺六縁起

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前回までのあらすじ
(嫌な顔)


魔王のΨ覚! 動き出す謎の組織

アランドロンと斉木楠雄が話した数分前…

古市の部屋で謎の赤ん坊の電撃? により黒焦げになった男鹿、古市は同じく黒焦げなった金髪女、侍女悪魔のヒルダという悪魔からその赤ん坊はカイゼル・デ・エンペラーナ・ベルゼバブ4世だということを聞かされた。

 

 

「つまりあなたは選ばれたのです。 魔王の親に…」

 

 

しばらくの沈黙の中口を開いたのは男鹿だった。

 

「ふざけんな! たった赤ん坊に懐かれたぐらいで親になれだの言いやがって!!」

 

「つまり、断ると?」

 

「たりめーだ!!」

 

その言葉を聞くとヒルダは微笑み、男鹿と古市にこう優しく呟いた。

 

 

 

 

 

 

「では死んでください。」

 

 

 

 

 

 

 

その瞬間、古市の家は半壊した。

 

そして玄関から猛スピードで逃げる男鹿と古市。

 

「なんだ? あの女! 人の家をメチャクチャにしやがって!!」

 

「俺の家だぞーー!!!! ふざけんな! 毎回毎回こんな目にあわせやがって、弁償しろよー! マジで弁償しろよー!!俺の家がー! 俺の家がー!!!!」

 

泣きながら叫ぶ古市。

 

「安心しろ!俺は大丈夫だ。」

 

「大丈夫じゃねーだろ! てか…何背負ってんだよ!?」

 

(!?!)

 

古市の指摘を受けて男鹿が振り向くとあの赤ん坊がついていた。

 

「おい、悪魔が取り憑いてるぞ! 男鹿!」

 

「てっテメー離れろ!」

 

男鹿が引き剥がそうとしてるうちに前の電柱の上にあの女が立っていた。

 

「無駄な足掻きを! 悪魔から逃げられると思うな!」

 

決めポーズ?をとっているヒルダに男鹿が思いっきり突っ込んだ。

 

「ヘンッ 一生そこでカッコつけてろ!!」

 

通り過ぎる男鹿達にヒルダは次の行動に出た。

 

「よかろう…アクババ!」

 

そう言うとヒルダの背後に黒い影が飛んでいった。

 

 

「キョエーー!!!!」

 

男鹿たちの前に何かが降り立った。

 

「あっ悪魔…」

 

古市は絶句し慌てふためいていた。彼らの前にいるのは怪鳥。ヒルダが連れている悪魔だ。

 

「男鹿キーック!!!!」

 

をあっさりキックでぶっ飛ばした男鹿。

 

「なっ!?」

 

それを見て驚くヒルダ…本来なら人間が悪魔にしかも初めて見る悪魔を何もためらいもなく蹴り飛ばす奴など稀にいない。そしてそれを見た古市は

 

「お前のそんなとこ本当、尊敬するよ!」

 

 

 

そしてなんだこんだで川の近くの僕とアランドロンが休んでいる場所の近くにやって来た。…やれやれだなやはり僕も巻き込まれるのか…

 

そして現在…ついに追いつかれた男鹿はヒルダに頬を剣に突きつけられた。

 

「悪魔は契約にうるさくてな。死ね。」

 

「アウッ」

 

ん? なんかやってきたな…

 

「「男鹿! 今日でお前は終わりだ!」」

辺りに男鹿に恨みを持つ不良が男鹿が女から逃げているという噂に耳にしてやって来た。

 

男鹿の頬が剣で血が滴り落ちる。

 

だが僕は気づいた。赤ん坊の高感度が著しく低下していることに。高感度が分かるのはテレパシーの応用により高感度メーターにより表示される数字。その状態は子供なら大泣きする状態の時に起こる。遊太の癇癪で知っている。だが魔王の赤ん坊だとどうなるか…

 

「ビエエエエーーー!!!!」

だがその時赤ん坊が急に泣き出した。しかも電撃を無造作に放ち…

 

あの赤ん坊ーまさか…!

