己を探す者たち   作:葵・Rain

30 / 30
 約半年振りの投稿に見てくださっているみなさん、すいませんでした。
 言い訳云々はありません。あんま面白いことも言えないですが、今年一発の投稿どうぞ!


ユキネ、旅立つ

 Sideユキネ

 休暇宣言から早一ヶ月が経った。

 あの事件以降周囲の状況は変わっていた。

 まず一つは先輩と協力したハンターたちだが、突如辞めたり辺境のギルドへ行ってしまった。理由はわからないが、恐らく私関係ではないかと思う。思い込みかもしれないかもしれないけど。理由として挙げるなら、職場内のパワハラが芋づる式でバレただろう。無関係の人たちも辞めたりなどしていたから。

 因みに恐喝したハンターたちは口々に「あ…悪魔だ……悪魔が、悪魔がいたんだ!?」とか「ドラゴンダイブ勘弁して!?」、「悟◯怖イ悟◯怖イィィィィイ!?」など。ナニヲミタンダロ?

 次はいなくんのこと。

 とうとう上位ハンターになりました。ギルドでは珍しいらしいです。因みにハンター最小年齢は一夏さんで僅か二年足らずでG級ハンターになったと言ってました。

 うれしいのですが、負けた気分です。

 最後に私です。

 無事にギルド役員の仕事を覚え、夢であった受付嬢になることができました。

 色々あったけど、ええイロイロト……。

 以上三つの出来事でした。

 そして、ロックラックの街で過ごすのは今日で最後。

 見納めというわけじゃいけど、帰ってくるのは未定。

 

「ユキネ行くよ」

「待って」

 

 私はこれからいなくんの旅に同行します。

 理由はある手紙を貰ったのがきっかけ。

 

 

「つきちゃんが行方不明なんて」

「だけどおじさんたちが気付かないはずがない。たぶん、相当な手練れだよ」

 

 そうつきちゃんことツキヨちゃんが行方不明なっていること。未だ見つかったという話は聞かない。

 

「て、手練れってそれって誘拐じゃない!?」

「うん。だけど目的が不明なんだよね」

 

 いなくんは誘拐って言っているけど本当なのかな?ただの迷子だったら手紙で現に送っているしね。

 

「考えてもしょうがない。とりあえず、話した通り最初はシナト村へ行くよ。けど、おじさんたちには言わなくていいの?」

「……うん。言ったら帰って来いって言われそう」

「まあ、そうだよね」

 

 いなくんに手を引かれ、シナト村行の砂上船に向かった。

 事前に買ったチケットを見せて乗ろうとした時、リーシャさんたちが来てくれた。

 

「二人とも気をつけて」

「はい!」

「ギルマスにもよろしくと伝えてもらっていいですか?」

「ええいいわよ」

「いっていらっしゃいユキネ!」

「うん!」

 

 船頭の出発の合図が響いた。私は急いで乗り、船の上から手を振った。その隣にいなくんがいる。

 

「大変な道なるけど」

「平気だよ。それよりもゆきちゃんといなくんのお父さんを探し頑張ろう!」

「うん!」

 

 頑張るぞー!


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10は一言の入力が必須です。また、それぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。