ゴア・マガラは口から涎を垂らし、疲れ果てていた。それを好機と見たマッソはゴア・マガラの腹のところで溜斬りをし、なぎ払いをする。突進する前に抜け出し、止まるだろう位置で溜斬りをし始め、ゴア・マガラが来たと同時に打ち込んだ。さらにその攻撃は頭に決まり、もう片方の角が破壊された。
それを好機と見たマッソは続けて横殴りを決め、強溜斬りを行い、止めに強なぎ払いを決めて、いったん抜け出す。
抜け出したと同時に疲れが抜けたゴア・マガラは咆哮し、空を飛んだがロベルトがマッソの肩に飛び乗りそのまま大きい岩へ飛び移り、次々と岩に上りゴア・マガラの頭上まで飛び全体重を乗せて頭に強い一撃を与えた。
その一撃を食らったゴア・マガラは落ちてきた。
マッソはひたすら攻撃を続け、ロベルトは大タル爆弾を置いていく。
起き上がったゴア・マガラを爆破させる。それによって、翼がボロボロになる。
ゴア・マガラは危機感に覚え、逃げ出そう空を飛んだ。
「逃がすか!」
再び閃光玉を投擲したが、落ちてこなかった。
その時、空から何かが降下してきたのは。
もう一体のそこにいたのは渾沌に呻くゴア・マガラ。
「くそ、二体目って!?」
「旦ニャ……」
「撤退だ、逃げるぞ!?」
マッソたちは逃げようとしたが、二対ともさっきから襲ってこないことに疑問に思ってしまった。振り返ってみると。二体とも争っていた。正確に言えば、降下してきたゴア・マガラに襲っているさっきまで戦っていたゴア・マガラ。
降下してきたゴア・マガラはマントのような長い翼、両翼脚がシャガルマガラになっており、何といっても特徴的な青い目をしている。
「こいつ、憂鬱王か!?」
「特徴が確かに似ているニャ」
憂鬱王ゴア・マガラ。一言で言うとなかなか死なないモンスター。脱皮不全に陥った時点死ぬ運命なのだが、しぶとく生きている。ハンターたちに何回も狩猟依頼が来ているのに、それでも生きている。以来を受けたハンターは大きな怪我などを負わずに生還している。依頼を受けたハンターたちが口々に言うことはいつもひとつ。『ここまでやる気のないモンスター初めてだ』と。
怪我を負っているにもかかわらずそれでも油断できないはずなのに、右翼脚のみで抑えている憂鬱王。左翼脚に黒いオーラを出して、ゴア・マガラの頭に打ち込んだ。軽く地響きを起こして。砂煙が晴れると、首を折られたゴア・マガラがいた。
憂鬱王はダルそうに欠伸をしてその場で寝てしまった。
「旦ニャ」
「今のうちに」
早々、その場からさったマッソたち。討伐の証、渾沌の竜麟を数枚持ってロックラックに帰還した。