 

考えが甘かった。そう思うわざる得ないな、僕は咄嗟に瞬間移動した。その直後電撃が飛来した。

 

やれやれ、間一髪だったな、あのまま電撃を受けたら制御装置に異常が出たかもしれないしな。まあサイコキネシスで防げたが…あ。

 

「あれ?お前何処から?」

 

なんと瞬間移動の先が古市の横だった。

 

「それよりなんだこれ? どうなってんだよー!癇癪?」

 

その時電撃を免れたヒルダが見えた。

 

「坊っちゃま。駄々をこねないでくださいまし!」

 

「駄々? これってそういうレベル!?」

 

思わず突っ込む古市。その頃僕は電撃の中心にいる男鹿を見て僕は思った。

やれやれ、電撃のおかげでごまかせたかな?しかし、これではあの男鹿は助からないな。見殺しは少し良心に触るが…帰るか。

僕は騒ぎの中、こそっと帰った。

 

「あれどうにかならないんですか?」

 

「止められるのは大魔王様くらいしか…」

 

だがこのあとヒルダが見たのは電撃が治まりベルゼバブの頭を撫でる男鹿だった。

 

 

 

「男が…ギャアギャア泣くんじゃねぇ ナメられちまうぞ」

 

 

 

ヒルダは驚嘆した。自分でも抑えられない主の力を1人の人間が止めたからだ。

 

(私にも止められなかった大泣きをあれだけで…いや、驚くべきところはそこじゃない そもそも魔王の親とは坊っちゃまが人間界で魔力を使うためのいわば触媒のようなもの。 ただの癇癪でこれほどの力を引き出せたのは 紛れもなくこの男の親としての資質ー…!!)

 

男鹿はベルゼバブを残し去っていった。

 

(決まった…)

 

 

 

ピキッ

 

 

あの男ー只者ではないな。 しかし、今ピシッて音がした気が…

 

と、僕が音の方を見た瞬間、電撃を食らった鉄塔がベルゼバブに向けて倒れてきた。

 

「坊っちゃまー!!!!」

 

が、ヒルダよりも先に男鹿が飛んできた。

 

(何やってんだ!?ーーーオレ)

 

「おぉおおおおおおおおおっっ」

 

倒れてくる鉄塔。男鹿は潰されてしまう死のまぎわに無意識にベルゼバブの魔力を開放し鉄塔を消し飛ばした。

 

 

 

これが魔王の力か…恐ろしいな。

そして僕に新たなΨ難がやって来た。それはさっき、男鹿が消し飛ばした鉄塔の破片それでも人間3人分の大きさの鉄の塊が飛んできた。

 

ドガーン

 

まあ、このくらいは消せるがな。それよりも使わざるを得なかった…コイツの前でな。

 

 

 

僕から少し離れた所に1人の男がいた。ネクタイをしたビジネスマンの服装に整った髪型。しかし何処か怪しげな雰囲気を出していた。

 

 

「蝿の王の末子はあの男を選びましたか…魔力の耐性があるみたいですし、なかなかいいじゃないですか。 商会に戻りアイリス様に報告するとしますか。」

 

(しかし、最後に見たあの少年の力はなんだ? 後で調べる必要がありますね。)

 

 

見られたな…ここで口封じを!!!

 

 

サイコキネシス!!!!

 

 

(気づかれましたか! のんびりはできませんね。)

 

その男は口から下を出し丸いビー玉のようなものが乗っていた。

 

「では、さようなら不思議な少年君。」

 

 

フッ

 

 

 

その男は消えてしまった。サイコキネシスは誰もいない所を攻撃し壁に大穴を開けた。

 

 

商会…そしてアイリス。悪魔以外でも何かあるようだな。もしかしたら僕以上のΨ難にあの男は会うかもしれないな

 

僕は力を出し切り、気絶する男鹿を見ながら少し同情した。

 

 

その後、男鹿家にベルゼバブもとい、ベル坊とヒルダが居候し、半壊の古市家にアランドロンが居候した。

 

「なんで、俺だけこんな目にー!」

 

古市の叫びは誰の耳にも入らなかった。




今回登場した男はヨハンです。 原作での初登場は22巻なので21巻前からの登場です。早い!またちょくちょく出したいと思います。

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